当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
日本薬局方
ピタバスタチンカルシウム錠
処方箋医薬品注)
高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症
通常、成人にはピタバスタチンカルシウムとして1~2mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減し、LDL-コレステロール値の低下が不十分な場合には増量できるが、最大投与量は1日4mgまでとする。
成人:通常、成人にはピタバスタチンカルシウムとして1~2mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減し、LDL-コレステロール値の低下が不十分な場合には増量できるが、最大投与量は1日4mgまでとする。小児:通常、10歳以上の小児にはピタバスタチンカルシウムとして1mgを1日1回経口投与する。なお、症状により適宜増減し、LDL-コレステロール値の低下が不十分な場合には増量できるが、最大投与量は1日2mgまでとする。(参考)
錠1mg
錠2mg
錠4mg
高コレステロール血症
○
家族性高コレステロール血症
―
○:承認用法・用量あり ―:承認なし
重症筋無力症(眼筋型、全身型)が悪化又は再発することがある。
本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。やむを得ず併用する場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。,
横紋筋融解症の報告例の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能の悪化が認められている。,
投与しないこと。これらの患者では本剤の血漿中濃度が上昇し、副作用の発現頻度が増加するおそれがある。また、肝障害を悪化させるおそれがある。,
肝障害を悪化させるおそれがある。本剤は主に肝臓に多く分布して作用する。,,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)での周産期及び授乳期投与試験(1mg/kg以上)において分娩前又は分娩後の一時期に母動物の死亡が認められている。また、ウサギでの器官形成期投与試験(0.3mg/kg以上)において母動物の死亡が認められている。ラットに他のHMG-CoA還元酵素阻害剤を大量投与した場合に胎児の骨格奇形が報告されている。更にヒトでは、他のHMG-CoA還元酵素阻害剤で、妊娠3ヵ月までの間に服用したとき、胎児に先天性奇形があらわれたとの報告がある。
投与しないこと。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
副作用が発現した場合には減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。
シクロスポリン(サンディミュン)(ネオーラル),,
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症等の重篤な有害事象が発現しやすい。また、副作用の発現頻度が増加するおそれがある。
シクロスポリンにより本剤の血漿中濃度が上昇(Cmax6.6倍、AUC4.6倍)する。
フィブラート系薬剤
,,
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。
両剤とも横紋筋融解症が報告されている。危険因子:腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者
ニコチン酸,
危険因子:腎障害がある場合
コレスチラミン
本剤の血中濃度が低下する可能性があるので、コレスチラミンの投与後十分な間隔をあけて本剤を投与することが望ましい。
同時投与により本剤の吸収が低下する可能性がある。
エリスロマイシン, ,
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれるおそれがある。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。
左記薬剤により本剤の肝臓への取り込みが阻害されるためと考えられる。
リファンピシン,
併用により本剤のCmaxが2.0倍、AUCが1.3倍に上昇したとの報告がある。
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。,,,,,,
広範な筋肉痛、筋肉圧痛や著明なCKの上昇があらわれた場合には投与を中止すること。
近位筋脱力、CK高値、炎症を伴わない筋線維の壊死、抗HMG-CoA還元酵素(HMGCR)抗体陽性等を特徴とする免疫介在性壊死性ミオパチーがあらわれることがある。また、投与中止後も持続する例が報告されているので、患者の状態を十分に観察すること。なお、免疫抑制剤投与により改善がみられたとの報告例がある。
AST、ALTの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査等の観察を十分に行うこと。,
血液検査等の観察を十分に行うこと。
長期投与であっても、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
重症筋無力症(眼筋型、全身型)が発症又は悪化することがある。
0.1~2.0%
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、そう痒
じん麻疹
紅斑、血管性浮腫
消化器
嘔気・悪心、胃不快感
口渇、消化不良、腹痛、腹部膨満感、便秘、口内炎、嘔吐、食欲不振、舌炎、下痢
肝臓
AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇
ビリルビン上昇、コリンエステラーゼ上昇、AL-P上昇
腎臓
頻尿、BUN上昇、血清クレアチニン上昇
筋肉注2)
CK上昇、筋肉痛、脱力感
筋痙攣、ミオグロビン上昇
精神神経系
頭痛・頭重感、しびれ、めまい
こわばり感、眠気、不眠
血液
貧血
血小板減少、顆粒球減少、白血球減少、好酸球増多、白血球増多、グロブリン上昇、クームス試験の陽性化
内分泌
テストステロン低下
アルドステロン低下、アルドステロン上昇、ACTH上昇、コルチゾール上昇
その他
倦怠感、抗核抗体の陽性化
動悸、疲労感、皮膚疼痛、ほてり、関節痛、浮腫、霧視、眼のちらつき、耳閉感、尿潜血、尿酸値上昇、血清K上昇、血清P上昇、味覚異常、着色尿
脱毛
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
