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処方箋医薬品注)
本剤の成分又はピロリドン誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者
成人:通常、成人にはレベチラセタムとして1日1000mgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日3000mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として1000mg以下ずつ行うこと。小児:通常、4歳以上の小児にはレベチラセタムとして1日20mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日60mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として20mg/kg以下ずつ行うこと。ただし、体重50kg以上の小児では、成人と同じ用法・用量を用いること。
クレアチニンクリアランス(mL/min)
≥80
≥50-<80
≥30-<50
<30
透析中の腎不全患者
血液透析後の補充用量
1日投与量
1000~3000mg
1000~2000mg
500~1500mg
500~1000mg
通常投与量
1回500mg1日2回
1回250mg1日2回
1回500mg1日1回
250mg
最高投与量
1回1500mg1日2回
1回1000mg1日2回
1回750mg1日2回
1回1000mg1日1回
500mg
,
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト乳汁中へ移行することが報告されている。
低出生体重児又は新生児を対象とした臨床試験は国内・海外ともに実施していない。
クレアチニンクリアランス値を参考に投与量、投与間隔を調節するなど慎重に投与すること。高齢者では腎機能が低下していることが多い。,,
発熱、紅斑、水疱・びらん、そう痒、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること1) 。
汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、好中球減少、血小板減少があらわれることがある。
肝不全、肝炎等の重篤な肝障害があらわれることがある。
激しい腹痛、発熱、嘔気、嘔吐等の症状があらわれたり、膵酵素値の上昇が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
易刺激性、錯乱、焦燥、興奮、攻撃性等の精神症状があらわれ、自殺企図に至ることもある。,,
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
発熱、筋強剛、血清CK上昇、頻脈、血圧の変動、意識障害、発汗過多、白血球の増加等があらわれた場合には投与を中止し、体冷却、水分補給、呼吸管理等の適切な処置を行うこと。また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
3%以上
1~3%未満
1%未満
頻度不明
精神神経系
浮動性めまい(10.4%)、頭痛(11.8%)、不眠症、傾眠(27.9%)
感覚鈍麻、気分変動、振戦、易刺激性、痙攣、抑うつ
激越、健忘、注意力障害、幻覚、運動過多、記憶障害、錯感覚、思考異常、平衡障害、感情不安定、異常行動、協調運動異常、怒り、ジスキネジー、不安、体位性めまい、睡眠障害、緊張性頭痛、精神病性障害、パニック発作、譫妄
錯乱状態、敵意、気分動揺、神経過敏、人格障害、精神運動亢進、舞踏アテトーゼ運動、嗜眠、てんかん増悪、強迫性障害
眼
複視、結膜炎
霧視、眼精疲労、眼そう痒症、麦粒腫
血液
好中球数減少
貧血、血中鉄減少、鉄欠乏性貧血、血小板数減少、白血球数増加、白血球数減少
循環器
心電図QT延長、高血圧
消化器
腹痛、便秘、下痢、胃腸炎、悪心、口内炎、嘔吐、齲歯
歯肉炎、痔核、胃不快感、歯痛
消化不良、口唇炎、歯肉腫脹、歯周炎
肝臓
ALP増加
肝機能異常
泌尿・生殖器
膀胱炎、尿中ブドウ糖陽性、尿中血陽性、尿中蛋白陽性、月経困難症
頻尿
呼吸器
鼻咽頭炎(30.2%)、咽喉頭疼痛、上気道の炎症
気管支炎、咳嗽、鼻漏、咽頭炎、インフルエンザ、鼻炎
鼻出血、肺炎
代謝及び栄養
食欲不振
皮膚
湿疹
皮膚炎、そう痒症、発疹、ざ瘡
脱毛症、単純ヘルペス、帯状疱疹、白癬感染
多形紅斑、血管性浮腫
筋骨格系
背部痛
肩痛、筋肉痛、筋骨格硬直、関節痛
頸部痛、四肢痛、筋力低下
感覚器
耳鳴
回転性めまい
その他
倦怠感、発熱、体重減少
血中トリグリセリド増加、胸痛、体重増加
無力症、疲労、末梢性浮腫、抗痙攣剤濃度増加
