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高脂血症
適用の前に十分な検査を実施し、高脂血症であることを確認すること。
通常、成人にはオメガ-3脂肪酸エチルとして1回2gを1日1回、食直後に経口投与する。ただし、トリグリセライド高値の程度により1回2g、1日2回まで増量できる。
出血を助長するおそれがある。
肝機能検査(AST、ALT等)を行うことが望ましい。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物試験(ラット)で乳汁中に移行することが知られている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
抗凝固薬
抗血小板薬
観察を十分に行い、出血等の副作用に注意すること。
本剤は血小板凝集抑制作用を有するので、出血を助長するおそれがある。
AST、ALT、AL-P、γ-GTP、LDH、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
*イコサペント酸エチル(4g/日)の海外臨床試験において、入院を要する心房細動又は心房粗動のリスク増加が認められたとの報告がある1)。また、イコサペント酸エチルを含むオメガ-3脂肪酸の国内外臨床試験において、心房細動のリスク増加が認められたとの報告がある2),3)。
1~5%未満
1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、薬疹、そう痒
代謝
高血糖
痛風
神経系障害
めまい、頭痛
味覚異常
血管障害
低血圧
呼吸器
鼻出血
消化器
下痢
悪心、腹痛、おくび、腹部膨満、便秘、鼓腸
消化不良、胃食道逆流性疾患、嘔吐、胃腸出血
肝臓
肝機能障害(AST、ALTの上昇)
健康成人男性(11例)にオメガ-3脂肪酸エチル注1)として2g又はプラセボを朝食直後に単回経口投与した時のイコサペント酸及びドコサヘキサエン酸の薬物動態パラメータは以下のとおりである。4)
AUC0-24(μg・h/mL)
Cmax(μg/mL)
Tmax(h)
イコサペント酸
オメガ-3脂肪酸エチル粒状カプセル(8例)
916.0±186.4
58.1±18.5
6.0(4-6)
プラセボ(3例)
411.3±59.5
20.7±2.3
1.0(0-2)
ドコサヘキサエン酸
2,254.0±348.0
115.0±21.0
6.0(1-24)
1,883.0±225.5
89.7±12.2
1.0(0-1)
平均値±標準偏差、ただしTmaxは中央値(最小値-最大値)
血清中トリグリセライドが高値の患者(415例)にオメガ-3脂肪酸エチル注1)として1回2gを1日1回又は1日2回12週間経口投与した時、イコサペント酸及びドコサヘキサエン酸の血漿中濃度はいずれの投与方法においても投与前と比べて投与4週後には増加を示し、4週以降ほぼ一定に推移した。5)
オメガ-3脂肪酸エチル粒状カプセル2g「トーワ」とロトリガ粒状カプセル2gを、クロスオーバー法によりそれぞれ2包(オメガ-3脂肪酸エチルとして4g)健康成人男子に食後単回経口投与して血漿中総イコサペント酸及び総ドコサヘキサエン酸濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、いずれもlog(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。6)
※1:血漿中総イコサペント酸及び総ドコサヘキサエン酸濃度並びに薬物動態パラメータの算出には、投与前の血漿中総イコサペント酸及び総ドコサヘキサエン酸濃度を差し引いた値を用いた。
製剤投与量(オメガ-3脂肪酸エチルとして)
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0-72※1(μg・h/mL)
Cmax※1(μg/mL)
Tmax(h)
T1/2(h)
オメガ-3脂肪酸エチル粒状カプセル2g「トーワ」
2包
(4g)
2,268±700
129.3±53.5
6.29±1.81
46.8±41.2※2
ロトリガ粒状カプセル2g
2,155±575
137.8±53.4
5.86±1.06
44.5±20.7※3
平均値±標準偏差、63例
※2:60例、※3:61例
