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劇薬
本剤は、患者の血清カルシウム濃度の十分な管理のもとに、投与量を調整する。
通常、成人1日1回アルファカルシドールとして0.5~1.0μgを経口投与する。ただし、年齢、症状により適宜増減する。
通常、成人1日1回アルファカルシドールとして1.0~4.0μgを経口投与する。ただし、疾患、年齢、症状、病型により適宜増減する。(小児用量)通常、小児に対しては骨粗鬆症の場合には1日1回アルファカルシドールとして0.01~0.03μg/kgを、その他の疾患の場合には1日1回アルファカルシドールとして0.05~0.1μg/kgを経口投与する。ただし、疾患、症状により適宜増減する。
リン酸結合剤を併用し、血清リン値を下げること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で大量投与の場合、胎児化骨遅延、性腺への影響がみられ、妊娠率の低下、胎児死亡率の上昇、胎児の発育抑制及び授乳力の低下等が認められている1),2),3)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で授乳による新生児への移行率は、母動物投与量の1/20に相当する4)。
血清カルシウム値、尿中カルシウム・クレアチニン比値等の観察を十分に行いながら少量から投与を開始し、漸増投与する等、過量投与にならぬよう慎重に投与すること。幼若ラット経口投与における急性毒性は成熟ラットに比べ強くあらわれている5)。
用量に注意すること。一般に生理機能が低下している。
**マグネシウムを含有する製剤
高マグネシウム血症があらわれるおそれがある。
他のビタミンD誘導体と同様に腸管でのマグネシウムの吸収を促進させると考えられる。
** マグネシウムを含有する製剤
ミルク・アルカリ症候群(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)があらわれるおそれがある。
血中マグネシウムの増加により代謝性アルカローシスが持続するため、尿細管でのカルシウム再吸収が増加する。
ジギタリス製剤
,,
不整脈があらわれるおそれがある。
本剤により高カルシウム血症が発症した場合、ジギタリス製剤の作用が増強される。
カルシウム製剤
高カルシウム血症があらわれるおそれがある。
本剤は腸管でのカルシウムの吸収を促進させる。
ビタミンD及びその誘導体
相加作用による。
PTH製剤
**PTHrP製剤
血清カルシウム上昇を伴った急性腎障害があらわれることがある。,,
AST、ALT、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
0.1~5%未満
0.1%未満
消化器
食欲不振、悪心・嘔気、下痢、便秘、胃痛
嘔吐、腹部膨満感、胃部不快感、消化不良、口内異和感、口渇等
精神神経系
頭痛・頭重、不眠・いらいら感、脱力・倦怠感、めまい、しびれ感、眠気、記憶力・記銘力の減退、耳鳴り、老人性難聴、背部痛、肩こり、下肢のつっぱり感、胸痛等
循環器
軽度の血圧上昇、動悸
肝臓
AST、ALTの上昇
LDH、γ-GTPの上昇
腎臓
BUN、クレアチニンの上昇(腎機能の低下)
腎結石
皮膚
そう痒感
発疹、熱感
眼
結膜充血
骨
関節周囲の石灰化(化骨形成)
その他
嗄声、浮腫
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健康成人14例に対してワンアルファ錠4.0μg(1.0μg×4錠)を経口投与した場合、血中1α,25-(OH)2D濃度は投与後4~24時間(平均11.0時間)で最高値(平均94.6pg/mL)に達し、48~72時間でほぼ投与前値に復した6)。
本剤は小腸で吸収される7)。
ラットに14日間連続投与した実験では、主要臓器への蓄積傾向は認められていない8)。
本剤は肝臓ですみやかに代謝されて1α,25-(OH)2D3となる7)。
ラットに0.4μg/kg経口投与した場合、尿糞あわせて48時間以内に約72%が排泄され、7日間でほぼ100%が排泄された9)。
国内22施設(延べ30施設)において実施された一般臨床試験の有効率は下記のとおりであった10),11),12),13),14)。
疾患名\有効率(%)
有効以上
慢性腎不全等
70.9%(90/127)
骨粗鬆症
51.4%(95/185)
なお、ワンアルファカプセルにおいて実施された骨粗鬆症、慢性腎不全を対象とした二重盲検試験で有用性が認められた15),16)。ワンアルファ錠はワンアルファカプセルと生物学的同等性が認められている。
