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マンニットT注15%

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.8高齢者
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
13.過量投与
14.適用上の注意
18.薬効薬理
18.1作用機序
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

マンニットT注15%

添付文書番号

2190400A7030_1_03

企業コード

470034

作成又は改訂年月

2023年11月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

87219

薬効分類名

脳圧降下・浸透圧利尿剤

承認等

マンニットT注15%

販売名コード

YJコード

2190400A7030

販売名英語表記

15w/v% D-Mannitol Injection

承認番号等

承認番号

22000AMX00241

販売開始年月

1987年10月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

D-マンニトール注射液(15w/v%)

一般的名称

D-マンニトール

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

急性頭蓋内血腫の存在する患者[急性頭蓋内血腫を疑われる患者に頭蓋内血腫の存在を確認することなく本剤を投与した場合、脳圧により、一時止血していたものが頭蓋内圧の減少とともに再び出血し始めることもあるので、出血源を処理し、再出血のおそれのないことを確認しない限り、本剤を投与しないこと。]

3. 組成・性状

3.1 組成

マンニットT注15%

1袋500mL中
有効成分D-マンニトール   75.0g

3.2 製剤の性状

マンニットT注15%

pH4.5~7.0
浸透圧比約3(生理食塩液に対する比)
性状無色澄明の液。 D-マンニトールの結晶を析出することがある。

4. 効能又は効果

  • 術中・術後・外傷後及び薬物中毒時の急性腎不全の予防及び治療する場合
  • 脳圧降下及び脳容積の縮小を必要とする場合
  • 眼内圧降下を必要とする場合

6. 用法及び用量

D-マンニトールとして、通常1回体重1kg当たり1.0~3.0gを15~20%高張液として点滴静注する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、D-マンニトールとして1日量200gまでとする。

投与速度は100mL/3~10分とする。

8. 重要な基本的注意

著明な乏尿又は腎機能が不十分と思われる患者への使用に際して、以下の負荷テスト(マンニトールテスト)1)を行うことが望ましい。,

1) 負荷テスト(マンニトールテスト)
マンニトール注射液の0.2g/kgあるいは12.5gを3~5分間かけて1回投与する。少なくとも1時間当たり30~50mLの尿量が2~3時間出るようならば、腎機能は十分と考えられるので治療を開始する。もし十分な尿量が得られなければ、もう1回同量投与する。2回投与しても尿量が十分でなければ、マンニトールによる治療は中止する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 脱水状態の患者

    本剤の利尿作用により症状が悪化することがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 尿閉又は糖尿病性腎症等の腎機能障害のある患者

    腎からの排泄が減少していると、血漿浸透圧が上昇し、循環血漿量が増加することにより、急性腎障害があらわれることがある。,

  2. 9.2.2 全身性疾患(心疾患、肝疾患など)により腎機能が低下している患者

    腎からの排泄が減少していると、血漿浸透圧が上昇し、循環血漿量が増加することにより、急性腎障害があらわれることがある。,

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 急性腎障害 (頻度不明)

    大量投与により急性腎障害があらわれることがある。,,,

  2. 11.1.2 電解質異常(代謝性アシドーシス、高カリウム血症、低ナトリウム血症)(いずれも頻度不明)

11.2 その他の副作用

頻度不明

精神神経系

頭痛2)、めまい2)

消化器

悪心2)

循環器

胸部圧迫感

その他

脱水症状(口渇、電解質失調等)、悪寒

2) 脳圧変動による

13. 過量投与

  1. 13.1 症状

    排泄の亢進による急激な脱水症状があらわれることがある。また、急性腎障害があらわれることがある。

  2. 13.2 処置

    脱水症状の場合には、細胞外液補充液の投与を行うこと。また、急性腎障害の場合には、排泄が減少することがあるので、このようなときには限外ろ過や血液透析などの適切な処置を行うこと。

14. 適用上の注意

14.1 全般的な注意

注射針や輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(○印)に垂直にゆっくりと刺すこと。斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある。また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 点滴静注にのみ使用すること。
  2. 14.2.2 冬期又は冷所に保存するとき、D-マンニトールの結晶が析出することがある。このような場合には、加温・振盪し溶解させ、放冷して使用すること(性状、効果には影響がない)。
  3. 14.2.3 D-マンニトールには強い利尿作用があるので、術中はカテーテルの挿入等により排尿の処理をしておくことが望ましい。
  4. 14.2.4 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと。輸液セット内に空気が流入するおそれがある。
  5. 14.2.5 容器の目盛りは目安として使用すること。
  6. 14.2.6 残液は使用しないこと。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

D-マンニトールは糸球体で自由にろ過され、尿細管で再吸収されず、薬理学的には不活化である。血漿浸透圧を上昇させて組織から血漿中へ水を拡散させ、循環血液量を増加させるので、糸球体ろ過量が増加して利尿効果を現す1)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

D-マンニトール(D-Mannitol)

化学名

D-Mannitol

分子式

C6H14O6

分子量

182.17

性状

白色の結晶、粉末又は粒で、味は甘く、冷感がある。水に溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。水酸化ナトリウム試液に溶ける。

化学構造式

 

20. 取扱い上の注意

  1. 20.1 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
  2. 20.2 包装袋より取り出したまま保管すると、薬液が蒸散する可能性があるので、速やかに使用するか包装袋に戻し封をすること。
  3. 20.3 以下の場合には使用しないこと。
    • 包装袋内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合
    • 容器から薬液が漏れている場合
    • 性状その他薬液に異状が認められる場合
    • ゴム栓部のシールがはがれている場合

22. 包装

 500mL×20袋

24. 文献請求先及び問い合わせ先

テルモ・コールセンター

〒259-0151 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500

TEL 0120-12-8195

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

テルモ株式会社

東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目44番1号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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