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処方箋医薬品注)
〈適応菌種〉本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、ミクロコッカス属、モラクセラ属、コリネバクテリウム属、クレブシエラ属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)、シュードモナス属、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、アクネ菌〈適応症〉眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼科周術期の無菌化療法
通常、1回1滴、1日3回点眼する。なお、症状により適宜増減する。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
紅斑、発疹、呼吸困難、血圧低下、眼瞼浮腫等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
1%未満
頻度不明
眼
眼刺激、眼痛
びまん性表層角膜炎等の角膜障害、眼瞼炎、結膜炎、眼のそう痒感
皮膚
そう痒、発疹、蕁麻疹
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
・白内障手術患者(25例)に0.3%オフロキサシン点眼液1回1滴を術前5分毎5回点眼したとき、房水中濃度は最終点眼後1時間前後に最高値(1.20㎍/mL)を示した1)。
・白色ウサギに0.3%オフロキサシン点眼液を1回1滴点眼したとき、角膜、球結膜、眼筋、強膜、虹彩・毛様体及び房水に良好な移行を認めた。その移行量は角膜、強膜、眼筋、虹彩・毛様体において点眼終了1時間後に最高値を示し、それぞれの値は3.32㎍/g、1.62㎍/g、2.62㎍/g、0.95㎍/gであった。また球結膜では15分後に2.95㎍/g、前房水では30分後に0.71㎍/mLとそれぞれ最高値を示した1)。
・白色ウサギに0.3%オフロキサシン点眼液を1回1滴、5分毎に5回点眼したとき、上記の1回点眼した場合と同様に眼組織へ良好な移行が認められた。その移行量は角膜、強膜、球結膜において点眼終了5分後に最高値を示し、それぞれの値は、7.78㎍/g、7.66㎍/g、34.98㎍/gであった。また眼筋では15分後に18.54㎍/g、虹彩・毛様体、硝子体では30分後にそれぞれ3.12㎍/g、0.80㎍/mL、前房水では1時間後に3.56㎍/mLと最高値を示した1)。
・白色及び有色ウサギに0.3%オフロキサシン点眼液を1回1滴、1日3回2週間両眼に点眼し眼内動態を比較したメラニン含有組織である虹彩・毛様体、網脈絡膜における濃度差がみられた。メラニン含有していない組織では房水中濃度を除いて白色と有色ウサギの間に組織内濃度の動態に大きな差は認められなかった2)。
外眼部細菌感染症患者286例を対象に、0.3%オフロキサシン点眼液、0.5%オフロキサシン点眼液(1回2滴、1日4回)注1) 又は0.3%ミクロノマイシン硫酸塩点眼液(1回2滴、1日4回)を原則3日以上(症状消失後2日まで。ただし、原則として2週間を超えない)点眼した結果、累積有効率(有効以上※)は0.3%オフロキサシン点眼液群98.5%(66/67例)、0.5%オフロキサシン点眼液群97.5%(79/81例)、0.3%ミクロノマイシン硫酸塩点眼液群89.6%(69/77例)であり、0.3%オフロキサシン点眼液群は0.3%ミクロノマイシン硫酸塩点眼液群と比較し、有意に優れた臨床効果が認められた。また、0.3%オフロキサシン点眼液群の疾患別及び有効菌種別臨床効果は表17-1及び表17-2のとおりであった。0.3%オフロキサシン点眼液群において副作用は94例中2例(2.1%)に認められ、主な副作用はしみるであった3)。※眼感染症研究会制定基準(1982年)に従い評価。
疾患名
有効率※(%)〔有効以上〕
眼瞼炎
100.0(3/3)
涙嚢炎
麦粒腫
100.0(4/4)
結膜炎
98.2(55/56)
瞼板腺炎
100.0(2/2)
角膜炎
※複数の疾患を合併している場合は各々の疾患に1例として算入
菌種
ブドウ球菌属
100.0(41/41)
レンサ球菌属
100.0(5/5)
肺炎球菌
ミクロコッカス属
100.0(1/1)
モラクセラ属
コリネバクテリウム属
100.0(11/11)
クレブシエラ属
0.0(0/1)
セラチア属
プロテウス属
ヘモフィルス・エジプチウス
(コッホ・ウィークス菌)
シュードモナス属
100.0(9/9)
緑膿菌
バークホルデリア・セパシア
100.0(6/6)
アシネトバクター属
※複数の菌種が検出された場合は各々の菌種に1例として算入
外眼部細菌感染症患者373例を対象に、0.3%オフロキサシン点眼液(1回2滴、1日4回)注2) 又は0.3%ジベカシン点眼液(1回2滴、1日4回)を原則3日以上(症状消失後2日まで。ただし、原則として2週間を超えない)点眼した結果、0.3%オフロキサシン点眼液群の累積有効率(有効以上※)は99.3%(137/138例)であり、0.3%ジベカシン点眼液群の94.3%(115/122例)と比較し、臨床効果が優れている傾向が認められた。また、0.3%オフロキサシン点眼液群の疾患別及び有効菌種別臨床効果は表17-3及び表17-4のとおりであった。0.3%オフロキサシン点眼液群において副作用は178例中2例(1.1%)に認められ、いずれもしみるであった4)。※眼感染症研究会制定の評価判定基準(1985年)に準拠し評価。
100.0(13/13)
100.0(12/12)