イヌの経口投与試験(3mg/kg/日以上を3ヵ月間、1mg/kg/日以上を12ヵ月間)で白内障の発現が認められている。なお、他の動物(ラット、サル)においては認められていない。
ピタバスタチンCa錠2mg「日新」とリバロ錠2mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ピタバスタチンカルシウムとして2mg)健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された2) 。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0-36(ng・hr/mL)
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
T1/2(hr)
ピタバスタチンCa錠2mg「日新」
78.69±22.00
33.48±8.85
0.8±0.2
3.9±1.1
リバロ錠2mg
76.64±26.42
33.54±10.20
0.7±0.2
4.1±1.1
(Mean±S.D., n=18)
外国人肝硬変患者12例と外国人健康成人6例にピタバスタチンカルシウムとして2mgを単回経口投与したとき、血漿中濃度は健康成人に比しChild-Pugh grade Aの患者ではCmaxで1.3倍、AUCで1.6倍、Child-Pugh grade Bの患者ではCmaxで2.7倍、AUCで3.9倍を示した3) 。,,
肝機能障害患者(脂肪肝)6例と肝機能正常者6例に1日1回ピタバスタチンカルシウムとして2mgを7日間反復経口投与したとき、薬物動態への影響は少なかった4) 。
健康成人男性6例に1日1回ピタバスタチンカルシウムとして2mgを6日間反復経口投与し、6日目の投与1時間前にシクロスポリン2mg/kgを単回経口投与したとき、ピタバスタチンの血漿中濃度はCmaxで6.6倍、AUCで4.6倍に上昇した5) 。,
外国人健康成人18例に1日4回エリスロマイシン500mgを6日間反復経口投与し、4日目の朝にピタバスタチンとして4mgを併用投与したとき、単独投与と比しピタバスタチンの血漿中濃度はCmaxで3.6倍、AUCで2.8倍に上昇した6) 。
外国人健康成人18例に1日1回リファンピシン600mgを15日間反復経口投与し、11~15日目に1日1回ピタバスタチンとして4mgを併用投与したとき、単独投与と比しピタバスタチンの血漿中濃度はCmaxで2.0倍、AUCで1.3倍に上昇した6) 。
外国人健康成人24例に1日1回ピタバスタチンカルシウムとして4mgを6日間反復経口投与し、8日目からフェノフィブラート又はゲムフィブロジルを7日間併用投与したとき、ピタバスタチンの血漿中濃度(AUC)はフェノフィブラートで1.2倍、ゲムフィブロジルで1.4倍に上昇した7) 。
ピタバスタチンはCYP分子種のモデル基質に対する阻害試験では、CYP2C9の基質のトルブタミド、CYP3A4の基質のテストステロンの代謝に影響しなかった8),9) 。また、ピタバスタチンの肝臓への取り込みに有機アニオントランスポーターOATP1B1(OATP-C/OATP2)が関与しており、シクロスポリン、エリスロマイシン及びリファンピシンによって取り込みが阻害された10) 。
ピタバスタチンCa錠1mg「日新」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日 薬食審査発第1124004号)」に基づき、ピタバスタチンCa錠2mg「日新」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判断され、生物学的に同等とみなされた11) 。
ピタバスタチンCa錠4mg「日新」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日 薬食審査発0229第10号)」に基づき、ピタバスタチンCa錠2mg「日新」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判断され、生物学的に同等とみなされた12) 。
ピタバスタチンカルシウム水和物はコレステロール生合成の律速酵素であるHMG-CoA還元酵素を選択的に阻害することによってコレステロールの生合成を抑制する13) 。
ピタバスタチンカルシウム水和物(Pitavastatin Calcium Hydrate)
Monocalcium bis{(3R,5S,6E)-7-[2-cyclopropyl-4- (4-fluorophenyl)quinolin-3-yl]-3,5-dihydroxyhept-6-enoate} pentahydrate
C50H46CaF2N2O8・5H2O
971.06
白色~微黄色の粉末である。メタノールに溶けにくく、水又はエタノール(99.5)に極めて溶けにくい。希塩酸に溶ける。結晶多形が認められる。
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]
100錠[10錠(PTP)×10]
1) Castelli WP.:Am J Med.1984;76:4-12.
2) 社内資料:生物学的同等性試験(錠2mg)
3) 肝硬変患者における薬物動態(リバロ錠:2003年7月17日承認、申請資料概要へ.4.(3))
4) 森治樹他.:臨床医薬.2003;19:371-9.
5) 蓮沼智子他.:臨床医薬.2003;19:381-9.
6) FDA Center for Drug Evaluation and Research:Application No.22-363:Clinical Pharmacology And Biopharmaceutics Review(S)
7) Mathew P.:診療と新薬.2003;40:779-85.
8) Fujino H,et al.:薬物動態.1999;14:415-24.
9) ヒトP450分子種に対する阻害作用(リバロ錠:2003年7月17日承認、申請資料概要ヘ.5.(2).1))
10) Hirano M,et al.:Drug Metab Dispos.2006;34:1229-36.
11) 社内資料:生物学的同等性試験(錠1mg)
12) 社内資料:生物学的同等性試験(錠4mg)
13) 第十七改正日本薬局方解説書,C-4094,廣川書店(2016)
日新製薬株式会社 安全管理部
〒994-0069 山形県天童市清池東二丁目3番1号
TEL 023-655-2131 FAX 023-655-3419E-mail:d-info@yg-nissin.co.jp
日新製薬株式会社
山形県天童市清池東二丁目3番1号
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.