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処方箋医薬品注)
適用の前に十分な検査を実施し、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。
フルバスタチンとして、通常、成人には1日1回夕食後20mg~30mgを経口投与する。なお、投与は20mgより開始し、年齢・症状により適宜増減するが、重症の場合は1日60mgまで増量できる。
重症筋無力症(眼筋型、全身型)が悪化又は再発することがある。
HMG-CoA還元酵素阻害剤投与時にみられる横紋筋融解症の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能悪化があらわれることがある。
本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。やむを得ず併用する場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。
投与しないこと。本剤は主に肝臓において作用し、また代謝されるので肝障害を悪化させるおそれがある。
本剤は主に肝臓において作用し、また代謝されるので肝障害を悪化させるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)での周産期投与試験(3mg/kg以上)において分娩前又は分娩後の一時期に母動物の死亡が報告されている。
投与しないこと。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
フィブラート系薬剤
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれるおそれがある。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。
共に横紋筋融解症の報告がある。危険因子:腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者
免疫抑制剤
ニコチン酸エリスロマイシン
危険因子:腎障害患者
クマリン系抗凝固剤
抗凝血作用が増強することがある。
機序は解明されていない。
陰イオン交換樹脂剤
コレスチラミンとの併用により本剤の血中濃度が低下したとの報告があるのでコレスチラミン投与後、少なくとも3時間経過後に本剤を投与することが望ましい。なお、他の陰イオン交換樹脂剤についても本剤の血中濃度が低下するおそれがある。
本剤が陰イオン交換樹脂に吸着され、消化管内からの吸収量が低下するためと考えられる。
ベザフィブラート
本剤の血中濃度が上昇することがある。
本剤の肝代謝が阻害され、初回通過効果が低下したものと考えられる。
シメチジンラニチジンオメプラゾール
これらの薬剤による肝代謝酵素阻害作用及び胃内pHの変化による影響が考えられる。
フルコナゾールホスフルコナゾールエトラビリン
本剤は主にCYP2C9で代謝されるため、これらの薬剤のCYP2C9阻害作用により本剤の代謝が阻害される。
リファンピシン
本剤の血中濃度が低下することがある。
リファンピシンの肝薬物代謝酵素誘導作用により本剤の代謝が促進されると考えられる。
ジゴキシン
ジゴキシンのAUCに変化は認められなかったが、最高血中濃度が上昇したとの報告があるので、観察を十分に行うこと。
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。また、筋炎を含むミオパチーがあらわれることがあるので、広範な筋肉痛、脱力感や著明なCKの上昇があらわれることがある。
近位筋脱力、CK高値、炎症を伴わない筋線維の壊死、抗HMG-CoA還元酵素(HMGCR)抗体陽性等を特徴とする免疫介在性壊死性ミオパチーがあらわれ、投与中止後も持続する例が報告されているので、患者の状態を十分に観察すること。なお、免疫抑制剤投与により改善がみられたとの報告例がある。
重症筋無力症(眼筋型、全身型)が発症又は悪化することがある。
肝炎、黄疸等の肝機能障害があらわれることがある。
ループス様症候群、血管炎、血管浮腫、アナフィラキシー反応等の過敏症状があらわれることがある。
間質性肺炎があらわれることがあるので、長期投与であっても、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
0.1%~5%未満
0.1%未満
頻度不明
皮膚
発疹、そう痒感
蕁麻疹、湿疹
脱毛、光線過敏
消化器
胃不快感、胸やけ、腹痛、嘔気、便秘、下痢、食欲不振、腹部膨満感
嘔吐、口内炎、口渇
膵炎
肝臓
AST、ALT、ALP、LDH、γ-GTP、LAPの上昇
コリンエステラーゼ上昇
―
腎臓
BUN、血清クレアチニンの上昇
頻尿
筋肉
CK上昇、筋肉痛
脱力感
精神神経系
めまい、頭痛
睡眠障害、知覚異常(しびれ等)
血液
白血球減少
貧血、血小板減少、好酸球増多
その他
けん怠感、血清カリウム上昇、尿酸上昇
関節痛、発熱、動悸、味覚異常、浮腫、胸内苦悶感
ほてり、勃起不全
