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処方箋医薬品注)
本剤に感性のブドウ球菌属、アクネ菌
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)
本品の適量を1日2回、患部に塗布する。なお、ざ瘡に対しては洗顔後、患部に塗布する。
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の適用にとどめること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
低出生体重児、新生児、乳児又は幼児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
1%以上
1%未満
皮膚
そう痒感
刺激感、発赤、潮紅、丘疹、顔面の熱感、接触皮膚炎、皮膚乾燥、ほてり感
皮膚のみに使用し、眼科用として角膜、結膜には使用しないこと。
キノロン系合成抗菌剤の経口剤で光線過敏症が報告されている1)。
微生物による復帰変異試験、チャイニーズハムスター由来培養細胞による遺伝子変異試験及び染色体異常試験は陰性であった。培養ヒト末梢血リンパ球による染色体異常試験は陽性であったが、マウスを用いる小核試験は陰性であった。また、光学異性体S(-)-ナジフロキサシンは染色体異常試験、小核試験において陽性であった。なお、他のニューキノロン剤でも染色体異常誘発性が認められるとの報告がある2),3),4),5)。
健康成人男性6例の背部にナジフロキサシンクリーム1%10gを単回塗布した時の最高血漿中濃度は1.7ng/mLであり、半減期19.4時間で減少した6)。
健康成人男性6例の背部にナジフロキサシンクリーム1%5gを1日2回、7日間反復塗布した時の血漿中濃度は5日目以降ほぼ一定となり、最終塗布後の血漿中濃度は塗布後8時間に最高血漿中濃度4.1ng/mLに達し、半減期23.2時間で減少した6)。
ヒト血漿蛋白結合率は、75~81%であった7)(in vitro、限外ろ過法、0.05~5μg/mL)。
健康成人男性6例の背部にナジフロキサシンクリーム1%10gを単回塗布した時の塗布後48時間までの尿中排泄率は0.088%であった。また、ナジフロキサシンクリーム1%5gを1日2回、7日間反復塗布した時の第7日目の尿中排泄率は0.16%であった6)。
毛包炎、尋常性毛瘡患者78例を対象にナジフロキサシンクリーム1%を1日2回1週間塗布した一般臨床試験における有効率(有効以上)は、81.0%(51/63例)であった。副作用発現頻度は76例中1例(1.3%)であり、副作用はそう痒であった8)。
尋常性ざ瘡患者359例(ナジフロキサシンクリーム1%投与群176例、基材投与群183例)を対象に1日2回朝・夕、洗顔後、患部に4週間塗布した二重盲検試験における有効率(有効以上)は、71.2%(116/163例)であった9)。
多発性炎症性皮疹を有する尋常性ざ瘡患者112例を対象にナジフロキサシンクリーム1%又は基剤を1日2回朝・夕、洗顔後、患部に4週間塗布した二重盲検比較試験における有効率(有効以上)は、基剤で30.9%(17/55例)であったのに対し、ナジフロキサシンクリーム1%では81.3%(39/48例)であり、炎症性皮疹の減少及び炎症程度の改善が認められた(p<0.0001、Cochran-Mantel-Haenszel検定)。副作用発現頻度は49例中1例(2.0%)であり、副作用は発赤であった10)。
本邦パッチテスト研究班の基準に基づき、健康成人30例で上背部の無傷皮膚表面にナジフロキサシンクリーム1%及び基剤を用いたクローズドパッチテスト並びに光パッチテストを実施した結果、ナジフロキサシンクリーム1%の皮膚刺激性の弱いこと、また、光過敏反応を示さないことが確認された11)。
細菌のDNAジャイレースに作用し、DNA複製を阻害することにより殺菌的に作用する。
ナジフロキサシンはアクネ菌及び表皮ブドウ球菌を含む、好気性グラム陽性菌、陰性菌及び嫌気性菌に対し、強い抗菌力と広い抗菌スペクトラムを有し、その作用は殺菌的である。ナジフロキサシンはMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)に対し、MSSA(メチシリン感受性黄色ブドウ球菌)と同様の強い抗菌力を示し、また、キノロン耐性MRSAに対しても良好な抗菌力を示し、既存のニューキノロン剤との間に交叉耐性はほとんど認められなかった12)(in vitro)。
