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通常、成人には1回クレンブテロール塩酸塩として20μgを1日2回、朝及び就寝前に経口投与する。頓用として、通常、成人には1回クレンブテロール塩酸塩として20μgを経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。5歳以上の小児には、1回クレンブテロール塩酸塩として0.3μg/kgを1日2回、朝及び就寝前に経口投与する。頓用として、5歳以上の小児には通常、1回クレンブテロール塩酸塩として0.3μg/kgを経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。本剤の頓用を反復しなければならない場合には、早急に医師の指示を受けさせること。
通常、成人には1回クレンブテロール塩酸塩として20μgを1日2回、朝及び夕に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、60μg/日を上限とする。
高齢者においては、低用量(例えば1回10μgを1日2回)から用いるなど慎重に投与すること。
症状が増悪するおそれがある。
血圧が上昇することがある。
動悸、不整脈等があらわれることがある。
血清カリウム値をモニターすることが望ましい。低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で、妊娠後期に投与すると子宮筋の収縮を抑制して分娩遅延をおこすこと及び胎盤通過性を有することが報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で、乳汁への移行性を有することが報告されている。
低出生体重児、新生児、乳児又は4歳以下の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に生理機能が低下している。
カテコールアミン製剤
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
カテコールアミン製剤の併用によりアドレナリン作動性神経刺激の増大が起こる。
キサンチン誘導体
ステロイド剤
利尿剤
血清カリウム値が低下し、低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激による血清カリウム値の低下を増強することが考えられる。ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下を増強することが考えられる。
キサンチン誘導体、ステロイド剤、及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。,
5%以上
0.1~5%未満
0.1%未満
過敏症
発疹
そう痒
精神神経系
振戦
筋痙直、頭痛
四肢しびれ感、興奮、不眠、めまい、眠気
循環器
動悸
頻脈、不整脈、血圧上昇
消化器
嘔気
食欲不振、腹痛、下痢、便秘、口渇、胸やけ
肝臓
AST上昇、ALT上昇
泌尿器
排尿障害
その他
全身倦怠感、浮腫、ほてり
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
抗コリン作用、カルシウム拮抗作用を有する排尿障害治療薬との併用は使用経験が少ない。
*健康成人男子にスピロペント錠をクレンブテロール塩酸塩として20μg経口投与したときの血漿中未変化体濃度は、投与後約2~5時間で最大に達した。また、血中半減期は約35時間で、連続投与時の血中濃度は1日2回投与の場合、3~4日目でほぼ一定となった1),2)。
Cmax(pg/mL)
Tmax(hr)
AUC(pg・hr/mL)
MRT(hr)
79.4±21.3
3.6±1.8
1935±706
21.92±7.10
健康成人男子にクレンブテロール塩酸塩錠を40μg注1)経口投与したとき、血漿中ではほとんど未変化体として存在した3)。
健康成人男子にクレンブテロール塩酸塩錠を20、40及び80μg注1)経口投与したとき、いずれの用量においても、投与後72時間までに未変化体が18~22%尿中に排泄された1)。
承認時までに実施された国内延べ361施設における一般臨床試験での臨床改善度は次のとおりであった4),5),6),7)。
対象疾患名
改善率【改善以上】
気管支喘息
45.2%(305/675)
小児喘息
58.0%(80/138)
慢性気管支炎・肺気腫
37.9%(55/145)
急性気管支炎
66.0%(93/141)
腹圧性尿失禁
48.8%(122/250)
クレンブテロール塩酸塩は、β2-アドレナリン受容体に作用し、アデニレートサイクラーゼを活性化し、c-AMP量を増加させることにより気管及び気道平滑筋を弛緩させ、気管支痙攣の緩解作用並びに抗喘息作用を発現する8),9),10)。また、膀胱、近位尿道、外尿道括約筋におけるβ2-アドレナリン受容体に対しても同様に作用し、膀胱平滑筋を弛緩させ、外尿道括約筋の収縮を増強することで、蓄尿機能を改善する11),12),13)。