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健康成人にフルバスタチンとして30mgを錠剤又はカプセル剤で空腹時に単回経口投与した場合の血漿中濃度の推移は次のとおりである。また、薬物動態パラメータから両剤の生物学的同等性が確認された1)。
Tmax(h)
Cmax(ng/mL)
AUC0-8(ng・h/mL)
T1/2(h)
錠剤
0.83
266.8
258.3
1.32
カプセル剤
0.76
235.6
251.5
1.22
なお、健康成人にフルバスタチンとして10mgをクロスオーバー法で空腹時及び食後30分に単回経口投与したところ、本剤の消化管からの吸収速度は食事により影響を受け遅延するが、バイオアベイラビリティは変化しないものと考えられた2)。
健康成人にフルバスタチンとして20、40mgを空腹時又は食後に1日1回、7日間経口投与したとき、血漿中の未変化体濃度の投与回数に伴う上昇は認められなかった。また、初回及び最終投与後の薬物動態パラメータはほぼ同等であり、蓄積性は認められなかった2)。
フルバスタチンはヒト肝ミクロソームにより水酸化体及び脱イソプロピル化体へと代謝され、水酸化及び脱イソプロピル化には主としてCYP2C9が関与している3)。
健康成人に3H-フルバスタチンナトリウム10mgを空腹時単回経口投与した時、投与120時間後までに放射能は尿中に5%及び糞中に92%排泄された4)(外国人のデータ)。また、健康成人にフルバスタチンとして10、20、40、60mgを空腹時に単回経口投与した際の未変化体の尿中排泄は、投与後12時間までにほぼ終了し、投与後24時間までの排泄率は投与量の0.02%以下であった2)。
家族性高コレステロール血症患者を含む高コレステロール血症患者を対象としたオープン試験(本剤20~40mg、1日夕食後1回の12週間投与)における有効率は、82.1%(243/296)であった。血清総コレステロール値及びLDL-コレステロール値の著明な低下、HDL-コレステロール値の上昇及び150mg/dL以上の高値のトリグリセリド値に対しても低下作用が認められた。安全性に関しては、313例中14例(4.5%)に23件の副作用が認められた。主な副作用は、胸やけ2件(0.6%)、嘔気2件(0.6%)、掻痒感2件(0.6%)、発疹2件(0.6%)、めまい2件(0.6%)等であった。また、臨床検査値異常は24例(7.7%)に認められ、主な臨床検査値異常はALT上昇12件(3.8%)、γ-GTP上昇11件(3.5%)、AST上昇8件(2.6%)、ALP上昇8件(2.6%)、CPK上昇6件(1.9%)等であった5)。
家族性高コレステロール血症患者を含む高コレステロール血症患者を対象としたオープン試験(本剤20~40mg、1日夕食後1回の52週間投与)の結果、本剤の効果は投与期間中を通して維持され、その有効率は90.6%(192/212)であった。安全性に関しては、217例中8例(3.7%)に9件の副作用が認められた。主な副作用は、湿疹2件(0.9%)、胸やけ2件(0.9%)、手の腫脹感2件(0.9%)、関節痛1件(0.5%)、発疹1件(0.5%)、胸苦しさ1件(0.5%)等であった。また、臨床検査値異常は179例(4.1%)に認められ、主な臨床検査値異常はALT上昇3件(1.4%)、γ-GTP上昇2件(0.9%)、AST上昇2件(0.9%)、ALP上昇1件(0.5%)等であった6)。
家族性高コレステロール血症患者を含む高コレステロール血症患者を対象としたプラセボとの二重盲検比較試験の結果、本剤の有用性が認められた。副作用発現率は、フルバスタチン群(以下、XU群と略)で20例中4件(20.0%)、プラセボ群で20例中5件(25.0%)と同程度であった。主な副作用は、XU群で胃部不快感2件(10.0%)、便秘傾向1件(5.0%)、軟便1件(5.0%)であり、プラセボ群で便秘傾向1件(5.0%)、頻尿傾向1件(5.0%)、早朝覚醒1件(5.0%)、軟便1件(5.0%)、味覚鈍麻1件(5.0%)であった。また、臨床検査値異常はXU群で20例中17件(85.0%)、プラセボ群で20例中12件(60.0%)であった。主な臨床検査値異常はXU群で白血球数上昇2件(10.0%)、ALT上昇2件(10.0%)、Ca上昇2件(10.0%)、尿沈渣(白血球上昇)2件(10.0%)等であり、プラセボ群でALT上昇2件(10.0%)、LAP上昇2件(10.0%)等であった7)。
家族性高コレステロール血症患者を含む高コレステロール血症患者を対象とした既存薬との二重盲検比較試験の結果、本剤の有用性が認められた。副作用発現率は、XU群で175例中11件(6.3%)、プラバスタチン群(以下、CS群)で178例中13件(7.3%)であった。主な副作用は、XU群で口喝1件(0.6%)、胃痛1件(0.6%)、発汗1件(0.6%)、手のしびれ1件(0.6%)、顔面発疹1件(0.6%)等であり、CS群では上腹部または胃部不快感3件(1.7%)、胃が重い1件(0.6%)、舌の荒れ1件(0.6%)、皮疹1件(0.6%)、虚脱感1件(0.6%)、筋痛1件(0.6%)であった。また、臨床検査値異常はXU群で175例中54件(30.9%)及びCS群で178例中20件(11.2%)であった。主な臨床検査値異常はXU群でALT上昇11件(6.3%)、γ-GTP上昇(6.3%)、ALP上昇9件(5.1%)、AST上昇8件(4.6%)、LDH上昇6件(3.4%)、CK上昇3件(1.7%)等であり、CS群でCK上昇5件(2.8%)、ALT上昇4件(2.2%)、LDH上昇3件(1.7%)等であった8)。
