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処方箋医薬品注)
2型糖尿病
本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。
通常、成人にはシタグリプチンとして50mgを1日1回経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら100mg 1日1回まで増量することができる。
腎機能障害
クレアチニンクリアランス(mL/min)血清クレアチニン値(mg/dL)注1)
通常投与量
最大投与量
中等度
30≤CrCl<50男性:1.5<Cr≤2.5女性:1.3<Cr≤2.0
25mg1日1回
50mg1日1回
重度、末期腎不全
CrCl<30男性:Cr>2.5女性:Cr>2.0
12.5mg1日1回
,
腸閉塞を含むイレウスを起こすおそれがある。
これらの患者には適切な用量調節を行うこと。,,,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与を考慮すること。動物実験(ラット)において、1,000mg/kg/日(臨床での最大投与量100mg/日の約100倍の曝露量に相当する)経口投与により、胎児肋骨の欠損、形成不全及び波状肋骨の発現率の軽度増加が認められたとの報告がある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
腎機能に注意し、腎機能障害がある場合には適切な用量調節を行うこと。腎機能が低下していることが多い。,,
糖尿病用薬:
低血糖の発現に注意すること。特に、インスリン製剤、スルホニルウレア剤又は速効型インスリン分泌促進薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するため、これらの薬剤の減量を検討すること。
糖尿病用薬(特に、インスリン製剤、スルホニルウレア剤又は速効型インスリン分泌促進薬)との併用時には、本剤の血糖降下作用の増強により、低血糖のリスクが増加するおそれがある。
ジゴキシン
本剤との併用によりジゴキシンの血漿中濃度がわずかに増加したとの報告があるので、適切な観察を行うこと。
機序不明
血糖降下作用を増強する薬剤:
左記薬剤と本剤を併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
左記薬剤との併用により血糖降下作用が増強されるおそれがある。
血糖降下作用を減弱する薬剤:
左記薬剤との併用により血糖降下作用が減弱されるおそれがある。
低血糖があらわれることがある。特に、インスリン製剤又はスルホニルウレア剤との併用で重篤な低血糖症状があらわれ、意識消失を来す例も報告されている。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。,,,,,
AST、ALT等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
持続的な激しい腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。海外の自発報告においては、出血性膵炎又は壊死性膵炎も報告されている。
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
腸閉塞を含むイレウスを起こすおそれがある。高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがある。
水疱、びらん等があらわれた場合には、皮膚科医と相談し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
0.1~2%未満
頻度不明
神経系障害
浮動性めまい、感覚鈍麻
頭痛
眼障害
糖尿病網膜症の悪化
耳及び迷路障害
回転性めまい
心臓障害
上室性期外収縮、心室性期外収縮、動悸
呼吸、胸郭及び縦隔障害
鼻咽頭炎
上気道感染
胃腸障害
腹部不快感(胃不快感を含む)、腹部膨満、腹痛、上腹部痛、悪心、便秘、下痢、鼓腸、胃ポリープ、胃炎、萎縮性胃炎、びらん性胃炎、歯周炎、胃食道逆流性疾患、口内炎
嘔吐
肝胆道系障害
肝機能異常
皮膚及び皮下組織障害
発疹、湿疹、冷汗、多汗症
皮膚血管炎、じん麻疹、血管性浮腫、そう痒症
筋骨格系及び結合組織障害
関節痛、筋肉痛、四肢痛、背部痛、RS3PE症候群
全身障害
空腹、浮腫、倦怠感
臨床検査
心電図T波振幅減少、体重増加、赤血球数減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、白血球数増加、ALT増加、AST増加、γ-GTP増加、血中ビリルビン増加、血中LDH増加、CK増加、血中コレステロール増加、血中尿酸増加、血中尿素増加、血中クレアチニン増加、血中ブドウ糖減少、低比重リポ蛋白増加、血中トリグリセリド増加、尿中蛋白陽性
血液透析によるシタグリプチンの除去はわずかである。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
