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処方箋医薬品注)
不眠症における入眠困難の改善
ベンゾジアゼピン系薬剤等他の不眠症治療薬による前治療歴がある患者における本剤の有効性、並びに精神疾患(統合失調症、うつ病等)の既往又は合併のある患者における本剤の有効性及び安全性は確立していないので、これらの患者に本剤を投与する際には治療上の有益性と危険性を考慮し、必要性を十分に勘案した上で慎重に行うこと。,,,
通常、成人にはラメルテオンとして1回8mgを就寝前に経口投与する。
これらの患者に対する使用経験がなく、安全性は確立していない。
投与しないこと。本剤は主に肝臓で代謝されるため、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。,
本剤は主に肝臓で代謝されるため、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットによる生殖試験(150mg/kg/日以上)において、胎児の横隔膜ヘルニア、骨格変異等の催奇形性がみられている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットでは乳汁中への移行が報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。高齢者においては血中濃度が上昇するおそれがある。
フルボキサミンマレイン酸塩(ルボックス、デプロメール),
本剤の最高血中濃度、AUCが顕著に上昇するとの報告があり、併用により本剤の作用が強くあらわれるおそれがある。
本剤の主な肝薬物代謝酵素であるCYP1A2を強く阻害する。また、CYP2C9、CYP2C19及びCYP3A4に対する阻害作用の影響も考えられる。
CYP1A2阻害剤
本剤の作用が強くあらわれる可能性がある。
フルボキサミンマレイン酸塩との併用で顕著な本剤の血中濃度上昇が報告されており、その他のCYP1A2阻害剤との併用においても、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
CYP2C9阻害剤
本剤の作用が強くあらわれる可能性がある。フルコナゾールとの併用により本剤の最高血中濃度、AUCが上昇したとの報告がある。
これらの薬剤の肝薬物代謝酵素阻害作用により、本剤の代謝を阻害し、血中濃度を上昇させる可能性がある。
CYP3A4阻害剤
本剤の作用が強くあらわれる可能性がある。ケトコナゾール(経口:国内未発売)との併用により本剤の最高血中濃度、AUCが上昇したとの報告がある。
CYP誘導剤
本剤の作用が減弱する可能性がある。リファンピシンとの併用により本剤の最高血中濃度、AUCが低下したとの報告がある。
CYP3A4等の肝薬物代謝酵素を誘導することにより、本剤の代謝を促進し、血中濃度を減少させる可能性がある。
アルコール(飲酒)
注意力・集中力・反射運動能力等の低下が増強することがある。
アルコールが中枢神経抑制作用を示すため、本剤との相加作用が考えられる。
0.1~5%未満
頻度不明
精神神経系
めまい、頭痛、眠気
悪夢
皮膚
発疹
消化器
便秘、悪心
内分泌
プロラクチン上昇注)
その他
倦怠感
自殺企図
血液透析は本剤の除去に有用ではないと考えられる。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
マウスに2年間強制経口投与した試験で、雄マウスの100mg/kg/日以上及び雌マウスの300mg/kg/日以上の群において肝腫瘍の発現増加がみられた。また、ラットに2年間強制経口投与した試験では、雄ラットにおいて250mg/kg/日以上の群で肝腫瘍及び良性の精巣間細胞腫の発現増加がみられ、雌ラットでは60mg/kg/日以上の群において肝腫瘍の発現増加がみられた。
ラメルテオン錠8mg「日新」とロゼレム錠8mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ラメルテオンとして8mg)健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中主代謝物M-Ⅱ濃度及び血漿中ラメルテオン(未変化体)濃度を測定した。生物学的同等性評価パラメータである血漿中M-ⅡのCmax及びAUC0-12の薬剤間差の90%信頼区間は、生物学的同等性の判定基準log(0.80)~log(1.25)を満たした。また、副次評価対象物である血漿中ラメルテオンのCmax及びAUC0-12の薬剤間差の90%信頼区間は、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であった。以上より、ラメルテオン錠8mg「日新」とロゼレム錠8mgは生物学的に同等であると判断した1) 。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0-12(ng・hr/mL)
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
T1/2(hr)
ラメルテオン錠8mg「日新」
209.6±64.0
90.4825±25.5743
0.71±0.22
2.18±0.37
ロゼレム錠8mg
207.7±61.3
85.5236±23.6876
