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処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
副甲状腺機能低下症
通常、成人には、パロペグテリパラチドを、PTH(1-34)として1回18μgを開始用量とし、1日1回、皮下注射する。以後、患者の血清カルシウム濃度の十分な管理のもとに、1日1回6~60μgの範囲で適宜用量を増減して皮下投与するが、増量又は減量は3μgずつ行うこと。
以下のような骨肉腫発生のリスクが高いと考えられる患者に対しては、患者のベネフィットとリスクを考慮して本剤の投与の可否を検討すること。,
特に投与開始時に高カルシウム血症を起こす可能性があることから、投与開始後は血清カルシウム濃度や患者の状態を十分に観察すること。重度の腎機能障害を有する又は透析中の副甲状腺機能低下症患者を対象とした臨床試験は実施していない。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤の乳汁中への移行に関するデータはない。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に生理機能が低下している。
高カルシウム血症に伴い不整脈があらわれることがある。
血清カルシウム値が上昇すると、ジギタリスの作用が増強される。
本剤による血清カルシウム濃度の正常化が阻害され、本剤の治療効果に影響を与える可能性がある。
これらの薬剤は血清カルシウムや骨代謝に影響を及ぼし、本剤の治療効果に影響を与える可能性がある。
高カルシウム血症及び高カルシウム血症によると考えられる臨床症状が認められた場合には、血清カルシウム濃度を測定し、必要に応じて投与の中止や輸液等の適切な処置を行うこと。,,,
10%以上
3~10%未満
3%未満
神経系障害
頭痛
浮動性めまい、体位性めまい
心臓障害
動悸
一般・全身障害および投与部位の状態
注射部位反応(紅斑、内出血、発疹等)(33.8%)
胃腸障害
下痢、悪心
高カルシウム血症、起立性低血圧、悪心、嘔吐、めまい、頭痛等が起こる可能性がある。
特異的な解毒薬はない。血清カルシウム濃度を測定し、輸液等の適切な処置を行うこと。
注射時は注入ボタンを5秒間押し続けること。
日本人健康成人男性に本剤50、75、100μgを単回皮下投与したときの血漿中遊離PTH(1-34)の薬物動態パラメータは以下のとおりであった3) 。
用量(μg)
Cmax(pg/mL)
AUC0-120h(pg・h/mL)
tmax(h)
50(n=7)
7.19(10.6)
340(17.8)
8.00(4.00-16.17)
75(n=7)
10.3(20.6)
484(9.3)
8.00(1.97-16.05)
100(n=7)
14.1(22.5)
621(19.2)
4.00(2.00-7.98)
幾何平均値(幾何CV%)、tmax:中央値(最小値-最大値)遊離PTH(1-34):本剤から遊離したPTH(1-34)を測定
外国人健康成人に本剤12~24μgを1日1回 10日間反復皮下投与したときの血漿中遊離PTH(1-34)の薬物動態パラメータは以下のとおりであった3),4) 。
評価時点
AUCtau(pg・h/mL)
t1/2(h)
12(n=8)
1日目
−
10日目
3.78(18.6)
68.0(21.4)
4.00(4.00-16.02)
63.7(27.0)
16(n=8)
2.45(19.3)
46.2(14.2)
8.00(4.00-16.00)
4.46(20.3)
87.7(23.5)
4.00(4.00-12.00)
34.8(40.7)
20(n=8)
3.05(17.7)
54.7(17.4)
4.00(3.75-16.00)
5.77(19.0)
112(20.5)
6.07(4.03-16.05)
51.3(9.6)
24(n=8)
3.81(15.4)
66.8(15.9)
7.43(22.6)
150(19.1)
7.88(4.00-12.00)
46.9(13.2)
外国人副甲状腺機能低下症の成人患者12例に本剤12~45μg(平均24.5μg)を1日1回反復皮下投与したときの定常状態における血漿中遊離PTH濃度推移は以下のとおりであり、投与後24時間を通じて正常範囲内注8) を維持した5) 。
平均値±標準誤差(各測定ポイントにおける例数n=7〜12)遊離PTH:遊離PTH(1-34)濃度と遊離PTH(1-33)濃度を合算
健康成人、腎機能障害者及び副甲状腺機能低下症患者281例から得られたデータに基づく母集団薬物動態解析により、体重70kgの外国人健康成人女性に本剤を皮下投与したときの遊離PTHの見かけの分布容積(平均値(CV%))は8.7(18)Lと推定された6) 。
パロペグテリパラチドは生理的条件下でリンカー部位が加水分解され、PTH(1-34)及びPTH(1-34)の活性代謝物であるPTH(1-33)を放出する。PTH(1-34)及びPTH(1-33)は同様の活性を有する。
