医療用医薬品 詳細表示

ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「ニプロ」/ヘパリン類似物質ローション0.3%「ニプロ」

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能・効果
6.用法・用量
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5妊婦
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.8その他
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2血液凝固抑制作用
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「ニプロ」/ヘパリン類似物質ローション0.3%「ニプロ」

添付文書番号

3339950M1153_1_10

企業コード

530100

作成又は改訂年月

2023年11月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

873339

薬効分類名

血行促進・皮膚保湿剤

承認等

ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「ニプロ」

販売名コード

YJコード

3339950M1153

販売名英語表記

Heparinoid Oil-Based Cream

販売名ひらがな

へぱりんるいじぶっしつゆせいくりーむ0.3%「にぷろ」

承認番号等

承認番号

22600AMX01053

販売開始年月

2014年11月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

ヘパリン類似物質ローション0.3%「ニプロ」

販売名コード

YJコード

3339950Q1104

販売名英語表記

Heparinoid Lotion

販売名ひらがな

へぱりんるいじぶっしつろーしょん0.3%「にぷろ」

承認番号等

承認番号

22600AMX01054

販売開始年月

2014年11月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

ヘパリン類似物質製剤

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、紫斑病等)の患者[血液凝固抑制作用を有し、出血を助長するおそれがある]
  2. 2.2 僅少な出血でも重大な結果を来すことが予想される患者[血液凝固抑制作用を有し、出血を助長するおそれがある]

3. 組成・性状

3.1 組成

ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「ニプロ」

有効成分1g中
ヘパリン類似物質   3mg
添加剤濃グリセリン、スクワラン、軽質流動パラフィン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、白色ワセリン(抗酸化剤としてジブチルヒドロキシトルエンを含む)、サラシミツロウ、グリセリン脂肪酸エステル、ジブチルヒドロキシトルエン、エデト酸ナトリウム水和物、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル

ヘパリン類似物質ローション0.3%「ニプロ」

有効成分1g中
ヘパリン類似物質   3mg
添加剤カルボキシビニルポリマー、ヒプロメロース、1,3-ブチレングリコール、濃グリセリン、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、2,2',2”-ニトリロトリエタノール、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル

3.2 製剤の性状

ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「ニプロ」

性状白色の油中水型の油性クリーム剤で、わずかに特異なにおいがある

ヘパリン類似物質ローション0.3%「ニプロ」

性状無色~微黄色の澄明なローション剤で、においはない

4. 効能・効果

血栓性静脈炎(痔核を含む)、血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(注射後の硬結並びに疼痛)、凍瘡、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防、進行性指掌角皮症、皮脂欠乏症、外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、筋性斜頸(乳児期)

6. 用法・用量

  • ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「ニプロ」

    通常、1日1~数回適量を患部に塗擦又はガーゼ等にのばして貼付する。

  • ヘパリン類似物質ローション0.3%「ニプロ」

    通常、1日1~数回適量を患部に塗布する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

頻度不明

過敏症

皮膚炎、そう痒、発赤、発疹、潮紅等

皮膚刺激感

皮膚

(投与部位)

紫斑

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用時の注意

  1. 14.1.1 潰瘍、びらん面への直接塗擦又は塗布を避けること。

16. 薬物動態

16.8 その他

  1. 16.8.1 生物学的同等性試験
    • ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「ニプロ」

      ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「ニプロ」とヒルドイドソフト軟膏0.3%を、健康成人男性8名の前腕部内側(適用面積2.54cm2、適用量5mg)に4時間適用した時の角層中の薬物量を測定した。
      適用後4時間におけるヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「ニプロ」及びヒルドイドソフト軟膏0.3%の角層中の薬物量(平均値±標準偏差)は、ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「ニプロ」が1.093±0.107μg/2.54cm2、ヒルドイドソフト軟膏0.3%が1.103±0.134μg/2.54cm2であった。
      得られた角層中の薬物量の平均値の差を90%信頼区間法にて統計解析を⾏った結果、log(0.70)~ log(1.43)の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された1)

    • ヘパリン類似物質ローション0.3%「ニプロ」

      ヘパリン類似物質ローション0.3%「ニプロ」とヒルドイドローション0.3%を、健康成人男性18名の前腕部内側(適用面積2.54cm2、適用量5mg)に6時間適用した時の角層中の薬物量を測定した。
      適用後6時間におけるヘパリン類似物質ローション0.3%「ニプロ」及びヒルドイドローション0.3%の角層中の薬物量(平均値±標準偏差)は、ヘパリン類似物質ローション0.3%「ニプロ」が0.787±0.272μg/2.54cm2、ヒルドイドローション0.3%が0.783±0.265μg/2.54cm2であった。
      得られた角層中の薬物量の平均値の差を90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.70)~log(1.43)の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された2)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  • 〈ソフト軟膏〉
    1. 17.1.1 国内一般臨床試験

