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処方箋医薬品注)
アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎
通常、各鼻腔内に1日2回(1回噴霧あたりベクロメタゾンプロピオン酸エステルとして25μg)、朝、夜(起床時、就寝時)に噴霧吸入する。
なお、症状により適宜増減する。
症状を増悪するおそれがある。
出血を増強するおそれがある。
血圧上昇を起こすおそれがある。
本剤の鼻腔内での作用を確実にするため、これらの症状がある程度減少するよう他の療法を併用するとよい。
全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。また必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。これらの患者では副腎皮質機能不全となっていることが考えられる。
原則として本剤は使用しないこと。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で催奇形作用が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
患者の状態を観察しながら投与期間に注意するなど慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
0.1~5%未満
頻度不明
過敏症
蕁麻疹等の発疹、紅斑、そう痒、浮腫等
鼻腔
鼻内刺激感、鼻内異物感、鼻閉感、嗅覚異常
感染注1)
精神神経系
頭痛・頭重、耳閉感
口腔並びに呼吸器
咽頭乾燥感
内分泌
血清コルチゾール値上昇
その他
鼻中隔穿孔
下垂体・副腎皮質系機能抑制があらわれることがある。この抑制が長期にわたった場合、副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様な症状があらわれることがある。
全身性ステロイド療法を中止する手順で本剤を徐々に減量すること。
レセルピン系製剤、α-メチルドパ製剤等の降圧剤には、副作用として鼻閉がみられることがある。このような降圧剤服用中のアレルギー性鼻炎又は血管運動性鼻炎の患者に、本剤を投与すると、鼻閉症状に対する本剤の効果が隠蔽されるおそれがあるので、臨床的観察を十分に行いながら投与すること。
3Hで標識した主薬ベクロメタゾンプロピオン酸エステル及び付着性基剤ヒドロキシプロピルセルロースを含む本剤を用いて、鼻腔内分布及び付着滞留性を検討し、以下の結果を得た。
国内延べ117施設で実施された比較臨床試験を含む臨床試験の効果判定症例386例における全般改善度が「中等度改善」以上の有効率は下記のとおりであった。3),4),5),6),7),8),9)
疾患名
有効率
アレルギー性鼻炎
78.4%(261/333)
血管運動性鼻炎
60.4%(32/53)
本剤は、鼻粘膜に付着滞留し、主薬ベクロメタゾンプロピオン酸エステルにより抗炎症作用及び誘発反応防御作用を示す。1),2),10),11)
ベクロメタゾンプロピオン酸エステルは、ヒト皮膚における血管収縮試験においてトリアムシノロンアセトニドの5倍、デキサメタゾンの約600倍の局所抗炎症作用を示した。10)
通年性鼻アレルギー成人患者を対象としたハウスダスト抗原による定量的鼻粘膜誘発試験を行い、ベクロメタゾンプロピオン酸エステル3μg/日、25μg/日、50μg/日及び100μg/日の1週間連続投与における鼻呼吸抵抗の変化を検討したところ、主薬ベクロメタゾンプロピオン酸エステルの投与量が増えるほど、抗原に対する鼻粘膜の感受性及び反応性が共に低下し、鼻粘膜誘発による鼻呼吸抵抗を防御的に抑制した。また、この抑制効果は臨床症状である鼻症状(くしゃみ、鼻汁、鼻閉)の改善効果と一致した。11)
ラットIgE関与鼻粘膜血管透過性亢進モデル(1群10匹)におけるベクロメタゾン鼻用パウダー25μg「トーワ」及びリノコートパウダースプレー鼻用25μg(50μg/body)の抗原-抗体反応による鼻粘膜血管透過性を比較検討した。
その結果、いずれも鼻粘膜血管透過性の抑制作用を示し、両剤の効果は生物学的に同等と判断された。12)
モルモットIgG1関与鼻腔抵抗上昇モデル(1群10匹)におけるベクロメタゾン鼻用パウダー25μg「トーワ」及びリノコートパウダースプレー鼻用25μg(50μg/body)の抗原-抗体反応による鼻腔抵抗上昇率を比較検討した。
その結果、いずれも鼻腔抵抗上昇の抑制作用を示し、両剤の効果は生物学的に同等と判断された。13)
ベクロメタゾンプロピオン酸エステル(Beclometasone Dipropionate)
9-Chloro-11β,17,21-trihydroxy-16β-methylpregna-1,4-diene-3,20-dione 17,21-dipropanoate
C28H37ClO7
521.04
白色~微黄色の粉末である。メタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。結晶多形が認められる。
約208℃(分解)
10本
1) 山本 勝ほか:基礎と臨床.1984;18(9):4364-4371.
2) 山本 勝ほか:基礎と臨床.1984;18(9):4359-4363.
3) 岡本途也ほか:耳鼻咽喉科展望.1984;27(補1):75-95.
4) 岡本途也ほか:耳鼻咽喉科展望.1984;27(補2):171-180.
5) 岡本途也ほか:耳鼻咽喉科展望.1984;27(補2):181-192.
6) 岡本途也ほか:耳鼻咽喉科展望.1984;27(補5):595-612.
7) 岡本途也ほか:耳鼻咽喉科展望.1984;27(補5):613-632.
8) 岡本途也ほか:耳鼻咽喉科展望.1984;27(補5):633-651.
9) 岡本途也ほか:耳鼻咽喉科展望.1984;27(補5):652-669.
10) Bodor N,et al.:J Med Chem.1983;26(3):318-328.
11) 臼井信郎ほか:耳鼻咽喉科展望.1984;27(補4):486-498.
12) 社内資料:薬力学的試験(抗原誘発鼻粘膜血管透過性に対する抗アレルギー作用)
13) 社内資料:薬力学的試験(抗原誘発鼻腔抵抗上昇に対する抗アレルギー作用)
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