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ラミシール錠125mg

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
1.警告
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.2腎機能障害患者
9.3肝機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
13.過量投与
14.適用上の注意
15.その他の注意
15.2非臨床試験に基づく情報
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.4代謝
16.5排泄
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2抗真菌作用
18.3実験的白癬に対する作用
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ラミシール錠125mg

添付文書番号

6290005F1024_3_08

企業コード

480866

作成又は改訂年月

2024年7月改訂(第2版)
2023年7月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

87629

薬効分類名

アリルアミン系経口抗真菌剤

承認等

ラミシール錠125mg

販売名コード

YJコード

6290005F1024

販売名英語表記

Lamisil Tablets 125mg

販売名ひらがな

らみしーるじょう125mg

承認番号等

承認番号

20900AMY00169000

販売開始年月

1997年9月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

テルビナフィン塩酸塩錠

一般的名称

テルビナフィン塩酸塩

1. 警告

  1. 1.1 重篤な肝障害(肝不全、肝炎、胆汁うっ滞、黄疸等)及び汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少があらわれることがあり、死亡に至った例も報告されている。本剤を使用する場合には、投与前に肝機能検査及び血液検査を行い、本剤の投与中は随伴症状に注意し、定期的に肝機能検査及び血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。,,,,,,,
  2. 1.2 本剤の投与開始にあたっては、添付文書を熟読すること。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 重篤な肝障害のある患者,,,
  2. 2.2 汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少等の血液障害のある患者,,
  3. 2.3 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

ラミシール錠125mg

有効成分1錠中
日局 テルビナフィン塩酸塩
140.625mg
(テルビナフィンとして125mg)  
添加剤セルロース、乳糖、デンプングリコール酸ナトリウム、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム

3.2 製剤の性状

ラミシール錠125mg

外形
識別コードLP
性状白色~淡黄白色の片面割線入りの素錠
大きさ(約)直径:9.0mm 厚さ:3.7mm 質量:0.21g

4. 効能又は効果

皮膚糸状菌(トリコフィトン属、ミクロスポルム属、エピデルモフィトン属)、カンジダ属、スポロトリックス属、ホンセカエア属による下記感染症。
但し、外用抗真菌剤では治療困難な患者に限る。

  • 深在性皮膚真菌症
    • 白癬性肉芽腫、スポロトリコーシス、クロモミコーシス
  • 表在性皮膚真菌症
    • 白癬:爪白癬、手・足白癬、生毛部白癬、頭部白癬、ケルスス禿瘡、白癬性毛瘡、生毛部急性深在性白癬、硬毛部急性深在性白癬
      • 注)手・足白癬は角質増殖型の患者及び趾間型で角化・浸軟の強い患者、生毛部白癬は感染の部位及び範囲より外用抗真菌剤を適用できない患者に限る。
    • カンジダ症:爪カンジダ症

5. 効能又は効果に関連する注意

本剤の投与は、罹患部位、重症度及び感染の範囲より本剤の内服が適切と判断される患者にのみ使用し、外用抗真菌剤で治療可能な患者には使用しないこと。

6. 用法及び用量

通常、成人にはテルビナフィンとして125mgを1日1回食後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 重篤な肝障害(肝不全、肝炎、胆汁うっ滞、黄疸等)があらわれることがあり、死亡に至った例も報告されている。重篤な肝障害は主に投与開始後2ヵ月以内にあらわれるので、投与開始後2ヵ月間は月1回の肝機能検査を行うこと。また、その後も定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行うこと。,,,
  2. 8.2 汎血球減少、無顆粒球症及び血小板減少があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行うなど観察を十分に行うこと。,,
  3. 8.3 本剤の投与は、皮膚真菌症の治療に十分な経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者についてのみ投与すること。
  4. 8.4 本剤の投与にあたっては、添付文書を熟読し、本剤の副作用について患者に十分説明するとともに、異常が認められた場合には速やかに主治医に連絡するよう指示するなど注意を喚起すること。
  5. 8.5 眠気、めまい・ふらつき等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者

高い血中濃度が持続するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重篤な肝障害のある患者

    投与しないこと。肝障害が増悪するおそれがある。,,

  2. 9.3.2 慢性もしくは活動性等の肝疾患を有する患者(ただし、重篤な肝障害のある患者を除く)

