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処方箋医薬品注)
下記疾患の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難など諸症状の緩解
専用のアダプターを用いて、通常、1回1~2噴射(イプラトロピウム臭化物として20~40μg)を1日3~4回吸入投与する。なお、症状により適宜増減する。
上室性頻脈、心房細動等が発現することがある。
抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
用量ならびに投与間隔に留意するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
アナフィラキシー(蕁麻疹、血管浮腫、発疹、気管支痙攣、口腔咽頭浮腫等)が発現することがある。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
精神神経系
頭痛
振戦、眩暈等
消化器
嘔気
嘔吐、腹痛、便秘等
循環器
心悸亢進
心拍数増加
皮膚
発疹、そう痒感
口腔
口内乾燥
口内炎、にがみ、舌のしびれ、舌のあれ、咽頭不快感、咽頭閉塞感、咽頭痛等
眼
散瞳、眼圧上昇、急性閉塞隅角緑内障、眼痛、霧視、複視等
その他
痰の切れの悪化、気道刺激症状、咳、胸痛
尿閉
患者には添付の使用説明書を渡し、使用方法を十分指導すること。なお、1容器(10mL)で200回噴射できる。
吸入終了後はできるだけうがいをすること。
アダプターはときどき流水または温湯で洗浄し、十分に乾燥し清潔に保管すること。
外国において、本剤の単独投与又はネブライザーによるイプラトロピウム臭化物水和物とサルブタモール硫酸塩等のβ2刺激薬との併用により、吸入液が眼に入った場合に急性閉塞隅角緑内障があらわれたとの報告があるので、眼痛又は不快感、結膜うっ血による眼の充血と角膜浮腫を伴う霧視、光輪視又は着色像等の症状が認められた場合には、適切な処置を行い、患者に眼科医の診察を受けさせること。
健康成人にイプラトロピウム臭化物水和物を静脈内投与したときの消失半減期は約1.6時間であった1)。総クリアランスは2.3L/分であり、その内、腎クリアランスは0.9L/分であった1)。(外国人でのデータ)
気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫に対して、アトロベント(特定フロン含有製剤)承認時までに実施された国内延べ128施設における二重盲検試験を含む臨床試験の効果判定症例1,043例における有効率は下記のとおりであった2),3)。
対象疾患名
有効率(有効以上)
気管支喘息
48.4%(430/889)
慢性気管支炎、肺気腫
30.5%(47/154)
市販後臨床試験において、慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)患者40例を対象とし、クロスオーバー試験により本剤とアトロベント(特定フロン含有製剤)の1回2噴霧(イプラトロピウム臭化物として40μg)吸入後における両剤の治療学的同等性について肺機能[FEV1(一秒量)]の最大変化量を指標として比較検討を行ったところ、両剤は治療学的に同等であることが証明された4)。本試験における安全性評価対象47例中2例(4.3%)に3件の副作用が認められた。本剤吸入投与期の副作用は、1例に咽喉頭疼痛及び咳嗽各1件であった。
アセチルコリン受容体において、迷走神経末端より遊離されるアセチルコリンと拮抗し、その作用を遮断することによって気管支の収縮を抑制する。
口腔より吸入投与されたイプラトロピウム臭化物水和物は、迷走神経支配の神経-筋接合部を遮断することにより、気管支平滑筋の収縮を抑制する。気管支喘息患者(成人)でアセチルコリン、メタコリン、プロスタグランジンF2α、各種抗原によって誘発される気道狭窄は、本剤の前投与(吸入)により抑制され、予防効果が認められる5),6)。また、本剤は狭窄状態の気管支に対して拡張作用を示し、その作用発現はβ刺激剤に比べてやや遅いが、持続時間が長く、心血管系に対する影響は弱い7),8)。なお、ヒトの気道粘液分泌機能及び粘膜線毛クリアランスに対する阻害作用はみられない9)。
イプラトロピウム臭化物水和物(Ipratropium Bromide Hydrate)
(1R,3r,5S )-3-[(2RS )-3-Hydroxy-2-phenylpropanoyloxy]-8-methyl-8-(1-methylethyl)-8-azoniabicyclo[3.2.1]octane bromide monohydrate
C20H30BrNO3・H2O
430.38
白色の結晶性の粉末。水に溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすく、アセトニトリル又は酢酸(100)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品1.0gを水20mLに溶かした液のpHは5.0~7.5である。
約223℃(分解、ただし乾燥後)
10mL×5(専用アダプター付)
1) Ensing K, et al.: Eur J Clin Pharmacol. 1989; 36(2): 189-94.
2) 川上保雄ほか.: 医学のあゆみ. 1978; 104(10): 706-17.
3) 塩田憲三ほか.: 医学のあゆみ. 1979; 110(11): 636-60.
4) 蓮沼智子ほか.: 日本呼吸管理学会誌. 2005; 15(2): 243-50.
5) Simonsson BG, et al.: Postgrad Med J. 1975; 51(Suppl.7): 101-6.
6) Nakajima S, et al.: Acta medica Kinki Univ. 1979; 4(2): 153-65.
7) Storms WW, et al.: Am Rev Respir Dis. 1975; 111: 419-22.
8) 伊藤和彦ほか.: 臨牀と研究. 1979; 56(5): 1633-46.
9) Sadoul P, et al.: Postgrad Med J. 1975; 51(Suppl.7): 107-11.
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