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日本薬局方
ケトコナゾールクリーム
ケトコナゾール液
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
下記の皮膚真菌症の治療〇白癬:足白癬、体部白癬、股部白癬〇皮膚カンジダ症:指間糜爛症、間擦疹(乳児寄生菌性紅斑を含む)〇癜風〇脂漏性皮膚炎
〈クリーム、外用液〉〈白癬、皮膚カンジダ症、癜風〉白癬、皮膚カンジダ症、癜風に対しては、1日1回患部に塗布する。〈脂漏性皮膚炎〉脂漏性皮膚炎に対しては、1日2回患部に塗布する。〈スプレー〉〈白癬、皮膚カンジダ症、癜風〉白癬、皮膚カンジダ症、癜風に対しては、1日1回患部に噴霧する。〈脂漏性皮膚炎〉脂漏性皮膚炎に対しては、1日2回患部に噴霧する。
<外用液、スプレー>
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。2%ケトコナゾールクリームは、皮膚からはほとんど吸収されないが、経口投与における動物実験で催奇形作用が報告されている 。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
<クリーム>
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
皮膚
接触皮膚炎、そう痒、発赤、刺激感、紅斑、糜爛、皮膚剝脱
水疱、亀裂、疼痛、皮膚灼熱感、発疹、皮膚のべとつき感
蕁麻疹
全身障害及び投与局所様態
-
適用部位反応(乾燥、浮腫)
適用部位反応(出血、不快感、炎症、錯感覚)
免疫系障害
過敏症
5%以上
0.1〜5%未満
刺激感
そう痒、接触皮膚炎、紅斑、水疱
皮膚灼熱感、発疹、皮膚剥脱、皮膚のべとつき感、蕁麻疹、糜爛、亀裂、疼痛
−
適用部位反応(出血、不快感、乾燥、炎症、錯感覚、浮腫)
その他
尿蛋白陽性
〈製剤共通〉
〈外用液、スプレー〉
〈外用液〉
〈スプレー〉
2%ケトコナゾールクリーム5gを健康成人の背部に単純塗布した時、ケトコナゾールの血中濃度は検出限界(1ng/mL)以下であった2) 。
血漿蛋白結合率:98.9%(平衡透析法)
2%ケトコナゾールクリーム5gを健康成人の背部に単純塗布した時、尿中への未変化体の排泄は検出限界(1ng/mL)以下であった2) 。
〈白癬、皮膚カンジダ症、癜風〉
白癬、皮膚カンジダ症、癜風(1日1回塗布)に対する、比較試験を含む合計219例において、2%ケトコナゾールクリームによる以下の臨床効果が示された。また、比較試験によりケトコナゾールクリームの有用性が認められた3) 。
疾患名
菌陰性化率(菌陰性化症例数/症例数)
有効率(有効以上症例数/症例数)
足白癬
77.5%(62/80)
71.3%(57/80)
体部白癬
80.0%(32/40)
股部白癬
97.0%(32/33)
93.9%(31/33)
カンジダ性間擦疹
93.8%(15/16)
カンジダ性指間糜爛症
90.9%(10/11)
乳児寄生菌性紅斑
100%(7/7)
癜風
100%(32/32)
96.9%(31/32)
〈脂漏性皮膚炎〉
脂漏性皮膚炎(1日2回塗布)61例において、2%ケトコナゾールクリームによる以下の臨床効果が示された4),5), 。
菌陰性化率(菌陰性化症例数/症例数)
改善率(改善以上症例数/症例数)
脂漏性皮膚炎
69.6%(16/23)
80.3%(49/61)
ローション剤61例、クリーム剤63例において以下の臨床効果が示された6) 。
(ローション)改善率(改善以上症例数/症例数)
(クリーム)改善率(改善以上症例数/症例数)
73.8%(45/61)
71.4%(45/63)
ローション剤における安全性評価対象例69例中、副作用は10例(14.5%)に計14件が認められた。臨床検査地異常変動は2例(2.9%)に2件が認められた。内訳は、刺激感8件(11.6%)、そう痒3件(4.3%)、尿蛋白陽性2件(2.9%)、接触皮膚炎1件(1.4%)、紅斑1件(1.4%)、小水疱1件(1.4%)であった。
真菌細胞膜構成成分であるエルゴステロールの合成抑制により抗真菌作用を示す7) 。
本剤は、皮膚糸状菌(Trichophyton rubrum、Trichophyton mentagrophytes、Microsporum canis、Epidermophyton floccosum)、酵母糸状菌(Candida albicans)、癜風菌(Malassezia furfur)に対し5~30分の接触で、強い抗真菌作用を示した。8),9)
モルモット実験的白癬菌感染モデルに対し、本剤を感染3日目から1日1回14日間連続塗布したところ、高い治療効果を示した。また、同様に癜風菌を感染させたモルモット脂漏性皮膚炎モデルに対しても、本剤を感染11日目から1日1回14日間連続塗布したところ、同様に高い治療効果を示した8),9) 。
モルモットの背部に、2%ケトコナゾールクリーム0.3gを塗布し、24、48、72時間後にMicrosporam canis又はTrichophyton mentagrophytesを摂取した実験では、塗布72時間後でも感染防御効果があり、抗真菌作用の持続性が認められ、皮膚貯留性が高いことが考えられた10) 。
ケトコナゾール(Ketoconazole)
1-Acetyl-4-(4-{[(2RS,4SR)-2-(2,4-dichlorophenyl)-2- (1H-imidazol-1-ylmethyl)-1,3-dioxolan-4-yl] methoxy} phenyl)piperazine
C26H28Cl2N4O4
531.43
白色~淡黄白色の粉末で、においはない。
メタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
メタノール溶液(1→20)は旋光性を示さない。
148~152℃
〈クリーム〉10g[1チューブ]×10〈外用液〉10g[1ポリ容器]×10〈スプレー〉10g[1スプレー容器]×10
1) 西川智, 他:基礎と臨床. 1984; 18, 1433-1448
2) 小林孝志, 他:薬理と治療. 1991; 19, 1857-1861
3) KCZ クリーム研究班:基礎と臨床. 1991; 25, 4609-4625
4) KCZ クリーム脂漏性皮膚炎研究班:臨床医薬. 1994; 10, 1291-1309
5) 加藤卓朗, 他:西日本皮膚科. 1995; 57, 382-388
6) 五十嵐敦之,他:臨床医薬, 2003; 19,355-369
7) 第十八改正日本薬局方解説書
8) 社内資料(2018年1月承認、申請資料)
9) 社内資料(2018年1月承認、申請資料)
10) 藤原豊博:薬局, 1994; 45(9),1907-1917
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