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
AUC0-12※1(μg・h/mL)
385±216
92.7±44.4
5.46±1.11
2.37±2.18※4
370±198
96.3±43.8
5.52±0.98
1.83±1.49※4
※4:60例
[14C]イコサペント酸及び[14C]ドコサヘキサエン酸を20及び200μg/mLの濃度でヒト血漿に添加した時の蛋白結合率は[14C]イコサペント酸及び[14C]ドコサヘキサエン酸ともに99%以上であった(in vitro)。7)
主としてミトコンドリアにおけるβ酸化によりアセチルコエンザイムA(アセチルCoA)に代謝されTCA回路を経由して最終的にCO2及びH2Oとなり、主に呼気から体外に排泄される。9),10),11),12)
オメガ-3脂肪酸エチルとシンバスタチン、アトルバスタチン又はロスバスタチンとの薬物間相互作用を空腹時単回投与により検討したが、オメガ-3脂肪酸エチルはいずれのHMG-CoA還元酵素阻害薬の血中濃度にも影響を及ぼさなかった(外国人データ)。14),15),16)
血清中トリグリセライドが高値の患者を対象に、オメガ-3脂肪酸エチルとして2g/日(1回2g、朝食直後)、4g/日(1回2g、朝食及び夕食直後)又はイコサペント酸エチルとして1.8g/日(1回0.6g、毎食直後)を12週間経口投与した実薬対照二重盲検比較試験を実施した。各群の空腹時トリグリセライドの投与前値(-4週、-2週及び0週の平均値±標準偏差)はオメガ-3脂肪酸エチル2g/日投与群で269.0±77.5mg/dL、4g/日投与群で277.5±97.3mg/dL、イコサペント酸エチル1.8g/日投与群で271.8±91.5mg/dLであった。オメガ-3脂肪酸エチル4g/日投与群とイコサペント酸エチル1.8g/日投与群の空腹時トリグリセライド変化率の差は-11.35%(-15.94~-6.76)〔点推定値(95%信頼区間)〕であり、有意なトリグリセライド低下作用が認められた(主解析)。また、オメガ-3脂肪酸エチル2g/日投与群とイコサペント酸エチル1.8g/日投与群の空腹時トリグリセライド変化率の差は0.37%(-4.25~4.98)〔点推定値(95%信頼区間)〕であり、非劣性(許容限界:7%)がみられた(副解析)。5)
オメガ-3脂肪酸エチル
イコサペント酸エチル1.8g(分3)
2g(分1)
4g(分2)
投与前値(mg/dL)
変化率(%)
総コレステロール
211.9±31.2
-2.7±8.3
212.0±30.2
-3.7±9.6
215.2±33.8
-4.3±8.9
HDLコレステロール
45.8±9.9
2.4±9.2
45.7±10.0
4.3±11.2
45.6±10.2
1.6±9.4
LDLコレステロール
127.4±29.1
-2.1±14.4
125.7±28.5
-1.1±16.7
130.1±30.5
-4.2±13.3
non-HDLコレステロール
-
-4.2±10.1
-5.9±11.9
-5.7±11.2
平均値±標準偏差、ただし投与前値は-4週、-2週及び0週の平均値±標準偏差
副作用発現頻度は、オメガ-3脂肪酸エチル2g/日投与群で4.9%(10/205)、4g/日投与群で8.1%(17/210)、イコサペント酸エチル1.8g/日投与群で5.1%(10/195)であり、主な副作用は、オメガ-3脂肪酸エチル2g/日投与群で下痢2.0%(4/205)、4g/日投与群で下痢2.9%(6/210)であった。5)
血清中トリグリセライドが高値の患者を対象に、オメガ-3脂肪酸エチルとして1回2gを1日1回(165例)又は1日2回(171例)食直後に52週間経口投与した結果は以下のとおりであり、いずれの投与方法においても安定した空腹時トリグリセライドの低下作用が認められた。
オメガ-3脂肪酸エチル2g(分1)
254.7±97.8
-13.9±30.3
オメガ-3脂肪酸エチル4g(分2)
270.0±101.2
-25.5±28.1
平均値±標準偏差
副作用発現頻度は、オメガ-3脂肪酸エチル2g/日投与群で13.3%(22/165)、4g/日投与群で9.9%(17/171)であり、主な副作用は、オメガ-3脂肪酸エチル2g/日投与群で下痢、血中クレアチンホスホキナーゼ増加がいずれも1.8%(3/165)、4g/日投与群で下痢、便秘、肝機能検査異常、血中ブドウ糖増加及び血中尿酸増加がいずれも1.2%(2/171)であった。17)
