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緑内障、高眼圧症
通常、0.25%製剤を1回1滴、1日2回点眼する。なお、十分な効果が得られない場合は0.5%製剤を用いて1回1滴、1日2回点眼する。
肺高血圧症による右心不全の症状を増悪させるおそれがある。
うっ血性心不全の症状を増悪させるおそれがある。
アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。
血糖値に注意すること。低血糖症状をマスクすることがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。器官形成期のラットに500mg/kg/dayを経口投与した試験で骨化遅延が、マウスに1,000mg/kg/day、ウサギに200mg/kg/dayを経口投与した試験で死亡胎児数の増加が認められている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行することがある。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に生理機能が低下している。
オミデネパグ イソプロピル
結膜充血等の眼炎症性副作用の発現頻度の上昇が認められている。
機序不明
アドレナリンジピベフリン塩酸塩
散瞳作用が助長されたとの報告がある。
カテコールアミン枯渇剤: レセルピン等
交感神経系に対し、過剰の抑制を来すことがあり、低血圧、徐脈を生じ、眩暈、失神、起立性低血圧を起こすことがある。
カテコールアミンの枯渇を起こす薬剤は、β-遮断作用を相加的に増強する可能性がある。
β-遮断剤(全身投与): アテノロール プロプラノロール塩酸塩 メトプロロール酒石酸塩
眼圧下降あるいはβ-遮断剤の全身的な作用が増強されることがある。
作用が相加的にあらわれることがある。
カルシウム拮抗剤: ベラパミル塩酸塩 ジルチアゼム塩酸塩
房室伝導障害、左室不全、低血圧を起こすおそれがある。
相互に作用が増強される。
ジギタリス製剤: ジゴキシン ジギトキシン
心刺激伝導障害(徐脈、房室ブロック等)があらわれるおそれがある。
相加的に作用(心刺激伝導抑制作用)を増強させる。
CYP2D6阻害作用を有する薬剤:キニジン硫酸塩水和物選択的セロトニン再取り込み阻害剤
β-遮断作用(例えば心拍数減少、徐脈)が増強するとの報告がある。
これらの薬剤は本剤の代謝酵素であるP450(CYP2D6)を阻害し、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
結膜充血、角膜上皮障害、乾性角結膜炎、結膜萎縮、睫毛内反、眼瞼眼球癒着等があらわれることがある。
β-受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全があらわれることがある。
β-受容体遮断による陰性変時・変力作用により、心ブロック、うっ血性心不全、心停止があらわれることがある。,,
5%以上
1~5%未満
1%未満
頻度不明
眼
灼熱感・かゆみ・異物感等の眼刺激症状
霧視・視力低下等の視力障害、角膜炎・角膜びらん・角膜上皮障害等の角膜障害、結膜充血、眼乾燥感
眼瞼炎、眼瞼浮腫、眼痛、眼瞼下垂、眼脂、羞明
角膜知覚低下、複視、結膜炎、結膜浮腫、眼底黄斑部の浮腫・混濁注1)
循環器
徐脈等の不整脈、低血圧
失神、浮腫、レイノー現象、四肢冷感、動悸
精神神経系
頭痛、めまい
抑うつ、重症筋無力症の増悪、悪夢、感覚異常、不眠
消化器
悪心
下痢、消化不良、腹痛、口渇
その他
不快、倦怠感
脱力感、耳鳴、筋肉痛、胸部圧迫感、発疹、咳
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。・本剤に含まれているベンザルコニウム塩化物はソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、ソフトコンタクトレンズを装用している場合には、点眼前にレンズを外し、点眼後少なくとも5~10分間の間隔をあけて再装用すること。・薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。・患眼を開瞼して結膜囊内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙囊部を圧迫させた後、開瞼すること。・他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。・遮光して保存すること。
