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36ケ月
日本薬局方
注射用チオペンタールナトリウム
劇薬
習慣性医薬品注)
処方箋医薬品注)
本剤の用量や静注速度は年齢・体重とは関係が少なく個人差があるため一定ではないが、大体の基準は次のとおり。
最初に2~4mL(2.5%溶液で50~100mg)を注入して患者の全身状態、抑制状態等を観察し、その感受性より追加量を決定する。次に患者が応答しなくなるまで追加注入し、応答がなくなった時の注入量を就眠量とする。更に就眠量の半量ないし同量を追加注入した後、他の麻酔法に移行する。なお、気管内に挿管する場合は筋弛緩剤を併用する。
通常、12mL(2.5%溶液で300mg)をおよそ25~35秒で注入し、必要な麻酔深度に達したことを確かめた後、直ちに電撃療法を行う。
本剤は局所麻酔剤あるいは吸入麻酔剤と併用することができる。通常、2~4mL(2.5%溶液で50~100mg)を間歇的に静脈内注入する。点滴投与を行う場合は静脈内点滴麻酔法に準ずる。
患者の全身状態を観察しながら、通常、2~8mL(2.5%溶液で50~200mg)を痙攣が止まるまで徐々に注入する。
1分間に約1mLの速度で3~4mL注入し入眠させる。その後2~10分で呼びかければ覚醒し、質問に答えるようになればインタビューを実施する。その後は1分間約1mLの速度で追加注入する。
場合により次のような方法を用いる。
糖尿病を悪化させるおそれがある。
血圧を変動させるおそれがある。また、重症貧血及び低蛋白血症では本剤の作用が増強されるおそれがある。
血圧降下が発現するおそれがある。
呼吸抑制や気道閉塞により血中のCO2分圧を上昇させ、脳圧を上昇させるおそれがある。また、カリウム平衡異常(低カリウム血症及びリバウンド高カリウム血症等)が発現するおそれがある。
呼吸抑制を誘発するおそれがある。
血中カリウム値が上昇するおそれがある。
排泄の遅延により、本剤の作用が増強するおそれがある。
代謝の遅延及び蛋白結合の低下により、本剤の作用が増強するおそれがある。
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。帝王切開等の分娩に使用する場合には、できるだけ最小有効量を慎重に投与すること。新生児への影響が考えられる。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に呼吸抑制、血圧下降があらわれやすい。
中枢神経抑制剤
呼吸抑制作用、降圧作用、中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。
血圧降下剤
降圧作用、中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。
MAO阻害剤
中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。
三環系抗うつ剤
降圧作用、中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。また、三環系抗うつ剤の作用が減弱することがある。併用する場合には、用量に注意する。
中枢性筋弛緩剤(クロルフェネシンカルバミン酸エステル等)
スルホニル尿素系血糖降下剤
抗パーキンソン剤(レボドパ等)
ジスルフィラム
中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。また、併用により、重篤な低血圧があらわれたとの報告がある。異常が認められた場合には、本剤を減量するなど適切な処置を行う。
ジスルフィラムは本剤の代謝を阻害する。
クマリン系抗凝血剤(ワルファリンカリウム等)
抗凝血作用が減弱することがある。頻回にプロトロンビン値の測定を行い、クマリン系抗凝血剤の用量を調節する。
本剤は肝の薬物代謝酵素を誘導し、クマリン系抗凝血剤の代謝を促進する。
蕁麻疹、呼吸困難、チアノーゼ、血圧低下等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
呼吸停止、呼吸抑制、舌根沈下、咽・喉頭痙攣、気管支痙攣、咳嗽(発作)、しゃっくりがあらわれた場合には、直ちに気道の確保、酸素吸入等の処置とともに、筋弛緩剤の投与等、適切な処置を行うこと。
0.1~5%未満
頻度不明
循環器注3)
不整脈、頻脈
血圧低下
過敏症注3)
皮疹
その他注3)
術中運動不安、術中興奮、筋緊張、唾液・気道分泌増加
精神神経系注4)
悪心、嘔吐、頭痛、めまい、流涙、ふるえ、痙攣、興奮、複視、尿閉、倦怠感、不快感
顔面潮紅、しびれ感
以下の点に注意すること。
本剤の用法及び注射速度は患者の体質、健康状態等の個人差を考慮すること。特に幼・小児、高齢者、虚弱者の麻酔には注意すること。
外国人のデータでは、健康成人6例(男3、女3)にチオペンタールを3.5mg/kg静脈内投与したとき、血漿中濃度の減少は3相性を示し、それぞれの半減期は2.8分、48.7分、5.7時間である1)。
チオペンタールは肝臓で代謝される2)。
尿中への未変化体の排泄は投与量の1%以下である2)。
麻酔用量を単回静脈内投与したとき、10~20秒で意識は消失し、麻酔深度は40秒まで増強するが、その後、次第に減少し20~30分後に意識が回復する3)。
超短時間作用型のバルビツール酸系静脈注射麻酔剤で、脳幹の網様体賦活系を抑制することにより麻酔作用をあらわすと考えられている。
チオペンタールナトリウム(Thiopental Sodium)
Monosodium 5-ethyl-5-[(1RS)-1-methylbutyl]-4,6-dioxo-1,4,5,6-tetrahydropyrimidine-2-thiolate
C11H17N2NaO2S
264.32
外箱開封後は遮光して保存すること。
0.3g×10管[アンプル][添付溶解液:日本薬局方 注射用水12mL×10管、アンプル]
0.5g×10管[アンプル][添付溶解液:日本薬局方 注射用水20mL×10管、アンプル]
1) Ghoneim, M. M. et al.:Br. J. Anaesth. 1978;50:1237-1242(L20240096)
2) Duvaldestin, P.:Clin. Pharmacokinet. 1981;6:61-82(L20240097)
3) Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics(6th ed),1980;292-295(L20240098)
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