0.82±0.35
2.19±0.37
(Mean±S.D., n=44)
4.000±3.396
4.4492±3.6741
0.56±0.20
1.19±0.25
5.061±9.176
4.0564±4.3335
0.67±0.26
1.18±0.27
健康成人(18例)にラメルテオン8mgを空腹時又は食後に単回経口投与したとき、食後投与では空腹時投与に比べ未変化体のCmaxは16%低下した。また、M-ⅡのCmaxは26%低下、Tmaxは1時間の延長がみられた2) 。
高齢者にラメルテオン16mg注)を単回経口投与したとき、未変化体のCmax、AUC0-inf及びt1/2は、非高齢者と比べそれぞれ1.3倍、1.9倍及び1.7倍であった。M-ⅡのAUC0-inf及びt1/2は、非高齢者と比べそれぞれ1.3倍、1.4倍、Cmaxはほぼ同様であった3) 。
軽度、中等度の肝障害患者にラメルテオン16mg注)を反復経口投与したとき、未変化体のCmax、AUC0-τ及びt1/2は、健康成人と比べそれぞれ2.5倍、3.6倍及び1.4倍並びに8.4倍、10.7倍及び2.5倍であった。M-ⅡのCmax、AUC0-τ及びt1/2は、健康成人と比べそれぞれ0.9倍、1.3倍及び1.2倍並びに0.8倍、1.0倍及び1.7倍であった。なお、高度の肝障害患者における薬物動態は検討されていない4) (外国人データ)。,,
軽度、中等度及び高度の腎障害患者、慢性的な血液透析患者にラメルテオン16mg注)を反復経口投与したとき、未変化体及びM-ⅡのCmax、AUC0-τは、健康成人と比べ差はみられなかった。t1/2は、高度の腎障害患者において未変化体、M-Ⅱいずれも健康成人と比べ1.5倍、慢性的な血液透析患者においてM-Ⅱで1.4倍であった5) (外国人データ)。
健康成人(23例)を対象に、ラメルテオン8mgをフルボキサミン(CYP1A2阻害剤)1日1回200mgの7日間反復経口投与の7日目に併用投与したとき、単独投与時と比較してCmax及びAUC0-infは未変化体でそれぞれ約2,700%及び8,200%増加し、M-Ⅱでそれぞれ約66%減少、31%増加した。一方、フルボキサミンの薬物動態には併用による影響は認められなかった6) (外国人データ)。,
健康成人(24例)を対象に、ラメルテオン16mg注)をフルコナゾール(CYP2C9阻害剤)4日間反復経口投与(1日目は400mg、その後1日1回200mg)の4日目に併用投与したとき、単独投与時と比較してCmax及びAUC0-infは未変化体でそれぞれ約144%及び152%、M-Ⅱでそれぞれ約55%及び199%増加した。t1/2は未変化体及びM-Ⅱでそれぞれ33%及び94%延長した7) (外国人データ)。
健康成人(26例)を対象に、ラメルテオン16mg注)をケトコナゾール(CYP3A4阻害剤)1日2回200mgの4日間反復経口投与の4日目に併用投与したとき、単独投与時と比較してCmax及びAUC0-infは未変化体でそれぞれ約36%及び84%、M-Ⅱでそれぞれ約23%及び93%増加した。t1/2は未変化体及びM-Ⅱでそれぞれ31%及び52%延長した8) (外国人データ)。
健康成人(27例)を対象に、ラメルテオン32mg注)をリファンピシン(CYP誘導剤)1日1回600mgの11日間反復経口投与の11日目に併用投与したとき、単独投与時と比較してCmax及びAUC0-infは未変化体でそれぞれ約82%及び81%、M-Ⅱでそれぞれ約81%及び89%減少した9) (外国人データ)。
注)承認用量は1回8mgである。
慢性不眠症患者65例(年齢:20~64歳、平均値42.8歳)を対象(ただし、精神疾患(統合失調症、うつ病等)、薬物依存等の既往がある患者は除外)とし、1日1回プラセボ、4mg、8mg、16mg、32mg注)を2日間投与した5剤5期クロスオーバー二重盲検比較試験の結果、「睡眠ポリグラフ検査による睡眠潜時」において、8mg群ではプラセボ群に比べ13.5分の短縮が認められている(p<0.05)。なお、8mg群において睡眠薬の前治療歴のある患者では18.0分の短縮、前治療歴のない患者では12.7分の短縮が認められている10) 。副作用発現頻度は、8mg群で11.5%(7/61例)であった。主な副作用は、傾眠が4.9%(3/61例)及び頭痛NOSが3.3%(2/61例)であった10) 。,
慢性不眠症患者1,130例(年齢:平均値48.8歳)を対象(ただし、過去12ヵ月に精神疾患(統合失調症、うつ病等)、薬物依存等の既往がある患者は除外)とし、1日1回プラセボ、4mg又は8mg注)を14日間投与後、それぞれ4mg、8mg、16mg注)に用量漸増しさらに14日間投与した二重盲検比較試験において、投与1週後の睡眠後調査票による自覚的睡眠潜時において、8mg群ではプラセボ群に比べ3.1分の短縮が認められたが、統計学的な有意差は認められなかった(p=0.0905)。なお、8mg群において非ベンゾジアゼピン系睡眠薬又はベンゾジアゼピン系睡眠薬の前治療歴のある患者ではそれぞれ2.3分の短縮、1.7分の延長、前治療歴のない患者では5.5分の短縮が認められた11) 。副作用発現頻度は、8mgを14日間投与後、16mgを14日間投与した群で12.2%(46/378例)であった。主な副作用は、傾眠が3.7%(14/46例)、頭痛が1.6%(6/46例)及びγ-グルタミルトランスフェラーゼ増加が0.8%(3/46例)であった11) 。,
