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劇薬
処方箋医薬品注)
非オピオイド鎮痛剤で治療困難な下記疾患における鎮痛○非がん性慢性疼痛○抜歯後の疼痛
原因となる器質的病変、心理的・社会的要因、依存リスクを含めた包括的な診断を行い、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。
通常、成人には、1回1錠、1日4回経口投与する。投与間隔は4時間以上空けること。なお、症状に応じて適宜増減するが、1回2錠、1日8錠を超えて投与しないこと。また、空腹時の投与は避けることが望ましい。
通常、成人には、1回2錠を経口投与する。なお、追加投与する場合には、投与間隔を4時間以上空け、1回2錠、1日8錠を超えて投与しないこと。また、空腹時の投与は避けることが望ましい。
本剤投与開始後4週間を経過してもなお期待する効果が得られない場合は、他の適切な治療への変更を検討すること。また、定期的に症状及び効果を確認し、投与の継続の必要性について検討すること。
本剤の投与を必要としなくなった場合は、退薬症候の発現を防ぐために徐々に減量すること。
本剤投与中は観察を十分に行うこと。痙攣発作を誘発することがある。
呼吸抑制を増強するおそれがある。
呼吸抑制や頭蓋内圧の上昇を来すおそれがある。
厳重な医師の管理下に、短期間に限って投与すること。依存性を生じやすい。
循環不全や呼吸抑制を増強するおそれがある。
症状が悪化又は再発を促すおそれがある。
血小板機能異常が起こることがある。
症状が悪化又は心不全が増悪するおそれがある。
症状が悪化するおそれがある。
肝障害があらわれやすくなる。
投与しないこと。重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがある。
本剤を用いず、個別のアセトアミノフェン製剤を用いた用量調節を考慮すること。アスピリン喘息又はその既往歴のある患者では、アセトアミノフェンの1回あたりの最大用量は300mg以下とすることとされているが、本剤は1錠中にアセトアミノフェンを325mg含有している。アスピリン喘息の発症にプロスタグランジン合成阻害作用が関与していると考えられ、症状が悪化又は再発を促すおそれがある。
投与量の減量、投与間隔の延長を考慮すること。症状が悪化又は再発を促すおそれがある。また、高い血中濃度が持続し、作用及び副作用が増強するおそれがある。
投与しないこと。重篤な転帰をとるおそれがある。
肝機能が悪化するおそれがある。また、高い血中濃度が持続し、作用及び副作用が増強するおそれがある。
授乳を避けさせること。トラマドールは、乳汁中へ移行することが報告されている。
投与しないこと。海外において、12歳未満の小児で死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある。
12歳以上の小児に対する有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。生理機能が低下していることが多く、代謝・排泄が遅延し副作用があらわれやすい。
MAO阻害剤セレギリン塩酸塩
ラサギリンメシル酸塩
サフィナミドメシル酸塩
外国において、セロトニン症候群(錯乱、激越、発熱、発汗、運動失調、反射異常亢進、ミオクローヌス、下痢等)を含む中枢神経系(攻撃的行動、固縮、痙攣、昏睡、頭痛)、呼吸器系(呼吸抑制)及び心血管系(低血圧、高血圧)の重篤な副作用が報告されている。MAO阻害剤を投与中の患者又は投与中止後14日以内の患者には投与しないこと。また、本剤投与中止後にMAO阻害剤の投与を開始する場合には、2~3日間の間隔を空けることが望ましい。
相加的に作用が増強され、また、中枢神経のセロトニンが蓄積すると考えられる。
ナルメフェン塩酸塩
セリンクロ
離脱症状を起こすおそれがある。また、鎮痛作用が減弱するおそれがある。ナルメフェン塩酸塩を投与中の患者又は投与中止後1週間以内の患者には投与しないこと。
μオピオイド受容体への競合的阻害による。
オピオイド鎮痛剤中枢神経抑制剤
痙攣閾値の低下や呼吸抑制の増強を来すおそれがある。
中枢神経抑制作用が相加的に増強されると考えられる。
三環系抗うつ剤セロトニン作用薬
セロトニン症候群(錯乱、激越、発熱、発汗、運動失調、反射異常亢進、ミオクローヌス、下痢等)があらわれるおそれがある。また、痙攣発作の危険性を増大させるおそれがある。
リネゾリド
リネゾリドの非選択的、可逆的MAO阻害作用により、相加的に作用が増強され、また、中枢神経のセロトニンが蓄積すると考えられる。
*メチルチオニニウム塩化物水和物(メチレンブルー)
セロトニン症候群(錯乱、激越、発熱、発汗、運動失調、反射異常亢進、ミオクローヌス、下痢等)があらわれるおそれがある。