イヌ及びモルモットでのクレンブテロール塩酸塩の気管支拡張作用は、経口投与で、イソプロテレノール及びサルブタモールより強いことが確認されている8),9)。
イヌ及びモルモットで検討したクレンブテロール塩酸塩の気管支拡張作用持続時間は、イソプロテレノール、クロルプレナリン及びサルブタモールより長いことが確認されている8)。
イヌを用いたtantalum bronchogramによる試験で、クレンブテロール塩酸塩は細い気管支に対しイソプロテレノールより強い拡張作用を示した10)。
モルモットを用い、β1受容体を含む標本(心房、回腸)とβ2受容体を含む標本(気管、子宮、血管)への選択性を検討したところ、クレンブテロール塩酸塩はイソプロテレノールより優れたβ2選択性を示した14)。
ラットでのデキストラン浮腫、PCA反応、血管透過性及び肥満細胞からのヒスタミン遊離、並びに成人気管支喘息患者での皮内反応に対する抑制を指標としたクレンブテロール塩酸塩の抗アレルギー作用は、いずれもサルブタモールより強いことが確認されている15),16)。また、クレンブテロール塩酸塩には、モルモット肺からのSRS-A様物質遊離抑制作用も認められている17)。
ラットの気道を用いた試験でクレンブテロール塩酸塩は、気道線毛運動並びに粘液輸送速度を亢進することが認められている18)。
イヌのインフルエンザCウイルス感染モデルにおいて、クレンブテロール塩酸塩は気道過敏性亢進及び気道上皮傷害を抑制することが認められている19)。
麻酔ラットを用いた膀胱内圧測定試験で、クレンブテロール塩酸塩は静脈内投与により膀胱の内圧低下を示した11)。
ウサギの膀胱を用いた試験で、クレンブテロール塩酸塩は膀胱平滑筋の静止張力に対してイソプロテレノールより強い弛緩作用を示した12)。
ウサギの尿道周囲に介在する外尿道括約筋を用いた試験で、クレンブテロール塩酸塩は経壁電気刺激による収縮をイソプロテレノールより強く増強することが認められている13)。
クレンブテロール塩酸塩(Clenbuterol Hydrochloride)
(±)-1-(4-amino-3,5-dichlorophenyl)-2-(tert -butylamino)ethanol hydrochloride
C12H18Cl2N2O・HCl
313.65
白色~微黄色の結晶性の粉末。メタノールに溶けやすく、水、エタノール(99.5)又は酢酸(100)にやや溶けやすく、アセトン、クロロホルム、1,4-ジオキサン又はアセトニトリルに溶けにくく、トルエンに極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。水溶液(1→20)のpHは5.0~6.5である。
約170℃(分解)
**PTP: 100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)、1000錠(10錠×100)
1) Yamamoto I, et al.: J Pharmacobio-Dyn. 1985; 8(5): 385-91.
2) 関野久之.: 関野病院報告(未発表): 顆粒と錠の生物学的同等性試験. 1995.
3) Zimmer A, et al.: Arzneim-Forsch. 1976; 26(7): 1446-50.
4) 濱田朝夫ほか.: 臨床と研究. 1985; 62(3): 957-72.
5) 滝島 任ほか.: 薬理と治療. 1984; 12(8): 3627-40.
6) 高橋昭三ほか.: 臨床医薬. 1992; 8(5): 1149-64.
7) 島崎 淳ほか.: 泌尿器外科. 1989; 2(11): 1179-98.
8) 宮田 健ほか.: 日本薬理学雑誌. 1978; 74(5): 573-88.
9) Kato H, et al.: Arzneim-Forsch. 1985; 35(7): 1037-41.
10) 一ノ瀬正和ほか.: 呼吸. 1984; 3(6): 838-40.
11) 鈴木敦子ほか.: 自律神経. 1989; 26(4): 380-7.
12) 岸本 直ほか.: J Smooth Muscle Res. 1989; 25(1): 13-25.
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14) O'Donnell SR.: Arch Int Pharmacodyn Ther. 1976; 224: 190-8.
15) 小森谷恵司ほか.: 応用薬理. 1984; 28(4): 615-21.
16) 山崎 登ほか.: Gen Pharmacol. 1984; 15(4): 345-8.
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18) Iravani J, et al.: Arzneim-Forsch. 1974; 24(6): 849-55.
19) 門田孝志ほか.: 呼吸. 1992; 11(1): 66-75.
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