    本剤の投与中は頻回に肝機能検査を行うなど、観察を十分に行うこと。肝障害が増悪するおそれがある。,,

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ウサギの器官形成期の大量投与(200mg/kg)により母獣の摂餌量の減少、体重増加の抑制が観察されている。

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

副作用の発現に注意し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤は主として肝臓で代謝され、胆汁中及び尿中に排泄されるが、高齢者では一般に肝・腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがある。

10. 相互作用

  • 本剤は、CYP2D6を阻害する。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

シメチジン
フルコナゾール

本剤の血中濃度が上昇するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。

これらの薬剤によるチトクロームP450の抑制により本剤の代謝が遅延する。

リファンピシン

本剤の血中濃度が低下するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。

リファンピシンによる肝代謝酵素の誘導により、本剤の代謝が促進される。

三環系抗うつ剤

  • イミプラミン
    ノルトリプチリン
    アミトリプチリン

マプロチリン
デキストロメトルファン

これらの薬剤又はその活性代謝物の血中濃度が上昇することがあるので、併用する場合には用量に注意すること。

本剤のCYP2D6の阻害により、これらの薬剤又はその活性代謝物の代謝が遅延する。

黄体・卵胞ホルモン混合製剤

  • 経口避妊薬等

月経異常があらわれたとの報告があるので注意すること。

機序不明。

シクロスポリン

シクロスポリンの血中濃度が低下したとの報告があるので、併用する場合にはシクロスポリンの血中濃度を参考にシクロスポリンの投与量を調節すること。特に、移植患者では拒絶反応の発現に注意すること。

機序不明。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 重篤な肝障害(肝不全、肝炎、胆汁うっ滞、黄疸等)(0.01%)

    発疹、皮膚そう痒感、発熱、悪心・嘔吐、食欲不振、けん怠感等の随伴症状に注意すること。,,,,

  2. 11.1.2 汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少(いずれも頻度不明)

    咽頭炎、発熱、リンパ節腫脹、紫斑、皮下出血等の随伴症状に注意すること。,,

  3. 11.1.3 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性全身性発疹性膿疱症、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(いずれも頻度不明)
  4. 11.1.4 横紋筋融解症(頻度不明)

    筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  5. 11.1.5 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

    呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  6. 11.1.6 薬剤性過敏症症候群(頻度不明)

    初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。

  7. 11.1.7 亜急性皮膚エリテマトーデス(頻度不明)

11.2 その他の副作用

1%~5%未満

0.1%~1%未満

0.1%未満

頻度不明

過敏症

発疹、蕁麻疹、そう痒感、紅斑

光線過敏性反応、顔面浮腫、リンパ節腫脹、多形紅斑、水疱性皮膚炎

乾癬様発疹、血清病様反応

筋・骨格系

筋肉痛

関節痛

肝臓

γ-GTP上昇

AST、ALT、LDH、ALPの上昇

血液

白血球減少

貧血

消化器

胃部不快感

腹痛、悪心、下痢、胃部膨満感、食欲不振、口渇

嘔吐、舌炎

膵炎

精神神経系

めまい、ふらつき、頭痛、眠気

注意力低下、不眠、しびれ

錯感覚、感覚鈍麻、不安、抑うつ

泌尿器

BUN上昇

頻尿

感覚器

味覚異常・味覚消失

耳鳴

嗅覚異常、聴覚障害、聴力低下、霧視、視力低下

その他

トリグリセライド上昇、総コレステロール上昇、疲労・けん怠感

動悸、浮腫、月経異常、脱毛、発熱、CK上昇

乾癬、血管炎、インフルエンザ様疾患、体重減少

13. 過量投与

  1. 13.1 徴候、症状

    悪心、腹痛、めまいが報告されている。

  2. 13.2 処置

    薬物除去には活性炭投与を行う。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

15. その他の注意

15.2 非臨床試験に基づく情報

サルへの長期大量(150mg/kg以上)経口投与により網膜上に黄白色点が発現したとの報告があるので、本剤を6ヵ月以上の長期にわたり投与する場合には眼科学的検査を実施することが望ましい。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 単回投与

