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劇薬
処方箋医薬品注)
妊婦、妊娠している可能性のある女性又は授乳婦,
骨粗鬆症
本剤の適用にあたっては、日本骨代謝学会の診断基準等を参考に、骨粗鬆症との診断が確定している患者を対象とすること。
通常、成人にはエルデカルシトールとして1日1回0.75μgを経口投与する。ただし、症状により適宜1日1回0.5μgに減量する。
血清カルシウム値を定期的に測定し、高カルシウム血症を起こした場合には、直ちに休薬すること。休薬後は、血清カルシウム値が正常域まで回復した後に、1日1回0.5μgで投与を再開すること。なお、本剤1日1回0.5μg投与による骨折予防効果は確立していないため、漫然と投与を継続せず、患者の状態に応じ、1日1回0.75μgへの増量又は他剤による治療への変更を考慮すること。,,,,,
血清カルシウム値を更に上昇させるおそれがある。,,,,
,
血清カルシウム値を更に上昇させ、高カルシウム血症となるおそれがある。,,,,
重度の肝機能障害患者は臨床試験では除外されている。
*妊娠する可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。やむを得ず投与する場合には、問診及び妊娠検査により妊娠していないことを確認すること。また、本剤投与中及び最終投与後2週間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。本剤投与中に妊娠が認められた場合には、直ちに本剤の投与を中止すること。
*妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ラットでは胎児の骨格異常及び出生児の腎臓の変化が0.125μg/kg/日(曝露量は臨床推奨用量での曝露量の6.8倍相当)で、出生児の外形異常(四肢、手根の異常)が0.5μg/kg/日(27.0倍相当)で認められている。ウサギでは外形異常(頭蓋裂、口蓋裂、矮小児)が0.3μg/kg/日で認められている。,
授乳を避けさせること。ラットで、乳汁中へ移行することが報告されている。ラット出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験において、出生児の腎臓の変化等が認められている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
ジギタリス製剤
高カルシウム血症に伴う不整脈があらわれるおそれがある。
高カルシウム血症が発症した場合、ジギタリス製剤の作用が増強される。
カルシウム製剤
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高カルシウム血症があらわれるおそれがある。
本剤は腸管でのカルシウムの吸収を促進させる。
ビタミンD及びその誘導体
相加作用による。
PTH製剤
*PTHrP製剤
マグネシウムを含有する製剤
高マグネシウム血症があらわれるおそれがある。
他のビタミンD誘導体と同様に腸管でのマグネシウムの吸収を促進させると考えられる。
*ミルク・アルカリ症候群(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)があらわれるおそれがある。
*血中マグネシウムの増加により代謝性アルカローシスが持続するため、尿細管でのカルシウム再吸収が増加する。
血清カルシウム上昇を伴った急性腎障害があらわれることがある。
2%以上
2%未満
頻度不明
消化器
便秘、胃不快感、口渇、胃炎
嘔気、下痢、腹痛
精神神経系
浮動性めまい、味覚異常
肝臓
γ-GTP上昇、AST上昇、ALT上昇、LDH上昇
腎臓
クレアチニン上昇、BUN上昇、尿中血陽性、尿中蛋白陽性
代謝
尿中カルシウム増加(20.3%)、血中カルシウム増加(15.0%注2))
血中尿酸増加、Al-P上昇
血液
ヘモグロビン減少、白血球数減少、貧血、ヘマトクリット減少、赤血球数減少
皮膚
発疹、そう痒症
その他
耳鳴
浮腫
*ラット(SD)に2年間経口投与したがん原性試験において、副腎の褐色細胞腫、腎臓の尿細管腫瘍及び甲状腺のC細胞腫瘍の増加が、臨床推奨用量での曝露量の各々0.7、2.8及び7.0倍相当で認められている。これらの所見は血中カルシウム濃度の高値が長期間持続したことによると考えられた。
健康成人男性にエルデカルシトールとして0.75μgを単回経口投与したとき、血清中エルデカルシトール濃度は投与後3.4±1.2hにCmax99.8±12.7pg/mLに達した後、t1/253.0±11.4hで消失した。AUClastは3,947±580pg・h/mLであった(Mean±SD,n=31)。1)
健康成人男性にエルデカルシトールとして0.75μgを1日1回14日間経口投与したとき、14回目投与時の血清中エルデカルシトール濃度は投与後6.0±2.8hにCmax243.5±28.2pg/mLに達した後、t1/248.7±4.9hで消失した。AUC24hは4,964±597pg・h/mLであった(Mean±SD,n=10)。2)
