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処方箋医薬品(注) 注意―医師等の処方箋により使用すること)注)
通常、成人にはビラスチンとして1回20mgを1日1回空腹時に経口投与する。
本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
授乳中の女性には治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
一般的に生理機能が低下していることが多く、腎臓からも排泄される本剤では血中濃度が上昇するおそれがある。
エリスロマイシンジルチアゼム,
本剤の血漿中濃度を上昇させるとの報告がある。
P糖蛋白の阻害による本剤の吸収率の増加に起因すると推定される。
1%未満
頻度不明
精神神経系
眠気、頭痛
めまい、不眠、不安
消化器
口渇、下痢、腹痛
胃不快感、口内乾燥、消化不良、胃炎、悪心
循環器
右脚ブロック、洞性不整脈、心電図QT延長、心電図異常、頻脈、動悸
肝臓
AST上昇、γ-GTP上昇
ALT上昇
腎臓
血中クレアチニン上昇
呼吸器
鼻乾燥
呼吸困難、鼻部不快感
過敏症
発疹、そう痒症、血管性浮腫、多形紅斑
その他
耳鳴、発熱、体重増加、トリグリセリド上昇、無力症、口腔ヘルペス、食欲亢進、疲労
本剤は、アレルゲン皮内反応を抑制するため、アレルゲン皮内反応検査を実施する3~5日前より本剤の投与を中止することが望ましい。
健康成人男性20例にビラスチン錠20mgを空腹時単回経口投与したとき、血漿中濃度は速やかに上昇し、投与後1.00時間で最高血漿中濃度277.86ng/mLに到達した後、消失半減期10.54時間で消失した2)。ビラスチンの薬物動態は10mg、20mg及び50mgの用量注1)で線形性を示した。反復投与による蓄積はなかった3)。
投与量(mg)
Cmax(ng/mL)
tmax(hr)
AUC0-inf(ng・hr/mL)
t1/2(hr)
20
277.86(117.40)
1.00(0.5-2.5)
1296.45a(368.26)
10.54a(5.50)
空腹時投与、平均値(標準偏差)20例[a:19例]、tmaxは中央値(最小値-最大値)
ビラスチンOD錠20mg「杏林」とビラノアOD錠20mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ビラスチンとして20mg)健康成人男子に絶食時単回経口投与(水なしで服用及び水で服用)して血漿中ビラスチン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された4)。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0-24
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
t1/2
ビラスチンOD錠
20mg「杏林」
1441.5±318.5
308.607±95.574
1.72±0.85
4.2
±0.6
ビラノアOD錠20mg
1471.6±362.5
313.916±109.469
1.87±0.96
4.3±0.5
平均値±標準偏差、n=49
1426.0±393.0
284.675±97.710
1.36±0.69
4.3±0.9
1493.3±394.5
297.606±108.217
1.42±0.99
4.1±0.5
平均値±標準偏差、n=48
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
健康成人男性20例にクロスオーバー法で空腹時及び食後(高脂肪食)にビラスチン錠20mgを単回経口投与したとき空腹時に比べ食後投与時のCmax及びAUC0-tはそれぞれ約60%及び約40%低下した2)。
ビラスチンのin vitroヒト血漿蛋白結合率は0.2~1µg/mLの濃度範囲において、84.22~90.04%であった5)。
健康成人(12例)を対象に、ビラスチン錠20mg、ヒドロキシジン及びプラセボを二重盲検、クロスオーバーでそれぞれ単回投与し、脳への移行性を検討した結果、ビラスチンによる大脳皮質のヒスタミンH1受容体の占拠は認めなかった6)(外国人データ)。
健康成人男性6例に14C-ビラスチン20mgを単回経口投与したとき、ビラスチンはほとんど代謝されなかった7),8)(外国人データ)。
