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日本薬局方
亜酸化窒素
処方箋医薬品注)
本剤は酸素と併用し、酸素の吸気中濃度は必ず20%以上に保つこと。使用目的・患者の状態に応じ、適宜酸素濃度を増加させること。
本剤の副作用が強くあらわれるおそれがある1),2)。
閉鎖腔内容量及び内圧が変化する3),4),5)。
本剤の体内閉鎖腔内圧上昇作用により眼圧が急激に上昇し、失明するおそれがあるため、本剤を使用しないこと6),7),8)。
妊婦(3ヶ月以内)又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で催奇形成作用が報告されている11)。
プロポフォール
麻酔作用が増強されたり、収縮期血圧、拡張期血圧、平均動脈圧及び心拍出量が低下することがあるので、併用する場合には、プロポフォールの投与速度を減速するなど慎重に投与すること9)。
相互に作用(麻酔作用)を増強させる9)。
顆粒球や血小板の減少等、造血機能障害があらわれることがあるので、長期にわたって連用する場合には血液検査を行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
消化器(覚醒時):嘔気・嘔吐10)精神神経系 :末梢神経障害1),2)
麻酔終了と同時に空気呼吸を開始すると酸素欠乏症に陥ることがあるので、5分以上の100%酸素を吸入させることが望ましい。
本剤のカフ内への拡散によりカフ内圧が高まり、カフの変形、破裂、その他のトラブルが生じることがあるので十分注意すること23),24)。
ヒトにおける本剤の吸収は、吸入開始直後は大量(約1000mL/分)に吸収されるが時間の経過とともに急速に減少し、20~30分でほぼ飽和に達し、以後はごく僅かの量しか吸収されない18),19)。また、排泄は、吸収と同じパターンをとる18),19)。
亜酸化窒素の作用機序はまだ明らかではないが、マウスを使用した研究においては、鎮痛作用にκオピオイド受容体が関与することが示唆されている30)。
嗅覚を抑制する。鼻喉頭気管の感受性を低めるので、喉頭けいれんの危険も少ない。気管支粘膜の分泌腺は刺激されず気管支せん毛運動を抑制しない。
低酸素症や高炭酸ガス血症がない限り、心拍数、心拍出量、血圧に変化はなく、心筋層感応性エピネフリンに対する感受性亢進もない(手術患者)。
麻酔導入初期には唾液の分泌が増加するが、麻酔が深くなるに伴い減少する。また低酸素症がない限り、食道と胃腸の蠕動は影響を受けず消化液の分泌も影響を受けない(ウサギ)。
腎機能、尿管蠕動、膀胱緊張力及び尿形成は影響を受けない。
亜酸化窒素(Nitrous Oxide)
N2O
44.01
本品1mLは温度20℃、気圧101.3kPaで、水1.5mL又はエタノール(95)0.4mLに溶け、ジエチルエーテル又は脂肪油にやや溶けやすい。本品1000mLは温度0℃、気圧101.3kPaで約1.96gである。
-90.7℃(101.3kPa)
-88.5℃(101.3kPa)
1.53(空気=1、0℃、101.3kPa)
0.47
本剤は、不燃性で室温では不活性であるが300℃以上では熱分解し、酸素を遊離して支燃性を有する。
5100kPa(20℃)
耐圧金属製密封容器(0.7kg、2.5kg、7.5kg、30kg)容器の塗色は青色(上部)とネズミ色(下部)の2色である。
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