また、健康成人男性にエルデカルシトールとして0.1~1.0μgを1日1回15日間経口投与注1)したとき、血清中エルデカルシトール濃度は、いずれの投与量においても投与13日後には定常状態に達していた。定常状態における薬物動態パラメータは、Cmax、Cmin、AUC24hともに投与量に比例して増加し、t1/2は投与量によらず一定であり、エルデカルシトールの薬物動態は0.1~1.0μgの投与量の範囲内で線形であった。3)
反復投与により薬物動態パラメータに変化は認められなかった。
原発性骨粗鬆症患者にエルデカルシトールとして0.5、0.75、1.0μgを1日1回48週間経口投与後注)の定常状態における血清中エルデカルシトール濃度は、投与量の増加に伴い比例的に増加した。4)
投与群
12週後
24週後
48週後
合計注2)
0.5μg
238.1±80.9(n=49)
249.7±64.4(n=48)
246.0±136.3(n=44)
244.5±96.8(N=141)
0.75μg
339.7±108.8(n=54)
351.5±95.3(n=52)
306.2±150.1(n=47)
333.4±119.8(N=153)
1.0μg
514.3±674.5(n=53)
469.9±135.2(n=51)
401.3±140.2(n=45)
465.0±417.1(N=149)
(Mean±SD)
血清中エルデカルシトール濃度の単位:pg/mLn:例数、N:集計に用いた測定ポイント数注2)投与12週後、24週後、48週後の集計
健康成人男性にエルデカルシトールとして0.75μgを単回経口投与したとき、薬物動態に食事の影響は認められなかった。1)
Cmax(pg/mL)
AUClast(pg・h/mL)
空腹時投与注3)
100.42±11.02
4,094±445
食後投与注4)
95.37±8.89
3,879±577
(Mean±SD,n=15)
注3)10時間以上絶食後投与注4)食事摂取30分後投与
健康成人男性、閉経後女性及び原発性骨粗鬆症患者の計882例において母集団薬物動態解析を実施した。見かけの分布容積は10.5Lであった。5)
ヒト血清に1~100ng/mLの濃度範囲でエルデカルシトールを添加したときの蛋白結合率は94.2~96.2%であり濃度によらず一定であった。6)また、蛋白結合率に性差は認められなかった(in vitro)。7)
エルデカルシトールをラットに投与したとき、血漿中には主に未変化体が認められ、2位の3-hydroxypropyloxy基の脱離体及び24位の水酸化体も認められた。8)ラット、イヌ、サル及びヒトの肝ミクロソームを用いた試験におけるエルデカルシトールの主代謝物は2位の3-hydroxypropyloxy基の脱離体及び3-hydroxypropyloxy基のアルコールの酸化体であり、種差は認められず9)、エルデカルシトール主代謝酵素はヒト肝臓のCYPではなかった(in vitro)。10)
健康成人男性にエルデカルシトールとして0.75μgを1日1回14日間経口投与したとき、エルデカルシトール及びその代謝物の尿中への排泄は認められなかった。2)雄性ラットに3Hで標識したエルデカルシトールを単回経口投与したとき、投与7日後までに投与放射能の2.63%が尿中に、55.89%が糞中に排泄された。11)
肝機能障害患者10例(Child-Pugh分類 ClassA:8例、ClassB:2例)にエルデカルシトールとして0.75μgを単回経口投与したときの薬物動態パラメータは、以下のとおりであった。12)
肝機能障害患者(Child-Pugh分類 ClassA)
99.7±19.1
3,622±731
肝機能障害患者(Child-Pugh分類 ClassB)
73.9(63.1,84.6)
2,936(2,622, 3,250)
健康成人男性1)
99.8±12.7
3,947±580
Child-Pugh分類 ClassA:n=8、健康成人男性:n=31(Mean±SD)Child-Pugh分類 ClassB:n=2〔Mean(Min,Max)〕
臨床試験から得られたクレアチニンクリアランス(CLcr)13)、年齢13) 及び性別3),14),15),16) ごとの血清中エルデカルシトールトラフ濃度を以下に示す。「16.3.1 母集団薬物動態解析」に示した母集団薬物動態解析5) の結果、CLcr、体重、年齢及び性別は見かけの全身クリアランスに影響を与える因子ではなかった。
因子
エルデカルシトール投与量、投与期間
血清中エルデカルシトールトラフ濃度(pg/mL)(n=例数、N=測定ポイント数)
CLcr(mL/min)注5)
0.75μg144週間
10以上30未満
384.3±145.7(N=17)
30以上60未満
322.9±114.8(N=331)
60以上70未満
304.8±89.4(N=19)
70以上
254.2±81.6(N=15)
年齢
75歳未満
302.3±101.0(N=232)
75歳以上
352.5±129.1(N=150)
性別
男性
1.0μg注)、15日間
316.1±96.3注6)(n=6)
1.0μg注)、14日間
289.6±114.1注7)(n=22)
女性
1.0μg注)、12週間
260.4±55.6注8)(N=80)