雌雄ラットに本剤50、150及び500mg/kg/日を2年間経口投与したがん原性試験では、500mg/kg/日群の雄ラットにおいて肝腺腫及び肝がんの発現率が増加し、同群の雌ラットにおいて肝がんの発現率が増加したとの報告がある。このラットの投与量は、臨床での最大投与量100mg/日の約58倍の曝露量に相当する。雌雄マウスに本剤50、125、250及び500mg/kg/日を2年間経口投与したがん原性試験では、本剤500mg/kg/日(臨床での最大投与量100mg/日の約68倍の曝露量に相当する)までの用量で、いずれの臓器においても腫瘍の発現率は増加しなかった。
健康成人に、シタグリプチン12.5~100mgを空腹時単回経口投与した場合、シタグリプチンは速やかに吸収され、投与後2~5時間に最高血漿中濃度(Cmax)に達し、半減期(t1/2)は9.6~12.3時間であった(表1)。シタグリプチンの血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC0-∞)は用量にほぼ比例して増加した。1)
AUC0-∞(μM・hr)
Cmax(nM)
Tmax(hr)
t1/2(hr)
12.5mg
0.96±0.15
59±7
4
12.3±0.8
25mg
2.04±0.35
149±33
5
11.6±1.8
50mg
3.76±0.63
309±83
2
11.4±2.4
100mg
8.65±1.64
959±307
9.6±0.9
n=6、平均±標準偏差Tmax:中央値
健康成人に、シタグリプチン25~400mgを1日1回10日間反復経口投与した場合、血漿中濃度は2日目で定常状態に達し、反復投与による蓄積はほとんど認められなかった。累積係数は1.03~1.19倍であった。2)
シタグリプチン錠50mg「トーワ」とジャヌビア錠50mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(シタグリプチンとして50mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、いずれもlog(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。3)
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0-48
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
t1/2
シタグリプチン錠50mg「トーワ」
1688±269
207.0±52.3
2.88±1.06
8.12±1.60
ジャヌビア錠50mg
1696±318
195.9±51.7
2.65±1.04
8.34±1.64
n=20、平均±標準偏差
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
シタグリプチン錠100mg「トーワ」とジャヌビア錠100mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(シタグリプチンとして100mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、いずれもlog(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。4)
シタグリプチン錠100mg「トーワ」
3675±645
460.0±98.6
2.38±0.99
8.34±0.74
ジャヌビア錠100mg
3613±578
451.0±111.1
2.74±1.04
8.48±0.78
n=21、平均±標準偏差
健康成人に、シタグリプチン100mgを投与した時の経口バイオアベイラビリティは約87%であった(外国人データ)。5)
健康成人に、シタグリプチン50mgを食後に単回経口投与した場合、空腹時に比べてCmaxは37%増加したが、AUC0-∞及びTmaxに差はなかった(表4)。6)
空腹時
4.08±0.52
366±93
2.5(1.5, 6.0)
12.2±1.7
食後
3.99±0.64
500±154
2.0(0.5, 6.0)
12.3±1.8
n=12、平均±標準偏差Tmax:中央値(最小値、最大値)
シタグリプチンのin vitro血漿タンパク結合率は38%であった。7)
シタグリプチンはP-糖タンパク質及び有機アニオントランスポーター(hOAT3)の基質である。In vitro試験で、P-糖タンパク質を介するシタグリプチンの輸送はシクロスポリンにより阻害され、hOAT3を介するシタグリプチンの取込みは、プロベネシド、イブプロフェン、フロセミド、フェノフィブリック酸、キナプリル、インダパミド及びシメチジンで阻害された。また、シタグリプチンは500μMまでの濃度では、P-糖タンパク質を介するジゴキシンの輸送を阻害しなかったが、hOAT3を介するシメチジンの取込みには弱い阻害作用を示した(IC50:160μM)。11)
シタグリプチン50mg単回経口投与時の薬物動態パラメータは表5のとおりであった。中等度、重度腎機能障害患者、血液透析が必要な末期腎不全患者のAUC0-∞は、正常腎機能を有する健康成人のそれぞれ約2.3倍、約3.8倍、約4.5倍であり、腎機能障害の程度に応じて上昇した。血液透析が必要な末期腎不全患者では、投与後4時間から3~4時間の血液透析により、透析液中に投与量の13.5%が除去された(外国人データ)。なお、腎機能障害患者を対象とした反復投与による薬物動態試験は実施されていない。10),12),,,,