本剤は、経口投与後腸管からすみやかに血中に吸収され肝ミクロゾームの25-hydroxylaseによって側鎖の25位が水酸化されて活性発現物質1α,25-(OH)2D3となり、腸管及び骨等の標的組織に分布するレセプターに結合し腸管からのCa吸収促進作用、骨塩溶解作用及び骨形成作用等一連の生理活性を発現する。
ビタミンD欠乏ラット及び腎摘出ラットにアルファカルシドールを投与した実験において、腸管からのCa吸収促進作用、血清Caレベル上昇作用が認められている17),18)。
9日鶏胚の組織培養の研究により、正常な骨形成には1α,25-(OH)2D3が必須であることが証明された19)。
腎亜全摘により、多数の骨吸収腔と類骨層、低石灰化層が著明に増加したラットに、アルファカルシドールを30日間投与した実験において、骨新生が認められている20)。
卵巣摘出長期飼育により血中1α,25-(OH)2D3値の低下や海綿骨梁及び石灰沈着率の減少がおこるが、これらの変化はアルファカルシドール0.1μg/kg/日、6ヵ月間投与により改善した21)。
ハイドロコーチゾン長期間投与により海綿骨梁、骨皮質幅、骨成分の減少がおこるが、これらの変化はアルファカルシドール0.02μg/kg/日~0.1μg/kg/日、12週間投与により改善した22)。
ワンアルファカプセル投与前後で腸骨骨生検を実施し、電顕的・光顕的観察を行ったところ、活動性骨芽細胞・骨細胞・石灰化骨小腔の増加等、骨組織学的な改善が認められた23)。
ビタミンD欠乏ラットの飼料中のCa含量を変え、アルファカルシドールを投与した実験において、Ca含量が少ない場合には骨吸収があらわれ、Ca含量が十分である場合には骨形成が顕著にあらわれた17)。
アルファカルシドール(Alfacalcidol)
(5Z,7E)-9,10-secocholesta-5,7,10(19)-triene-1α,3β-diol
C27H44O2
400.64
白色の結晶又は結晶性の粉末で、メタノール、エタノール(99.5)、クロロホルム又はジクロロメタンに溶けやすく、アセトン又はジエチルエーテルにやや溶けやすく、水又はヘキサンにほとんど溶けない。空気又は光によって変化する。
137~142℃
PTP(乾燥剤入り): 100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)、1,000錠(10錠×100)
1) 加藤正夫ほか.: 基礎と臨床. 1978; 12(1): 32-45.
2) 加藤正夫ほか.: 基礎と臨床. 1978; 12(2): 203-13.
3) 加藤正夫ほか.: 基礎と臨床. 1978; 12(4): 716-30.
4) 大沼規男ほか.: 応用薬理. 1978; 15(3): 459-67.
5) 社内報告: 急性毒性(幼若ラット). 1985.
6) 社内報告: 薬物動態(健康成人). 1986.
7) 社内報告: 代謝(ラット肝ホモジェネート、肝還流). 1978.
8) 清木 護ほか.: 応用薬理. 1978; 16(6): 1137-44.
9) 大沼規男ほか.: 応用薬理. 1978; 16(6): 1123-36.
10) 越川昭三ほか.: 臨床水電解質. 1986; 5(6): 645-52.
11) 清野佳紀ほか.: 小児科臨床. 1986; 39(7): 1691-7.
12) 西山宗六ほか.: 小児科臨床. 1986; 39(8): 2029-35.
13) 井上哲郎ほか.: 新薬と臨牀. 1986; 35(6): 1234-42.
14) 白旗敏克ほか.: 新薬と臨牀. 1986; 35(6): 1243-9.
15) 上田 泰ほか.: 臨床評価. 1979; 7(1): 137-56.
16) 伊丹康人ほか.: 医学のあゆみ. 1982; 123(10): 958-73.
17) 川島博行ほか.: 日本薬理学雑誌. 1978; 74(2): 267-83.
18) 川島博行ほか.: 応用薬理. 1978; 16(5): 845-52.
19) 清木 護ほか.: 組織培養. 1982; 8(3): 79-84.
20) Ueno K, et al.: Vitamin D Basic Research and its Clinical Application. 1979; 901-5.
21) 伊沢義弘ほか.: Prog Med. 1982; 2(7): 1071-9.
22) 伊沢義弘ほか.: Prog Med. 1982; 2(7): 1080-8.
23) 須田昭男ほか.: Prog Med. 1982; 2(7): 1098-104.
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