注5)血清クレアチニン値を用いCockcroft-Gault法により算出
注6)投与13、14、15日目及び15日目の投与後24時間の血清中エルデカルシトールトラフ濃度から算出
注7)投与13、14日目及び14日目の投与後24時間の血清中エルデカルシトールトラフ濃度から算出
注8)投与2、4、8、12週後の血清中エルデカルシトールトラフ濃度から算出
健康成人男性にエルデカルシトールとして0.75μg又はプラセボを1日1回14日間経口投与したとき、CYP3A4の基質であるシンバスタチン及びその代謝物の薬物動態パラメータの幾何平均の比(反復投与後/反復投与前)及び90%信頼区間は、以下のとおりであった。2)
指標薬
幾何平均の比(反復投与後/反復投与前)[90%信頼区間]
AUClast
Cmax
シンバスタチン
プラセボ
0.964[0.6903-1.3468]
1.158[0.8766-1.5306]
エルデカルシトール
0.848[0.6743-1.0654]
0.809[0.6669-0.9826]
シンバスタチン代謝物(オープンアシド体)
0.874[0.7535-1.0136]
0.958[0.7526-1.2185]
0.929[0.7178-1.2029]
0.894[0.6302-1.2684]
(n=10)
ヒト肝細胞ならびにヒト肝ミクロソームを用いた検討において、エルデカルシトールによる臨床上薬物相互作用を惹起するCYPの誘導及び阻害は認められなかった(in vitro)。17),18)
原発性骨粗鬆症患者1,054例(エルデカルシトール群528例うち男性9例、アルファカルシドール群526例うち男性15例)における無作為割付二重盲検群間比較試験において、主要評価項目である3年間の非外傷性新規椎体骨折発生頻度は、エルデカルシトール群(1日1回0.75μg)で13.4%、アルファカルシドール群(1日1回1.0μg)で17.5%であり(相対リスク減少率26%)、アルファカルシドールに対するエルデカルシトールの優越性が検証された[層化log-rank検定:P=0.0460(片側)]。また、3年間の非外傷性前腕骨骨折発生頻度は、エルデカルシトール群で1.1%、アルファカルシドール群で3.6%であり(相対リスク減少率71%)、有意差が認められた[層化log-rank検定:P=0.0048(片側)]。3年後の腰椎骨密度平均変化率は、エルデカルシトール群(1日1回0.75μg)で3.4%、アルファカルシドール群(1日1回1.0μg)で0.1%であり、アルファカルシドール群に比較して有意な骨密度増加効果を示した[Student t検定:P<0.001(両側)]。また、3年後の大腿骨骨密度平均変化率においても、エルデカルシトール群で0.4%、アルファカルシドール群で-2.3%であり、有意な骨密度増加効果を示した[Student t検定:P<0.001(両側)]。
骨折発生頻度(3年間)注1)(n=有効性評価症例数)
相対リスク減少率(P値注2))
エルデカルシトール群(n=526)
アルファカルシドール群(n=523)
新規椎体骨折
13.4%
17.5%
26%(P=0.0460)
前腕骨骨折
1.1%
3.6%
71%(P=0.0048)
注1)Kaplan-Meier法による推定値注2)層化log-rank検定(片側)
安全性評価対象例数であるエルデカルシトール群528例、アルファカルシドール群526例のうち、副作用は、エルデカルシトール群で227例(43.0%)、アルファカルシドール群で170例(32.3%)に認められた。発現率が5%以上であった副作用は血中又は尿中カルシウム増加であり、血中カルシウム増加はエルデカルシトール群で111例(21.0%)、アルファカルシドール群で69例(13.1%)、尿中カルシウム増加はエルデカルシトール群で134例(25.4%)、アルファカルシドール群で81例(15.4%)にみられた。13)
エルデカルシトールは活性型ビタミンD3(カルシトリオール)の誘導体であり、以下のカルシトリオールとしての薬理学的特性を有する。
これらのことから、エルデカルシトールは、主に骨代謝回転を抑制して、骨密度及び骨強度を改善すると考えられる。
骨折モデルラットにおいて、エルデカルシトール0.015、0.05μg/kg/日の骨折手術前4週間、骨折手術後16週間の反復経口投与は骨折部位の形状及び力学的強度に影響を与えなかった。25)
エルデカルシトール(Eldecalcitol)
(1R,2R,3R,5Z,7E)-2-(3-Hydroxypropyloxy)-9,10-secocholesta-5,7,10(19)-triene-1,3,25-triol
C30H50O5
490.72
白色~淡黄色の粉末である。N,N-ジメチルホルムアミド及びエタノール(99.5)に溶けやすく、クロロホルムにやや溶けやすく、アセトニトリルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
約132℃
アルミピロー包装開封後又はバラ包装外箱開封後は遮光して保存すること。
100カプセル[10カプセル×10:PTP]
140カプセル[14カプセル×10:PTP]
500カプセル[10カプセル×50:PTP]