腎機能障害の程度が異なる被験者に本剤50μgを単回皮下投与したときの遊離PTH(1-34)、総PTH及びmPEGの薬物動態パラメータを、腎機能が正常(eGFR 90mL/min/1.73m2以上)な被験者(13例)と比較した結果は以下のとおりであった3) 。重度腎機能障害を有する被験者では、内因性PTH(1-84)濃度が高いことに起因し、遊離PTH(1-34)の曝露量が適切に評価されていない可能性がある7) 。
腎機能障害の程度eGFR(mL/min/1.73m2)
遊離PTH(1-34)
総PTH
mPEG
Cmax幾何平均値の比[90%信頼区間]
AUClast幾何平均値の比[90%信頼区間]
軽度(60≦eGFR<90)(n=9)
1.13[0.956-1.33]
1.43[1.01-2.03]
1.19[0.716-1.97]
1.29[0.764-2.16]
1.31[0.820-2.09]
1.59[0.874-2.88]
中等度(30≦eGFR<60)(n=8)
1.17[0.859-1.60]
1.34[0.712-2.50]
0.741[0.408-1.35]
0.834[0.484-1.44]
0.942[0.543-1.64]
1.18[0.788-1.78]
重度(eGFR<30)(n=8)
2.83[1.82-4.40]
13.80[5.83-32.50]
0.718[0.394-1.31]
0.740[0.339-1.62]
1.01[0.646-1.57]
1.25[0.579-2.71]
遊離PTH(1-34):本剤から遊離したPTH(1-34)を測定総PTH:本剤中のPTH(1-34)及びPTH(1-33)を測定。ただし、遊離PTH及び内因性PTH(1-84)も併せて測定された。mPEG:本剤中のmPEG及び本剤から遊離したmPEGを測定
母集団薬物動態解析の結果、年齢(19~76歳)は遊離PTHの曝露量に影響を及ぼさないことが示唆された6) 。
活性型ビタミンD製剤及びカルシウム剤による治療を受けている副甲状腺機能低下症患者82例を対象に、プラセボ対照無作為化二重盲験並行群間比較試験を実施した(本剤群61例、プラセボ群21例)。用法は、プラセボ又は本剤を1日1回皮下投与とされた。本剤の開始用量は18μgとされ、その後は患者ごとに、血清カルシウム値が正常となり、かつ活性型ビタミンD製剤及びカルシウム剤からの離脱が可能となるよう、6~60μgの範囲で用量が調節された8) 。主要評価項目は盲検期終了時(投与26週時)のレスポンダーの割合とされ、レスポンダーはアルブミン補正血清カルシウム濃度が正常範囲(8.3~10.6mg/dL)、活性型ビタミンD製剤からの離脱、カルシウム剤からの離脱、投与26週時より4週間以内に治験薬を増量していない、のすべてを満たす場合とされた9) 。盲検期終了時のレスポンダーの割合について、本剤群は78.7%(48/61例)、プラセボ群は4.8%(1/21例)、群間差[95%信頼区間]は73.9%[52.8, 85.4]であり、プラセボに対する本剤の優越性が示された(p<0.0001、副甲状腺機能低下症の成因(術後、その他)で層別化したCochran-Mantel-Haenszel検定、有意水準両側5%)。試験期間中の本剤群の投与量(中央値[範囲])は、投与4週時では21.0[12, 30]μg、投与26週時では21.0[9, 39]μgであった。盲検期終了時までの副作用の発現割合は本剤群で49.2%(30/61例)、プラセボ群で38.1%(8/21例)であり、本剤群の主な副作用は、注射部位反応31.1%(19/61例)、頭痛9.8%(6/61例)、高カルシウム血症9.8%(6/61例)、悪心8.2%(5/61例)であった。
活性型ビタミンD製剤及びカルシウム剤による治療を受けている副甲状腺機能低下症患者13例を対象に、非盲検非対照試験を実施した。用法は、本剤を1日1回皮下投与、本剤の開始用量は18μgとされ、その後は患者ごとに、血清カルシウム値が正常となり、かつ活性型ビタミンD製剤及びカルシウム剤からの離脱が可能となるよう、6~60μgの範囲で用量が調節された10) 。主要評価項目は有効性評価期終了時(投与26週時)のレスポンダーの割合とされ、レスポンダーはアルブミン補正血清カルシウム濃度が正常範囲(8.3~10.6mg/dL)、活性型ビタミンD製剤からの離脱、カルシウム製剤からの離脱、のすべてを満たす場合とされた10) 。有効性評価期終了時のレスポンダーの割合は、92.3%(12/13例)、投与52週時のレスポンダーの割合は、91.7%(11/12例)であった。試験期間中の投与量(中央値[範囲])は、投与4週時では21.0[12, 27]μg、投与26週時では21.0[12, 30]μg、投与52週時では22.5[12, 33]μgであった。副作用は投与52週時までに30.8%(4/13例)に認められ、認められた副作用は、注射部位紅斑、投薬過誤、高カルシウム血症、高カルシウム尿症が各7.7%(1/13例)であった。なお、国内第Ⅲ相試験において、本剤の1日投与量が30μgを超える場合、下表のとおりに2本のペンを組み合わせて投与された。
