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ウブレチド点眼液1%

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.5妊婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.1併用禁忌(併用しないこと)
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.3分布
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ウブレチド点眼液1%

添付文書番号

1312704Q2020_1_10

企業コード

480306

作成又は改訂年月

2023年7月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

871312

薬効分類名

緑内障、調節性内斜視
重症筋無力症(眼筋型)治療剤

承認等

ウブレチド点眼液1%

販売名コード

YJコード

1312704Q2020

販売名英語表記

UBRETID OPHTHALMIC SOLUTION 1%

販売名ひらがな

うぶれちどてんがんえき1%

承認番号等

承認番号

14700AMZ00807000

販売開始年月

1972年8月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

規制区分

毒薬

一般的名称

ジスチグミン臭化物(Distigmine Bromide)製剤

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 前駆期緑内障の患者[眼圧上昇を来すおそれがある。]
  2. 2.2 脱分極性筋弛緩剤(スキサメトニウム)を投与中の患者

3. 組成・性状

3.1 組成

ウブレチド点眼液1%

有効成分1mL中(日局)ジスチグミン臭化物   10mg
添加剤塩化ナトリウム、ベンザルコニウム塩化物液、クエン酸水和物、クエン酸ナトリウム水和物

3.2 製剤の性状

ウブレチド点眼液1%

pH5.0~6.5
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)
性状無色澄明の水性点眼剤 無菌製剤

4. 効能又は効果

緑内障、調節性内斜視、重症筋無力症(眼筋型)

6. 用法及び用量

1回1滴を1日1~2回点眼する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 閉塞隅角緑内障の患者(急性又は慢性うっ血性緑内障)

    眼圧上昇を来すことがある。

  2. 9.1.2 気管支喘息の患者

    気管支喘息の症状を悪化させるおそれがある。

  3. 9.1.3 消化器の機能亢進状態の患者

    消化管機能を更に亢進させ、症状を悪化させるおそれがある。

  4. 9.1.4 胃・十二指腸潰瘍の患者

    消化管機能を亢進させ潰瘍の症状を悪化させるおそれがある。

  5. 9.1.5 徐脈・心臓障害のある患者

    心拍数低下、心拍出量低下を起こすおそれがある。

  6. 9.1.6 てんかんの患者

    てんかんの症状を悪化させるおそれがある。

  7. 9.1.7 パーキンソン症候群の患者

    パーキンソン症候群の症状を悪化させるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.7 小児等

長期連用時に虹彩嚢腫があらわれることがあるので、この場合は休薬するか、アドレナリン、フェニレフリンの点眼を行うこと。

9.8 高齢者

一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

    10.1 併用禁忌(併用しないこと)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    脱分極性筋弛緩剤

    • スキサメトニウム塩化物水和物
      • スキサメトニウム注、レラキシン注

    脱分極性筋弛緩剤の作用を増強するおそれがある。

    1)脱分極性筋弛緩剤はコリンエステラーゼにより代謝されるため、本剤により代謝が阻害されることが考えられる。
    2)本剤による直接ニコチン様作用には脱分極性筋弛緩作用がある。

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    副交感神経抑制剤

    • アトロピン硫酸塩水和物

    相互に作用を拮抗する。

    本剤のムスカリン様作用と拮抗することが考えられる。

    コリン作動薬

    • ベタネコール塩化物

    相互に作用を増強する。

    本剤のコリン作用と相加・相乗作用があらわれることが考えられる。

    コリンエステラーゼ阻害薬

    • ドネペジル塩酸塩

    相互に作用を増強する可能性がある。

    本剤のコリン作用と相加・相乗作用があらわれることが考えられる。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.2 その他の副作用

    5%以上

    0.1~5%未満

    頻度不明

    流涙、結膜炎、結膜充血、視矇

    眼痛、異物感、眼圧逆上昇、虹彩嚢腫1)

    消化器

    下痢

    腹痛、口渇

    皮膚

    発疹、皮膚乾燥

    1) 発現した場合は休薬するか、アドレナリン、フェニレフリンの点眼を行う

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤交付時の注意

    患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。

    • 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
    • 患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。
    • 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。

    16. 薬物動態

    16.3 分布

    3H-ジスチグミン臭化物を白色家兎に点眼した結果、投与後約20分で眼内組織濃度は最高となり、以後0.3~0.45/hrの割合で指数関数的に減少した1)

    17. 臨床成績

    17.1 有効性及び安全性に関する試験

    1. 17.1.1 国内臨床成績

      疾患名/1日投与回数

      有効率%(有効例/症例数2)

      1回/日

      2回/日

      緑内障

      64.3
      (45/70)

      68.6
      (35/51)

      66.1
      (80/121)

      調節性内斜視

      56.1
      (32/57)

      58.0
      (51/88)

      57.2
      (83/145)

      重症筋無力症(眼筋型)

      100.0
      (1/1)

      80.0
      (12/15)

      81.3
      (13/16)

      60.9
      (78/128)

      63.6
      (98/154)

      62.4
      (176/282)

      2) 緑内障における例数は眼数を示し、他は症例数を示す

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    本剤は、コリンエステラーゼを阻害し、局所のアセチルコリン濃度を高めることにより、コリン作動性神経を刺激する。

    18.2 眼圧に対する作用

    広隅角緑内障患者に本剤の1%液1滴点眼したところ、眼圧は1時間後に下降し始め、12時間後には最低眼圧となり、24時間後までこれが持続され、84時間後でも点眼前の眼圧より低かった2)

    18.3 瞳孔に対する作用

    ネコに本剤の1%液を点眼したところ、縮瞳は24時間以上持続し、アトロピンによる散瞳に対しても著明に拮抗した3)

    18.4 コリンエステラーゼ阻害作用

    本剤100μg/kg及びネオスチグミン100~400μg/kgをラットに1回腹腔内投与したとき、血中コリンエステラーゼ活性はそれぞれ約80%及び30~60%阻害された3)

    18.5 アセチルコリン作用の増強

    ラットの血涙反応では、対照値のアセチルコリンED50値を1/5に減ずるに要する用量は、本剤で8.6μg/kg、ネオスチグミンで16.6μg/kgであった。また、本剤の作用は、投与後2時間で最大となり、少なくとも48時間以上持続した3)

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    ジスチグミン臭化物(Distigmine Bromide)(JAN)

    化学名

    3,3'-[Hexane-1,6-diylbis(methyliminocarbonyloxy)]bis(1-methylpyridinium)dibromide

    分子式

    C22H32Br2N4O4

    分子量

    576.32

    性状

    本品は白色の結晶性の粉末である。本品は水に極めて溶けやすく、メタノール、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく、無水酢酸に溶けにくい。本品の水溶液(1→100)のpHは5.0~5.5である。本品はやや吸湿性である。本品は光によって徐々に着色する。

    化学構造式

    融点

    約150℃(分解)

    22. 包装

    5mL×5本

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    鳥居薬品株式会社 お客様相談室

    〒103-8439 東京都中央区日本橋本町3-4-1

    TEL 0120-316-834
    FAX 03-3231-6890

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売元

    鳥居薬品株式会社

    東京都中央区日本橋本町3-4-1

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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