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シタグリプチン錠12.5mg「日新」/シタグリプチン錠25mg「日新」/シタグリプチン錠50mg「日新」/シタグリプチン錠100mg「日新」

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
13.過量投与
14.適用上の注意
15.その他の注意
15.2非臨床試験に基づく情報
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.2吸収
16.3分布
16.4代謝
16.5排泄
16.6特定の背景を有する患者
16.7薬物相互作用
16.8その他
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

シタグリプチン錠12.5mg「日新」/シタグリプチン錠25mg「日新」/シタグリプチン錠50mg「日新」/シタグリプチン錠100mg「日新」

添付文書番号

39690B2F1053_1_02

企業コード

530113

作成又は改訂年月

2026年8月作成(第1版)

日本標準商品分類番号

873969

薬効分類名

選択的DPP-4阻害剤
◎糖尿病用剤◎

承認等

シタグリプチン錠12.5mg「日新」

販売名コード

YJコード

39690B2F4052

販売名英語表記

Sitagliptin Tablets 12.5mg “NISSIN”

販売名ひらがな

したぐりぷちんじょう12.5mg「にっしん」

承認番号等

承認番号

30800AMX00283

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

2年

シタグリプチン錠25mg「日新」

販売名コード

YJコード

39690B2F1053

販売名英語表記

Sitagliptin Tablets 25mg “NISSIN”

販売名ひらがな

したぐりぷちんじょう25mg「にっしん」

承認番号等

承認番号

30800AMX00284

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

2年

シタグリプチン錠50mg「日新」

販売名コード

YJコード

39690B2F2050

販売名英語表記

Sitagliptin Tablets 50mg “NISSIN”

販売名ひらがな

したぐりぷちんじょう50mg「にっしん」

承認番号等

承認番号

30800AMX00285

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

2年

シタグリプチン錠100mg「日新」

販売名コード

YJコード

39690B2F3056

販売名英語表記

Sitagliptin Tablets 100mg “NISSIN”

販売名ひらがな

したぐりぷちんじょう100mg「にっしん」

承認番号等

承認番号

30800AMX00286

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

2年

一般的名称

シタグリプチンリン酸塩

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者[輸液及びインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤を投与すべきでない。]
  3. 2.3 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]

3. 組成・性状

3.1 組成

シタグリプチン錠12.5mg「日新」

有効成分1錠中
シタグリプチンリン酸塩   15.51mg
(シタグリプチンとして   12.5mg )
添加剤黄色三二酸化鉄、カルナウバロウ、黒酸化鉄、クロスカルメロースナトリウム、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、マクロゴール6000、無水リン酸水素カルシウム

シタグリプチン錠25mg「日新」

有効成分1錠中
シタグリプチンリン酸塩   31.02mg
(シタグリプチンとして   25mg )
添加剤黄色三二酸化鉄、カルナウバロウ、クロスカルメロースナトリウム、結晶セルロース、酸化チタン、三二酸化鉄、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、マクロゴール6000、無水リン酸水素カルシウム

シタグリプチン錠50mg「日新」

有効成分1錠中
シタグリプチンリン酸塩   62.03mg
(シタグリプチンとして   50mg )
添加剤黄色三二酸化鉄、カルナウバロウ、クロスカルメロースナトリウム、結晶セルロース、酸化チタン、三二酸化鉄、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、マクロゴール6000、無水リン酸水素カルシウム

シタグリプチン錠100mg「日新」

有効成分1錠中
シタグリプチンリン酸塩   124.06mg
(シタグリプチンとして   100mg )
添加剤黄色三二酸化鉄、カルナウバロウ、クロスカルメロースナトリウム、結晶セルロース、酸化チタン、三二酸化鉄、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、マクロゴール6000、無水リン酸水素カルシウム

3.2 製剤の性状

シタグリプチン錠12.5mg「日新」

外形
大きさ錠径6.1mm
錠厚2.4mm
重量78mg
性状明るい灰色の円形のフィルムコーティング錠
本体表示表面NS シタグリプチン 12.5
裏面NS シタグリプチン 12.5

シタグリプチン錠25mg「日新」

外形
大きさ長径9.1mm
短径4.3mm
錠厚2.7mm
重量106.35mg
性状うすい赤黄色の長円形の両面割線入りフィルムコーティング錠
本体表示表面シタグリ 25 NS
裏面シタグリ 25 NS