正常(n=82)b
軽度の腎機能障害
(n=6)
中等度の腎機能障害(n=6)
重度の腎機能障害(n=6)
血液透析が必要な末期腎不全患者(n=6)
AUC0-∞(μM・hr)平均の比a
4.40c
7.09
9.96
16.6
19.8
1.61
2.26
3.77
4.50
Cmax(nM)平均の比a
391
527
560
684
556
1.35
1.43
1.75
1.42
13.1
16.1
19.1
22.5
28.4
腎クリアランス(mL/min)平均の比a
339
242
126
60.2
該当なし
0.71
0.37
0.18
平均腎機能の程度[CrCl(mL/min/1.73m2)]:正常(>80)、軽度(50~80)、中等度(30~50)、重度(<30)、血液透析が必要な末期腎不全患者
a 平均の比=正常群の平均に対する腎機能障害別の平均との比
b AUC0-∞:n=151、腎クリアランス:n=58
c シタグリプチン1.5~600mg単回経口投与した正常腎機能の健康成人は50mgに用量補正した
シタグリプチン100mgを単回経口投与した場合、中等度肝機能障害患者(Child-Pughスコア7~9)では、シタグリプチンの平均AUC0-∞及び平均Cmaxは、健康成人に比べてそれぞれ約21%及び13%増加した(外国人データ)。重度肝機能障害患者(Child-Pughスコア9超)での臨床経験はない。13)
健康な高齢者(65~80歳)及び若年者(18~45歳)にシタグリプチン50mgを単回経口投与した場合、高齢者は若年者に比べてシタグリプチンのAUC0-∞、Cmaxがそれぞれ31%、23%高かった。腎クリアランスが高齢者では若年者に比べて31%低下していた(外国人データ)。14)
健康成人にシタグリプチン50mg 1日1回(朝食直前)及びボグリボース0.3mg 1日3回(毎食直前)を3日間併用反復経口投与した場合、ボグリボースはシタグリプチンの薬物動態に影響を及ぼさなかった。一方、2型糖尿病患者にシタグリプチン100mg 1日1回(朝食直前)及びボグリボース0.2mg 1日3回(毎食直前)を3日間併用反復経口投与した場合、シタグリプチンのAUC0-24hr及びCmaxはシタグリプチン単独投与と比べて低下した(それぞれ17%及び34%)が、シタグリプチンの用量調節は必要ないと考えられた。15),16)
健康成人にシタグリプチン100mgとジゴキシン0.25mgを10日間併用投与した場合、ジゴキシンのAUC0-24hr及びCmaxはわずかに上昇した(それぞれ11%及び18%)(外国人データ)。17)
健康成人にシタグリプチン100mgとシクロスポリン600mgを併用投与した場合、シタグリプチンのAUC0-∞及びCmaxはそれぞれ29%及び68%上昇した(外国人データ)。18)
2型糖尿病患者にシタグリプチン50mg 1日2回とメトホルミン1,000mg 1日2回を併用投与した場合、シタグリプチン及びメトホルミンは互いの薬物動態に影響を及ぼさなかった(外国人データ)。このデータから、シタグリプチンは有機カチオントランスポーター(OCT)を阻害しないと考えられた。19)
ロシグリタゾン、グリベンクラミド、シンバスタチン、ワルファリン及び経口避妊薬(ノルエチステロン/エチニルエストラジオール)との薬物相互作用試験データから、シタグリプチン200mg 1日1回はCYP3A4、2C8及び2C9を阻害しないと考えられた(外国人データ)。20),21),22),23),24)
シタグリプチン錠12.5mg「トーワ」及びシタグリプチン錠25mg「トーワ」は、含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドラインに基づき、シタグリプチン錠50mg「トーワ」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判断され、生物学的に同等とみなされた。25),26)
注)本剤の承認された用量は、通常、シタグリプチンとして50mg 1日1回であり、最大投与量は100mg 1日1回である。
食事/運動療法を実施しても十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者(363例)を対象に、シタグリプチン25、50、100、200mg又はプラセボを1日1回12週間経口投与(朝食前)した。シタグリプチンはHbA1c値(JDS値)を初回測定時点の投与2週後から有意に低下させ、投与開始初期から血糖コントロールを改善させた。投与12週時の結果[50、100mg(臨床用量)及びプラセボ]は表1の通りであった。低血糖症の副作用発現割合は、シタグリプチンとプラセボとの間で有意差はなかった。27)
HbA1c(JDS値)(%)
投与前からの変化量
プラセボとの差
プラセボ
0.3
-
シタグリプチン50mg
-0.7
-1.0*
シタグリプチン100mg
*p<0.001
食事/運動療法を実施しても十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者(319例)を対象に、シタグリプチン50mg 1日1回(朝食前)又はボグリボース0.2mg 1日3回(毎食直前)を12週間経口投与した。シタグリプチンはHbA1c値(JDS値)を初回測定時点の投与4週後から有意に低下させ、投与開始初期から血糖コントロールを改善させた。投与12週時の結果は表2の通りであった。低血糖症の副作用発現割合は、シタグリプチン投与群1.2%、ボグリボース投与群1.3%と同様であった。28),29)
