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パオスクレー内痔核内注射用250mg

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5妊婦
9.7小児等
9.8高齢者
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.2吸収
16.3分布
16.5排泄
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

パオスクレー内痔核内注射用250mg

添付文書番号

2559400A1033_1_03

企業コード

480306

作成又は改訂年月

2023年6月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872559

薬効分類名

内痔核硬化療法剤

承認等

パオスクレー内痔核内注射用250mg

販売名コード

YJコード

2559400A1033

販売名英語表記

PAOSCLE INJ.250mg

販売名ひらがな

ぱおすくれーないじかくないちゅうしゃよう

承認番号等

承認番号

21900AMX00072000

販売開始年月

1976年1月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

5年

一般的名称

フェノール

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 次の部位には使用しないこと
    • 肛門(歯状線より下方)[疼痛を伴う。]
    • 直腸下部の粘膜下以外の部位[びらん・壊死等の症状があらわれることがある。]

3. 組成・性状

3.1 組成

パオスクレー内痔核内注射用250mg

有効成分5mL中(日局)フェノール   250mg
添加剤アルモンド油   適量

3.2 製剤の性状

パオスクレー内痔核内注射用250mg

剤形注射剤
性状微黄色~黄色の澄明な油液でフェノール臭を有する。

4. 効能又は効果

内痔核

6. 用法及び用量

通常、成人1回5mLを粘膜下に注射し、1部位に対する1回の注射量は1~3mLとする。
症状に応じ、適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の副作用は注射手技上発生することが多いので、下記の点に特に注意すること。
    1. 8.1.1 痔静脈内に誤って注入すると、まれに肝臓の油塞栓を生じることがあるので、注射筒に血液の逆流のないことを確かめるなど、特に注意すること。
    2. 8.1.2 歯状線より下方に注入したり、薬液が歯状線下に浸潤すると、肛門部疼痛が、また、粘膜内に注入すると注射部のびらん・壊死等の症状があらわれることがあるので、歯状線より上部(直腸下部)の粘膜下に注入すること。
    3. 8.1.3 前方に深く注入すると、まれに排尿障害、前立腺炎、尿道部疼痛等の症状があらわれることがあるので注意すること。
  2. 8.2 注射後、20分間程度医師の監督下に留め、患者の全身状態を観察すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

0.1%未満

頻度不明

投与部位

疼痛、びらん、肛門部不快感、腫脹、注射部出血

肛門部狭窄感

痔核嵌頓、血腫

循環器

徐脈

血圧低下

消化器

悪心

嘔吐

その他

冷汗

めまい

悪寒、熱感

注)発現頻度は、承認時及び承認後の副作用頻度調査を含む

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意

  1. 14.1.1 注射針刺入時、血液の逆流のないことを確かめること。
  2. 14.1.2 5~20mmの二段針又は22~23ゲージの70~80mmの針を用いて、粘膜下組織に少量の薬液を注入し、痛みがなく、浮腫状の膨隆が起き、粘膜の小血管の走行が明瞭になってくることを確かめること(なお、深すぎれば疼痛があり、浅すぎれば白色貧血状の膨疹となるので、この場合は注入をやり直すこと)。

16. 薬物動態

16.2 吸収

パオスクレー0.2mL/kg(フェノール量として10mg/kg)をラットの肛門皮下に注射し局所貯留性を検討した。本剤中のフェノールは投与30分後には約75%以上、6時間後には96%以上が局所から消失した1)

16.3 分布

パオスクレー4mL/kg(フェノール量として0.2g/kg)をラットに腹腔内投与し、1、4、24時間後における肝臓、腎臓、肺臓、心臓、消化管および血液のフェノール濃度を測定した。本剤中のフェノールは投与1時間後をピークに主に肝臓、腎臓、消化器、肺臓等に分布し、投与24時間後には検出されなかった。他の臓器に比較して肝臓に多く分布されたが、各臓器からの消失は速やかであった1)
溶媒のアルモンド油は、ヒトにおいて注射後3週間では本剤を投与した局所組織に残留することが認められているが、9カ月および16カ月後の観察では確認されなかった2),3)

16.5 排泄

パオスクレー4mL/kg(フェノール量として0.2g/kg)をラットに腹腔内投与したところ、投与されたフェノールの約91%が24時間以内に尿中から排泄され、そのうちの約95%が結合型フェノールとして存在した。糞中には結合型フェノールとして約0.4%が認められた1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床成績

    疾患名

    有効率(%)(有効例/症例数)

    内痔核

    82.8(207/250)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

本剤を内痔核粘膜下層に注射することにより、静脈瘤様変化を呈している上痔静脈を圧迫閉塞させ、速やかに止血し、更にこれを次第に縮小させ、遂には線維組織化させて痔核を硬化萎縮させる2),3),4)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

フェノール(Phenol)(JAN)

化学名

Phenol

分子式

C6H6O

分子量

94.11

性状

本品は無色~わずかに赤色の結晶又は結晶性の塊で、特異なにおいがある。本品はエタノール(95)又はジエチルエーテルに極めて溶けやすく、水にやや溶けやすい。

化学構造式

22. 包装

5mL×10管

24. 文献請求先及び問い合わせ先

鳥居薬品株式会社 お客様相談室

〒103-8439 東京都中央区日本橋本町3-4-1

TEL 0120-316-834
FAX 03-3231-6890

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

鳥居薬品株式会社

東京都中央区日本橋本町3-4-1

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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