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本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
褥瘡、皮膚潰瘍(熱傷潰瘍、糖尿病性潰瘍、下腿潰瘍)
熱傷潰瘍に本剤を使用する場合、本剤の対象は熱傷後の二次損傷により生じた熱傷潰瘍であるので、新鮮熱傷に対しては他の適切な療法を考慮すること。
症状及び病巣の大きさに応じて適量を使用する。潰瘍面を清拭後、1日1~2回ガーゼなどにのばして貼布するか、又は患部に直接塗布する。
本剤による治療は保存的治療であることに留意し、約2ヵ月間使用しても症状の改善が認められない場合には外科的療法等を考慮すること。
0.1~1%未満
0.1%未満
皮膚注1)
発赤・紅斑・瘙痒等の皮膚症状
使用部位注2)
疼痛・刺激感
出血
その他注3)
感染
0.5%トレチノイン トコフェリル軟膏(本剤の2倍濃度の軟膏剤)10gを健康成人3例の背部に単回密封塗布、あるいは0.5%トレチノイン トコフェリル軟膏10gを健康成人3例の背部に1日12時間、3日間連続密封塗布した時、いずれの使用方法においても、血中にトレチノイン トコフェリルは検出されず、レチノイン酸及びα-トコフェロールの血中濃度も使用前後で有意な変動はみられていない1)。また、0.5%トレチノイン トコフェリル軟膏(本剤の2倍濃度の軟膏剤)を1日1回平均5.8g、皮膚潰瘍患者4例に7ないし15日間連続貼布した時、15日間連続貼布例においても血清中にトレチノイン トコフェリル及びレチノイン酸はまったく検出されず、また、α-トコフェロールも使用前後で変動がみられていない1)。
0.5%トレチノイン トコフェリル軟膏(本剤の2倍濃度の軟膏剤)10gを健康成人3例の背部に単回密封塗布、あるいは0.5%トレチノイン トコフェリル軟膏10gを健康成人3例の背部に1日12時間、3日間連続密封塗布した時、いずれの使用方法においても、尿中にトレチノイン トコフェリル、レチノイン酸及びα-トコフェロールのいずれも検出されていない1)。
皮膚潰瘍患者を対象にトレチノイン トコフェリル軟膏の0.5%、0.25%製剤及びプラセボを用いて1日1回6週間投与した群間二重盲検比較試験により治療効果、安全性及び有用性について至適濃度を検討した結果、軟膏の至適濃度は0.25%が0.5%及びプラセボ群と比較して優れていることが認められた。0.25%の軟膏による治療により、各皮膚潰瘍における最終全般改善率(「改善」以上の改善率%)は、褥瘡26/35(74.3%)、熱傷潰瘍11/11(100.0%)、糖尿病性潰瘍2/4(50.0%)及び下腿潰瘍1/2(50.0%)であった。0.25%の軟膏では、副作用は認められなかった2)。
皮膚潰瘍患者を対象にトレチノイン トコフェリル軟膏と対照薬(塩化リゾチーム軟膏あるいはベンダザック軟膏)を1日1回6週間投与した比較臨床試験により有効性及び安全性について検討し、対照薬と比較して優れていることが認められた。各皮膚潰瘍における最終全般改善率(「改善」以上の改善率%)は、褥瘡73/94(77.7%)、熱傷潰瘍40/44(90.9%)、糖尿病性潰瘍6/9(66.7%)及び下腿潰瘍8/17(47.0%)であり、本剤による副作用及び臨床検査値異常は認められなかった3),4)。
皮膚潰瘍患者を対象に一般臨床試験によりトレチノイン トコフェリル軟膏の有効性及び安全性について検討した結果、各種の皮膚潰瘍に対して有用であることが認められた。各皮膚潰瘍における最終全般改善率(「改善」以上の改善率%)は、褥瘡21/30(70.0%)、熱傷潰瘍21/23(91.3%)、糖尿病性潰瘍43/54(79.6%)及び下腿潰瘍8/25(32.0%)であった。本剤による副作用は4/179(2.2%)にみられたが、本剤に起因する臨床検査値異常は認められなかった5),6),7),8)。
トレチノイン トコフェリルは、創傷自然治癒の増殖過程や組織修復過程において創傷部に出現するマクロファージ、線維芽細胞及び血管内皮細胞に創傷部位で直接作用し、血管新生を伴った肉芽形成を促す。
モルモット腹腔マクロファージ及びヒト皮膚線維芽細胞に対して遊走活性増強作用を示す。ヒト血管内皮細胞に対しては、単独では活性を示さないものの、フィブロネクチン存在下では有意に細胞遊走を促進する9)。
ヒト皮膚線維芽細胞の増殖を促進する10)。
in situにおいて、コラーゲンやグリコサミノグリカンなどの結合組織成分を増加させる11)。
ラットの綿球肉芽形成試験において、良好な肉芽形成促進作用を示す11)。
ラットの皮膚欠損傷治療試験において、ベンダザック又はリゾチーム塩酸塩の軟膏と同等、又は、より強い創傷面積縮小効果を示す12)。
ラットの皮膚切傷治療試験において、創耐張力増強作用を示す12)。
ラットの熱傷治療試験において、ベンダザック又はリゾチーム塩酸塩の軟膏に比較し良好な治癒促進作用を示し、完全治癒日数を短縮する12)。
ラットの綿球肉芽形成試験において、肉芽形成と共に著明な血管新生作用を示す11)。
トレチノイン トコフェリル(Tretinoin Tocoferil)
(±)-3,4-dihydro-2,5,7,8-tetramethyl-2-(4,8,12-trimethyl-tridecyl)-2H-1-benzopyran-6-yl(2E,4E,6E,8E)-3,7-dimethyl-9-(2,6,6-trimethyl-1-cyclohexen-1-yl)-2,4,6,8-nonatetraenoate
C49H76O3
713.13
本品は黄色澄明の松ヤニ状物質で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがあり、味はない。本品は、酢酸エチル、クロロホルム、ジエチルエーテル又はヘキサンに極めて溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、メタノールに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。本品は光により、影響を受けやすい。
開封後は遮光して保存すること。使用のつど必ず蓋をきちんと閉めて保存すること。
チューブ:30g×1本、30g×10本瓶:100g、500g
1) サンファーマ株式会社 社内資料:薬物動態試験(経皮吸収性の検討)
2) L-300臨床試験研究班:臨床医薬 1990;6(10):2067-2081
3) L-300臨床試験研究班:臨床医薬 1991;7(3):645-665
4) L-300臨床試験研究班:臨床医薬 1991;7(2):437-456
5) 田上八朗 他:臨床医薬 1990;6(11):2469-2479
6) 安野洋一 他:臨床医薬 1990;6(11):24812490
7) 新城孝道 他:臨床医薬 1991;7(3):667-676
8) 山本昇壯 他:西日皮膚 1990;52(6):1222-1229
9) 浜田浩之 他:応用薬理 1992;43(2):97-102
10) 佐京かつふみ 他:応用薬理 1992;43(2):103-110
11) 佐京かつふみ 他:応用薬理 1992;43(2):87-95
12) 佐京かつふみ 他:応用薬理 1992;43(2):121-127
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