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劇薬
医療器具の化学的滅菌又は殺菌消毒
ハイドリット20W/V%液100mLを注意してとり、精製水900mLに徐々に加えて2W/V%液1Lとし、この液に緩衝化剤(液体)30mLを加えて混和し、淡黄緑色~淡緑色の液として製する。この液を用いる。
ハイドリット実用液2W/V%液1Lに精製水3Lを加えて希釈して製する。この液を用いる。(但し、精製水に代えて硬度の高くない常水を使用することができる。)
使用濃度
用途
対象器具
ハイドリット実用液2W/V%液
微生物若しくは有機物により高度に汚染された器具又は皮下組織、粘膜に直接適用される器具の化学的滅菌、及びHBウイルスの汚染が予想される器具の消毒に使用する。
レンズ装着の装置類、内視鏡類、麻酔装置類、人工呼吸装置類、人工透析装置類、メス・カテーテルなどの外科手術用器具、産科・泌尿器科用器具、歯科用器具又はその補助的器具、注射筒、体温計及び加熱滅菌できないゴム・プラスチック器具、リネン等。
ハイドリット実用液0.5W/V%液
上記以外の器具の殺菌消毒に使用する。
麻酔装置類、人工透析装置類等。
頻度不明
過敏症注1)
発疹、発赤等の過敏症状
皮膚注1)
接触皮膚炎
グルタラールには一般に、たん白凝固性がみられるので、器具に付着している体液等を除去するため予備洗浄を十分に行ってから薬液に浸漬すること。
グルタラールを取り扱う医療従事者を対象としたアンケート調査では、眼、鼻の刺激、頭痛、皮膚炎等の症状が報告されている。また、グルタラール取り扱い者は非取り扱い者に比べて、眼、鼻、喉の刺激症状、頭痛、皮膚症状等の発現頻度が高いとの報告がある。
グルタラール分子[OHC-(CH2)3-CHO]の両端に位置するアルデヒド基が菌体構成アミノ酸のスルフヒドリル基(-SH)あるいはアミノ基(-NH2)と反応し、また、微生物のDNA合成・タンパク合成を阻害し、死滅させると考えられている。
本剤の実用液(2W/V%)はグラム陰性菌、グラム陽性菌をほぼ15秒以内に殺菌する1) 。
菌 種
殺菌時間
Staphylococcus aureus IFO 13276 (黄色ブドウ球菌)
15秒以内
Staphylococcus aureus NCTC 4163 (黄色ブドウ球菌)
Staphylococcus epidermidis IFO 12993 (表皮ブドウ球菌)
Streptococcus pneumoniae IID 554 (肺炎球菌)
Escherichia coli NCTC 8196 (大腸菌)
Pseudomonas aeruginosa NCTC 6749 (緑膿菌)
Pseudomonas cepacia IID 1340 (シュードモナス・セパシア)
Alcaligenes faecalis RIMD 0114002 (アルカリゲネス・フェーカリス)
Proteus vulgaris IFO 3045 (プロテウス・ブルガリス)
Flavobacterium meningosepticum RIMD 0614002 (フラボバクテリウム・メニンゴセプティカム)
Achromobacter xylosoxidans RIMD 0101001 (アクロモバクター・キシロースオキシダンス)
Serratia marcescens IFO 12648 (セラチア・マルセッセンス)
本剤の実用液(2W/V%)は、アデノウイルス3型を作用時間1分で、又インフルエンザウイルスA香港型を作用時間2分でともにその感染価を検出限界以下とし、不活化率は≧99.99%である2) 。
(1)本剤の実用液(2W/V%)及び実用液(0.5W/V%)はともに、B型肝炎患者のHBs抗原陽性血清に対する不活化効果を測定するとき30分以内にHBs抗原価を測定限界値未満とした。又、HBs抗原陽性血清IIを用いた不活化試験では、実用液(0.5W/V%)において10分以内、実用液(2W/V%)では1分以内にHBs抗原価を測定限界値未満とした3) 。(2)HBウイルスの感染性粒子Dane particle(8試料)に対するグルタラール2W/V%実用液及びその希釈液(1W/V%)の作用をDNA-Polymeraseの活性を指標として測定した結果、3分後には全試料が失活へ進むことが報告されている4) 。
グルタラール2W/V%実用液を50%チンパンジー感染量10-8以上のHBe抗原陽性血清の希釈液と等容混和して5分間作用させ、チンパンジーに感染実験を行ったところ、HBウイルス感染性は消失した5),6) 。
殺菌剤の有効濃度評価方法として英国公衆衛生研究所の採用している改良Kelsey-Sykes法による試験の結果、本剤実用液の有効濃度は、清浄な状態では0.06W/V%、汚染の状態では0.1W/V%である7) 。
グルタラール(Glutaral)
グルタルアルデヒド(Glutaraldehyde)
C5H8O2
100.12
本品は無色~淡黄色澄明の液で、そのガスは粘膜を刺激する。
本品は水、エタノール又はアセトンと混和する。
1L(ポリエチレン容器)、 緩衝化剤300mL(ポリエチレン容器)添付
1) 社内資料:日興製薬株式会社、各種細菌に対する殺菌効果
2) 社内資料:日興製薬株式会社、ウイルスに対する不活化効果
3) 社内資料:日興製薬株式会社、HBs抗原に対する不活化効果
4) 倉堀知弘:防菌防黴,1977;5(9):T388-T392
5) 小林寛伊 他:医科器械学,1980;50(10):524-525
6) 小林寛伊 他:外科,1980;42(13):1526
7) 水野隆廣 他:日本手術部医学会誌,1984;5(2):158-160
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