用量
用法
ペン型注入器の組み合わせ
33μg/日
18μg/日+15μg/日
294μg/0.98mLペン2本(オレンジ色の押しボタン付き)
36μg/日
18μg/日+18μg/日
39μg/日
21μg/日+18μg/日
42μg/日
21μg/日+21μg/日
45μg/日
24μg/日+21μg/日
420μg/1.4mLペン1本(赤紫色の押しボタン付き)+294μg/0.98mLペン1本(オレンジ色の押しボタン付き)
48μg/日
24μg/日+24μg/日
420μg/1.4mLペン2本(赤紫色の押しボタン付き)
51μg/日
27μg/日+24μg/日
54μg/日
27μg/日+27μg/日
57μg/日
30μg/日+27μg/日
60μg/日
30μg/日+30μg/日
パロペグテリパラチドは、PTH(1-34)にリンカーを介してメトキシポリエチレングリコールを結合させたプロドラッグであり、皮下投与後、リンカー部分が加水分解することにより、PTH(1-34)が持続的に遊離する11) 。PTH(1-34)及び主な代謝物であるPTH(1-33)は、内因性PTH(1-84)と同様にPTH受容体に作用し、骨組織からのカルシウムの動員や腎臓の尿細管からのカルシウム再吸収の促進、小腸における活性型ビタミンD合成亢進を介した間接的なカルシウム輸送の促進により、血中カルシウム濃度を上昇させる。また、腎臓のリン再吸収を抑制すること等により、血中リン濃度を低下させる。
副甲状腺機能低下症モデルラットにおいて、パロペグテリパラチドを28日間反復皮下投与した結果、試験期間を通じて血中カルシウム濃度が上昇し、血中リン濃度が低下した。また、骨形成マーカー及び骨吸収マーカーの上昇、海綿骨の骨密度の低下が認められた11) 。
パロペグテリパラチド(Palopegteriparatide)(JAN)
C181H291N55O51S2(ペプチド部分)
約48,000(ペプチド部分:4,117.72)
パロペグテリパラチドは、ヒト副甲状腺ホルモン類縁体であり、ヒト副甲状腺ホルモンの1~34番目のアミノ酸に相当し、メトキシポリエチレングリコール(分子量:約43,000)が切断可能なリンカーを介して結合している(PEG結合部位:S1)。パロペグテリパラチドは、34個のアミノ酸残基からなるPEG化合成ペプチド(分子量:約48,000)である。
使用開始後はキャップにより遮光して室温(30℃以下)に保管し、2週間以内に使用すること。残った場合は廃棄すること。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
1筒
1) 社内報告:反復投与毒性試験(ラット). 2025.(2025年8月25日承認、CTD2.6.6.3.1)
2) 社内報告:生殖発生毒性試験(マウス、ラット、ウサギ). 2025.(2025年8月25日承認、CTD2.6.6.6)
3) 社内報告:海外第Ⅰ相試験(健康成人). 2025.(2025年8月25日承認、CTD2.7.6.3、5.3.3.1、5.3.3.3)
4) Karpf DB, et al.:J Bone Miner Res. 2020; 35(8): 1430-40.
5) 社内報告:海外第Ⅱ相試験(副甲状腺機能低下症患者). 2025.(2025年8月25日承認、CTD5.3.5.1)
6) 社内報告:母集団薬物動態解析(健康成人、腎機能障害者、副甲状腺機能低下症患者). 2025.(2025年8月25日承認、CTD2.7.2.3、5.3.3.5)
7) 社内報告:海外第Ⅰ相試験(腎機能障害患者). 2025.(2025年8月25日承認、CTD5.3.3.3)
8) 社内報告:海外第Ⅲ相試験(副甲状腺機能低下症). 2025.(2025年8月25日承認、CTD2.7.3.2、2.7.4.2、2.7.6.6、5.3.5.1)
9) Khan AA, et al.:J Bone Miner Res. 2023; 38(1): 14-25.
10) 社内報告:国内第Ⅲ相試験(副甲状腺機能低下症). 2025.(2025年8月25日承認、CTD2.7.3.2、2.7.6.7、5.3.5.2)
11) Holten-Andersen L, et al.:J Bone Miner Res. 2019; 34(11): 2075-86.
帝人ファーマ株式会社 メディカル情報グループ
〒100-8585 東京都千代田区霞が関3丁目2番1号
フリーダイヤル 0120-189-315
*本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、2026年10月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされている。
帝人ファーマ株式会社
東京都千代田区霞が関3丁目2番1号
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