健康成人男性9例にビラスチン錠20mgを空腹時単回経口投与したとき、投与後72時間までの尿中ビラスチンの平均累積排泄率は47.3%であった3)。健康成人男性6例に14C-ビラスチン20mgを単回経口投与したとき、放射能は投与後7日までに尿中に33.1%、糞中に67.0%が排泄された。ビラスチンは、尿中に28.31%、糞中に66.53%が未変化体で排泄された7),8)(外国人データ)。
成人の腎機能障害患者にビラスチン錠20mgを単回経口投与したとき、重度の腎機能障害患者におけるビラスチンのCmax及びAUC0-infは健康成人に比べそれぞれ1.6倍及び2.3倍高かった9)(外国人データ)。
腎機能[GFR(mL/min/1.73m2)]
正常(GFR>80)
144.0(57.8)
1.5(1.0-3.0)
737.4(260.8)
9.26(2.79)
軽度低下(50≦GFR≦80)
172.1(45.0)
1.5(0.5-3.0)
967.4(140.2)
15.08(7.66)
中等度低下(30≦GFR<50)
271.1(30.4)
2.25(1.0-2.5)
1384.2(263.2)
10.47(2.34)
重度低下(GFR<30)
228.8(81.8)
1708.5(699.0)
18.39(11.40)
各6例の平均値(標準偏差)、tmaxは中央値(最小値-最大値)
若齢男性及び女性(18~35歳)、高齢男性及び女性(65歳以上)の4グループ(各8例、計32例)にビラスチン錠20mgを単回経口投与したとき、若齢男性と高齢男性ではビラスチンのCmax及びAUC0-infに差はなかった。若齢女性と高齢女性ではビラスチンのCmaxは若齢女性が1.7倍高かったが、AUC0-infに差はなかった10)(外国人データ)。
ビラスチンは有機アニオン輸送ポリペプチドOATP1A2の基質である1)。
健康成人24例にビラスチン錠20mg1日1回とエリスロマイシン500mg1日3回7日間併用反復経口投与したとき、血漿中ビラスチンのCmax及びAUC0-24はそれぞれ約2.9倍及び約1.9倍に上昇した11)(外国人データ)。
健康成人24例にビラスチン錠20mg1日1回とケトコナゾール注2)400mg1日1回6日間併用反復経口投与したとき、血漿中ビラスチンのCmax及びAUC0-24はそれぞれ約2.6倍及び約2倍に上昇した12)(外国人データ)。
健康成人12例(PK解析11例)にビラスチン錠20mgとジルチアゼム60mg併用単回経口投与したとき、血漿中ビラスチンのCmax及びAUC0-infはそれぞれ約1.5倍及び約1.3倍に上昇した13)(外国人データ)。
健康成人12例にビラスチン錠20mgをグレープフルーツジュース240mLで投与したとき、血漿中ビラスチンのCmax及びAUC0-infはそれぞれ約0.6倍及び約0.7倍に低下した。この血漿中ビラスチン濃度の低下はグレープフルーツジュースによるビラスチンの消化管からの吸収阻害に起因すると推察されたが機序は不明である14)(外国人データ)。
通年性アレルギー性鼻炎患者を対象とした二重盲検比較試験において、ビラスチン錠20mg(1日1回)、フェキソフェナジン塩酸塩120mg(1回60mg1日2回)又はプラセボを2週間経口投与した。主要評価項目である「総合鼻症状スコア(鼻汁、くしゃみ発作、鼻閉、鼻内そう痒感)の期間平均変化量a」は、ビラスチン錠20mg1日1回投与によりプラセボに対して有意な減少を示した15),16)。
投与群
症例数
ベースラインb
Day 10~13
変化量a
プラセボとの差c
ビラスチン錠20mg群
249
7.48±1.54
6.48±2.12
-1.00±1.83
-0.35[-0.65~-0.05]p値:0.023
フェキソフェナジン群
247
7.38±1.43
6.42±1.97
-0.96±1.87
-0.34[-0.64~-0.04]
プラセボ群
251
7.33±1.49
6.73±1.87
-0.60±1.72
解析対象:FAS、平均値±標準偏差、[ ]:95%信頼区間、欠測値の補完なし
a:ベースラインに対する投与Day 10~13の平均スコアの変化量
b:投与前4日間の平均スコア
c:投与群、ベースライン及び施設を説明変数とした線形モデル(ただし、20mg群の解析ではフェキソフェナジン群のデータは用いていない)
ビラスチン錠20mg投与群の副作用発現率は2.0% (5/255例)であった。その内訳は傾眠0.8% (2/255例)、下痢、鼻乾燥及び円形脱毛症が各0.4%(1/255例)であった。
国内試験において、慢性蕁麻疹患者を対象とした二重盲検比較試験において、ビラスチン錠20mg(1日1回)、ビラスチン錠10mg(1日1回)注3)、又はプラセボを2週間経口投与した。主要評価項目である「総合症状スコア(発斑、かゆみ)の期間平均変化量a」は、ビラスチン錠20mg1日1回投与によりプラセボに対して有意な減少を示した17),18)。