99.0(101/102)
98.7(78/79)
100.0(18/18)
100.0(8/8)
100.0(29/29)
インフルエンザ菌
100.0(16/16)
アクネ菌
外眼部細菌感染症患者448例を対象に、0.3%オフロキサシン点眼液(1回1滴、1日3回)又は0.3%ミクロノマイシン硫酸塩点眼液(1回2滴、1日4回)を原則3日以上(症状消失後2日まで。ただし、原則として2週間を超えない)点眼した結果、0.3%オフロキサシン点眼液群の累積有効率(有効以上※)は93.0%(173/186例)であり、0.3%ミクロノマイシン硫酸塩点眼液群の85.2%(155/182例)と比較し、有意に優れた臨床効果が認められた。また、0.3%オフロキサシン点眼液群の疾患別及び有効菌種別臨床効果は表17-5及び表17-6のとおりであった。0.3%オフロキサシン点眼液群186例に副作用は認められなかった5)。
※眼感染症研究会制定の評価判定基準(1985年)に準拠し評価。
82.9(29/35)
90.0(9/10)
95.0(113/119)
100.0(7/7)
角膜炎(角膜潰瘍を含む)
93.1(27/29)
92.6(112/121)
100.0(15/15)
83.3(15/18)
85.0(17/20)
ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)
85.7(6/7)
84.6(11/13)
眼手術患者367例を対象に、0.3%オフロキサシン点眼液を1日5回注3) 、手術前2日間点眼した結果、全例とも術後感染はみられなかった。副作用は認められなかった6)。
主な作用機序はDNAジャイレース(トポイソメラーゼⅡ)活性及びトポイソメラーゼⅣ活性の阻害による細菌のDNA合成阻害である7),8)。抗菌作用は殺菌的でMIC濃度で溶菌が認められた9)。
オフロキサシンの抗菌スペクトラムは広範囲に及び、0.3%オフロキサシン点眼液はブドウ球菌属、肺炎球菌を含むレンサ球菌属、ミクロコッカス属、コリネバクテリウム属等のグラム陽性菌及び緑膿菌を含むシュードモナス属、インフルエンザ菌、ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)、モラクセラ属、セラチア属、クレブシエラ属、プロテウス属、アシネトバクター属等のグラム陰性菌並びに嫌気性菌であるアクネ菌等の眼感染症の起炎菌に対し、強い抗菌力を示す3),5),9)(in vitro)。
緑膿菌を接種したウサギの実験的角膜感染症に対して、オフロキサシン点眼液0.3%「杏林」、タリビッド点眼液0.3%及び対照群として点眼液基剤各50μLを菌接種後6時間後から2時間ごとに1日6回、3日間点眼し、角膜混濁の度合い(スコア)を指標として感染症に対する治療効果を比較検討した。オフロキサシン点眼液0.3%「杏林」、タリビッド点眼液0.3%及び対照群について得られたスコアの平均値及び標準偏差を算出し、Kruskal-WallisのH検定(有意な場合Tukey法による多重比較検定)により統計解析を実施した。その結果、対照群においては、平均スコアは菌接種後から徐々に増加し、2日目以降は角膜混濁が角膜全体に増加する変化が全眼に認められたが、オフロキサシン点眼液0.3%「杏林」及びタリビッド点眼液0.3%のスコアは対照群と比較して有意な低値を示し、また両製剤間におけるスコアの推移は同様で有意差は認められず、生物学的な同等性が確認された10)。
前項の角膜感染症に対する治療効果の観察終了後、角膜を摘出し緑膿菌の分離試験を行い、陽性及び陰性数を算出し、Fisherの直接確率計算法により統計解析を実施した。その結果、対照群10眼全てが陽性を示したのに対して、本剤及び標準製剤は10眼中1眼のみが陽性であり、対照群との間に有意差が認められたことから、優れた抗菌効果が認められ、両製剤の生物学的な同等性が確認された10)。
オフロキサシン(Ofloxacin)
(3RS)-9-Fluoro-3-methyl-10-(4-methylpiperazin-1-yl)-7-oxo-2,3-dihydro-7H-pyrido[1,2,3-de][1,4]benzoxazine-6-carboxylic acid
C18H20FN3O4
361.37
帯微黄白色~淡黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。酢酸(100)に溶けやすく、水に溶けにくく、アセトニトリル又はエタノール(99.5)に極めて溶けにくい。水酸化ナトリウム試液溶液(1→20)は旋光性を示さない。光によって変色する。融点:約265℃(分解)
プラスチック点眼容器 5mL×10本
1) 福田正道他:日本眼科紀要 1986;37:823-828
2) 三井幸彦他:あたらしい眼科 1993;10:83-86
3) 三井幸彦他:眼科臨床医報 1985;79:1718-1736
4) 三井幸彦他:眼科臨床医報 1986;80:1813-1828
5) 三井幸彦他:日本眼科紀要 1986;37:1115-1140
6) 田村修他:眼科臨床医報 1986;80:1104-1116
7) Kato, J. et al.:Cell 1990;63:393-404
8) 田中千賀子他編:NEW薬理学 改訂第7版 南江堂 2017:567-569
9) 西野武志他:Chemotherapy 1984;32(Supp.1):62-82
10) キョーリンリメディオ株式会社社内資料:オフロキサシン点眼液0.3%「杏林」の生物学的同等性試験に関する資料
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