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劇薬
処方箋医薬品注)
再発又は難治性の急性前骨髄球性白血病
寛解導入療法:1日6mg/m2を2回にわけて朝、夕食後経口投与し、骨髄寛解が得られるまで投与する。投与期間は本剤の投与開始日から8週間を越えないこと。
類薬(トレチノイン)で重篤な腎障害を起こすおそれがあることが報告されている。
類薬(エトレチナート)で肝障害が悪化するおそれがあることが報告されている。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ラットの0.3mg/kg/dayで、後期死亡胎児数の増加、胎児の外形及び内臓異常として口蓋裂、顔面裂、無眼球、小眼球、眼瞼開存、口角部の裂、外脳、髄膜瘤、耳介形態異常、骨格変異である頸肋、胸推体ダンベル状骨化が、ウサギの0.1mg/kg/dayで、流産頻発、死亡胎児数の増加、胎児の外表、内臓及び骨格異常などの催奇形性が報告されている6),7),8) 。,,
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が認められている9) 。
用量に留意して定期的に血漿アルブミン検査を行い、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。血漿アルブミンが減少していることが多く、本剤は血漿蛋白との結合性が強いため、血漿アルブミンが減少していると遊離の薬物血漿中濃度が高くなるおそれがある。また、生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすい。
ビタミンA製剤(チョコラA等)
ビタミンA過剰症と類似した副作用症状を起こすおそれがある。
本剤はビタミンAと同じレチノイドである。
CYP3A4誘導剤
セイヨウオトギリソウ〔St.John’s Wort(セント・ジョーンズ・ワート)〕含有食品
本剤の血中濃度が低下し、作用が減弱するおそれがある。
本剤の代謝には主にCYP3A4が関与しているため、本剤の代謝が亢進し血中濃度が低下する可能性がある。
CYP3A4阻害剤
グレープフルーツジュース
本剤の血中濃度が増加し、副作用の発現頻度及び重症度が増加するおそれがある。
本剤の代謝には主にCYP3A4が関与しているため、本剤の代謝が阻害され血中濃度が増加する可能性がある。
制酸剤
本剤の吸収が増加するおそれがある。
これらの薬剤により胃内のpHが上昇し、本剤の溶解度が上昇し、吸収が増加する可能性がある。
フェニトイン
フェニトインの血中濃度が上昇し、フェニトインの作用が増強するおそれがある。
類薬(エトレチナート)でフェニトインとの併用により、フェニトインの蛋白結合能を低下させるとの報告がある。
抗線溶剤
アプロチニン製剤
類薬(トレチノイン)において、これらの薬剤を併用した患者で血栓症を発現し、重大な転帰をたどったとの報告があるので、併用に際しては慎重に行うこと。
類薬(トレチノイン)投与により、凝固線溶系のバランスが変化するためと考えられている。
5%以上
5%未満
頻度不明
*精神神経系
頭痛
感覚減退、嗅覚錯誤
呼吸器
呼吸困難、喀血、しゃっくり、低酸素症
胃腸障害
口内乾燥、口内炎、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、消化不良、便秘、痔核
皮膚
発疹、皮膚乾燥、湿疹、剥脱性皮膚炎
皮膚炎、そう痒症、水疱性皮膚炎、皮膚刺激
紅斑
筋・骨格
骨痛、関節痛
筋肉痛、背部痛
全身状態
発熱
粘膜疹、胸痛、倦怠感、腫脹
血液
白血球数増加、ヘモグロビン減少
血小板数減少、血小板数増加
*肝臓
AST増加、ALT増加、LDH増加、ALP増加
γ-GT(GTP)増加
脂質代謝
TG増加、TC増加
*その他
毛包炎、CRP増加
咽頭炎、耳痛、血中尿素減少、血中ナトリウム減少、血中クロール減少、尿蛋白、血中アルブミン減少、アミラーゼ増加、総蛋白増加、尿潜血
CPK増加
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
投与量(mg/body)
2.0*1
4.0*2
6.0*2
Tmax(hr)
2~4
Cmax(ng/mL)
18.02
44.87
65.22
AUC(hr・ng/mL)
128.37
320.41
430.26
t1/2(hr)
3.4
4.5
4.0
*1:n=4,*2:n=3
雌雄ラットに14C標識した本剤を0.4mg/kgの用量で単回経口投与したとき、血漿中濃度は投与後30分で最高値の80%以上に達したことから、本剤は消化管から速やかに吸収されることが示唆された13) 。
本剤のヒト血漿蛋白への結合率はin vitro試験において約99%と高く、主にアルブミンと結合する15) 。
in vitro試験の結果から本剤の代謝には主にCYP3A4が関与していることが示唆された。また、本剤は高濃度(100μmol/L)でCYP2C8/9、CYP2C19及びCYP3A4に対して阻害作用を示した16) 。
ラット及びイヌを用いて検討したところ、本剤の主排泄経路は糞であった。雄性ラットに14C標識した本剤を0.4mg/kgの用量で単回経口投与したとき、投与後168時間までの尿中には投与した放射能の11.9%、糞中には86.4%が排泄された。また、投与後48時間までの胆汁中には投与量の53.7%の放射能が排泄されたことから、糞中に排泄される放射能の約60%は胆汁経由であると推察された。また、雄性イヌに14C標識した本剤を0.4mg/kgの用量で単回経口投与したとき、投与後168時間までの尿中には投与した放射能の1.7%、糞中には99.7%が排泄された。さらに14C標識した本剤を0.4mg/kgの用量で単回経口投与した雄性ラットから採取した胆汁の一部を別の雄性ラットの十二指腸に注入したところ、胆汁中及び尿中に注入量の43.3%及び6.9%の放射能が排泄されたことから、胆汁中に排泄された放射能はその約50%が再吸収されるものと考えられた13),14) 。
計