シタグリプチン錠50mg「日新」

外形
大きさ長径11.6mm
短径5.1mm
錠厚3.5mm
重量210.1mg
性状ごくうすい赤黄色の長円形の両面割線入りフィルムコーティング錠
本体表示表面シタグリ 50 NS
裏面シタグリ 50 NS

シタグリプチン錠100mg「日新」

外形
大きさ錠径9.6mm
錠厚4.9mm
重量416mg
性状うすい赤黄色の円形の片面割線入りフィルムコーティング錠
本体表示表面100 シタグリ
裏面NS シタグリプチン 100

4. 効能又は効果

2型糖尿病

5. 効能又は効果に関連する注意

本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。

6. 用法及び用量

通常、成人にはシタグリプチンとして50mgを1日1回経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら100mg 1日1回まで増量することができる。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 本剤は主に腎臓で排泄されるため、腎機能障害のある患者では、下表を目安に用量調節すること。,,,

    腎機能障害

    クレアチニンクリアランス(mL/min)
    血清クレアチニン値(mg/dL)注1)

    通常
    投与量

    最大
    投与量

    中等度

    30≤CrCl<50
    男性:1.5<Cr≤2.5
    女性:1.3<Cr≤2.0

    25mg
    1日1回

    50mg
    1日1回

    重度、末期腎不全

    CrCl<30
    男性:Cr>2.5
    女性:Cr>2.0

    12.5mg
    1日1回

    25mg
    1日1回

    注1) クレアチニンクリアランスに概ね相当する値

  2. 7.2 末期腎不全患者については、血液透析との時間関係は問わない。,,

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。,
  2. 8.2 本剤投与中は、血糖を定期的に検査するとともに、経過を十分に観察し、常に投与継続の必要性について注意を払うこと。本剤を3ヵ月投与しても効果が不十分な場合、より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。
  3. 8.3 腎機能障害のある患者では本剤の排泄が遅延し血中濃度が上昇するおそれがあるので、腎機能を定期的に検査することが望ましい。,,
  4. 8.4 急性膵炎があらわれることがあるので、持続的な激しい腹痛、嘔吐等の初期症状があらわれた場合には、速やかに医師の診察を受けるよう患者に指導すること。
  5. 8.5 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。
  6. 8.6 本剤とGLP-1受容体作動薬はいずれもGLP-1受容体を介した血糖降下作用を有している。両剤を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 低血糖を起こすおそれのある以下の患者又は状態
    • 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
    • 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
    • 激しい筋肉運動
    • 過度のアルコール摂取者
    • 高齢者

    ,

  2. 9.1.2 腹部手術の既往又はイレウスの既往のある患者

    腸閉塞を含むイレウスを起こすおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 中等度腎機能障害又は重度腎機能障害のある患者、血液透析又は腹膜透析を要する末期腎不全の患者

    これらの患者には適切な用量調節を行うこと。,,,

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与を考慮すること。動物実験(ラット)において、1,000mg/kg/日(臨床での最大投与量100mg/日の約100倍の曝露量に相当する)経口投与により、胎児肋骨の欠損、形成不全及び波状肋骨の発現率の軽度増加が認められたとの報告がある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

腎機能に注意し、腎機能障害がある場合には適切な用量調節を行うこと。腎機能が低下していることが多い。,,

10. 相互作用

  • 本剤は主に腎臓から未変化体として排泄され、その排泄には能動的な尿細管分泌の関与が推察される。,

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

糖尿病用薬:

  • インスリン製剤
  • スルホニルウレア剤
  • チアゾリジン系薬剤
  • ビグアナイド系薬剤
  • α-グルコシダーゼ阻害剤
  • 速効型インスリン分泌促進薬
  • GLP-1受容体作動薬
  • SGLT2阻害剤等

低血糖の発現に注意すること。特に、インスリン製剤、スルホニルウレア剤又は速効型インスリン分泌促進薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するため、これらの薬剤の減量を検討すること。

糖尿病用薬(特に、インスリン製剤、スルホニルウレア剤又は速効型インスリン分泌促進薬)との併用時には、本剤の血糖降下作用の増強により、低血糖のリスクが増加するおそれがある。

ジゴキシン

本剤との併用によりジゴキシンの血漿中濃度がわずかに増加したとの報告があるので、適切な観察を行うこと。

機序不明

血糖降下作用を増強する薬剤:

