医療用医薬品 詳細表示

フルスルチアミン錠25mg「トーワ」

添付文書番号

3122007F2063_1_04

企業コード

480235

作成又は改訂年月

2024年10月改訂(第2版)
2023年7月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

873122

承認等

フルスルチアミン錠25mg「トーワ」

販売名コード

YJコード

3122007F2063

販売名英語表記

FURSULTIAMINE TABLETS 25mg “TOWA”

承認番号等

承認番号

22900AMX00573

販売開始年月

1998年7月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

フルスルチアミン塩酸塩錠

3. 組成・性状

3.1 組成

フルスルチアミン錠25mg「トーワ」

有効成分1錠中  
日局 フルスルチアミン塩酸塩…   27.29mg
(フルスルチアミンとして   25mg )
添加剤乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、ヒプロメロース、マクロゴール6000、白糖、タルク、酸化チタン、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、アラビアゴム末、リボフラビン

3.2 製剤の性状

フルスルチアミン錠25mg「トーワ」

剤形糖衣錠
色調黄色
外形表面
裏面
側面
大きさ直径7.5mm
厚さ4.5mm
質量190mg
識別コードTw311

4. 効能又は効果

  • ビタミンB1欠乏症の予防及び治療
  • ビタミンB1の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、甲状腺機能亢進症、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時等)
  • ウェルニッケ脳症
  • 脚気衝心
  • 下記疾患のうちビタミンB1の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
    • ・神経痛
    • ・筋肉痛、関節痛
    • ・末梢神経炎、末梢神経麻痺
    • ・心筋代謝障害
    • ・便秘等の胃腸運動機能障害
    • ・術後腸管麻痺

ビタミンB1欠乏症の予防及び治療、ビタミンB1の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給、ウェルニッケ脳症、脚気衝心以外の効能・効果に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。

6. 用法及び用量

フルスルチアミンとして通常、成人1日5~100mgを経口投与する。

なお、年齢、症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

頻度不明

過敏症

発疹、そう痒感

消化器

悪心、胸やけ、胃痛、胃部不快感、下痢、口内炎

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 *フルスルチアミン錠は消化管からの吸収がよく、投与量に比例して速やかに吸収され、高い血中ビタミンB1濃度を持続する(健康人)。1),2),3)
  2. 16.1.2 *生物学的同等性試験

    *フルスルチアミン錠25mg「トーワ」と25mgアリナミンF糖衣錠を、クロスオーバー法によりそれぞれ4錠(フルスルチアミンとして100mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血中ビタミンB1濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。4)

     

    製剤投与量
    (フルスルチアミン
    として)

    判定パラメータ

    参考パラメータ

    AUC0-24
    (ng・hr/mL)

    Cmax
    (ng/mL)

    Tmax
    (hr)

    T1/2
    (hr)

    フルスルチアミン錠
    25mg「トーワ」

    4錠
    (100mg)

    3649±492

    327.6±36.2

    1.32±0.54

    14.70±2.21

    25mgアリナミンF糖衣錠

    4錠
    (100mg)

    3686±421

    332.8±54.5

    1.50±0.78

    14.18±2.30

    (Mean±S.D.,n=14)

    血中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.3 分布

*フルスルチアミンはリポイド易溶性で組織に対する親和性が強く、血球等によく移行する。また、体内貯留性がよい(健康人)。1),5)

16.4 代謝

*フルスルチアミンは細胞内で速やかに非酵素的にビタミンB1に復元した後エステル化され、多量の結合型B1(コカルボキシラーゼ)を生成する(健康人)。1),3)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

*ビタミンB1に比べ細胞内によく取り込まれ、多量のコカルボキシラーゼを生成して、諸種代謝活性をたかめる。また、腸管内アウエルバッハ神経叢内の腸運動亢進ニューロンへ作用し、腸管の蠕動運動を亢進させる。3)

18.2 *神経機能障害改善作用

*ビタミンB1は神経組織の形態保持上重要であり、また、神経インパルス伝導に際してビタミンB1が遊離消費されること等が示されている。6),7)
フルスルチアミンは神経組織へ移行するとともに、神経細胞の増殖促進(in vitro)、神経再生促進(ウサギ)、骨格筋活動電位の増加(ラット)等の作用が認められており、ビタミンB1の欠乏又は代謝障害と関連する神経機能障害を改善する。5),8),9),10)

18.3 *心筋代謝障害改善作用

*フルスルチアミンはビタミンB1に比べて心筋細胞へのとりこみがよく、心筋内では殆どがコカルボキシラーゼとして存在すること(ラット)、麻酔イヌで心筋代謝障害改善作用が認められていることより、心筋内でコカルボキシラーゼとなって心筋代謝障害を改善すると考えられている。11),12)

18.4 *腸管蠕動運動亢進作用

*フルスルチアミンは腸管蠕動運動亢進作用を示す(イヌ)が、この作用は腸管内アウエルバッハ神経叢内に存在すると考えられる腸運動亢進ノイロンへの作用によるとされている(イヌ、ネコ、ウサギ、モルモット)。なお、ビタミンB1ではこの亢進作用は殆ど認められていない(イヌ)。13),14)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

フルスルチアミン塩酸塩(Fursultiamine Hydrochloride)

化学名

N-(4-Amino-2-methylpyrimidin-5-ylmethyl)-N-{(1Z)-4-hydroxy-1-methyl-2-[(2RS)-tetrahydrofuran-2-ylmethyldisulfanyl]but-1-en-1-yl}formamide monohydrochloride

分子式

C17H26N4O3S2・HCl

分子量

435.00

性状

白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか、又は僅かに特異なにおいがあり、味は苦い。水、メタノール又はエタノール(95)に溶けやすい。結晶多形が認められる。

化学構造式

22. 包装

100錠[10錠×10:PTP]

1000錠[10錠×100:PTP]

1000錠[バラ]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

東和薬品株式会社 学術部DIセンター

〒570-0081 大阪府守口市日吉町2丁目5番15号

TEL 0120-108-932 FAX 06-7177-7379

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

東和薬品株式会社

大阪府門真市新橋町2番11号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

画面を閉じる

Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.