健康成人に0.5%チモロールマレイン酸塩点眼液を1滴点眼し、クロスオーバー法により点眼後、涙囊部圧迫処置の有無(n=20)及び閉瞼処置の有無(n=16)による1時間後の平均血漿中濃度を比較検討した。その結果、平均血漿中濃度は涙囊部圧迫処置群、無処置群では、各々0.41ng/mL、1.28ng/mLで、閉瞼処置群、無処置群では、各々0.46ng/mL、1.34ng/mLを示し、これらの処置による血漿中移行抑制が有意に認められた2)(外国人データ)。
・チモロールの血漿タンパク結合率は約60%である3)。
・白色ウサギに14C-チモロールマレイン酸塩を点眼したとき、角膜、虹彩、毛様体、前房水などに高濃度に分布するが、水晶体、視神経、血漿などへの分布は少ないことが認められた。一方、有色ウサギでは、メラニン色素を含まない組織での分布は白色ウサギと同等であるが、メラニン色素を含む虹彩、毛様体、網脈絡膜には高濃度に分布することが認められた4)。
・チモロールは主としてCYP2D6により代謝される5)(in vitro)。
・14C-チモロール4mgを単回経口投与した後のヒト尿中には、ジメチルエチルアミノ基が脱離して生成されたカルボン酸代謝物、及びモルホリン環が開裂した代謝物が認められた6),7)(外国人データ)。
房水中薬物濃度推移
チモロール点眼液0.25%「杏林」とチモプトール点眼液0.25%をそれぞれ100μL(チモロールとして0.25mg)ウサギに点眼し、30、60、120分及び240分後に房水中チモロール濃度を測定した結果、チモロール点眼液0.25%「杏林」及びチモプトール点眼液0.25%点眼後30分にピークを示し、以後徐々に減少した。両製剤の各測定時間における房水中チモロール濃度に有意差はみられず、生物学的な同等性が確認された8)。
また、チモロール点眼液0.5%「杏林」とチモプトール点眼液0.5%をクロスオーバー法によりそれぞれ100μL(チモロールとして0.5mg)ウサギに点眼し、30、60、120分及び240分後に房水中チモロール濃度を測定した結果、チモロール点眼液0.5%「杏林」及びチモプトール点眼液0.5%点眼後30分にピークを示し、以後徐々に減少した。両製剤の各測定時間における房水中チモロール濃度に有意差はみられず、生物学的な同等性が確認された8)。
ピロカルピン塩酸塩で眼圧が24mmHg以下に調整されていた緑内障、高眼圧症患者211例(有効性解析対象198例)を対象に、全国21施設でチモロールマレイン酸塩点眼液0.1注2)、0.25及び0.5%を1日2回、8週間点眼した結果、チモロールマレイン酸塩点眼液の有用性が認められた。
0.25%及び0.5%群において副作用は136例中44例(32.4%)に認められ、主な副作用はしみる20件であった9)。
チモロールマレイン酸塩の眼圧下降作用機序の詳細は明らかでないが、サル、健康成人でのフルオロフォトメトリー試験及び緑内障患者でのトノグラフィー試験において、主に房水産生の抑制によることが示唆されている10),11),12),13)。
ウサギにおけるα-キモトリプシン惹起高眼圧及び水負荷による眼圧上昇試験において、チモロールマレイン酸塩の点眼は有意に眼圧上昇を抑制することが認められている14)。
ラット、イヌ、ネコにチモロールマレイン酸塩を全身投与した場合、イソプレナリンにより惹起された心拍数、心筋収縮力及び心拍出量の増加は著明に抑制され、本剤のβ-受容体遮断作用はピンドロールと同程度、プロプラノロールより数倍強力である。またチモロールマレイン酸塩は有意の内因性交感神経刺激作用、直接心筋抑制作用、局所麻酔作用を示さない15),16)。
ウサギに水を負荷(経口投与)した直後に、チモロール点眼液0.25%「杏林」及びチモプトール点眼液0.25%、対照群としてチモロール点眼液0.25%「杏林」基剤及び生理食塩液を、それぞれ100μL(チモロールとして0.25mg)点眼し、点眼直後、20、60及び120分に眼圧を測定した。得られた眼圧の平均値をStudentのt検定もしくはAspin-Welchのt検定にて統計解析を行った結果、チモロール点眼液0.25%「杏林」及びチモプトール点眼液0.25%の眼圧は両対照群と比較して有意な低値を示し、明らかな眼圧上昇抑制作用が認められ、また両製剤間において有意な差はなく、生物学的な同等性が確認された8)。
