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処方箋医薬品注)
本剤は、緊急時に十分に対応できる医療機関において、減感作療法に関する十分な知識・経験を持つ医師のもとで使用すること。
重症の気管支喘息患者[本剤の投与により喘息発作の誘発、症状の悪化、又は全身性のアレルギー反応が起こることがある。],
スギ花粉症(減感作療法)
減感作療法の実施に際し、皮膚反応が陽性の患者に皮内反応により過敏度(閾値)を求める。その閾値及びその時々の患者の症状に応じ、初回投与濃度及び量、初回後の投与濃度又は量、投与回数、投与間隔並びに維持量は適宜に定める。
各投与毎に患者の状態を問診し、その結果に応じて次回投与量を増減する。例えば前回の注射により、喘息発作、全身性蕁麻疹及び鼻症状・眼症状を主とした臨床症状の増悪を起こし、また過大な局所反応を生じたときには増量を見合わせる。また増量期間中の投与間隔は通常1週1~2回であるが、間隔が長引いた場合には増量せずにこの濃度の1/10又は1/100の濃度の液を投与する。
スギ花粉に対する患者の過敏性が高まっている場合が多い。
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ、少量から投与を開始すること。本剤の投与によりアレルギー反応に基づく副作用を起こすおそれがある。
本剤の投与開始前に喘息症状を評価し、薬物療法にて喘息症状をコントロールすること。また、毎回、本剤の投与前に喘息症状の評価を行うこと。,
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
本剤が投与されたときに、本剤による反応(アレルギー反応)が強くあらわれることがある。また、本剤によるアレルギー反応の処置のためにアドレナリンを投与したとき、アドレナリンの効果が通常の用量では十分発現しないことがある。
本剤によるアレルギー反応の処置のためにアドレナリンを投与したとき、アドレナリンの効果が増強されることがある。
本剤によるアレルギー反応の処置のためにアドレナリンを投与したとき、アドレナリンにより症状を悪化させるおそれがある。
全身性ステロイド薬の投与により、免疫系が抑制され本剤の効果が得られない可能性がある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、閾値を求める場合でも、多量のヒスタミン遊離が考えられる広範な皮膚反応テストは避けること。アレルギー反応に伴って遊離されるヒスタミンは子宮筋収縮作用を有することが知られている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
投与の可否を慎重に判断すること。一般に免疫機能及び心肺機能等が低下しているため、副作用がより重篤となるおそれがある。
血圧低下、呼吸困難、全身潮紅、顔面浮腫・咽頭浮腫等の血管浮腫、蕁麻疹、喘息等の異常が認められたときには、投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。また、ショック、アナフィラキシーを早期に認識しうる症状として以下のようなものがある3)。口腔内異常感、皮膚のそう痒感、蕁麻疹、紅斑・皮膚の発赤、胃痛、腹痛、吐き気、嘔吐、下痢、視覚異常、視野狭窄、鼻閉塞感、くしゃみ、嗄声、咽喉頭そう痒感・異常感、胸部絞扼感、息苦しさ、呼吸困難、咳嗽、喘鳴、チアノーゼ、頭痛、耳鳴、不快感、悪寒、四肢や顔のしびれ、顔面潮紅、発汗、めまい感、振戦、蒼白、動悸、頻脈、不整脈、血圧低下、不安、恐怖感、意識混濁等。,
頻度不明
過敏症
発疹(蕁麻疹等)、そう痒、下痢、咳、くしゃみ、鼻汁、鼻閉、顔面紅潮、眼の充血、眼のかゆみ、眼瞼浮腫、口内異常感、口唇の浮腫・腫脹、手足のむくみ、流涙
注射部位
腫脹、疼痛、発赤、硬結、しびれ、色素沈着
その他
不快感、倦怠感、頻脈、胃痛、腹痛、嘔吐、発汗、立ちくらみ、頭痛、発熱、脱力感、リンパ腺の腫脹、耳鳴、動悸
本剤中に含有する濃グリセリン50%は皮内反応テストに影響を及ぼすため、別途販売の診断用アレルゲン皮内エキス対照液「トリイ」を使用し、1/100以下の濃度のグリセリン濃度に用時希釈すること。通常、本剤200JAU/mLを使用し、2JAU/mL以下に希釈する。
別途販売の治療用アレルゲンエキス希釈液「トリイ」を使用すること。
希釈した液の安定性は確認されていないので、用時希釈して使用すること。
通常、本剤を診断用アレルゲン皮内エキス対照液「トリイ」にて希釈した液0.02mLを皮内に注射し、15~30分後に発赤径20mm以上又は膨疹径9mm以上を陽性と判定する。
スギ花粉症患者71例を対象に、同一患者において標準化スギ花粉エキス原液10,000JAU/mL及び日本アレルギー学会によって設定されたスギ花粉エキス標準品(力価10,000JAU/mL)を3倍希釈系列で希釈し、皮内反応によりその活性を比較したところ、標準化スギ花粉エキス原液10,000JAU/mLのアレルゲン活性はスギ花粉エキス標準品の1.04倍であり、閾値比の区間推定及び閾値の大小関係の比較において両薬剤間に差は認められなかった4)。
スギ花粉症患者50例を対象に、同一患者において標準化スギ花粉エキス原液10,000JAU/mL及び従来の治療用スギ花粉エキス(従来薬1:20)を3倍希釈系列で希釈し、皮内反応によりその活性を比較したところ、標準化スギ花粉エキス原液10,000JAU/mLのアレルゲン活性は従来薬1:20の6.51倍であり、閾値比の区間推定及び閾値の大小関係の比較において両薬剤間に差が認められた5)。
本剤の特異的減感作療法における安全性の検討において、本剤(2,000JAU/mL)を用いたスギ花粉症患者20例中、2例(10%)に副作用が発現した。発現した副作用の内訳は、鼻汁1例、目のかゆみ1例であった6)。
減感作療法の効果発現メカニズムは十分に解明されていないが、免疫反応として、Th2細胞増加の抑制及びTh1細胞の増加、制御性T細胞の誘導、抗原特異的IgG等の増加が報告されており、その結果としてアレルギー症状の発現を抑制するものと推測されている7)。
2mL[1バイアル]
1) 安枝浩ほか:アレルギー. 1996;45(4):416-421
2) 安枝浩ほか:アレルギー. 1991;40(9):1218-1225
3) 厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル「アナフィラキシー」平成20年3月31日(平成22年6月一部改訂)
4) 奥田稔ほか:耳鼻と臨床. 1999;45(3):239-244
5) 奥田稔ほか:耳鼻と臨床. 1999;45(3):245-250
6) 大久保公裕ほか:耳鼻と臨床. 1999;45(3):251-263
7) Bahceciler NN et al.:Immunotherapy. 2011;3(6):747-756
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