当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
処方箋医薬品注)
アデノシンデアミナーゼ欠損症
通常、エラペグアデマーゼ(遺伝子組換え)として0.2mg/kgを1週間に1回筋肉内注射する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1回あたりの最大投与量は0.3mg/kgとする。ただし、速やかにアデノシンデアミナーゼ活性を上昇させる必要がある場合には、1回0.2mg/kgを1週間に2回筋肉内注射することができる。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物を用いた乳汁移行試験を実施していない。
ビダラビン、ネララビン
本剤がビダラビン、ネララビンの作用に影響を及ぼすおそれがある。本剤との併用は避けることが望ましい。
本剤のADA活性により、ビダラビン、ネララビンが代謝される。
ペントスタチン
ペントスタチンとの併用により、本剤の作用が減弱するおそれがある。本剤との併用は避けることが望ましい。
ペントスタチンのADA酵素の阻害により、本剤の効果が減弱するおそれがある。
頻度不明
注射部位
注射部位不快感
本剤0.167~0.4mg/kg/週を投与した国内第Ⅲ相試験及び海外第Ⅲ相試験において、抗エラペグアデマーゼIgM抗体が2/10例に認められたが、有効性及び安全性への影響は認められていない。
用量(mg/kg/週)
0.167
0.233
AUCτ(h・μmol/h/mL)
6279.20
4430.89
Cmax(μmol/h/mL)
41.91
34.91
t1/2(h)
359.59
226.61
tmax(h)
48.0
27.3
6880±1450
47.9±10.0
259±161
59.9±13.9
平均値±標準偏差(N=4)
遺伝子診断、あるいは臨床症状及びADA活性によりADA欠損症と診断されたADA欠損症患者(4例、3ヵ月~25歳)に本剤0.1~0.267mg/kgを週1回21週間筋肉内投与した注2)。投与量の調節については、①赤血球中Deoxyadenosine nucleotide(dAXP)トラフ値が0.02μmol/mL超、②血清中ADA活性トラフ値が1100U/L未満、③肺炎や下痢等の臨床症状の発現・不変・悪化又は免疫機能や肝機能等の臨床検査値の変動又は異常値、④安全性への懸念、のいずれかに該当した場合に検討することとされた。dAXP及びADA活性の結果は下表のとおりであった1)。
生化学検査項目
時期
被験者1
被験者2
被験者3
被験者4注2)
赤血球中dAXPトラフ値(μmol/mL)
前
0.125
<0.002
-
21週
血中dAXPトラフ値(μmol/mL)
0.0952
0.000407
0.0107
0.0293
0.00167
0.00114
0.00449
0.00189注3)
血漿中ADA活性トラフ値(μmol/h/mL)
<9.0
28.73
18.66
血清中ADA活性トラフ値(U/L)
20.7
223.7
884.0
1550.6
998.7
1482.0
1451.2注3)
本試験における安全性評価対象4例において、副作用は認められなかった。,
類薬(ADA酵素補充療法剤pegademase bovine、国内未承認)を投与していた免疫不全を伴うADA欠損症患者(3例、19~37歳)に、本剤0.188~0.224mg/kgを週1回21週間筋肉内投与した結果、dAXP及びADA活性は下表のとおりであった2) 。
本剤投与開始時
本剤投与開始21週時
10.9
10.2
17.4
28.2
31.4
28.9
本試験における安全性評価対象6例中2例に副作用が認められた。その副作用は、注射部位疼痛(1例2件)及び注射部位不快感(1例7件)であった。,
本剤は、欠損したADAの補充療法として機能し、ポリエチレングリコール(PEG)の付加により生体内からのクリアランスを遅延させる。筋肉内投与された本剤は、血液を循環し、血液中に蓄積したアデノシン及びデオキシアデノシンを代謝する。これらADA基質の細胞内外の平衡化により、細胞内アデノシン及びデオキシアデノシン濃度が正常化され、免疫機能等の改善が図られると考えられる。
ADA欠損マウスにおいて、本剤は脾臓及び胸腺における細胞内アデノシン濃度及びデオキシアデノシン濃度の減少、胸腺及び脾臓重量の回復、T細胞及びB細胞数の回復、生存率の改善効果を示した3)。
エラペグアデマーゼ(遺伝子組換え)(Elapegademase(Genetical Recombination))
エラペグアデマーゼは遺伝子組換えウシアデノシンデアミナーゼ類縁体であり、74番目のCysがSerに置換され、平均約13個のメトキシポリエチレングリコール鎖(分子量: 約5,600)がカルボニル基を介して結合している(PEG結合可能部位Ala1及びLys残基)。エラペグアデマーゼは、356個のアミノ酸残基からなるPEG化タンパク質(分子量: 約115,000)である。
1バイアル
1) 社内報告: 国内第Ⅲ相試験(ADA欠損症患者). 2019.(2019年3月26日承認、CTD2.7.6.1)
2) 社内報告: 海外第Ⅲ相試験(ADA欠損症患者). 2019.(2019年3月26日承認、CTD2.7.6.2)
3) 社内報告: 免疫機能改善作用(ADA欠損マウス). 2018.(2019年3月26日承認、CTD2.6.2.2)
帝人ファーマ株式会社 メディカル情報グループ
〒100-8585 東京都千代田区霞が関3丁目2番1号
フリーダイヤル 0120-189-315
帝人ファーマ株式会社
東京都千代田区霞が関3丁目2番1号
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.