当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
通常、成人にはナプロキセンとして1日量300~600mg(本剤3~6錠)を2~3回に分け、なるべく空腹時をさけて経口投与する。痛風発作には初回400~600mg(本剤4~6錠)を経口投与する。頓用する場合及び外傷後並びに術後初回には300mg(本剤3錠)を経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察すること。ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能又は効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もある。,
投与する場合は定期的に血液検査を実施すること。まれに血液障害がある。,
血小板機能低下が起こることがある。,,
非ステロイド性消炎鎮痛剤一般に、腎血流量及び水・電解質代謝の調節作用を有するPGの生合成を阻害することにより、Na・水分貯留傾向があるため心機能を悪化させるおそれがある。,
非ステロイド性消炎鎮痛剤一般に、腎血流量及び水・電解質代謝の調節作用を有するPGの生合成を阻害することにより、Na・水分貯留傾向があるため血圧をさらに上昇させるおそれがある。,
アスピリン喘息でないことを十分に確認すること。気管支喘息の患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれている可能性があり、それらの患者では喘息発作を誘発させることがある。
病態を悪化させることがある。
必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。感染症を不顕性化するおそれがある。
投与しないこと。腎血流量を低下させることがあるので、腎障害をさらに悪化させるおそれがある。,
非ステロイド性消炎鎮痛剤一般に、腎血流量及び水・電解質代謝の調節作用を有するPGの生合成を阻害することにより、腎障害、浮腫、高血圧症等を発生させる可能性がある。また腎血流量が低下している患者では代償的に腎内PGが増加するとされており、PG合成阻害作用をもつ本剤の影響をうけやすい。
投与しないこと。副作用として肝障害が報告されているため、さらに悪化させるおそれがある。,
投与する場合は定期的に肝機能検査を実施すること。まれに肝障害があらわれることがある。
投与しないこと。動物実験で周産期・授乳期投与により母体への影響(ラット:妊娠期間延長、死亡)及び新生児毒性(ウサギ、マウス:死産児数増加、離乳率の抑制)並びに胎児毒性(ラット(妊娠後期):動脈管収縮)が報告されている。
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。投与する際には、必要最小限にとどめ、羊水量、胎児の動脈管収縮を疑う所見を妊娠週数や投与日数を考慮して適宜確認するなど慎重に投与すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(全身作用を期待する製剤)を妊娠中期の妊婦に使用し、胎児の動脈管収縮が起きたとの報告がある。医薬品の薬理作用(PG抑制作用)から妊娠、胎児又は出生児への影響が懸念される。
授乳を避けさせること。ヒトで哺乳中の児における影響が認められている。
少量から投与を開始するなど必要最小限の使用にとどめ、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に消炎鎮痛剤による消化管の潰瘍、出血等の発現率が高い傾向が認められている。
ヒダントイン系抗てんかん剤
ヒダントインの血中濃度が上昇し、作用が増強することがある。異常が認められた場合には本剤を減量するなど適切な処置を行う。
血漿蛋白結合の競合的拮抗作用(本剤の蛋白結合率が高く、併用により作用が増強する。)
スルホニル尿素系血糖降下剤
血糖降下剤の作用が増強(低血糖)することがある。血糖値に注意し、異常が認められた場合には本剤を減量するなど適切な処置を行う。
抗凝固剤
出血の危険性が増大する可能性がある。このような場合には、患者の状態を十分に観察するなど注意すること。
本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これら薬剤と併用すると出血を助長するおそれがある。
抗血小板剤
プロベネシド
本剤の血中濃度が上昇し、半減期が延長することがある。異常が認められた場合には本剤を減量するなど適切な処置を行う。
プロベネシドは、本剤の腎排泄ならびに肝代謝を抑える可能性がある。
メトトレキサート
メトトレキサートの血中濃度が上昇し、副作用(骨髄抑制、腎機能不全等)が増強することがある。異常が認められた場合にはメトトレキサートを減量するなど適切な処置を行う。
メトトレキサートの腎クリアランス及び尿細管分泌を抑制する。
降圧剤
降圧作用及び利尿作用が低下することがある。併用する場合には、定期的に血圧を測定し、用量について注意する。
本剤はPGを介する血管拡張作用及び水、Na排泄作用を抑制する。
ACE阻害剤A-Ⅱ受容体拮抗剤
腎障害があらわれることがある。異常が認められた場合には両剤を減量するなど適切な処置を行う。
本剤のPG合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。
リチウム製剤
リチウム中毒(振戦、悪心、嘔吐等)を起こすことがある。定期的にリチウムの血中濃度を測定し、異常が認められた場合にはリチウム製剤を減量するなど適切な処置を行う。
本剤はリチウムの腎クリアランスを低下させ、血中濃度を上昇させる。
ジドブジン
ジドブジンの血中濃度が上昇し、副作用(骨髄抑制等)があらわれるおそれがある。定期的に血液検査を行うなど観察を十分行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行う。
ジドブジンの代謝を抑制する。
ニューキノロン系抗菌剤
痙攣発作が増強するおそれがある。異常が認められた場合には両剤の投与を中止し、適切な処置を行う。