メチルチオニニウム塩化物水和物のモノアミン酸化酵素阻害作用によりセロトニン作用が増強される。
カルバマゼピンフェノバルビタールフェニトインプリミドンリファンピシンイソニアジド
トラマドールの血中濃度が低下し作用が減弱する可能性がある。また、これらの薬剤の長期連用者では肝代謝酵素が誘導され、アセトアミノフェン代謝物による肝障害を生じやすくなるとの報告がある。
これらの薬剤の肝代謝酵素誘導作用により、トラマドールの代謝が促進される。また、アセトアミノフェンから肝毒性を持つN -アセチル- p -ベンゾキノンイミンへの代謝が促進される。
アルコール(飲酒)
呼吸抑制が生じるおそれがある。また、アルコール多量常飲者がアセトアミノフェンを服用したところ肝不全を起こしたとの報告がある。
相加的に作用が増強されると考えられる。アルコール常飲によるCYP2E1の誘導により、アセトアミノフェンから肝毒性を持つN -アセチル- p -ベンゾキノンイミンへの代謝が促進される。
キニジン
相互に作用が増強するおそれがある。
機序不明
クマリン系抗凝血剤
出血を伴うプロトロンビン時間の延長等のクマリン系抗凝血剤の作用を増強することがある。
ジゴキシン
ジゴキシン中毒が発現したとの報告がある。
オンダンセトロン塩酸塩水和物
本剤の鎮痛作用を減弱させるおそれがある。
本剤の中枢におけるセロトニン作用が抑制されると考えられる。
ブプレノルフィンペンタゾシン等
本剤の鎮痛作用を減弱させるおそれがある。また、退薬症候を起こすおそれがある。
本剤が作用するμ-オピオイド受容体の部分アゴニストであるため。
エチニルエストラジオール含有製剤
アセトアミノフェンの血中濃度が低下するおそれがある。
エチニルエストラジオールは肝におけるアセトアミノフェンのグルクロン酸抱合を促進すると考えられる。
エチニルエストラジオールの血中濃度が上昇するおそれがある。
アセトアミノフェンはエチニルエストラジオールの硫酸抱合を阻害すると考えられる。
呼吸困難、喘鳴、血管浮腫、蕁麻疹等があらわれることがある。
長期使用時に、耐性、精神的依存及び身体的依存が生じることがある。本剤の中止又は減量時において、激越、不安、神経過敏、不眠症、運動過多、振戦、胃腸症状、パニック発作、幻覚、錯感覚、耳鳴等の退薬症候が生じることがある。
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
劇症肝炎、AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
5%以上
1%以上5%未満
1%未満
頻度不明
感染症及び寄生虫症
腎盂腎炎
血液及びリンパ系障害
貧血
代謝及び栄養障害
食欲不振
高脂血症、低血糖症
精神障害
不眠症
不安、幻覚
錯乱、多幸症、神経過敏、健忘、離人症、うつ病、薬物乱用、インポテンス、悪夢、異常思考、せん妄
神経系障害
傾眠(25.9%)、浮動性めまい(18.9%)、頭痛
味覚異常
筋緊張亢進、感覚鈍麻、錯感覚、注意力障害、振戦、筋不随意運動、第4脳神経麻痺、片頭痛
運動失調、昏迷、会話障害、運動障害
眼障害
視覚異常
縮瞳、散瞳
耳及び迷路障害
耳不快感、耳鳴、回転性めまい
心臓障害
動悸
不整脈、頻脈
血管障害
高血圧、ほてり
低血圧、起立性低血圧
呼吸器、胸郭及び縦隔障害
呼吸困難、嗄声
胃腸障害
悪心(41.4%)、嘔吐(26.2%)、便秘(21.2%)、胃不快感
腹痛、下痢、口内炎、口内乾燥、消化不良、胃炎
逆流性食道炎、口唇炎、胃腸障害、腹部膨満、胃潰瘍、鼓腸、メレナ、上部消化管出血
嚥下障害、舌浮腫
肝胆道系障害
肝機能検査異常
皮膚及び皮下組織障害
そう痒症
発疹、多汗症、冷汗
腎及び尿路障害
排尿困難
アルブミン尿、尿閉
乏尿
全身障害及び投与局所様態
異常感
口渇、倦怠感、発熱、浮腫
胸部不快感、無力症、悪寒
疲労、胸痛、失神、離脱症候群
臨床検査
体重減少、血中CPK増加、血中尿素増加、血中トリグリセリド増加、血中ビリルビン増加、尿中血陽性、尿中ブドウ糖陽性
好酸球数増加、白血球数増加、ヘモグロビン減少、尿中蛋白陽性、血中クレアチニン増加、血中ブドウ糖増加、血小板数増加、血中クレアチニン減少、血中尿酸増加、好中球百分率増加
傷害、中毒及び処置合併症
転倒・転落
トラマドールの過量投与による重篤な症状は、呼吸抑制、嗜眠、昏睡、痙攣発作、心停止である。アセトアミノフェンの大量投与により、肝毒性のおそれがある。また、アセトアミノフェンの過量投与時に肝臓・腎臓・心筋の壊死が起こったとの報告がある。過量投与による主な症状は、胃腸過敏症、食欲不振、悪心、嘔吐、倦怠感、蒼白、発汗等である。