Day 8~14
100
4.54±0.89
1.52±1.36
-3.02±1.63
-1.52[-1.89~-1.15]p値:<0.001
95
4.49±0.95
3.02±1.32
-1.47±1.24
解析対象:FAS、平均値±標準偏差、[ ]:95%信頼区間、欠測値の補完なしa:ベースラインに対する投与Day 8~14の平均スコアの変化量
c:投与群、ベースラインを説明変数とした線形モデル
ビラスチン錠20mg投与群の副作用発現率は2.0% (2/101例)であった。その内訳は血中ビリルビン増加及び頭痛が各1.0% (1/101例)であった。
皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒患者を対象に実施した非盲検長期投与試験(52週間投与)において、ビラスチン錠20mg1日1回投与した結果(116例)、かゆみスコアは投与早期からベースラインに比べて減少し、52週まで持続した19)。副作用発現率は2.5% (5/197例)であった。その内訳は傾眠1.0% (2/197例)、AST増加、γ-GTP増加及び夜間頻尿が各0.5% (1/197例)であった。
健康成人(30例)を対象に、ビラスチン錠20mg、ビラスチン錠100mg注3)、ビラスチン錠20mg+ケトコナゾール400mg、モキシフロキサシン400mg及びプラセボを二重盲検、クロスオーバーでそれぞれ1日1回4日間反復投与し(モキシフロキサシンのみ3日間)、心室再分極に及ぼす影響を評価した。主要評価項目を「QTcNiaのベースラインからの変化量のプラセボとの差」として評価した結果、ビラスチン錠20mg及び100mgでは、投与後のいずれの時点でもプラセボに対するQTcNiのベースラインからの変化量の片側95%信頼区間の上限は10msecを上回らなかった22)(外国人データ)。a:線形補正し個別の被験者データを用いて補正したQT間隔
ビラスチンはヒスタミンH1受容体拮抗作用及び抗アレルギー作用を示す。
受容体結合試験において、ヒトのヒスタミンH1受容体に拮抗作用(Ki値:64nmol/L)を示した(in vitro)。モルモット摘出回腸標本及び気管標本において、ヒスタミン誘発収縮をそれぞれ100nmol/Lと30nmol/Lより抑制した(in vitro)。経口投与による動物試験においては、ラット及びモルモットのヒスタミン誘発血管透過性亢進を抑制した。静脈内投与による動物試験においては、麻酔下モルモットのヒスタミン誘発気道収縮を抑制した23),24),25)。
抗原感作したモルモットの摘出回腸標本において、抗原誘発収縮を抑制した(IC50値:95.5nmol/L)23),24)(in vitro)。
ビラスチン(Bilastine)
2-[4-(2-{4-[1-(2-Ethoxyethly)-1H-benzimidazol-2-yl]piperidin-1-yl}ethyl)phenyl]-2-methylpropanoic acid
C28H37N3O3
463.61
白色の結晶性の粉末である。メタノールに溶けにくく、水又はエタノール(99.5)にほとんど溶けない。
100錠[10錠(PTP)×10]
1) ヒトOATP1B1,OATP1B3,OATP1A2,OATP2B1又はOCT1の基質としての検討(ビラノア錠:2016年9月28日承認、申請資料概要2.7.2.2)
2) 「食事の影響に関する臨床薬理試験」における薬物動態解析(ビラノア錠:2016年9月28日承認、申請資料概要2.7.1.2、2.7.6.1)
3) 「健康成人男性を対象とした臨床第Ⅰ相単回及び反復投与試験」における薬物動態の検討(ビラノア錠:2016年9月28日承認、申請資料概要2.7.2.2、2.7.6.5)
4) キョーリンリメディオ株式会社社内資料:ビラスチンOD錠20mg「杏林」の生物学的同等性試験に関する資料
5) 血漿蛋白結合(ビラノア錠:2016年9月28日承認、申請資料概要2.6.4.4)
6) Farré M, et al. : Br J Clin Pharmacol. 2014 ; 78(5): 970-980
7) A phase I study to investigate the absorption, metabolism and excretion of[14C]-bilastine following oral administration to healthy volunteers(ビラノア錠:2016年9月28日承認、申請資料概要2.7.2.2、2.7.6.7)
