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アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」ダニ/アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」ヨモギ花粉/アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」チモシー花粉

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.8高齢者
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.2特異的IgE抗体との反応性
18.1測定法
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」ダニ/アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」ヨモギ花粉/アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」チモシー花粉

添付文書番号

7290401A1026_7_09

企業コード

480306

作成又は改訂年月

2023年4月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

87729

薬効分類名

アレルゲン検査薬

承認等

アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」ダニ

販売名コード

YJコード

7290401A1026

販売名ひらがな

あれるげんすくらっちえきす「とりい」だに

承認番号等

承認番号

15900AMZ00221000

販売開始年月

1984年8月

貯法・有効期間

貯法

2~8℃保存(凍結不可)

有効期間

3年

アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」ヨモギ花粉

販売名コード

YJコード

7290401A1026

販売名ひらがな

あれるげんすくらっちえきす「とりい」よもぎかふん

承認番号等

承認番号

15900AMZ00222000

販売開始年月

1984年8月

貯法・有効期間

貯法

2~8℃保存(凍結不可)

有効期間

3年

アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」チモシー花粉

販売名コード

YJコード

7290401A1026

販売名ひらがな

あれるげんすくらっちえきす「とりい」ちもしーかふん

承認番号等

承認番号

15900AMZ00223000

販売開始年月

1984年8月

貯法・有効期間

貯法

2~8℃保存(凍結不可)

有効期間

3年

一般的名称

-

3. 組成・性状

3.1 組成

アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」ダニ

添加剤濃グリセリン   50%(w/w)
塩化ナトリウム   5%(w/w)
組成  本剤は原料を50%グリセリン食塩溶液で抽出して得た特異的アレルゲンを含むもので、原料重量に対し、ダニ[ダニ種:コナヒョウヒダニDermatophagoides farinae]は100倍液(1:100)である。

アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」ヨモギ花粉

添加剤濃グリセリン   50%(w/w)
塩化ナトリウム   5%(w/w)
組成  本剤は原料を50%グリセリン食塩溶液で抽出して得た特異的アレルゲンを含むもので、原料重量に対し、ヨモギ花粉は20倍液(1:20)である。

アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」チモシー花粉

添加剤濃グリセリン   50%(w/w)
塩化ナトリウム   5%(w/w)
組成  本剤は原料を50%グリセリン食塩溶液で抽出して得た特異的アレルゲンを含むもので、原料重量に対し、チモシー花粉は20倍液(1:20)である。

3.2 製剤の性状

アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」ダニ

pH5.5〜7.5
性状淡黄色~淡褐色澄明又は振り混ぜるときわずかな浮遊物を認める液である。

アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」ヨモギ花粉

pH4.5〜6.5
性状黄色~褐色澄明又は振り混ぜるときわずかな浮遊物を認める液である。

アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」チモシー花粉

pH4.5〜6.5
性状黄色~褐色澄明又は振り混ぜるときわずかな浮遊物を認める液である。

4. 効能又は効果

  • 診断

    アレルギー性疾患のアレルゲンの確認

6. 用法及び用量

  • 診断

    通常、乱刺または切皮法により皮膚面に出血しない程度に傷をつけ本品1滴を滴下し、15〜30分後に膨疹径が対照の2倍以上または5mm以上を陽性とする。
    なお、対照液はアレルゲンスクラッチエキス対照液「トリイ」を用いる。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 正確な皮膚反応テストを行うため、皮膚反応テスト検査前日から抗ヒスタミン薬やメディエーター遊離抑制薬等の投与を中止すること。
    また、皮膚反応テストを実施する約1週間前から投与を中止することが望ましい薬剤があるので注意すること。
  2. 7.2 反応が陰性を示したときでも、問診等から原因アレルゲンとして特に疑われる場合には、日を改めて再検査することが望ましい。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 ショック、アナフィラキシー等の発現を予測するため、十分な問診を行うこと。
  2. 8.2 ショック、アナフィラキシー等の発現時に救急処置のとれる準備をしておくこと。
  3. 8.3 投与後患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 非選択的β遮断薬投与中の患者

    検査のために本剤が投与されたときに、本剤による反応(アレルギー反応)が強くあらわれることがある。
    また、本剤によるアレルギー反応の処置のためにアドレナリンを投与したとき、アドレナリンの効果が通常の用量では十分発現しないことがある。

  2. 9.1.2 三環系抗うつ薬及びモノアミンオキシダーゼ阻害薬(MAOI)投与中の患者

    本剤によるアレルギー反応の処置のためにアドレナリンを投与したとき、アドレナリンの効果が増強されることがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。但し、妊娠中はヒスタミン遊離が考えられる広範な皮膚反応テストは避けること。ヒスタミンは子宮筋収縮作用を有することが知られている。

9.6 授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.8 高齢者

検査に際しては注意すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

    くしゃみ、蕁麻疹、血管浮腫、不快感、口内異常感、喘鳴、耳鳴等の異常があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。,,