オメガ-3脂肪酸エチルは肝臓からのトリグリセライド分泌を抑制し、さらに血中からのトリグリセライド消失を促進することによりトリグリセライドを低下させる。また、イコサペント酸エチル及びドコサヘキサエン酸エチルは肝臓のトリグリセライド含量を低下させ、脂肪酸・トリグリセライド合成経路の酵素活性を低下させる。18),19)
肥満を伴う高脂血症モデルであるWistar Fattyラット等の複数の試験系において、オメガ-3脂肪酸エチルの投与により、血漿トリグリセライド及び血漿総コレステロールの低下作用が認められた。20),21),22),23)
オメガ-3脂肪酸エチル※1
淡黄色の液である。エタノール(99.5)、テトラヒドロフラン、ヘプタン及びイソオクタンと混和する。水にほとんど溶けない。
※1:本品はイコサペント酸エチルとドコサヘキサエン酸エチルを主成分として構成される。以下にイコサペント酸エチルとドコサヘキサエン酸エチルを示す。
ethyl(5Z,8Z,11Z,14Z,17Z)-icosa-5,8,11,14,17-pentaenoate
C22H34O2
330.50
ethyl(4Z,7Z,10Z,13Z,16Z,19Z)-docosa-4,7,10,13,16,19-hexaenoate
C24H36O2
356.54
56包[分包]
280包[分包]
1) *Bhatt DL,et al.:N Eng J Med.2019;380(1):11-22.
2) *Miyauchi K,et al.:Circulation.2024;150(6):425-434.
3) *Nicholls SJ,et al.:JAMA.2020;324(22):2268-2280.
4) 薬物動態試験成績(ロトリガ粒状カプセル:2012年9月28日承認、申請資料概要2.7.6.1)
5) 臨床試験成績①(ロトリガ粒状カプセル:2012年9月28日承認、申請資料概要2.7.6.6、審査報告書)
6) 社内資料:生物学的同等性試験
7) イコサペント酸及びドコサヘキサエン酸の蛋白結合に関する検討(ロトリガ粒状カプセル:2012年9月28日承認、申請資料概要2.6.4.4)
8) Harris WS,et al.:Atherosclerosis.2008;197:12-24.
9) 原健次:生理活性脂質EPA・DHAの生化学と応用.幸書房.1996;14-19.
10) Ishiguro J,et al.:Chem Pharm Bull(Tokyo).1988;36(6):2158-2167.
11) 原健次:生理活性脂質EPA・DHAの生化学と応用.幸書房.1996;139-146.
12) イコサペント酸及びドコサヘキサエン酸の代謝に関する検討(ロトリガ粒状カプセル:2012年9月28日承認、申請資料概要2.6.4.5)
13) Yao HT,et al.:Life Sciences.2006;79:2432-2440.
14) McKenney JM,et al.:J Clin Pharmacol.2006;46(7):785-791.
15) Di Spirito M,et al.:Expert Opin Pharmacother.2008;9(17):2939-2945.
16) Gosai P,et al.:Expert Opin Pharmacother.2008;9(17):2947-2953.
17) 臨床試験成績②(ロトリガ粒状カプセル:2012年9月28日承認、申請資料概要2.7.6.7)
18) Ikeda I,et al.:Biosci Biotechnol Biochem.1998;62(4):675-680.
19) 作用機序(ロトリガ粒状カプセル:2012年9月28日承認、申請資料概要2.6.2.2)
20) 非臨床薬理試験成績①(ロトリガ粒状カプセル:2012年9月28日承認、申請資料概要2.6.2.2)
21) 非臨床薬理試験成績②(ロトリガ粒状カプセル:2012年9月28日承認、申請資料概要2.6.2.2)
22) 非臨床薬理試験成績③(ロトリガ粒状カプセル:2012年9月28日承認、申請資料概要2.6.2.2)
23) 非臨床薬理試験成績④(ロトリガ粒状カプセル:2012年9月28日承認、申請資料概要2.6.2.2)
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