8) 14C 標識体単回経口投与後のヒトマスバランスの検討(ビラノア錠:2016年9月28日承認、申請資料概要2.7.2.2)
9) Evaluation of the single-dose pharmacokinetics of bilastine in subjects with various degrees of renal insufficiency(ビラノア錠:2016年9月28日承認、申請資料概要2.7.2.2、2.7.6.11)
10) An open-label study to assess the effects of age and gender on the pharmacokinetic profile and pharmacodynamics of bilastine in healthy volunteers(ビラノア錠:2016年9月28日承認、申請資料概要2.7.2.2、2.7.6.10)
11) A pharmacokinetic and safety study evaluating the potential interaction of erythromycin and bilastine under steady-state conditions in healthy volunteers(ビラノア錠:2016年9月28日承認、申請資料概要2.7.2.2、2.7.6.12)
12) A pharmacokinetic and safety study evaluating the potential interaction of ketoconazole and bilastine under steady-state conditions in healthy volunteers(ビラノア錠:2016年9月28日承認、申請資料概要2.7.2.2、2.7.6.13)
13) A phase 1, open-label, randomised, two-way crossover study to evaluate the effect of diltiazem on the single-dose pharmacokinetics of bilastine in healthy adult subjects(ビラノア錠:2016年9月28日承認、申請資料概要2.7.2.2、2.7.6.14)
14) A phase 1, open-label, randomised, two-way crossover study to evaluate the effect of grapefruit juice on the single-dose pharmacokinetics of bilastine in healthy adult subjects(ビラノア錠:2016年9月28日承認、申請資料概要2.7.2.2、2.7.6.15)
15) Okubo K, et al.:Allergol Int. 2017 ; 66(1): 97-105
16) 通年性アレルギー性鼻炎患者を対象とした臨床第Ⅲ相試験(ビラノア錠:2016年9月28日承認、申請資料概要2.7.6.24)
17) Hide M, et al.:Allergol Int. 2017 ; 66(2): 317-325
18) 慢性蕁麻疹患者を対象とした臨床第Ⅱ/Ⅲ相試験(ビラノア錠:2016年9月28日承認、申請資料概要2.7.6.33)
19) Yagami A, et al.:J Dermatol. 2017 ; 44(4): 375-385
20) Conen S, et al. : J Psychopharmacol. 2011 ; 25(11): 1517-1523
21) García-Gea C, et al. : J Clin Psychopharmacol. 2008 ; 28(6): 675-685
22) Tyl B, et al. : J Clin Pharmacol. 2012 ; 52(6): 893-903
23) Corcóstegui R, et al. : Drugs R D. 2005 ; 6(6): 371-384
24) Corcóstegui R, et al. : Drugs R D. 2006 ; 7(4): 219-231
25) ヒスタミンH1受容体拮抗作用(ビラノア錠:2016年9月28日承認、申請資料概要2.6.2.2)
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