緊急処置として、気道を確保し、症状に応じた呼吸管理と循環の管理を行うこと。トラマドールの過量投与による呼吸抑制等の症状が疑われる場合には、ナロキソンが有効な場合があるが、痙攣発作を誘発するおそれがある。また、トラマドールは透析によりほとんど除去されない。アセトアミノフェンの過量投与による症状が疑われる場合には、アセチルシステインの投与を考慮すること。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0-24(ng・hr/mL)
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
T1/2(hr)
トアラセット配合錠「日新」
1062.2±336.7
167.9±44.2
1.2±0.5
5.8±1.4
トラムセット配合錠
1055.9±296.8
166.7±44.2
1.1±0.6
5.8±1.2
(Mean±S.D., n=34)
16914±3315
5480±1884
0.9±0.6
4.0±1.6
16873±3274
5953±2276
0.8±0.6
肝硬変患者11例にトラマドール塩酸塩カプセル50mgを経口投与したとき、健康成人と比較して血清中トラマドールのAUC∞は顕著に増加し、t1/2は約2.6倍に延長した2) (外国人データ)。
肝機能障害患者(軽度~中等度:9例、高度:5例)にアセトアミノフェン1000mgを経口投与したとき、健康成人と比較して血漿中アセトアミノフェンのAUC6hは約1.7倍増加し、t1/2は約2時間延長した3) (外国人データ)。
腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス:80mL/min以下)21例にトラマドール塩酸塩100mgを静脈内投与したとき、血清中トラマドールのt1/2及びAUC∞は健康成人のそれぞれ最大で1.5倍及び2倍であった4) (外国人データ)。
腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス:30mL/min以下)13例にアセトアミノフェン1000mgを経口投与したとき、投与8~24時間後の血漿中アセトアミノフェンのt1/2は健康成人(4.9時間)と比較して11.7時間に延長し、AUC8-24hも約1.9倍増加した5) (外国人データ)。
トアラセット配合錠「日新」は、トラマドール塩酸塩及びアセトアミノフェンの配合剤である。
コデイン類似の合成化合物であり、弱いMOR(μ-オピオイド受容体)作動薬である。その鎮痛作用の一部は、ノルアドレナリンとセロトニンの取り込み抑制により生じる6) 。
鎮痛作用は視床と大脳皮質の痛覚閾値をたかめることによると推定される7) 。
トラマドール塩酸塩(Tramadol Hydrochloride)
(1RS,2RS)-2-[(Dimethylamino)methyl]-1-(3-methoxyphenyl) cyclohexanol monohydrochloride
C16H25NO2・HCl
299.84
白色の結晶性の粉末である。水に極めて溶けやすく、メタノール、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすい。水溶液(1→20)は旋光性を示さない。結晶多形が認められる。
180~184℃
アセトアミノフェン(Acetaminophen)
N-(4-Hydroxyphenyl)acetamide
C8H9NO2
151.16
白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール (95)に溶けやすく、水にやや溶けにくく、ジエチルエーテルに極めて溶けにくい。水酸化ナトリウム試液に溶ける。
169~172℃
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]300錠[バラ]
1) 社内資料:生物学的同等性試験
2) 肝硬変患者におけるトラマドール塩酸塩の薬物動態(トラムセット配合錠:2011年4月22日承認、申請資料概要2.7.2.3.3)
3) Zapater P,et al.:Ailment Pharmacol Ther.2004;20:29-36
4) 腎機能障害患者におけるトラマドール塩酸塩の薬物動態(トラムセット配合錠:2011年4月22日承認、申請資料概要2.7.2.3.3)
5) Prescott LF,et al.:Eur J Clin Pharmacol.1989;36:291-297
6) Brunton,L.L.et al.:グッドマン・ギルマン薬理書 第12版上巻(髙折修二ほか監訳).東京:廣川書店;2013.p639
7) 第十八改正日本薬局方解説書.東京:廣川書店;2021.C146-150
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