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日本薬局方
イブプロフェンピコノール軟膏
イブプロフェンピコノールクリーム
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
急性湿疹、接触皮膚炎、アトピー皮膚炎、慢性湿疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎、帯状疱疹
急性湿疹、接触皮膚炎、アトピー皮膚炎、慢性湿疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎、帯状疱疹、尋常性ざ瘡
効能又は効果
用法及び用量
軟膏
急性湿疹、接触皮膚炎、アトピー皮膚炎、慢性湿疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎
本品の適量を1日数回患部に塗布する。
帯状疱疹
本品の適量を1日1~2回患部に貼布する。
クリーム
尋常性ざ瘡
本品の適量を1日数回石鹸で洗顔後患部に塗布する。
*妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤を妊娠中期以降の妊婦に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁移行が認められている。
一般に生理機能が低下している。
1~5%未満
1%未満
頻度不明
皮膚
刺激感
つっぱり感、そう痒感、症状の悪化、色素沈着
接触皮膚炎(発疹、腫脹、水疱・びらん、熱感、鱗屑等)、膿疱、皮膚乾燥
血管障害
発赤
ラット正常皮膚に、本品2mgを経皮投与したとき、皮膚内濃度は24時間後に最高値(539.83μg/g)を示し、血漿、肝、腎、膵では低く、いずれの時間も1μg/mL又は1μg/g以下であった1) 。
クリームを健康成人男子に1日30g(1日14時間、3日間)密封塗布した時の血中代謝物は、イブプロフェンとその代謝物の2-[p-(2-carboxypropyl)phenyl]propionic acid及び2-[p-(2-hydroxy-2-methylpropyl)phenyl]propionic acidであり、それらの血中濃度はいずれも0.4μg/mL以下であった。未変化体のイブプロフェンピコノールは検出されなかった。また、尿中へ排泄された代謝物は血中代謝物と同様であった2) 。
妊娠ラットに14C-イブプロフェンピコノールを経皮投与(損傷皮膚)又は皮下投与したとき、胎盤、羊水及び胎児中の濃度は、母獣の血漿中濃度より低かった3) 。
分娩後14~16日目のラットに14C-イブプロフェンピコノールを皮下投与したとき、イブプロフェンとして比較的容易に乳汁中へ移行し、母獣の血漿中濃度より高い値を示した3) 。
比較試験及び一般試験を含む臨床試験の概要は次表のとおりである4),5),6),7) 。
疾患名
使用方法
使用期間
改善率注1) %(改善例/症例数)
急性湿疹
1日2~3回単純塗布
1週間
64.8(35/54)
50.6(39/77)
接触皮膚炎
77.4(41/53)
57.4(27/47)
アトピー皮膚炎
3週間
64.7(97/150)
55.2(69/125)
慢性湿疹
75.0(36/48)
71.7(38/53)
酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎
4~8週間
72.7(48/66)
66.7(10/15)
1日1~2回貼布
2~3週間
96.5(109/113)
93.8(30/32)
1日2~3回石鹸洗顔後単純塗布
-
70.7(104/147)
イブプロフェンピコノールの抗炎症作用は、血管透過性亢進の抑制、白血球遊走抑制、プロスタグランジン類の生合成阻害、血小板凝集抑制、肉芽増殖抑制等の機序に基づくと考えられている8) 。
軟膏及びクリームはラットのカラゲニン誘発皮膚浮腫に対して強い抑制作用を示した。また、モルモットの紫外線紅斑に対しても強い抑制作用を示した9) 。
軟膏及びクリームはラットのランダル・セリット法における鎮痛試験で、強い局所鎮痛作用を示した9) 。
本品は、in vitroにおいて、モルモット皮膚リパーゼ活性及びP.acnes由来リパーゼ活性について強い抑制作用を示した10) 。
クリームはウサギのテトラデカンによる実験的面皰において、毛孔部径拡大を抑制し、総脂質及びトリグリセリドの増加を有意に抑制した。また遊離脂肪酸の増加に対し抑制傾向を示した10) 。
イブプロフェンピコノール(Ibuprofen Piconol)(JAN)
Pyridin-2-ylmethyl(2RS)-2-[4-(2-methylpropyl)phenyl]propanoate
C19H23NO2
297.39
無色~微黄色澄明の液で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがある。メタノール、エタノール(95)、アセトン又は酢酸(100)と混和する。水にほとんど溶けない。光により分解する。旋光性は示さない。
クロロホルム/水∞(pH7.0、Britton-Robinson緩衝液)
約178℃(減圧0.13kPa)
約43mm2s-1(20℃)
アルミチューブ(10g×10、10g×50)プラスチック容器(100g、500g)
1) 矢野忠則ほか:応用薬理. 1982;23(5):669-686
2) 笹井陽一郎ほか:薬理と治療. 1981;9(9):3607-3615
3) 矢野忠則ほか:応用薬理. 1982;23(5):687-690
4) 占部治邦ほか:西日本皮膚科. 1982;44(2):213-224
5) 外松茂太郎ほか:基礎と臨床. 1982;16(5):2879-2886
6) 竹村 司ほか:基礎と臨床. 1985;19(3):1807-1814
7) 早川律子ほか:西日本皮膚科. 1985;47(5):899-908
8) 辻 正義ほか:応用薬理. 1982;23(4):553-566
9) 辻 正義ほか:応用薬理. 1982;23(4):567-576
10) 谷口恭章ほか:西日本皮膚科. 1985;47(5):888-898
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