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劇薬
処方箋医薬品注)
狭心症発作の寛解
通常、成人には、1回1噴霧(ニトログリセリンとして0.3mg)を舌下に投与する。
なお、効果不十分の場合は1噴霧を追加投与する。
血管拡張作用により更に血圧を低下させるおそれがある。
血圧を低下させるおそれがある。
心拍出量が低下しショックを起こすおそれがある。
心室内圧較差の増強をもたらし、症状を悪化させるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
高い血中濃度が持続するおそれがある。本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では一般に肝機能が低下していることが多い。
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
併用により、降圧作用を増強することがある。
本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。
本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤
本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
下記の薬剤等との相互作用により、過度の血圧低下が起こった場合には、下肢の挙上あるいは昇圧剤の投与等、適切な処置を行うこと。
降圧作用及び血管拡張作用を有する薬物
血圧低下が増強されることがある。
血圧低下作用が相加的に増強される。
アルコール摂取
他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤
頭痛、血圧低下等の副作用が増強されることがある。
血管拡張作用が増強される。
0.1~5%未満
頻度不明
循環器
血圧低下、ほてり、動悸、めまい、脳貧血、熱感、潮紅
精神神経系
頭痛、頭重感、失神
過敏症
発疹
消化器
アフタ性口内炎、悪心・嘔吐
肝臓
AST上昇、ALT上昇
Al-P上昇、LDH上昇
適用部位
舌の刺激感、舌痛、本剤自体による舌のしびれ
その他
気分不良、発汗、尿失禁、便失禁
急激な血圧低下による意識喪失等を起こすことがある。
下肢の挙上あるいは昇圧剤の投与等、適切な処置を行うこと。
本剤の使用に当たっては、十分な効果を得るために正しく使うことが大切である。
本剤はエタノールを含有するのでエタノールに過敏な患者には注意して使用すること。
健康成人男子に本剤1噴霧(ニトログリセリンとして0.3mg)を舌下投与したとき、血漿中ニトログリセリン濃度は投与後3分に3.08ng/mLに達した後、投与後15分には0.30ng/mLまで低下した。
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(min)
AUC0→15min
(ng・min/mL)
3.55±0.40
4.1±0.3
20.68±2.07
(平均値±標準誤差、n=35)
ニトログリセリン舌下錠を対照薬とした二重盲検交叉比較試験として狭心症発作を有する患者(38例)を対象に、本剤1又は2噴霧もしくは舌下錠1又は2錠(ニトログリセリン0.3又は0.6mgに相当)を舌下投与した結果、全般改善度、概括安全度、有用度において本剤と舌下錠の間に有意差は認められなかった。本剤の副作用発現頻度は2.9%(1/34例)であり、AST、ALTの上昇が認められた2)。
ニトロ化合物は、代謝を受けたり非酵素的に分解されたりして、分子内から一酸化窒素(NO)を遊離する。NOは血管平滑筋の細胞質に存在する可溶性グアニル酸シクラーゼを活性化することによって細胞内のサイクリックGMP(cGMP)を増加させる。これによりcGMP依存性プロテインキナーゼが活性化され、細胞内の多くのタンパク質がリン酸化・脱リン酸化されるが、それらの総合的結果として血管平滑筋の弛緩がもたらされる。ニトロ化合物による血管弛緩作用は静脈に対しても強く働き心臓への静脈還流量が減少するので心臓に対する前負荷が軽減される。動脈拡張に基づく後負荷軽減作用も現す。また、主として太い冠動脈を拡張させるので、側副血行路を流れる血流が増加し、虚血部への酸素供給が増加する3)。
無麻酔イヌの舌下に本剤を1、2又は3噴霧したとき、噴霧後直ちに用量依存的な収縮期血圧の低下、脈圧の減少及び心拍数の増加が認められた4)。
虚血性心疾患患者に本剤を1又は2噴霧したとき、非投与群に比較して有意な冠動脈径の拡張が認められた5)。
労作狭心症患者を対象としたトレッドミル運動試験において、本剤1噴霧はプラセボに比較して、薬剤投与から運動終了までの時間を有意に延長した6)。
ニトログリセリン(Nitroglycerin)
Glyceryl trinitrate又は1,2,3-Propanetriol trinitrate
C3H5N3O9
227.09
ニトログリセリンは、常温では無色澄明の粘稠性の液体で、味は甘く灼熱感があり、衝撃により爆発する。
1本[(7.2g、100回用)×1]
5本[(7.2g、100回用)×5]
1) Demots H,et al.:J Am Coll Cardiol.1989;13(4):786-793
2) 平盛勝彦ほか:Prog Med.1990;10(11):2817-2829
3) *第十八改正日本薬局方解説書.廣川書店.2021:C-3911-3916
4) 斎喜明ほか:基礎と臨床.1990;24(8):3871-3879
5) 三井田努ほか:循環器科.1990;28(4):382-391
6) 外畑巖ほか:医学と薬学.1990;24(5):1313-1325
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