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頻度不明
過敏症
過敏症状
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
白色ウサギに標識したシアノコバラミン液を2分毎に15回、総量0.3mLを点眼したとき、最終点眼直後及び1時間後の眼内移行率は、シアノコバラミンの総投与量を100%とすると次のとおりであった1)。
最終点眼直後(%)
最終点眼1時間後(%)
結膜
1.286
0.132
角膜
0.156
0.115
強膜(毛様体部)
0.097
0.033
強膜後部
0.212
0.027
前房水
0.008
0.015
水晶体
0.007
虹彩
0.022
毛様体
0.045
0.036
硝子体
0.013
網脈絡膜
0.011
調節性眼精疲労患者45例を対象に、0.02%シアノコバラミン点眼液又はプラセボ点眼液を1回1~2滴、1日4回両眼に2週間点眼した結果、0.02%シアノコバラミン点眼液はプラセボ点眼液と比較し、特に微動調節測定法において顕著な有意差が認められ(総合判定における改善率:0.02%シアノコバラミン点眼液群80.4%、プラセボ群13.6%)、有用性判定においても有意に優れている(0.02%シアノコバラミン点眼液群91.3%、プラセボ群22.7%)ことが確認された。副作用は認められなかった2)。
眼精疲労患者972例においてビタミンB12点眼液の臨床効果を調査した結果、調節性眼精疲労(608例)に対しては、ビタミンB12点眼液単独療法で66.1%(162/245例)、併用療法(主としてビタミンB1含有製剤、ATP製剤)で62.5%(227/363例)の有効率であった3)。
眼における酸素消費量を増し、ATP産生を増大させることにより調節性眼精疲労を改善する4)。
調節性眼精疲労患者における0.02%シアノコバラミン点眼液の調節機能に及ぼす影響をプラセボとの二重盲検比較により検討した結果、調節時間及び調節運動においては改善の傾向がみられ、微動調節ではプラセボと比べて有意な改善効果が認められた5)。
白色ウサギの網膜浮遊液中に0.0025、0.025、0.1、0.5、5.0、10.0、50.0、100.0μg/mLのコバマミド(補酵素型ビタミンB12)を添加すると、網膜の酸素消費量はいずれも増強し、その程度には用量依存性が認められた6)(in vitro)。
カエル及びウサギの坐骨神経を用い、補酵素型ビタミンB12(もしくはメチルコバラミン)の神経の興奮伝導に対する作用を調べた結果、低濃度では細胞膜を過分極の状態にし、活動電位の振幅を増大させ、高濃度では脱分極を引き起こし、活動電位の振幅を減少させることが示された。より高濃度ではこの脱分極は興奮伝導の遮断をもたらすが、この脱分極が閾値膜電位より小さければ神経細胞の興奮性は増大し、不応期が短縮する可能性のあることが示唆された7),8)(in vitro)。
眼精疲労に対する効果を、筋に対して繰り返し刺激を与えて減弱した張力に対する影響により検討するため、ウサギの毛様体筋をアセチルコリンにより刺激したときの張力から算出した収縮率で比較した。マグヌス管に懸垂した毛様体筋に対してアセチルコリンによる刺激を繰り返し、その後シアノコバラミン点眼液0.02%「杏林」及びサンコバ点眼液0.02%添加群、並びに対照としてシアノコバラミン点眼液0.02%「杏林」基剤及び無添加群において、再度アセチルコリンにより刺激したときの収縮率について、Tukeyの多重比較検定を行った。その結果、シアノコバラミン点眼液0.02%「杏林」及びサンコバ点眼液0.02%はいずれの対照群と比較しても収縮率の減弱を有意に抑制し、また両製剤間において有意な差は認められなかったことより、その効果はほぼ同等であると確認された9)。
アルカリ性腐食角膜炎を惹起したウサギにシアノコバラミン点眼液0.02%「杏林」及びサンコバ点眼液0.02%を点眼し、その後涙液及び房水を採取してシアノコバラミン濃度を測定した。その結果、各時点のシアノコバラミン濃度についてAspin-Welch法による検定もしくはt検定を行ったところ、涙液及び房水のいずれにおいても、シアノコバラミン点眼液0.02%「杏林」及びサンコバ点眼液0.02%の濃度に有意な差は認められなかった。また濃度の実測値及び対数変換値から算出した薬物動態パラメータ(Cmax、AUCt、MRT)についてAspin-Welch法による検定もしくはt検定を行ったところ、いずれにおいても両製剤の平均値間に有意な差は認められなかったことより、生物学的な同等性が確認された9)。
シアノコバラミン(Cyanocobalamin)
Coα-[α-(5,6-Dimethyl-1H-benzimidazol-1-yl)]-Coβ-cyanocobamide
C63H88CoN14O14P
1355.37
暗赤色の結晶又は粉末である。水にやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくい。吸湿性である。
プラスチック点眼容器 5mL×10本
1) 筒井純他:日本眼科紀要 1967;18:1156-1159
2) 山地良一他:臨床眼科 1978;32:1013-1025
3) 鈴村昭弘:眼科臨床医報 1976;70:36-42
4) 第十八改正日本薬局方解説書 廣川書店.2021:C2147-C2152
5) 鈴村昭弘:日本眼科紀要 1977;28:340-354
6) 手島仁:日本眼科学会雑誌 1969;73:1711-1718
7) 武重千冬他:ビタミン 1971;44:272-282
8) 武重千冬他:ビタミン 1976;50:251-259
9) キョーリンリメディオ株式会社社内資料:シアノコバラミン点眼液0.02%「杏林」の生物学的同等性試験に関する資料
キョーリンリメディオ株式会社 学術部
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