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レプチラーゼ注1単位/レプチラーゼ注2単位

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.1併用禁忌(併用しないこと)
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

レプチラーゼ注1単位/レプチラーゼ注2単位

添付文書番号

3329402A1037_1_08

企業コード

480143

作成又は改訂年月

2024年2月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

873329

薬効分類名

酵素止血剤

承認等

レプチラーゼ注1単位

販売名コード

YJコード

3329402A1037

販売名英語表記

REPTILASE INJECTION 1 unit

販売名ひらがな

れぷちらーぜちゅう1たんい

承認番号等

承認番号

21900AMX00776000

販売開始年月

1966年12月

貯法・有効期間

貯法

凍結をさけ冷所保存

有効期間

2年

規制区分

レプチラーゼ注2単位

販売名コード

YJコード

3329402A2033

販売名英語表記

REPTILASE INJECTION 2 units

販売名ひらがな

れぷちらーぜちゅう2たんい

承認番号等

承認番号

21900AMX00777000

販売開始年月

1981年9月

貯法・有効期間

貯法

凍結をさけ冷所保存

有効期間

2年

規制区分

一般的名称

ヘモコアグラーゼ

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 トロンビンを投与中の患者

3. 組成・性状

3.1 組成

レプチラーゼ注1単位

有効成分1アンプル(1mL)中 へモコアグラーゼ   1クロブスイツキー単位
添加剤ゼラチン加水分解物2.0μL、フェノール3mg、アミノ酢酸0.01mg、塩化カルシウム27.6μg、塩化ナトリウム、水酸化ナトリウム

レプチラーゼ注2単位

有効成分1アンプル(2mL)中 へモコアグラーゼ   2クロブスイツキー単位
添加剤ゼラチン加水分解物4.0μL、フェノール6mg、アミノ酢酸0.02mg、塩化カルシウム55.2μg、塩化ナトリウム、水酸化ナトリウム

ヘモコアグラーゼはヘビの毒液に由来する。
ゼラチン加水分解物はブタの骨と皮膚に由来する。
1クロブスイツキー(1 Klobusitzky)単位とは、約22℃において、脱カルシウムを施した新鮮馬血5mLを10分間以内に凝固せしめるHemocoagulaseの量を示す。

3.2 製剤の性状

レプチラーゼ注1単位

pH6.0~7.0
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)
性状無色澄明な液

レプチラーゼ注2単位

pH6.0~7.0
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)
性状無色澄明な液

4. 効能又は効果

肺出血、鼻出血、口腔内出血、性器出血、腎出血、創傷よりの出血など。

6. 用法及び用量

通常、成人1日1~2クロブスイツキー単位、小児は1日0.3~1.0クロブスイツキー単位を静脈内又は筋肉内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤は、安定剤としてゼラチン加水分解物を含有している。ゼラチン含有製剤の投与により、ショック、アナフィラキシー様症状(蕁麻疹、呼吸困難、口唇浮腫、喉頭浮腫等)があらわれたとの報告があるので、問診を十分に行い、投与後は観察を十分に行うこと1)

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 血栓のある患者(脳血栓、心筋梗塞、血栓静脈炎等)及び血栓症を起こすおそれのある患者

    血栓・塞栓症を増悪させるおそれがある

  2. 9.1.2 本剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  3. 9.1.3 ゼラチン含有製剤又はゼラチン含有の食品に対して、ショック、アナフィラキシー様症状(蕁麻疹、呼吸困難、口唇浮腫、喉頭浮腫等)等の過敏症の既往歴のある患者

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

    10.1 併用禁忌(併用しないこと)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    トロンビン

    血栓形成傾向があらわれるおそれがある。

    血栓形成を促進する作用があり、併用により血栓形成傾向が増大する。

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    抗プラスミン剤

    • トラネキサム酸
      ε-アミノカプロン酸等

    大量併用により血栓形成傾向があらわれるおそれがある2)

    本剤によって形成されたフィブリン塊が抗プラスミン剤により比較的長く残存し閉塞状態を持続させるおそれがある2)

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 ショック

      ショック症状(頻度不明)があらわれることがある。

    11.2 その他の副作用

    0.1~5%未満

    0.1%未満

    頻度不明

    過敏症

    発疹、蕁麻疹、顔面紅潮

    瘙痒感、発赤

    注射部位

    硬結

    発疹、瘙痒感

    発現頻度は再評価結果時及び1985年までの文献報告を含む

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤投与時の注意

    1. 14.1.1 静脈内注射時

      急速に投与すると、ときに悪心、胸内不快感、心悸亢進、一過性の熱感、頭痛等があらわれることがあるのでゆっくりと静脈内に投与すること。

    2. 14.1.2 筋肉内注射時

      組織・神経などへの影響を避けるため、以下の点に配慮すること。

      • 神経走行部位を避けるように注意すること。
      • 繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど、注射部位を変えて行うこと。
      • 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流を見た場合は、直ちに針を抜き、部位を変えて行うこと。

    17. 臨床成績

    17.1 有効性及び安全性に関する試験

    1. 17.1.1 国内臨床試験

      レプチラーゼ注1単位、2単位の臨床試験は、国内52施設で計948例について実施された。その概要は次のとおりである3),4),5),6),7),8)

      有効以上

      やや有効以上

      創傷よりの出血

      79.5%(210/264)

      85.6%(226/264)

      鼻出血

      68.1%(171/251)

      81.7%(205/251)

      性器出血

      81.3%(148/182)

      87.9%(160/182)

      腎出血

      60.6%(43/71)

      80.3%(57/71)

      口腔内出血

      93.0%(93/100)

      94.0%(94/100)

      肺出血

      62.5%(50/80)

      75.0%(60/80)

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    レプチラーゼ注1単位、2単位は、生体内投与において血液凝固時間、出血時間、プロトロンビン時間及び部分トロンボプラスチン時間を短縮させる9)(ヒト)が血小板数、フィブリノーゲン量及び血中FDPに対してはほとんど影響を与えない10)(ラット)。
    その主な作用は、トロンビン様作用、トロンボプラスチン様作用であり、へパリンに拮抗されることなく止血効果をあらわす10)(ラット)。
    また、血小板機能亢進作用3)(ヒト)もあると考えられ上記作用とともに止血効果をあらわす。
    レプチラーゼ注1単位、2単位は、試験管内でクエン酸塩加血漿にCa2+を加えることなく凝固させる11)が、そのトロンビン様作用は真のトロンビンと異なり比較的可溶性のフィブリン塊を形成するので血栓性エンボリズムを起こす危険性はほとんどない12),13)と考えられる。

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    ヘモコアグラーゼ(Hemocoagulase)

    分子量

    Thrombin様酵素 約44,000
    Thromboplastin様酵素 約77,000

    性状

    淡黄色澄明な粘性のある液である。

    22. 包装

    • 〈レプチラーゼ注1単位〉

      1mL×10アンプル
      1mL×50アンプル

    • 〈レプチラーゼ注2単位〉

      2mL×10アンプル
      2mL×50アンプル

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    東菱薬品工業株式会社 安全性情報課

    〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-3-1

    TEL 03-6304-5403
    FAX 03-6304-5932

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売元

    東菱薬品工業株式会社

    東京都新宿区西新宿6-3-1

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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