11.2 その他の副作用

頻度不明

過敏症

喘息発作の誘発、眼瞼又は口唇の浮腫、発疹、そう痒等

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意

別途販売のスクラッチエキス用対照液(アレルゲンスクラッチエキス対照液「トリイ」)を同時に用いて反応を比較すること。

14.2 薬剤投与後の注意

投与部位のアレルギー症状が数日持続する場合がある。

14.3 診断上の注意

原因アレルゲンの特定に際しては、本剤による検査結果のみではなく、問診や特異的IgE抗体検査の結果等も踏まえて総合的に判定すること。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    原因アレルゲンがダニ、ヨモギ花粉又はチモシー花粉と推定されるアレルギー性疾患患者659症例を対象とした国内臨床試験において、本剤の陽性率ならびに他の検査結果との一致性は以下のとおりである。

    • スクラッチ反応陽性率

      科名

      施設数

      ダニ

      %

      ヨモギ花粉

      %

      チモシー花粉

      %

      内科

      6

      260/348

      74.7

      12/66

      18.2

      8/66

      12.1

      小児科

      3

      51/65

      78.5

      12/65

      18.5

      19/65

      29.2

      耳鼻咽喉科

      6

      126/226

      55.8

      97/207

      46.9

      108/207

      52.2

      15

      437/639

      68.4

      121/338

      35.8

      135/338

      39.9

      分子:スクラッチ反応陽性症例数、分母:スクラッチ反応施行症例数

    • ダニにおけるスクラッチ反応と他の検査結果との一致性

      検査名

      皮内反応

      RAST

      吸入誘発

      鼻ディスク誘発

      項目

      判定

      陽性(%)

      陰性(%)

      陽性(%)

      陰性(%)

      陽性(%)

      陰性(%)

      陽性(%)

      陰性(%)

      スクラッチ反応

      陽性

      235
      (93.6)

      16
      (6.4)

      188
      (80.3)

      46
      (19.7)

      70
      (94.6)

      4
      (5.4)

      41
      (91.1)

      4
      (8.9)

      陰性

      71
      (51.8)

      66
      (48.2)

      16
      (17.2)

      77
      (82.8)

      0
      (0)

      2
      (100)

      11
      (36.7)

      19
      (63.3)

      一致率

      301/388(77.6)

      265/327(81.0)

      72/76(94.7)

      60/75(80.0)

      相関性

      φ=0.49 p<0.005

      φ=0.58 p<0.005

      φ=0.56 p<0.005

      φ=0.58 p<0.005

    • ヨモギ花粉におけるスクラッチ反応と他の検査結果との一致性

      検査名

      皮内反応

      RAST

      鼻ディスク誘発

      項目

      判定

      陽性(%)

      陰性(%)

      陽性(%)

      陰性(%)

      陽性(%)

      陰性(%)

      スクラッチ反応

      陽性

      81
      (85.3)

      14
      (14.7)

      27
      (40.9)

      39
      (59.1)

      34
      (79.1)

      9
      (20.9)

      陰性

      33
      (25.2)

      98
      (74.8)

      1
      (0.9)

      107
      (99.1)

      1
      (5.9)

      16
      (94.1)

      一致率

      179/226(79.2)

      134/174(77.0)

      50/60(83.3)

      相関性

      φ=0.59 p<0.005

      φ=0.53 p<0.005

      φ=0.67 p<0.005

    • チモシー花粉におけるスクラッチ反応と他の検査結果との一致性

      検査名

      皮内反応

      RAST

      鼻ディスク誘発

      項目

      判定

      陽性(%)

      陰性(%)

      陽性(%)

      陰性(%)

      陽性(%)

      陰性(%)

      スクラッチ反応

      陽性

      110
      (92.4)

      9
      (7.6)

      49
      (64.5)

      27
      (35.5)

      62
      (91.2)

      6
      (8.8)

      陰性

      37
      (26.1)

      105
      (73.9)

      2
      (2.0)

      99
      (98.0)

      0
      (0)

      14
      (100)

      一致率

      215/261(82.4)

      148/177(83.6)

      76/82(92.7)

      相関性

      φ=0.67 p<0.005

      φ=0.68 p<0.005

      φ=0.80 p<0.005

    本剤にてスクラッチ反応を実施した659症例において、検査施行後に喘息発作が誘発された症例が1例みられたが、スクラッチ反応との因果関係があるとは断定し得なかった。その他に副作用は認められなかった1)

18. 薬効薬理

18.1 測定法

本剤は投与皮膚局所においてヒスタミン等のケミカルメディエーターを遊離させ、膨疹及び紅斑を惹起させると考えられる。

18.2 特異的IgE抗体との反応性

本剤はマウス及びラットを用いたPCA反応により、IgE抗体と反応して陽性皮膚反応を惹起する(アレルゲン性を有する)こと、また、対応するIgE抗体とのみ反応する(特異性を有する)ことが判明した。

20. 取扱い上の注意

  1. 20.1 使用後は汚染を防ぐためスポイトキャップをよく締めること。

22. 包装

1mL(点滴用スポイト付瓶)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

鳥居薬品株式会社 お客様相談室

〒103-8439 東京都中央区日本橋本町3-4-1

TEL 0120-316-834
FAX 03-3231-6890

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

鳥居薬品株式会社

東京都中央区日本橋本町3-4-1

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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