700カプセル[14カプセル×50:PTP]
500カプセル[バラ、脱臭剤入り]
1) 製剤間のBE試験(ED-112JP)(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.7.1.2.4)
2) 薬物相互作用試験(ED-111JP)(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.7.2.2.2.7)
3) 第Ⅰ相反復投与試験(ED-71T-103)(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.7.2.2.2.2)
4) 後期第Ⅱ相試験(ED007JP)(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.7.2.2.2.4)
5) 統合母集団薬物動態解析(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.7.2.2.2.9)
6) 血漿(血清)蛋白結合性(in vitro)(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.6.4.4.4)
7) 血漿(血清)蛋白結合の性差(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.6.4.4.5)
8) in vivo代謝(ラット)(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.6.4.5.3)
9) in vitro代謝(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.6.4.5.2)
10) 代謝関与酵素(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.6.4.5.4)
11) 尿・糞中排泄(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.6.4.6.1)
12) 肝機能障害患者での薬物動態試験(ED-301JP)(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.7.2.2.2.8)
13) *第Ⅲ相試験(ED-209JP)(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.5.4.3,2.7.4.2.1及び2.7.6.14)
14) 反復投与でのBA試験(ED006JP)(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.7.1.2.3)
15) 臨床薬理試験(ED008JP)(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.7.2.2.2.5)
16) 反復投与時の薬物動態(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.7.2.3.2.2)
17) 薬物代謝酵素誘導能(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.6.4.5.5)
18) CYP酵素に対する阻害作用(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.6.4.5.6)
19) 薬理試験〈破骨細胞形成抑制活性(in vitro)〉(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.6.2.2.1.3)
20) 薬理試験〈腸管からのカルシウム吸収促進作用(ラット)〉(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.6.2.2.1.4)
21) 薬理試験〈血中カルシウム濃度及び尿中カルシウム排泄量に及ぼす影響(ラット)〉(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.6.2.2.1.5)
22) 薬理試験〈抗クル病作用(ラット)〉(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.6.2.2.1.6)
23) 薬理試験〈骨粗鬆症モデリング動物(OVXラット)の骨量減少に対する効果〉(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.6.2.2.4)
24) 薬理試験〈骨粗鬆症リモデリング動物(OVXサル)の骨量減少に対する効果〉(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.6.2.2.5)
25) 薬理試験〈骨折モデルラットの骨折治癒過程に及ぼす影響〉(エディロールカプセル:2011年1月21日承認、CTD 2.6.2.2.6)
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