事故による外傷(皮膚裂傷等)
外国の市販後報告において、レベチラセタムを一度に15~140g服用した例があり、傾眠、激越、攻撃性、意識レベルの低下、呼吸抑制及び昏睡が報告されている。
本剤は血液透析により除去可能であり、発現している症状の程度に応じて血液透析の実施を考慮すること。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
レベチラセタム錠500mg「日新」とイーケプラ錠500mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(レベチラセタムとして500mg)健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中(S)-レベチラセタム濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された2) 。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0-36(μg・hr/mL)
Cmax(μg/mL)
Tmax(hr)
T1/2(hr)
レベチラセタム錠500mg「日新」
145.78±15.11
20.89±4.25
0.64±0.54
7.88±0.55
イーケプラ錠500mg
147.20±14.85
19.86±5.00
0.67±0.36
7.91±0.56
(Mean±S.D., n=48)
腎機能の程度の異なる成人被験者を対象に、レベチラセタムを単回経口投与したとき、見かけの全身クリアランスは腎機能正常者(CLCR:≥80mL/min/1.73m2)と比較して、軽度低下者(CLCR:50~<80mL/min/1.73m2)では40%、中等度低下者(CLCR:30~<50mL/min/1.73m2)で52%、重度低下者(CLCR:<30mL/min/1.73m2)で61%低下した。レベチラセタムの腎クリアランスはクレアチニンクリアランスと有意に相関した3) 。,,,
薬物動態パラメータ
腎機能の程度
正常(N=6)
軽度(N=6)
中等度(N=6)
重度(N=6)
CLCR(mL/min/1.73m2)
50-<80
30-<50
投与量
レベチラセタム
21.9[31.2]
15.5[25.3]
10.8[24.3]
9.2[30.4]
tmax(h)
0.5(0.5-2.0)
1(0.5-2.0)
0.5(0.5-1.0)
AUC0-t(μg・h/mL)
166[16.5]
248[16.9]
169[16.5]
212[19.1]
t1/2(h)
7.6[6.9]
12.6[11.3]
15.5[17.5]
19.7[26.5]
CL/F(mL/min/1.73m2)
51.5[7.8]
30.9[14.6]
24.6[15.0]
20.3[20.9]
CLR(mL/min/1.73m2)
31.6[28.5]注1)
15.3[22.3]
9.7[23.4]
6.0[53.6]
ucb L057
0.36[9.4]
0.75[25.8]
0.57[26.0]
1.06[29.3]
5.0(2.0-8.0)
8.0(6.0-12.0)
12.0(8.0-12.0)
24.0(12.0-24.0)
5.9[9.7]
22.6[45.9]
18.7[53.4]
57.8[57.3]
12.4(11.3-15.3)
19.0(17.3-19.9)
20.3(19.7-23.6)
26.8(17.2-33.3)
幾何平均値[CV(%)]、tmax及びucb L057のt1/2は中央値(最小値-最大値)
CL/F:見かけの全身クリアランス CLR:腎クリアランス
血液透析を受けている末期腎機能障害の成人被験者にレベチラセタム500mgを透析開始44時間前に単回経口投与したとき、レベチラセタムの非透析時の消失半減期は34.7時間であったが、透析中は2.3時間に短縮した。レベチラセタム及びucb L057の透析による除去効率は高く、81%及び87%であった3) 。,,
18.7[8.1]
8.84[7.0]
0.7(0.43-0.98)
44.0(44.0-44.0)
34.7(29.2-38.6)
-
AUC0-44h(μg・h/mL)
462[10.5]
230[7.8]
10.9(9.4-13.1)
ダイアライザーの除去効率(%)
81[7.5]
87[7.2]
血液透析中の消失半減期(h)
2.3(2.1-2.6)
2.1(1.9-2.6)
血液透析クリアランス(mL/min)
115.4[8.1]
122.9[7.1]
N=6、幾何平均値[CV(%)]
tmax、t1/2、CL/F、血液透析中の消失半減期は中央値(最小値-最大値)