食後2時間血糖値(mg/dL)
空腹時血糖値(mg/dL)
ボグリボースとの差
ボグリボース0.2mg
-0.3
-0.4*
-32
-19*
-9
-11*
-51
-20
食事/運動療法を実施しても十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者(177例)を対象に、シタグリプチン50mgあるいは100mg(増量時)1日1回を52週間経口投与(朝食前)した。シタグリプチンはHbA1c値(JDS値)を初回測定時点の投与4週後から有意に低下させ、投与開始初期から血糖コントロールを改善し、52週にわたって安定した血糖コントロールが得られた。52週における低血糖症の副作用発現割合は、0.6%であった。30)
食事/運動療法に加えて、経口血糖降下剤(グリメピリド:146例、ピオグリタゾン:134例、メトホルミン:149例、ボグリボース:133例、ナテグリニド又はミチグリニド:155例)で十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者を対象にシタグリプチン50mg又はプラセボを1日1回、これらの基礎治療に加えて経口投与(朝食前)した。いずれの試験においても、シタグリプチンはHbA1c値(JDS値)を初回測定時点の投与4週後から有意に低下させ、投与開始初期から血糖コントロールを改善させた。投与12週時の結果は表3の通りであった。その後、シタグリプチン50mgあるいは100mg(増量時)の継続投与において、52週にわたって安定した血糖コントロールが得られた。52週までの併用投与時(長期投与例)における低血糖症の副作用発現割合は、グリメピリド併用時5.3%(7例/131例)、ピオグリタゾン併用時0.8%(1例/133例)、メトホルミン併用時0.7%(1例/145例)、ボグリボース併用時0.8%(1例/133例)、ナテグリニド又はミチグリニド併用時6.5%(10例/153例)であった。31),32),33),34),35),36),37),38),39),40)
試験名
両群の差
グリメピリド併用試験
グリメピリド単独投与群
-0.8*
シタグリプチン併用投与群
-0.5
ピオグリタゾン併用試験
ピオグリタゾン単独投与群
0.4
-0.4
メトホルミン併用試験
メトホルミン単独投与群
-0.7*
ボグリボース併用試験
ボグリボース単独投与群
0.2
-0.9*
-0.8
速効型インスリン分泌促進薬併用試験
速効型インスリン分泌促進薬単独投与群
食事/運動療法に加えて、インスリン製剤[混合型(速効型又は超速効型のインスリンの含有率が25%又は30%)、中間型、又は持効型のいずれか単剤を使用、1日投与量は8単位以上40単位以下]で十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者(266例)を対象に、シタグリプチン50mg又はプラセボを1日1回、インスリン製剤による基礎治療に加えて経口投与(朝食前)した。シタグリプチンはHbA1c値(JDS値)を初回測定時点の投与4週後から有意に低下させ、投与開始初期から血糖コントロールを改善させた。投与16週時の結果は表4の通りであった。その後、シタグリプチン50mgあるいは100mg(増量時)の継続投与において、52週にわたって安定した血糖コントロールが得られた。52週までの併用投与時(長期投与例)における低血糖症の副作用発現割合は、17.4%(45例/258例)であった。41),42)
インスリン製剤単独投与群
-0.6
インクレチンであるglucagon-like peptide 1(GLP-1)及びglucose-dependent insulinotropic polypeptide(GIP)は、グルコース恒常性の維持にかかわるホルモンである。シタグリプチンは、DPP-4酵素を阻害し、インクレチンのDPP-4による分解を抑制する。活性型インクレチン濃度を上昇させることにより、血糖値依存的にインスリン分泌促進作用並びにグルカゴン濃度低下作用を増強し血糖コントロールを改善する。43),44),45)
ヒトDPP-4(組換え体、血清由来、CACO-2細胞由来)の活性を選択的に阻害する(in vitro)。46)
シタグリプチンリン酸塩(Sitagliptin Phosphate)
(3R)-3-Amino-1-[3-(trifluoromethyl)-5,6-dihydro[1,2,4]triazolo[4,3-a]pyrazin-7(8H)-yl]-4-(2,4,5-trifluorophenyl)butan-1-one monophosphate
C16H15F6N5O・H3PO4
505.31
白色の粉末である。水に溶けやすく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。
100錠[10錠×10:PTP、乾燥剤入り]
500錠[10錠×50:PTP、乾燥剤入り]
100錠[バラ、乾燥剤入り]
300錠[バラ、乾燥剤入り]
1) Herman GA,et al.Br J Clin Pharmacol.2011;71:429-436.
