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日本薬局方
注射用ヒドララジン塩酸塩
処方箋医薬品注)
高血圧性緊急症(子癇、高血圧性脳症等)
ヒドララジン塩酸塩として、通常成人1回20mgを筋肉内又は徐々に静脈内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
心仕事量の増大により、虚血性心疾患を誘発するおそれがある。
心仕事量の増大により、症状が悪化するおそれがある。
過度の降圧により脳血流量が減少し、症状が悪化するおそれがある。
投与量、投与間隔の調節を考慮すること。本剤の代謝・排泄が遅延することにより、降圧作用及び副作用が増大するおそれがある。,
投与量、投与間隔の調節を考慮すること。本剤の代謝・排泄が遅延することにより、降圧作用及び副作用が増大するおそれがある。,,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(マウス)で催奇形作用が報告されている。またヒト胎児においても経胎盤的に移行し、新生児に血小板減少等を起こすおそれがある1)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行する2)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。
MAO阻害剤
過度の血圧低下をきたすおそれがあるので、用量に注意すること。
機序は不明であるが、MAO阻害剤が本剤の代謝を阻害すると考えられている。
他の降圧剤
ジアゾキシド
いずれも血圧降下作用を有するため。
フェノチアジン系精神神経用剤
フェノチアジン系精神神経用剤により血圧低下を生じることがあるため。
β-遮断剤
これらの薬剤の作用が増強されることがある。
これらの薬剤の肝臓での初回通過効果が減少し、血中濃度が上昇するおそれがある。
劇症肝炎、肝炎、AST、ALT、ALP、γ-GTP、LDH、ビリルビン等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。,
頻度不明
血液
ヘモグロビン減少、赤血球減少、白血球減少、顆粒球減少、血小板減少、紫斑、LE細胞陽性、好酸球増多
肝臓
肝脾腫
精神神経系
頭痛、眠気、不安、抑うつ、めまい、倦怠感、末梢神経障害(知覚異常等)、神経過敏、振戦、激越、幻覚
循環器
頻脈、心悸亢進、心電図異常、起立性低血圧、胸内苦悶、逆説的血圧上昇
消化器
悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、口渇、便秘
眼
流涙、結膜炎、眼球突出
泌尿器
排尿困難、糸球体腎炎
過敏症
発疹、発熱
その他
顔面潮紅、鼻閉、筋肉痛、リンパ節腫、関節痛、浮腫、体重減少
筋肉内注射時には、組織・神経等への影響を避けるため下記の点に注意すること。
健康成人に約20mgを静脈内投与した場合血漿中消失半減期は、約2.3時間である3)。
主に肝臓で N-acetyltransferase によりアセチル化され不活化する。ヒドララジンの主な代謝物は芳香環の水酸化体とそのグルクロン酸抱合体及びN-アセチル抱合体であるが、ヒトでの代謝経路としてはN-アセチル化が重要であり、アセチル化能が生体内利用率に影響を及ぼすと考えられている4)(外国人のデータ)。
14C-ヒドララジンを経口投与あるいは静脈内投与した場合、その尿中排泄率にはほとんど差がなく、放射活性は50~80%が尿中に、3~12%が糞中に排泄される5),6)(外国人のデータ)。,
降圧作用機序については、まだ十分に解明されていないが、末梢細動脈の血管平滑筋に直接作用し、血管を拡張することが主作用であると考えられている7)。ヒドララジンによる心拍数・心拍出量の増加は血管抵抗減少に伴う反射性の交感神経緊張によるものと考えられている8)。これらの心刺激作用はβ-アドレナリン受容体遮断剤又は節遮断剤により抑制される9)。また腎・脳血流量に関しては血管抵抗の減少とともに維持又は増加させる10),11)。
ヒドララジン塩酸塩(Hydralazine Hydrochloride)
Phthalazin-1-ylhydrazine monohydrochloride
C8H8N4・HCl
196.64
白色の結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。水にやや溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
約275℃(分解)
10管
1) Widerlöv, E.et al.:N.Engl.J.Med.1980;303(21), 1235
2) Liedholm, H.et al.:Eur.J.Clin.Pharmacol.1982;21(5), 417-419
3) Talseth, T.:Eur. J. Clin. Pharmacol. 1976;10, 395-401
4) McIsaac, W.M.et al.:J.Pharmacol.Exp.Ther.1964;143, 7-13
5) Zak, S.B.et al.:J.Pharm.Sci.1974;63(2), 225-229
6) O' Malley, K.et al.:Clin.Pharmacol.Ther.1975;18, 581-586
7) Åblad, B.:Acta Pharmacol.Toxicol.1963;20(Suppl.1), 1-53
8) Moyer, J.H.:Arch.Intern.1953;Med.91(4), 419-439
9) Brunner, H.et al.:Experientia.1965;21(3), 136-137
10) 田崎義昭:慶応医学.1954;31(7), 252-257
11) Mader, I.J.et al.:Am.Heart J.1955;50(4), 556-566
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