軽度及び中等度(Child-Pugh分類A及びB)の成人肝機能低下者にレベチラセタムを単回経口投与したとき、レベチラセタムの全身クリアランスに変化はみられなかった。重度(Child-Pugh分類C)の肝機能低下者では、全身クリアランスが健康成人の約50%となった4),5) (外国人データ)。,
健康成人(N=5)
肝機能低下者
Child-Pugh分類A(N=5)
Child-Pugh分類B(N=6)
Child-Pugh分類C(N=5)
CLCR(mL/min/1.73m2)注2)
93.1±13.8
120.8±11.9
99.6±13.2
63.5±13.5
23.1±1.2
23.6±4.9
24.7±3.3
24.1±3.8
0.8±0.3
0.6±0.2
0.5±0.0
1.6±1.5
AUC(μg・h/mL)
234±49
224±25
262±58
595±220
7.6±1.0
7.6±0.7
8.7±1.5
18.4±7.2
63.4±9.7
62.5±8.7
55.4±10.5
29.2±13.5
平均値±SD
高齢者におけるレベチラセタムの薬物動態について、クレアチニンクリアランスが30~71mL/minの被験者16例(年齢61~88歳)を対象として評価した結果、高齢者では消失半減期が約40%延長し、10~11時間となった6),7) (外国人データ)。,
レベチラセタム錠250mg「日新」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(令和2年3月19日 薬生薬審発0319第1号)」に基づき、レベチラセタム錠500mg「日新」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判断され、生物学的に同等とみなされた8) 。
レベチラセタムは、各種受容体及び主要なイオンチャネルとは結合しないが9) 、神経終末のシナプス小胞たん白質2A(SV2A)との結合9),10) 、N型Ca2+チャネル阻害11) 、細胞内Ca2+の遊離抑制12) 、GABA及びグリシン作動性電流に対するアロステリック阻害の抑制13) 、神経細胞間の過剰な同期化の抑制14) などが確認されている。SV2Aに対する結合親和性と各種てんかん動物モデルにおける発作抑制作用との間には相関が認められることから、レベチラセタムとSV2Aの結合が、発作抑制作用に寄与しているものと考えられる15) 。
レベチラセタム(Levetiracetam)
(2S)-2-(2-Oxopyrrolidine-1-yl)butyramide
C8H14N2O2
170.21
白色~淡灰白色の結晶性の粉末である。水に極めて溶けやすく、アセトニトリルにやや溶けやすく、ヘキサンにほとんど溶けない。
本剤は高温高湿を避けて保存すること。
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]100錠[バラ、乾燥剤入り]
1) 厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群
2) 社内資料:生物学的同等性試験(錠500mg)
3) Yamamoto J,et al.:Clin Drug Investig.2014;34:819-828
4) Brockmöller J,et al.:Clin Pharmacol Ther.2005;77:529-541
5) 肝機能低下者におけるレベチラセタムの薬物動態(イーケプラ錠:2010年7月23日承認、申請資料概要2.7.6.4.5)
6) 高齢者(外国人)におけるレベチラセタム単回及び反復経口投与時の薬物動態(イーケプラ錠:2010年7月23日承認、申請資料概要2.7.6.4.1)
7) 内因性要因を検討した薬物動態(イーケプラ錠:2010年7月23日承認、申請資料概要2.5.3.4(4))
8) 社内資料:生物学的同等性試験(錠250mg)
9) Noyer M,et al.:Eur J Pharmacol.1995;286:137-146
10) Lynch B A,et al.:Proc Nat Acad Sci U.S.A.2004;101:9861-9866
11) Lukyanetz E A,et al.:Epilepsia.2002;43:9-18
12) Pisani A,et al.:Epilepsia.2004;45:719-728
13) Rigo J M,et al.:Br J Pharmacol.2002;136:659-672
14) Margineanu D G,et al.:Pharmacol Res.2000;42:281-285
15) Kaminski R M,et al.:Neuropharmacology.2008;54:715-720
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