ナジフロキサシンクリームはアクネ菌及び表皮ブドウ球菌を用いた実験的マウス皮下感染症モデルに対し、クリーム基剤よりも優れた治療効果を示した13)。
尋常性ざ瘡〔ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)〕患者を対象に塗布前後の毛包内細菌、アクネ菌の菌量を測定した結果、クリーム基剤塗布群に比して有意に菌量を減少させた。また、毛包炎(表在性皮膚感染症)及び尋常性毛瘡(深在性皮膚感染症)患者を対象に塗布前後に細菌学的検査を実施し、細菌学的効果を検討した結果、塗布前に検出された黄色ブドウ球菌、CNS、アクネ菌等の細菌の陰性化率は86.4%であった。これらの試験で分離されたアクネ菌(394株)、表皮ブドウ球菌(76株)、CNS(45株)及び黄色ブドウ球菌(24株)に対するナジフロキサシンの最小発育阻止濃度(MIC)はそれぞれ0.78、0.39、0.05及び0.39μg/mL以下であり、ナジフロキサシンはアクネ菌及びブドウ球菌属に対して良好な抗菌活性を示した。また、ナジフロキサシンに対する耐性菌の出現は認められなかった8),14),15)。
継代培養による耐性獲得試験において、既存のニューキノロン系の合成抗菌剤に比べ、耐性が獲得されにくいことが認められた。また、自然耐性菌の出現頻度は、10-8以下と低率であった12)(in vitro)。
ナジフロキサシンクリーム1%「SUN」とアクアチムクリーム1%との生物学的同等性について、実験的マウス皮膚感染症モデルにおける抗菌活性(in vivo)を指標として検討した結果、両剤の生物学的同等性が確認された16)。
ナジフロキサシン〔Nadifloxacin〕
(±)-9-fluoro-6,7-dihydro-8-(4-hydroxy-1-piperidyl)-5-methyl-1-oxo-1H,5H-benzo[ij]quinolizine-2-carboxylic acid
C19H21FN2O4
360.38
白色~微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。N,N-ジメチルホルムアミドにやや溶けやすく、アセトニトリル、メタノール又はエタノール(95)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。水酸化ナトリウム試液に溶けやすい。
246~250℃(分解)
他の容器に移す場合には、遮光すること。
チューブ:10g×10本
1) 上出良一:皮膚科の臨床.1992;34(9)特32:1369-1377.
2) 青儀 巧 ほか:医薬品研究.1990;21(4):626-635.
3) Takahashi, N. et al.:Arzneim-Forsh/Drug Res.1994;44(Ⅱ)(11):1265-1268.
4) 前川健郎 ほか:変異原性試験.1993;2(3):154-161.
5) Shimada, H. et al.:Arzneim-Forsh/Drug Res.1992;42(Ⅰ)(3a):378-385.
6) 朝田康夫 ほか:薬理と治療.1990;18(4):1717-1730.
7) 小池正己 ほか:医薬品研究.1990;21(5):998-1021.
8) 朝田康夫 ほか:西日本皮膚科.1996;58(2):296-304.
9) 朝田康夫 ほか:西日本皮膚科.1990;52(4):802-813.
10) 朝田康夫 ほか:臨床医薬.1992;8(10):2453-2465.
11) 早川律子 ほか:皮膚.1990;32(2):217-230.
12) 河端繁勝 ほか:Chemotherapy.1989;37(9):1160-1178.
13) 河端繁勝 ほか:Chemotherapy.1989;37(9):1179-1183.
14) 上野一恵 ほか:Chemotherapy.1990;38(10):1048-1059.
15) Kurokawa, I. et al.:J Am Acad Dermatol.1991;25(4):674-681.
16) サンファーマ株式会社 社内資料:生物学的同等性試験
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