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歯科用TDゼット液

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5妊婦
9.6授乳婦
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
17.2製造販売後調査等
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2止血作用
18.3局所麻酔作用
18.4抗菌作用
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

歯科用TDゼット液

添付文書番号

2790821Q1037_1_05

企業コード

480199

作成又は改訂年月

2023年5月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

87279

薬効分類名

口腔内局所止血剤

承認等

歯科用TDゼット液

販売名コード

YJコード

2790821Q1037

販売名英語表記

TD Zett Dental Solution

販売名ひらがな

しかようてぃーでぃーぜっとえき

承認番号等

承認番号

22100AMX00449

販売開始年月

1983年9月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

5年

一般的名称

塩化アルミニウム・セチルピリジニウム塩化物水和物・リドカイン

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

リドカイン又はアミド型局所麻酔薬に対し、過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

歯科用TDゼット液

有効成分100mL中
塩化アルミニウム 25g
セチルピリジニウム塩化物水和物 0.5g
日局リドカイン 5.25g  
添加剤エタノール

3.2 製剤の性状

歯科用TDゼット液

性状無色~淡黄色澄明の液でわずかにエタノール臭があり、味は酸味があり、収れん性で特異な味がある。

4. 効能又は効果

次の場合の止血に用いる。
○歯肉縁下の支台歯形成・窩洞形成時又は印象採得時の歯肉圧排における出血。
○歯肉整形。

6. 用法及び用量

本剤の適量をとり、出血部に塗布する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 過量の液を塗布しないこと。
  2. 8.2 出血部以外の粘膜に塗布しないこと。
  3. 8.3 のみこまぬようにすること。
  4. 8.4 本剤にはリドカインが配合されているので、次のことに注意すること。
    1. 8.4.1 まれにショックを起こすことがあるので、使用に際しては、常時、ただちに応急処置のとれる準備が望ましい。
    2. 8.4.2 ショック様症状をできるだけ避けるために、患者の全身状態の観察を十分に行うこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック(頻度不明)

    血圧降下、顔面蒼白、脈拍の異常、呼吸抑制等があらわれることがある。

  2. 11.1.2 中枢神経系障害(頻度不明)

    振せん、痙れん等の中毒症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)の投与等の適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

1%未満

頻度不明

歯周組織

歯肉退縮、発赤、歯肉部疼痛、刺激感

中枢神経注1)

眠気、不安、興奮、霧視、眩暈等

消化器注1)

悪心

嘔吐等

過敏症

蕁麻疹等の皮膚症状、浮腫等

注1)このような症状があらわれた場合は、ショックあるいは中毒へ移行することがあるので、患者の全身状態の観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行うこと。
注2)再審査時の調査を含む。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    国内5施設において実施された、歯肉整形又は切除、歯肉圧排、歯肉損傷、抜歯において出血を生じた患者を対象とした臨床試験の結果、止血状態、局所麻酔作用、粘膜刺激の総合有効率は98.9%(261/264例)であった1),2),3),4),5)

  2. 17.1.2 歯科用TDゼット液と0.1%アドレナリン液との止血効果比較

    本剤の止血効果を、0.1%アドレナリン液と比較したところ、危険率1%で有意な差が認められた1)

17.2 製造販売後調査等

有効性解析対象症例2756例における有効率は94.3%(2598/2756例)であった。安全性解析対象症例3480例における副作用発現率は0.80%(28/3480例)であった。その内訳は、発赤0.66%(23例)、歯肉退縮が0.09%(3例)、歯肉部疼痛、刺激感、悪心が各0.03%(1例)であった。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

収れん作用による血液の凝固及び組織の収縮により血管の流出口を塞ぎ止血作用を示す6)

18.2 止血作用

  1. 18.2.1 血液凝固試験

    モルモットの血液を用いた実験で、本剤の血液凝固時間は60秒で25%塩化アルミニウム水溶液に比較し凝固時間は1/15に短縮された1)

  2. 18.2.2 実験口腔創傷に対する止血作用

    ラットを用いた実験で、本剤の止血時間は10秒と25%塩化アルミニウム水溶液の30~60分に比してすぐれた速効性を示した2)

18.3 局所麻酔作用

家兎眼粘膜による瞬膜反射試験で本剤は6%塩酸リドカイン水溶液と同程度の麻酔作用を示した1)

18.4 抗菌作用

  1. 18.4.1 本剤のStaphylococcus aureusを使用して測定した石炭酸係数は13であった1)
  2. 18.4.2 口腔内常在菌(嫌気・好気)に対する抗菌性試験で本剤は希ヨードチンキのほぼ80%の抗菌性を示した1)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1 塩化アルミニウム

一般的名称

塩化アルミニウム(Aluminum Chloride)

化学名

Aluminum Chloride

分子式

AlCl3・6H2O

分子量

241.43

性状

白色~帯黄色の結晶性の粉末で、においはなく、収れん性で特異な味がある。
水に極めて溶けやすく、エタノール(95)に溶けやすく、グリセリンにやや溶けやすい。
潮解性である。

19.2 セチルピリジニウム塩化物水和物

一般的名称

セチルピリジニウム塩化物水和物(Cetylpyridinium Chloride Hydrate)

化学名

1-Hexadecylpyridinium chloride monohydrate

分子式

C21H38ClN・H2O

分子量

358.00

化学構造式

性状

白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがあり、味は苦い。
水、エタノール(95)又はクロロホルムに溶けやすく、アセトンにほとんど溶けない。

融点

80~84℃

19.3 リドカイン

一般的名称

リドカイン(Lidocaine)

化学名

2-Diethylamino-N-(2,6-dimethylphenyl) acetamide

分子式

C14H22N2O

分子量

234.34

化学構造式

性状

白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末である。
メタノール又はエタノール(95)に極めて溶けやすく、酢酸(100)又はジエチルエーテルに溶けやすく、水にほとんど溶けない。
希塩酸に溶ける。

融点

66~69℃

22. 包装

10mL[ガラス容器]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

株式会社ビーブランド・メディコーデンタル

〒533-0031 大阪市東淀川区西淡路5丁目20番19号

電話(06)6370-4182(代) FAX(06)6370-4184(代)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

東洋製薬化成株式会社

大阪市鶴見区鶴見2丁目5番4号

26.2 発売元

株式会社ビーブランド・メディコーデンタル

大阪市東淀川区西淡路5丁目20番19号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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