      皮脂欠乏症患者30例、進行性指掌角皮症患者29例を対象にヘパリン類似物質軟膏0.3%の適量を1日2~3回、皮脂欠乏症は2週間、進行性指掌角皮症は4週間単純塗擦した一般臨床試験3)における改善率は、次のとおりであった。
      副作用は認められなかった。

      表 対象疾患別の改善率

      対象疾患名

      改善率(%)(改善以上)

      皮脂欠乏症

      96.7(29/30)

      進行性指掌角皮症

      72.4(21/29)

    2. 17.1.2 国内一般臨床試験

      皮脂欠乏症患者30例、進行性指掌角皮症患者30例を対象にヘパリン類似物質軟膏0.3%の適量を1日2~3回、皮脂欠乏症は2週間、進行性指掌角皮症は4週間単純塗擦した一般臨床試験4)における改善率は、次のとおりであった。
      副作用は認められなかった。

      表 対象疾患別の改善率

      対象疾患名

      改善率(%)(改善以上)

      皮脂欠乏症

      93.3(28/30)

      進行性指掌角皮症

      70.0(21/30)

  • 〈ローション〉
    1. 17.1.3 国内一般臨床試験

      皮脂欠乏症患者54例、進行性指掌角皮症患者27例を対象にヘパリン類似物質ローション0.3%の適量を1日2~3回、皮脂欠乏症は2週間、進行性指掌角皮症は4週間単純塗擦した一般臨床試験5)における改善率は、次のとおりであった。
      副作用は認められなかった。

      表 対象疾患別の改善率

      対象疾患名

      改善率(%)(改善以上)

      皮脂欠乏症

      98.1(53/54)

      進行性指掌角皮症

      85.2(23/27)

    2. 17.1.4 国内一般臨床試験

      肥厚性瘢痕・ケロイド患者20例を対象にヘパリン類似物質ローション0.3%の適量を1日1~数回、8週間単純塗擦又はガーゼ等にのばして貼付した一般臨床試験6)における改善率(改善以上)は、66.7%(10/15例)であった。
      副作用は認められなかった。

    3. 17.1.5 国内一般臨床試験

      外傷(捻挫、挫傷)患者20例を対象にヘパリン類似物質ローション0.3%の適量を1日数回、10日間塗擦した一般臨床試験7)における改善率(改善以上)は、100%(18/18例)であった。
      副作用は認められなかった。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

作用機序は明確ではない。

18.2 血液凝固抑制作用

血液凝固時間を延長し、血液凝固抑制作用を示す(ヒト8),9)、イヌ8)、ウサギ9))。

18.3 血流量増加作用

水素クリアランス法による実験で、皮膚組織血流量の増加を認めた10),11)(ウサギ)。

18.4 血腫消退促進作用

実験的血腫の消退促進を認めた10)(ウサギ)。

18.5 角質水分保持増強作用

皮膚に対する保湿効果を有し(ヒト)12)、実験的乾燥性皮膚において角質水分保持増強作用を認めた11),13)(モルモット)。

18.6 線維芽細胞増殖抑制作用

組織癒着防止に関する実験で、線維芽細胞増殖の抑制を認めた8),14)(ウサギ)。

18.7 抗炎症作用

紫外線紅斑抑制作用を有する15)(モルモット)。

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ヘパリン類似物質(Heparinoid)

性状

・帯黄白色の無晶性の粉末で、においはなく、味はわずかに苦い。
・水に溶けやすく、メタノール、エタノール、アセトン又はn-ブタノールにほとんど溶けない。
・水溶液(1→20)のpHは5.3~7.6である。

22. 包装

  • ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「ニプロ」

    25g×10本[チューブ]
    100g[ボトル] 
    500g[ボトル]

  • ヘパリン類似物質ローション0.3%「ニプロ」

    50g×10本[ボトル]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

ニプロ株式会社 医薬品情報室

〒566-8510 大阪府摂津市千里丘新町3番26号

TEL 0120-226-898
FAX 050-3535-8939

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

ニプロ株式会社

大阪府摂津市千里丘新町3番26号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

画面を閉じる

Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.