    健康成人10例にテルビナフィン125mgを空腹時又は食後に単回経口投与した場合、食後投与における未変化体の最高血漿中濃度(Cmax)は空腹時投与の約1.5倍であった。最高血漿中濃度到達時間(Tmax)及び半減期(T1/2β)もわずかに遅延がみられたが有意な差は認められなかった。

    健康成人における単回投与時の薬物動態パラメータ

    Tmax
    (h)

    Cmax
    (ng/mL)

    AUC0→72
    (ng・h/mL)

    T1/2β
    (h)

    空腹時

    2.0±0.4

    472±80

    2,361±411

    30.8±8.1

    食後

    2.2±0.3

    725±103

    3,572±499

    39.9±7.1

  2. 16.1.2 反復投与

    爪白癬患者にテルビナフィン125mgを1日1回1錠を連日投与した場合、投与2週後より爪甲中に検出され、病爪中濃度は投与12週まで徐々に増加し、12週では0.78μg/gに達し、その後はほぼ同じ濃度で推移した。また、毛髪中には投与23~32週で、平均3.14μg/gのテルビナフィンが検出された1)
    更に上記症例のうち追跡可能であった17例(投与時間:28~49週)に対し、本剤中止後の血漿中濃度を測定した結果、血中半減期は2.8週[中央値(min~max):2.8(1.5~28.9)]と、単回投与より延長することが認められた。

16.4 代謝

血漿中の主代謝産物はカルボン酸体及びN-脱メチルカルボン酸体であった。また、尿中主代謝産物はN-脱メチルカルボン酸体であり、未変化体は検出されなかった。
In vitroの試験において、テルビナフィン塩酸塩は主として肝代謝酵素チトクロームP450の分子種CYP2C9、CYP1A2、CYP3A4、CYP2C8、CYP2C19によって代謝され、また、CYP2D6を阻害することが確認された2)

16.5 排泄

健康成人に14C-テルビナフィンを経口投与した場合、総放射能の排泄率は尿中約80%及び糞中約20%であった。投与後72時間までに投与量の約85%が排泄された3)(外国人データ)。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  • 〈表在性皮膚真菌症〉
    1. 17.1.1 国内第Ⅱ相試験

      白癬(手・足白癬、体部・股部白癬、股部白癬)、皮膚カンジダ症患者174例を対象として本剤1日1回(125mg/日)投与群(以下、1回群)89例と1日2回(250mg/日)投与群(以下、2回群)85例で二重盲検比較試験を実施した結果、皮膚所見の改善率は、手・足白癬で1回群79.4%、2回群84.9%、体部・股部白癬1回群91.9%、2回群93.6%、皮膚カンジダ症1回群75.0%、2回群61.5%あり、手・足白癬においてU検定により有意差が認められたが、他はいずれも両群間に有意差が認められなかった。
      副作用発現率は安全性解析対象例1回群で87例中7例(8.0%)、2回群で83例中8例(9.6%)であった。主な副作用は、1回群で胃部不快感3.4%(3/87例)、腹痛3.4%(3/87例)、下痢2.3%(2/87例)、2回群で胃部不快感3.6%(3/83例)、悪心2.4%(2/83例)、腹痛1.2%(1/83例)であった4)

    2. 17.1.2 国内第Ⅱ相試験

      爪白癬患者88例を対象として本剤1日1回(125mg/日)投与群(以下、1回群)45例と1日2回(250mg/日)投与群(以下、2回群)43例で比較検討試験を実施した結果、臨床所見判定の改善以上の改善率は、1回群で88.1%、2回群で88.6%であり、両群間に有意差は認められなかった。
      副作用発現率は安全性解析対象例1回群で44例中5例(11.4%)、2回群で42例中5例(11.9%)であった。主な副作用は、1回群で胃部不快感4.5%(2/44例)、悪心2.2%(1/44例)、2回群で倦怠感・眠気2.4%(1/42例)であった5)