  • β-遮断薬
  • サリチル酸剤
  • モノアミン酸化酵素阻害剤等

左記薬剤と本剤を併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。

左記薬剤との併用により血糖降下作用が増強されるおそれがある。

血糖降下作用を減弱する薬剤:

  • アドレナリン
  • 副腎皮質ホルモン
  • 甲状腺ホルモン等

左記薬剤と本剤を併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。

左記薬剤との併用により血糖降下作用が減弱されるおそれがある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 アナフィラキシー反応(頻度不明)
  2. 11.1.2 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、剥脱性皮膚炎(いずれも頻度不明)
  3. 11.1.3 低血糖(4.2%)

    低血糖があらわれることがある。特に、インスリン製剤又はスルホニルウレア剤との併用で重篤な低血糖症状があらわれ、意識消失を来す例も報告されている。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。,,,,,

  4. 11.1.4 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)

    AST、ALT等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

  5. 11.1.5 急性腎障害(頻度不明)
  6. 11.1.6 急性膵炎(頻度不明)

    持続的な激しい腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。海外の自発報告においては、出血性膵炎又は壊死性膵炎も報告されている。

  7. 11.1.7 間質性肺炎(頻度不明)

    咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

  8. 11.1.8 イレウス(頻度不明)

    腸閉塞を含むイレウスを起こすおそれがある。高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  9. 11.1.9 横紋筋融解症(頻度不明)

    筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがある。

  10. 11.1.10 血小板減少(頻度不明)
  11. 11.1.11 類天疱瘡(頻度不明)

    水疱、びらん等があらわれた場合には、皮膚科医と相談し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1~2%未満

頻度不明

神経系障害

浮動性めまい、感覚鈍麻

頭痛

眼障害

糖尿病網膜症の悪化

耳及び迷路障害

回転性めまい

心臓障害

上室性期外収縮、心室性期外収縮、動悸

呼吸、胸郭及び縦隔障害

鼻咽頭炎

上気道感染

胃腸障害

腹部不快感(胃不快感を含む)、腹部膨満、腹痛、上腹部痛、悪心、便秘、下痢、鼓腸、胃ポリープ、胃炎、萎縮性胃炎、びらん性胃炎、歯周炎、胃食道逆流性疾患、口内炎

嘔吐

肝胆道系障害

肝機能異常

皮膚及び皮下組織障害

発疹、湿疹、冷汗、多汗症

皮膚血管炎、じん麻疹、血管性浮腫、そう痒症

筋骨格系及び結合組織障害

関節痛、筋肉痛、四肢痛、背部痛、RS3PE症候群

全身障害

空腹、浮腫、倦怠感

臨床検査

心電図T波振幅減少、体重増加、赤血球数減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、白血球数増加、ALT増加、AST増加、γ-GTP増加、血中ビリルビン増加、血中LDH増加、CK増加、血中コレステロール増加、血中尿酸増加、血中尿素増加、血中クレアチニン増加、血中ブドウ糖減少、低比重リポ蛋白増加、血中トリグリセリド増加、尿中蛋白陽性

13. 過量投与

  1. 13.1 処置

    血液透析によるシタグリプチンの除去はわずかである。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

15. その他の注意

15.2 非臨床試験に基づく情報

雌雄ラットに本剤50、150及び500mg/kg/日を2年間経口投与したがん原性試験では、500mg/kg/日群の雄ラットにおいて肝腺腫及び肝がんの発現率が増加し、同群の雌ラットにおいて肝がんの発現率が増加したとの報告がある。このラットの投与量は、臨床での最大投与量100mg/日の約58倍の曝露量に相当する。
雌雄マウスに本剤50、125、250及び500mg/kg/日を2年間経口投与したがん原性試験では、本剤500mg/kg/日(臨床での最大投与量100mg/日の約68倍の曝露量に相当する)までの用量で、いずれの臓器においても腫瘍の発現率は増加しなかった。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 単回投与

    健康成人に、シタグリプチン12.5~100mgを空腹時単回経口投与した場合、シタグリプチンは速やかに吸収され、投与後2~5時間に最高血漿中濃度(Cmax)に達し、半減期(t1/2)は9.6~12.3時間であった(表1)。シタグリプチンの血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC0–∞)は用量にほぼ比例して増加した1) 。