2) 片山泰之、他.新薬と臨床.2011;60:1139-1152.
3) 社内資料:生物学的同等性試験(錠50mg)
4) 社内資料:生物学的同等性試験(錠100mg)
5) Bergman A,et al.Biopharma Drug Dispos.2007;28:315-322.
6) 薬物動態に対する食事の影響(ジャヌビア錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.20)
7) In vitro血漿タンパク結合率(ジャヌビア錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.6.4.4)
8) Vincent SH,et al.Drug Metab Dispos.2007;35:533-538.
9) 代謝(ジャヌビア錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.6.4.5)
10) Bergman AJ,et al.Diabetes Care.2007;30:1862-1864.
11) Chu XY,et al.J Pharmacol Exp Ther.2007;321:673-683.
12) 腎機能障害患者における薬物動態試験(ジャヌビア錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.2.2)
13) Migoya EM,et al.Can J Clin Pharmacol.2009;16:e165-170.
14) 高齢者における単回投与試験(ジャヌビア錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.17)
15) ボグリボースとの薬物相互作用試験-健康成人-(ジャヌビア錠:2011年5月20日承認、審査報告書)
16) ボグリボースとの薬物相互作用試験-2型糖尿病患者-(ジャヌビア錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.19)
17) ジゴキシンとの薬物相互作用試験(ジャヌビア錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.21)
18) Krishna R,et al.J Clin Pharmacol.2007;47:165-174.
19) Herman GA,et al.Curr Med Res Opin.2006;22:1939-1947.
20) Mistry GC,et al.J Clin Pharmacol.2007;47:159-164.
21) Mistry GC,et al.Br J Clin Pharmacol.2008;66:36-42.
22) Bergman AJ,et al.J Clin Pharmacol.2009;49:483-488.
23) Wright DH,et al.J Clin Pharmacol.2009;49:1157-1167.
24) Migoya E,et al.J Clin Pharmacol.2011;51:1319-1325.
25) 社内資料:生物学的同等性試験(錠12.5mg)
26) 社内資料:生物学的同等性試験(錠25mg)
27) Iwamoto Y,et al.Endocr J.2010;57:383-394.
28) Iwamoto Y,et al.Diabetes Obes Metab.2010;12:613-622.
29) 国内第Ⅲ相二重盲検比較試験(ジャヌビア錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.32)
30) Odawara M,et al.Diabetol Int.2011;2:94-105.
31) Tajima N,et al.Diabetol Int.2011:2:32-44.
32) 国内第Ⅲ相グリメピリド併用試験(ジャヌビア錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.35)
33) Kashiwagi A,et al.J Diabetes Investig.2011;2:381-390.
34) 国内第Ⅲ相ピオグリタゾン併用試験(ジャヌビア錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.33)
35) Kadowaki T,et al.J Diabetes Investig.2013;4:174-181.
36) 国内第Ⅲ相メトホルミン併用試験(ジャヌビア錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.34)
37) Tajima N,et al.J Diabetes Investig.2013;4:595-604.
38) 国内第Ⅲ相ボグリボース併用試験(ジャヌビア錠:2011年5月20日承認、審査報告書)
39) Tajima N,et al.Diabetol Int.2016;7:155-166.
40) 国内第Ⅲ相速効型インスリン分泌促進薬併用試験(ジャヌビア錠:2014年5月23日承認、審査報告書)
41) Kadowaki T,et al.Diabetol Int.2013;4:160-172.
42) 国内第Ⅲ相インスリン製剤併用試験(ジャヌビア錠:2014年5月23日承認、審査報告書)
43) Drucker DJ,Diabetes Care.2003;26:2929-2940.
44) Kim D,et al.J Med Chem.2005;48:141-151.
45) Herman GA,et al.J Clin Endocrinol Metab.2006;91:4612-4619.
46) In vitro及びin vivo薬理試験(ジャヌビア錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.6.2.2)
47) Nonaka K,et al.Diabetes Res Clin Pract.2008;79:291-298.
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