慢性不眠症患者971例(年齢:20~80歳、平均値38.7歳)を対象(ただし、過去12ヵ月に精神疾患(統合失調症、うつ病等)、薬物依存等の既往がある患者は除外)とした二重盲検比較試験において、投与1週後の睡眠日誌による自覚的睡眠潜時はラメルテオン(8mg)群においてプラセボ群と比較して統計学的に有意に減少したが、投与2週後では有意差は認められなかった12) 。
プラセボ群
ラメルテオン群
プラセボ群との差注)
p値注)
観察期
評価例数
482
489
-
睡眠潜時(分)
77.42±1.39
77.13±1.38
投与1週目
481
-4.54[-7.23,-1.85]
0.0010
65.69±0.97
61.15±0.97
投与2週目
478
-2.36[-5.25,0.53]
0.1093
59.47±1.04
57.11±1.04
平均値±標準偏差
注)ベースライン値を共変量、薬剤群を要因とした共分散分析
副作用発現頻度は、8mg群で7.8%(38/489例)であった。主な副作用は、傾眠が3.1%(15/489例)、頭痛、浮動性めまい、倦怠感及び血中尿酸増加が各0.6%(3/489例)であった12) 。,
慢性不眠症患者190例(年齢:平均値47.8歳)を対象(ただし、過去12ヵ月に精神疾患(統合失調症、うつ病等)、薬物依存等の既往がある患者は除外)とした長期投与試験において、ラメルテオン8mgの投与により睡眠潜時の短縮は長期にわたり維持された13) 。
評価時期
第1週
第4週
第12週
第24週
74
70
66
60
70.51±47.58
54.35±37.32
43.04±27.64
37.42±27.34
38.83±29.11
副作用発現頻度は、8mg群で10.8%(8/74例)であった。主な副作用は、γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加が2.7%(2/74例)であった13) 。,
軽度又は中等度の閉塞性睡眠時無呼吸患者に対する16mg注)単回投与において、睡眠中の無呼吸低呼吸指数への影響は認められていない14) (外国人データ)。
ラメルテオンは、メラトニンMT1及びMT2受容体に対する高い親和性を有するメラトニン受容体アゴニストであり、ヒトメラトニンMT1及びMT2受容体に対する親和性(Ki値)はそれぞれ14.0pmol/L及び112pmol/L、フォルスコリン誘発cAMP生成反応を指標にしたアゴニスト活性のIC50値はそれぞれ21.2pmol/L及び53.4pmol/Lである15) 。ラメルテオンはGABAA受容体をはじめとするGABA、セロトニン、ドパミン、ノルアドレナリン及びアセチルコリンなどの神経伝達物質受容体に対して、10μmol/Lの濃度で検出可能な親和性を示さない15) 。
ラメルテオン(Ramelteon)
N-{2-[(8S)-1,6,7,8-Tetrahydro-2H-indeno[5,4-b]-furan-8-yl]ethyl}propanamide
C16H21NO2
259.34
白色~帯黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール、エタノール(99.5)又はジメチルスルホキシドに溶けやすく、水にほとんど溶けない。
100錠[10錠(PTP)×10]300錠[バラ]
1) 社内資料:生物学的同等性試験
2) 国内における薬物動態試験成績①(ロゼレム錠:2010年4月16日承認:申請資料概要2.7.6.2)
3) 国内における薬物動態試験成績③(ロゼレム錠:2010年4月16日承認:申請資料概要2.7.6.10)
4) 外国における薬物動態試験成績②(ロゼレム錠:2010年4月16日承認:申請資料概要2.7.6.12)
5) 外国における薬物動態試験成績③(ロゼレム錠:2010年4月16日承認:申請資料概要2.7.6.13)
6) 米国でのフルボキサミンとの薬物相互作用試験(ロゼレム錠:2010年4月16日承認:申請資料概要2.7.6.16)
7) 米国でのフルコナゾールとの薬物相互作用試験(ロゼレム錠:2010年4月16日承認:申請資料概要2.7.6.15)
8) 米国でのケトコナゾールとの薬物相互作用試験(ロゼレム錠:2010年4月16日承認:申請資料概要2.7.6.14)
9) 米国でのリファンピシンとの薬物相互作用試験(ロゼレム錠:2010年4月16日承認:申請資料概要2.7.6.19)
10) 国内における臨床試験成績①(ロゼレム錠:2010年4月16日承認:申請資料概要2.7.6.31、2.7.3.3.3(6))
11) 国内における臨床試験成績②(ロゼレム錠:2010年4月16日承認:申請資料概要2.7.6.32、審査報告書)
12) 国内における臨床試験成績③(ロゼレム錠:2010年4月16日承認:申請資料概要2.7.6.33、審査報告書)
13) 国内における臨床試験成績④(ロゼレム錠:2010年4月16日承認:申請資料概要2.7.6.43)
14) Kryger M.et al.:Sleep Breath.2007;11:159-164.
15) Kato K,et al.:Neuropharmacology.2005;48:301-310.
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