完全寛解
部分寛解
無効
完全寛解率
初発
5
3
0
2
60.0%
再 発注) 内訳 初回 2回以上
34(9) 21(1) 13(8)
21(2) 17(0) 4(2)
2(0) 1(0) 1(0)
11(7) 3(1) 8(6)
61.8%
総計
39
24
13
61.5%
表中の数字は例数を示す。括弧内はトレチノイン難反応例と扱った患者(トレチノインによる寛解後療法(維持療法)の施行中にAPLが再発した患者が3例、再発後にトレチノインを含む治療が施行されたが、完全寛解を得ることができなかった患者が6例)を示す。注)初発時にトレチノインを含む導入療法で完全寛解を得た治療歴を有する患者。
臨床試験における安全性評価症例41例において、副作用は40例(97.6%)に認められた。主な副作用は、血中トリグリセリド増加29件(70.7%)、発疹21件(51.2%)、血中コレステロール増加19件(46.3%)、血中乳酸脱水素酵素(LDH)増加15件(36.6%)、骨痛11件(26.8%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)増加9件(22.0%)、血中アルカリホスファターゼ(ALP)増加9件(22.0%)、発熱8件(19.5%)、アラニン・アミノトランスフェラーゼ(ALT)増加6件(14.6%)、ヘモグロビン減少5件(12.2%)、白血球数増加5件(12.2%)、皮膚乾燥4件(9.8%)等であった(承認時)。
APLに特異的な染色体異常[t(15;17)転座]の結果生じるPML-RARAキメラ遺伝子は、PMLあるいはRARαの機能を阻害することでアポトーシスの抑制及び骨髄系細胞の分化を阻害しAPLの発症に関与していると考えられている。ここに、本剤が作用するとAPL細胞のPML-RARAキメラ遺伝子の抑制機構が解離され前骨髄球の分化が誘導されると考えられる18),19),20),21),22) 。
タミバロテン (Tamibarotene) (JAN)
4-[(5,6,7,8-Tetrahydro-5,5,8,8-tetramethyl-2-naphthyl)carbamoyl]benzoic acid
C22H25NO3
351.45
白色の結晶又は結晶性粉末である。N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、メタノール又はエタノール(95)にやや溶けやすく、ジエチルエーテルにやや溶けにくく、アセトニトリルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
約232℃
>63900[1-オクタノール/緩衝液(pH4.23、25℃)] 854 [1-オクタノール/緩衝液(pH7.07、25℃)]
アルミピロー包装開封後は、湿気を避けて遮光して保存すること。
PTP:10錠[10錠×1:アルミピロー包装]
1) 社内資料:TOS-80のラットにおける単回経口投与毒性試験(2005年4月11日承認、申請資料概要)
2) 社内資料:TOS-80のイヌにおける4週間反復経口投与毒性試験並びに9週間回復性試験(2005年4月11日承認、申請資料概要)
3) 社内資料:TOS-80のビーグルにおける39週間反復経口投与毒性試験及び8週間回復試験(2005年4月11日承認、申請資料概要)
4) 社内資料:TOS-80のラットにおける4週間反復経口投与毒性試験(2005年4月11日承認、申請資料概要)
5) 社内資料:TOS-80のラットにおける26週間反復経口投与毒性試験並びに4週間回復性試験(2005年4月11日承認、申請資料概要)
6) 社内資料:TOS-80のラットにおける出生前及び出生後の発生並びに母体の機能への影響に関する試験(2005年4月11日承認、申請資料概要)
7) 社内資料:TOS-80のラットにおける胚・胎仔発生への影響に関する試験(2005年4月11日承認、申請資料概要)
8) 社内資料:TOS-80のウサギにおける胚・胎仔発生への影響に関する試験(2005年4月11日承認、申請資料概要)
9) 社内資料:TOS-80の動態試験[Ⅲ]:14C-TOS-80のラットにおける単回経口投与時の胎盤通過性、乳汁中濃度の測定(2005年4月11日承認、申請資料概要)
10) 社内資料:TOS-80のビーグルにおける単回皮下投与毒性試験(2005年4月11日承認、申請資料概要)
11) Algate,D.R.,et al.,Oyo Yakuri / Pharmacometrics 1994;47(5):451
12) 社内資料:TOS-80の受胎能及び着床までの初期胚の発生への影響に関する試験-雌投与試験-(2005年4月11日承認、申請資料概要)
13) 社内資料:TOS-80の動態試験[Ⅱ]:14C-TOS-80のラットにおける単回経口投与時の吸収、分布、排泄(2005年4月11日承認、申請資料概要)
14) 社内資料:TOS-80の動態試験[Ⅴ]:14C-TOS-80のイヌにおける単回経口投与時の吸収、排泄(2005年4月11日承認、申請資料概要)
15) Mizojiri,K.et al.,Arzneim.- Forsch./ Drug Res. 1997;47(1):259
16) 社内資料:TOS-80の動態試験[Ⅵ]:代謝に関与するP450分子種の推定及び酵素阻害作用の検討(2005年4月11日承認、申請資料概要)
17) 社内資料:TOS-80の急性前骨髄球性白血病(APL)に対する臨床試験(第Ⅱ相試験・Pharmacokinetics)(2005年4月11日承認、申請資料概要)
18) 木崎昌弘,医学の歩み,1999;190(5):335
19) 木崎昌弘,カレントテラピー,2002;20(9):893
20) 大西一功,癌の臨床,2002;48(11):669
21) 垣塚彰,実験医学,1998;16(19):2459
22) 井上聡,Molecular Medicine,2000;37(7):786
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