高齢高コレステロール血症患者に本剤15~30mg/日16週間投与を行った結果、その有効率は84.9%(62/73)であった9)。
胆汁脂質、眼、血中ステロイドホルモン及び糖代謝に及ぼす影響について検討した結果、悪影響を及ぼさなかった。また、糖尿病、高血圧又は狭心症合併例においても総コレステロールを有意に低下させ、合併症にも悪影響を及ぼすことはなかった10),11),12),13),14),15)。
フルバスタチンナトリウムは、コレステロール生合成系の律速酵素であるHMG-CoA還元酵素を特異的にかつ競合的に阻害し、主に肝におけるコレステロール合成を抑制する。この結果、肝のLDL受容体活性が増強し、血中からのLDLの取り込みが増加し、血中LDL濃度が低下する。この作用は、総コレステロール、LDLコレステロールの低下として観察される。
フルバスタチンナトリウムはHMG-CoA還元酵素を特異的にかつ競合的に阻害した(ラット肝培養細胞、ラット肝ミクロゾーム画分)。
フルバスタチンナトリウムの経口投与により、コレステロール合成の主要臓器である肝臓でコレステロール合成阻害が認められた16)(ラット)。
フルバスタチンナトリウムは、肝LDL受容体活性を増強した(Hep G2細胞17)、高脂食負荷ハムスター、WHHLウサギ18))。また、同受容体の蛋白量(Hep G2細胞17))、mRNA量(WHHLウサギ18))の増加が認められ、本剤によるLDL受容体数の増加が示唆された。
フルバスタチンナトリウムの経口投与により、血清総コレステロール及びLDLコレステロールが有意かつ用量依存的に低下した(高脂食負荷ハムスター、WHHLウサギ19)、イヌ、サル)。
フルバスタチンナトリウム(Fluvastatin Sodium)
(±)-(3RS,5SR,6E )-Sodium-7-[3-(4-fluorophenyl)-1-(1-methylethyl)-1H -indol-2-yl]-3,5-dihydroxy-6-heptenoate
C24H25FNNaO4
433.45
淡黄色~淡黄褐色の粉末で、においはない。メタノールに極めて溶けやすく、水又はエタノール(95)にやや溶けやすく、アセトニトリル又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
55.0(1-オクタノール/pH7.0緩衝液)
開封後は湿気を避けて保存すること。
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]500錠[バラ]700錠[14錠(PTP)×50]1,000錠[10錠(PTP)×100]
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]700錠[14錠(PTP)×50]
1) 社内資料:フルバスタチン30mgの錠剤とカプセル剤の生物学的同等性試験
2) 増田直記ほか:臨床医薬. 1995;11(suppl. 1):65-81
3) Fischer, V. et al.:Drug Metab. Dispo. 1999;27(3):410-416
4) Tse, F. L. S. et al.:J. Clin. Pharmacol. 1992;32(7):630-638
5) 寺本民生ほか:臨床医薬. 1995;11(suppl. 1):181-211
6) 寺本民生ほか:臨床医薬. 1995;11(suppl. 1):235-265
7) 中谷矩章ほか:臨床医薬. 1995;11(suppl. 1):213-234
8) 中谷矩章ほか:臨床医薬. 1995;11(8):1679-1726
9) 橋本俊雄ほか:臨床医薬. 1995;11(suppl. 2):29-44
10) 梶山梧朗ほか:臨床医薬. 1995;11(suppl. 1):267-277
11) 山本田力也ほか:臨床医薬. 1995;11(3):651-671
12) 井藤英喜ほか:臨床医薬. 1995;11(suppl. 2):45-78
13) 小堀祥三ほか:臨床医薬. 1995;11(suppl. 2):95-107
14) 外山淳治ほか:臨床医薬. 1995;11(suppl. 2):153-170
15) 杉本恒明ほか:臨床医薬. 1995;11(suppl. 2):171-190
16) Yamamoto, A. et al.:Experientia. 1995;51(3):223-226
17) Hayashi, K. et al.:Biochim. Biophys. Acta. 1993;1167(2):223-225
18) Kurokawa, J. et al.:Biochim. Biophys. Acta. 1995;1259(1):99-104
19) Shiomi, M. et al.:Arzneim. -Forsch. Drug Res. 1994;44(10):1154-1156
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