    3. 17.1.3 一般臨床試験

      爪カンジダ症患者31例を対象として本剤1日1回1錠(125mg/日)投与による有効性及び安全性を検討した結果、最終臨床所見判定での改善率は71.0%であった。
      副作用発現率は安全性解析対象例32例中4例(12.5%)であり、副作用は胃部不快感、胃部膨満感・腹痛、食欲不振、ふらつき、好酸球上昇及びBUN上昇各3.1%(1/32例)であった6)

  • 〈効能共通〉
    1. 17.1.4 一般臨床試験

      頭部白癬3例、深在性白癬7例(ケルスス禿瘡3例、白癬性毛瘡1例、生毛部急性深在性白癬2例、硬毛部急性深在性白癬1例)、白癬性肉芽腫2例、スポロトリコーシス14例、黒色真菌感染症4例(クロモミコーシス3例)を対象として本剤1日1回(125mg/日)投与による有効性及び安全性を検討した結果、最終臨床所見判定での改善率は、頭部白癬、深在性白癬、白癬性肉芽腫で各100%、カンジダ性肉芽腫で50.0%、スポロトリコーシスで66.7%、クロモミコーシス66.7%であった。
      安全性評価では、33症例すべてにおいて、副作用の発現は認められなかった7)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

テルビナフィン塩酸塩は真菌細胞内のスクアレンエポキシダーゼを選択的に阻害し、スクアレンの蓄積並びにエルゴステロール含量の低下をもたらし抗真菌作用を示す8)
皮膚糸状菌に対しては低濃度で細胞膜構造を破壊し、殺真菌的に作用する8),9)。また、C.albicansに対しては低濃度から部分的発育阻止効果を示し、高濃度では直接的細胞膜障害作用により抗真菌活性をあらわす10)

18.2 抗真菌作用

  1. 18.2.1 テルビナフィン塩酸塩は広い抗真菌スペクトルをもち、皮膚糸状菌(トリコフィトン属、ミクロスポルム属、エピデルモフィトン属)、カンジダ属、スポロトリックス属及び黒色真菌に対して優れた抗真菌活性が認められている11),12),13),14)in vitro)。
  2. 18.2.2 テルビナフィン塩酸塩は皮膚糸状菌(T.rubrum、T.mentagrophytes)に対して0.001~0.01μg/mLの最小発育阻止濃度(MIC)を示す14)。また、T.mentagrophytes発芽分生子に対し低濃度で明らかな殺真菌作用を示す12)in vitro)。
  3. 18.2.3 テルビナフィン塩酸塩はC.albicansに対して0.098μg/mL以上の濃度で酵母形から菌糸形への変換を阻止し15)、1μg/mL以上の濃度では酵母形増殖に対し静真菌作用を示す10)in vitro)。

18.3 実験的白癬に対する作用

モルモットのT.mentagrophytesあるいはM.canis感染に対しテルビナフィン2.5mg/kg以上1日1回経口投与により優れた真菌学的治療効果が認められている16)
また、T.mentagrophytes接種1~2日前に本剤を1回経口投与した場合、非投与対照に比して発症陽性率及び平均病変スコアの低下が認められ、本剤の薬効の持続性が示された17)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

テルビナフィン塩酸塩(Terbinafine Hydrochloride)

化学名

(2E)-N, 6, 6-Trimethyl-N-(naphthalen-1-ylmethyl)hept-2-en-4-yn-1-amine monohydrochloride

分子式

C21H25N・HCl

分子量

327.89

性状

白色~微黄白色の結晶性の粉末である。
メタノール、エタノール(99.5)又は酢酸(100)に溶けやすく、水に溶けにくい。
1.0gを水1000mLに溶かした液のpHは3.5~4.5である。

化学構造式

融点

約205℃(分解)

分配係数

7.4(1-オクタノール/水)

20. 取扱い上の注意

アルミピロー包装開封後は光を避けて保存すること。

22. 包装

100錠[10錠(PTP)×10]
300錠[10錠(PTP)×30]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

サンファーマ株式会社 くすり相談センター

*〒105-0011 東京都港区芝公園1-7-6

受付時間: 9 時~17時
(土、日、祝日、その他当社の休業日を除く)
TEL:0120-22-6880
ホームページ:https://jp.sunpharma.com/

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

サンファーマ株式会社

東京都港区芝公園1-7-6

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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