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劇薬
処方箋医薬品注)
急性循環不全における心収縮力増強
通常、ドブタミンとして、1分間あたり1~5μg/kgを持続静注する。投与量は患者の病態に応じて、適宜増減し、必要ある場合には1分間あたり20μg/kgまで増量できる。
体重
(kg)
ドブタミン投与量(μg/kg/min)
3
5
10
15
20
0.9
1.5
3.0
4.5
6.0
1.8
9.0
12.0
2.7
13.5
18.0
3.6
24.0
30
5.4
27.0
36.0
40
7.2
48.0
50
15.0
30.0
45.0
60.0
60
10.8
54.0
72.0
70
12.6
21.0
42.0
63.0
84.0
80
14.4
96.0
表内の数値は、1時間単位あたりの投与薬液量(mL/hr)である。
0.3
0.5
1.0
2.0
0.6
4.0
1.2
8.0
2.4
16.0
5.0
10.0
20.0
4.2
7.0
14.0
28.0
4.8
32.0
0.1
0.2
0.7
0.4
2.2
2.5
7.5
2.1
3.5
10.5
複数の冠動脈主枝に高度の閉塞性変化のある患者では、本剤投与時の冠血流増加が少なく、心筋局所灌流が不均一になることがある。また、心収縮力及び心拍数を増す薬剤は、一般に、心筋虚血を強め心筋梗塞を拡大するおそれがあるとの報告がある。
過度の昇圧を来すおそれがある。
本剤による改善がみられない可能性がある。
本剤には房室伝導を促進する作用があるので、心房細動のある患者では心拍数を増加するおそれがある。
本剤はブドウ糖を含んでいるので、境界型糖尿病及び糖尿病の患者の血糖コントロールを乱すおそれがある。他の希釈剤で希釈したドブタミン塩酸塩を使用する。
水分摂取量が過剰にならないように十分注意して投与する。また、必要に応じ高濃度製剤の使用も考慮する。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に投与する場合には、観察を十分に行い、少量より慎重に開始すること。開心術後に心拍数が多い小児等に投与し、過度の頻拍を来したとの報告がある。
少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
本剤の効果の減弱、末梢血管抵抗の上昇等が起こるおそれがある。
機序:本剤のβ受容体刺激作用が遮断され、α受容体刺激作用があらわれるおそれがある。
危険因子:β遮断剤の投与を受けている患者及び最近にβ遮断剤の投与を受けていた患者
5%以上
0.1~5%未満
頻度不明
循環器
不整脈(頻脈・期外収縮)等
過度の血圧上昇、動悸、胸部不快感、狭心痛、前胸部熱感、息切れ
血圧低下
消化器
悪心、腹部痛等
投与部位
注射部位の発赤、腫脹等
その他
頭痛、発疹、好酸球増多
血清カリウムの低下
食欲不振、悪心、嘔吐、動悸、息切れ、胸痛等、また、陽性変力作用及び変時作用による血圧上昇、頻拍性不整脈、心筋虚血、心室細動、血管拡張による低血圧等が生じるおそれがある1)、2)。
ドブタミン塩酸塩の半減期は短いため、通常、血圧上昇は減量あるいは投与中止により回復する。回復しない場合には、短時間型α遮断薬の投与を考慮する。重症の心室性頻拍性不整脈には、プロプラノロール塩酸塩あるいはリドカインの投与も考慮する。
開封後の使用は1回限りとし、使用後の残液はシリンジとともに速やかに廃棄すること。
本剤では承認外であるが、外国で急性心筋梗塞後早期に実施したドブタミン負荷試験中に、致死的な心破裂が起きたとの報告がある。
健康成人男子にドブタミン塩酸塩を2μg/kg/minで40分間点滴静注したときの血漿中濃度及び薬物動態パラメータを図1・表1に示す3)。
投与量
n
Css 注1)
(ng/mL)
T1/2
(min)
2μg/kg/min、40分間
25
3.58±0.86
(mean±S.D.)
ラットに14C-標識ドブタミン塩酸塩を1回静脈内投与したとき、心臓、副腎、肝臓、腎臓に高濃度に分布し、その他の組織は血液より高いか同程度の放射活性を示した。多くの組織からの消失は、投与後急速に、2時間以降はやや緩やかに減少した4)。
尿中の主代謝産物は3-O-メチルドブタミンのグルクロン酸抱合体である。
モルモット摘出心筋において3-O-メチルドブタミンの心筋収縮力増強作用はドブタミンに比して著しく弱い5)(in vitro)。
主要排泄部位:腎
点滴静注後10時間までに3-O-メチルドブタミン及びそのグルクロン酸抱合体として約35%が尿中に排泄された3)。
血漿蛋白結合率:38.2±12.8%(mean±S.D.)6)
急性循環不全患者における改善率は表2のとおりであり、安全性評価対象例88例中、臨床検査値の異常変動を含む副作用は3例(3%)に認められた7)。
「改善」以上の症例数/有効性評価対象例数
改善率(%)
通常用量(1~5μg/kg/min)
39/50
78.0
ドブタミン塩酸塩(Dobutamine Hydrochloride)
4-{2-[(1RS)-3-(4-Hydroxyphenyl)-1-methylpropylamino]ethyl}benzene-1,2-diol monohydrochloride
C18H23NO3・HCl
337.84
白色~ごく薄い橙色の結晶性の粉末又は粒である。メタノールに溶けやすく、水又はエタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。水溶液(1→100)は旋光性を示さない。
188~192℃
50mLシリンジ×5本 [脱酸素剤入り]
1) Goethals M, et al.:Acta Cardiologica. 1984;39(5):373-378
2) Paulman PM, et al.:JAMA. 1990;264(18):2386-2387
3) 山崎登自ほか:共和薬品工業株式会社社内資料(持続静脈内注入時の薬動力学的検討. 1979)
4) 菅野浩一ほか:薬理と治療. 1979;7(2):338-342
5) 上田元彦ほか:共和薬品工業株式会社社内資料(摘出心筋標本に対する作用. 1977)
6) 沼田弘明ほか:実中研・前臨床研究報. 1978;4(1):23-30
7) 早崎和也ほか:基礎と臨床. 1990;24(13):6999-7020
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押子をまっすぐ挿入し、押子接続用部品に軽く突き当てた後、押子を時計回りに回し、しっかりと接続すること(カチッという音がしたら、それ以上押子を回転させないこと)。[押子の接続が適切でない場合、“サイフォニング(自然落下による急速注入)”や“逆流”が起こるおそれがある。また、ガスケットが歪んだり、ガスケットと押子接続用部品の間に隙間があると、エアー混入、液漏れやシリンジポンプの残量警報が発報しないおそれがある。]
キャップを矢印の方向に回して外す。
シリンジポンプにセットする前に、十分注意して外筒内のエアーを抜き取る。シリンジ先端部に直接手が触れないよう注意し、注入ラインの接合部をしっかりと装着・ロックさせる。
シリンジポンプの取扱説明書に従い、スライダーのフックに確実にセットし、投与する。[正しくセットされていない場合、“サイフォニング”や“逆流”が起こるおそれがある。]
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