ニューキノロン系抗菌剤の持つGABA結合阻害作用が考えられる。
イグラチモド
胃腸障害の発現率が増加するおそれがあるので、特に消化性潰瘍があらわれた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
両剤ともにPG生合成阻害作用を有する。
アスピリン製剤(抗血小板剤として投与している場合)
アスピリンの血小板凝集抑制作用を減弱するとの報告がある。
本剤が血小板シクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)とアスピリンの結合を阻害するためと考えられる。
好酸球増多を伴う肺浸潤:発熱、咳嗽、喀痰を伴うことが多い。
,,,
,,
心筋梗塞、脳血管障害等の心血管系血栓塞栓性事象があらわれることがある1)。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、そう痒
蕁麻疹
皮膚
光線過敏症
消化器
胃部不快感、胃痛、悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、便秘、口内炎
腹部膨満感、口渇
血液
血小板機能低下(出血時間の延長)注1)
肝臓
黄疸、AST・ALTの上昇
精神神経系
眠気
めまい、頭痛、手足のしびれ感、耳鳴、聴力減退
痙攣、集中力低下、見当識障害、不眠症、脱毛
その他
浮腫
心悸亢進、脱力感、血尿
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的な不妊が認められたとの報告がある。
健康成人男子6例にナプロキセンを経口単回投与(250mg)した場合、速やかに吸収され、血漿中濃度のピークは2~4時間後に認められ、半減期は約14時間(8~16時間)であった2)。
血清蛋白結合率は約99%であった3)(ヒト)。
健康成人にナプロキセンを経口投与(200mg)した場合、尿中代謝物は約50%がナプロキセンのグルクロン酸抱合体で、他は主としてO-脱メチル化をうけた6-Demethylnaproxenの硫酸抱合体やグルクロン酸抱合体であった4)。
健康成人(腎機能正常者)にナプロキセンを経口投与(250mg)した場合、主として腎臓より排泄され、尿中排泄率は24時間後で61.8%、48時間後で78.9%であった2)。
二重盲検比較試験を含む経口剤(錠、カプセル)による臨床試験2,090例の概要は下記のとおりである。
疾患名
有効率(有効以上)
関節リウマチ
48.6%
87例/179例
変形性関節症
55.8%
149例/267例
痛風発作
82.6%
76例/92例
強直性脊椎炎
61.3%
19例/31例
腰痛症
60.6%
97例/160例
肩関節周囲炎
73.3%
63例/86例
頸肩腕症候群
62.2%
56例/90例
腱・腱鞘炎
68.5%
50例/73例
月経困難症
63.9%
69例/108例
帯状疱疹
86.2%
188例/218例
外傷後・手術後
54.4%
191例/351例
抜歯後・小手術後
69.2%
301例/435例
リソゾーム系の組織分解酵素活性の抑制5)、肉芽組織構成成分の構造的安定化6)、PG生合成の抑制7)等の作用に基づくと考えられる。
酢酸法(マウス)8)、圧刺激法(マウス)8)、Randall&Selitto法(ラット)9)等の実験において鎮痛作用が認められた。
アジュバント関節炎抑制(ラット)10)、血管透過性抑制(マウス)10)、カラゲニン浮腫抑制(ラット)9),10)、肉芽腫抑制(ラット)9),10)を指標とする実験において抗炎症作用が認められた。
アジュバント投与による発熱(ラット)10)、及び酵母投与による発熱(ラット)9)に対し解熱作用が認められた。
ナプロキセン(Naproxen)
(2S)-2-(6-Methoxynaphthalen-2-yl)propanoic acid
C14H14O3
230.26
154~158℃
〔α〕25D:+63.0~+68.5° (乾燥後、0.1g、クロロホルム、10mL、100mm)
外箱又は瓶から取り出した後は遮光保存すること。
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[瓶、バラ]1000錠[10錠(PTP)×100]
1) データベース調査結果の概要(NDBを用いた非ステロイド性抗炎症薬による心血管系イベント発現のリスク評価):https://www.pmda.go.jp/files/000270714.pdf(L20240226)
2) 鈴木輝彦, 他:田辺製薬研究報告. 1978;225-228(L20240132)
3) 高橋忠男, 他:Radioisotopes. 1973;22(7):351-359(L20240133)
4) Sugawara Y, et al.:Chem Pharm Bull(Tokyo). 1978;26(11):3312-3321(L20240134)
5) Suzuki Y, et al.:Jpn J Pharmacol. 1976;26(1):91-103(L20240135)
6) 鈴木良雄, 他:日薬理誌. 1974;70:465-477(L20240136)
7) Greaves MW, et al.:Br J Pharmacol. 1975;53(3):470(L20240137)
8) 小澤 光, 他:応用薬理. 1972;6(5):1039-1044(L20240138)
9) Roszkowski AP, et al.:J Pharmacol Exp Ther. 1971;179(1):114-123(L20240139)
10) 小澤 光, 他:応用薬理. 1972;6(1):201-210(L20240140)
ニプロ株式会社 医薬品情報室
〒566-8510 大阪府摂津市千里丘新町3番26号
TEL 0120-226-898FAX 050-3535-8939
ニプロ株式会社
大阪府摂津市千里丘新町3番26号
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.