投与薬剤(100μL)(チモロールとして0.25mg)
眼圧(mmHg)
投与0分
投与20分
投与60分
投与120分
生理食塩液(対照群)
23.4±3.4
34.5±4.2
28.3±3.1
25.5±3.6
チモロール点眼液0.25%「杏林」基剤(対照群)
19.8±0.8
30.9±1.9
28.9±2.4
23.6±1.0
チモロール点眼液0.25%「杏林」
18.3±3.8
23.1±0.9
23.9±2.8
20.0±1.8
チモプトール点眼液0.25%
19.6±2.5
23.1±2.8
22.3±2.8
18.9±1.9
(平均値±標準誤差、n=8)
また、チモロール点眼液0.5%「杏林」及びチモプトール点眼液0.5%についても同様の試験を行った結果、チモロール点眼液0.5%「杏林」及びチモプトール点眼液0.5%は対照群と比較して有意な眼圧上昇の抑制を示し、また両製剤間において有意な差は認められなかったことより、生物学的な同等性が確認された8)。
投与薬剤(100μL)(チモロールとして0.5mg)
19.9±1.3
32.8±2.7
26.8±2.2
20.4±1.3
チモロール点眼液0.5%「杏林」基剤(対照群)
20.3±1.0
31.3±2.0
24.6±1.2
20.6±1.4
チモロール点眼液0.5%「杏林」
19.0±1.9
24.0±2.6
20.6±2.1
チモプトール点眼液0.5%
20.8±3.6
23.1±1.9
22.1±1.2
22.4±2.7
チモロールマレイン酸塩(Timolol Maleate)
(2S)-1-[(1,1-Dimethylethyl)amino]-3-(4-morpholin-4-yl-1,2,5-thiadiazol-3-yloxy)propan-2-ol monomaleate
C13H24N4O3S・C4H4O4
432.49
白色~微黄白色の結晶性の粉末である。酢酸(100)に溶けやすく、水又はエタノール(99.5)にやや溶けやすい。0.1mol/L塩酸試液に溶ける。融点:約197℃(分解)
外箱開封後は、遮光して保存すること。
1) 宇治 幸隆,他:眼科臨床医報.1980;74:1036-1042
2) Zimmerman TJ, et al.:Arch Ophthalmol. 1984;102:551-553
3) 第十八改正日本薬局方解説書,廣川書店,2021:C3266-C3270
4) Araie M, et al.:Jpn J Ophthalmol. 1982;26:248-263
5) Volotinen M, et al.:Drug Metab Dispos. 2007;35:1135-1141
6) Wasson BK, et al.:J Med Chem.1980;23 (11):1178-1184
7) Tocco DJ, et al.:Drug Metab Dispos.1975;3(5):361-370
8) キョーリンリメディオ株式会社社内資料:チモロール点眼液0.25%「杏林」・0.5%「杏林」の生物学的同等性試験に関する資料
9) 三島 済一,他:臨床評価. 1980;8:789-820
10) Miichi H, et al.:Invest Ophthalmol Vis Sci.1983;24:1269-1275
11) 新家 真,他:日本眼科学会雑誌. 1980;84:1436-1446
12) 藤永 豊,他:眼科臨床医報. 1980;74:409-414
13) 玉田 康房,他:日本眼科紀要. 1980;31:1667-1673
14) Vareilles P, et al.:Invest Ophthalmol Vis Sci. 1977;16:987-996
15) Hall RA, et al.:Arch Int Pharmacodyn. 1975;213:251-263
16) 田辺 堅三郎,他:応用薬理. 1979;17:455-467
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