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劇薬
処方箋医薬品注)
気管支喘息、百日咳
アドレナリンとして、通常成人1回0.2~1mg(0.2~1mL)を皮下注射または筋肉内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。蘇生などの緊急時には、アドレナリンとして、通常成人1回0.25mg(0.25mL)を超えない量を生理食塩液などで希釈し、できるだけゆっくりと静注する。なお、必要があれば、5~15分ごとにくりかえす。
アドレナリン受容体が本剤に対し高い感受性を示すおそれがある。
本剤の血管収縮作用により、閉塞性血管障害が促進され、冠動脈や脳血管等の攣縮及び基質的閉塞があらわれるおそれがある。
頻脈、心房細動がみられることがあり、本剤の投与により悪化するおそれがある。
肝におけるグリコーゲン分解の促進や、インスリン分泌の抑制により、高血糖を招くおそれがある。
本剤のβ刺激作用により、不整脈を悪化させるおそれがある。
一般に交感神経作動薬の中枢神経系の副作用として情緒不安、不眠、錯乱、易刺激性及び精神病的状態等があるので悪化するおそれがある。
コカインは、交感神経末端でのカテコールアミンの再取り込みを阻害するので、本剤の作用が増強されるおそれがある。
本剤の血管収縮作用により、急激な血圧上昇があらわれるおそれがある。
肺循環障害を増悪させ、右心系への負荷が過重となり、右心不全に陥るおそれがある。
本剤のβ刺激作用により、心疾患を悪化させるおそれがある。
妊婦、妊娠している可能性のある女性又は産婦には投与しないことが望ましい。胎児の酸素欠乏をもたらしたり、分娩第二期を遅延するおそれがある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤の作用に対する感受性が高いことがある。
本剤の昇圧作用の反転により、低血圧があらわれることがある。アナフィラキシーショックの救急治療時以外には併用しないこと。
これらの薬剤のα遮断作用により、本剤のβ刺激作用が優位になると考えられている。
不整脈、場合により心停止があらわれることがある。
蘇生等の緊急時以外には併用しないこと。
これらの薬剤のβ刺激作用により、交感神経興奮作用が増強すると考えられている。
頻脈、心室細動発現の危険性が増大する。
これらの薬剤により、心筋のカテコールアミン感受性が亢進すると考えられている。
本剤の作用が増強され、血圧の異常上昇をきたすことがある。
本剤の代謝酵素を阻害することにより、カテコールアミン感受性が亢進すると考えられている。
アドレナリン作動性神経終末でのカテコールアミンの再取り込みを遮断し、受容体でのカテコールアミン濃度を上昇させると考えられている。
これらの薬剤の血管平滑筋収縮作用により、血圧上昇作用を増強すると考えられている。
異所性不整脈があらわれることがある。
ともに異所性刺激能を有し、不整脈発現の可能性が高くなると考えられている。
心室細動があらわれることがある。
相互に心筋に対する作用を増強すると考えられている。
冠不全発作があらわれることがある。
甲状腺ホルモンは心筋のβ受容体を増加させるため、カテコールアミン感受性が亢進すると考えられている。
(1)相互の薬剤の効果が減弱する。
(2)血圧上昇、徐脈があらわれることがある。
(1)これらの薬剤のβ遮断作用により本剤の作用が抑制される。また、本剤のβ刺激作用により、これらの薬剤の作用が抑制される。
(2)これらの薬剤のβ遮断作用により、本剤のα刺激作用が優位になると考えられている。
血糖降下薬の作用を減弱させることがある。
本剤の血糖上昇作用によると考えられている。
血圧上昇、頭痛、痙攣等があらわれることがある。
機序は明らかではないが、本剤の血管収縮作用、血圧上昇作用に影響を及ぼすと考えられている。
本剤の作用が減弱することがある。
手術前の患者に使用する場合、利尿剤の一時休薬等を行うこと。
本剤の血管反応性を低下させることがある。
初期症状として、血圧の異常上昇があらわれることがある。
初期症状として、頻脈、不整脈、心悸亢進、胸内苦悶があらわれることがある。
頻度不明
循環器
心悸亢進、胸内苦悶、不整脈、顔面潮紅・蒼白、血圧異常上昇
精神神経系
頭痛、めまい、不安、振戦
過敏症
過敏症状等
消化器
悪心・嘔吐
その他
熱感、発汗
使用時には、以下の点に注意すること。
開封後の使用は1回限りとし、使用後の残液はシリンジとともに速やかに廃棄すること。
アドレナリンは血中では安定だが、速やかに交感神経細胞内に取り込まれるか、あるいは組織内で主にモノアミンオキシダーゼ(MAO)、カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)により代謝、不活性化される。静注した場合の代謝物は、投与量の50%がO-メチル化物であるメタネフリンとその硫酸抱合体であり、残りの大部分は脱アミノ化物である3-メトキシ-4-ヒドロキシマンデル酸である4)。
代謝物は主にグルクロン酸抱合体及び硫酸抱合体として尿中に排泄されるが、このなかには未変化体も含まれる4)。
アドレナリンはノルアドレナリンのN‐メチル化体であり、生体内では副腎髄質ホルモンとして働いている。アドレナリン受容体に結合して薬理作用を現し、全ての受容体(α1、α2、β1、 β2)に対して刺激作用を示す4)。
心臓に対しては、洞房結節の刺激発生のペースをはやめて心拍数を増加させ、心筋の収縮力を強め、心拍出量を増大するので強心作用(β1作用)を現す。血管に対しては、収縮作用と拡張作用の両方を現し、心臓の冠動脈を拡張し(β2作用)、皮膚毛細血管を収縮させ(α1作用)末梢抵抗を増加させて血圧を上昇させる5),6)。
気管支筋に対して弛緩作用(β2作用)を現し、気管支を拡張させて呼吸量を増加させる5),6)。
アドレナリン(Adrenaline)
4-[(1R)-1-Hydroxy-2-(methylamino)ethyl]benzene-1,2-diol
C9H13NO3
183.20
白色~灰白色の結晶性の粉末である。ギ酸又は酢酸(100)に溶けやすく、水に極めて溶けにくく、メタノール又はエタノール(99.5)にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。空気又は光によって徐々に褐色となる。
1mLシリンジ×10本[脱酸素剤入り]
1) Johnston RR, et al.:Anesth Analg. 1976;55(5):709-712
2) Navarro R, et al.:Anesthesiology 1994;80(3):545-549
3) Moore MA, et al.:Anesthesiology 1993;79(5):943-947
4) 第十八改正日本薬局方解説書:廣川書店. 2021:C204-C214
5) 島本暉朗ほか:薬理学. 医学書院. 1964:340-347
6) 高木敬次郎ほか:薬物学. 南山堂. 1987:84-85
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