    表1 健康成人における空腹時単回経口投与後の薬物動態パラメータ

    AUC0–∞
    (μM・hr)

    Cmax
    (nM)

    Tmax
    (hr)

    t1/2
    (hr)

    12.5mg

    0.96±0.15

    59±7

    4

    12.3±0.8

    25mg

    2.04±0.35

    149±33

    5

    11.6±1.8

    50mg

    3.76±0.63

    309±83

    2

    11.4±2.4

    100mg

    8.65±1.64

    959±307

    2

    9.6±0.9

    n=6、平均±標準偏差
    Tmax:中央値

  2. 16.1.2 反復投与

    健康成人に、シタグリプチン25~400mgを1日1回10日間反復経口投与した場合、血漿中濃度は2日目で定常状態に達し、反復投与による蓄積はほとんど認められなかった。累積係数は1.03~1.19倍であった2) 。

  3. 16.1.3 生物学的同等性試験
    • 〈シタグリプチン錠50mg「日新」〉
    • シタグリプチン錠50mg「日新」とジャヌビア錠50mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(シタグリプチンとして50mg)健康成人男性に絶食時単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された3) 。
      表2 薬物動態パラメータ(生物学的同等性、錠50mg)

      判定パラメータ

      参考パラメータ

      AUC0-48
      (ng・hr/mL)

      Cmax
      (ng/mL)

      Tmax
      (hr)

      T1/2
      (hr)

      シタグリプチン錠50mg「日新」

      1759.2±236.9

      200.03±61.31

      2.5±1.4

      9.35±1.25

      ジャヌビア錠50mg

      1758.4±227.4

      197.14±50.65

      2.6±1.4

      9.56±1.35

      (Mean±S.D., n=42)

    • 血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
    • 〈シタグリプチン錠100mg「日新」〉

      シタグリプチン錠100mg「日新」とジャヌビア錠100mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(シタグリプチンとして100mg)健康成人男性に絶食時単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された4) 。

      表3 薬物動態パラメータ(生物学的同等性、錠100mg)

      判定パラメータ

      参考パラメータ

      AUC0-48
      (ng・hr/mL)

      Cmax
      (ng/mL)

      Tmax
      (hr)

      T1/2
      (hr)

      シタグリプチン錠100mg「日新」

      3406.7±407.6

      457.16±121.15

      2.4±1.4

      8.68±0.90

      ジャヌビア錠100mg

      3382.8±301.6

      454.01±115.77

      2.5±1.5

      8.61±0.76

      (Mean±S.D., n=43)

    • 血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.2 吸収

  1. 16.2.1 バイオアベイラビリティ

    健康成人に、シタグリプチン100mgを投与した時の経口バイオアベイラビリティは約87%であった5) (外国人データ)。

  2. 16.2.2 食事の影響

    健康成人に、シタグリプチン50mgを食後に単回経口投与した場合、空腹時に比べてCmaxは37%増加したが、AUC0–∞及びTmaxに差はなかった(表4)6) 。

    表4 健康成人における空腹時及び食後投与時の薬物動態パラメータ

    AUC0–∞
    (μM・hr)

    Cmax
    (nM)

    Tmax
    (hr)

    t1/2
    (hr)

    空腹時

    4.08±0.52

    366±93

    2.5(1.5, 6.0)

    12.2±1.7

    食後

    3.99±0.64

    500±154

    2.0(0.5, 6.0)

    12.3±1.8

    n=12、平均±標準偏差
    Tmax:中央値(最小値、最大値)

16.3 分布

  1. 16.3.1 血漿タンパク結合

    シタグリプチンのin vitro血漿タンパク結合率は38%であった7) 。

16.4 代謝

  1. 16.4.1 シタグリプチンは、代謝を受けにくく、主に未変化体として尿中に排泄される。健康成人(外国人)に14C-シタグリプチンの経口投与後、放射能の約16%がシタグリプチンの代謝物として排泄された8) 。6種類の代謝物が検出されたが、微量であり8) 、シタグリプチンの血漿中ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP-4)阻害活性に影響しないと考えられる。
  2. 16.4.2 シタグリプチンの消失において代謝の関与は少ない。In vitro試験では、シタグリプチンの代謝にCYP3A4が主に関与し、また、CYP2C8も関与することが示された。また、シタグリプチンはCYP3A4、2C8、2C9、2D6、1A2、2C19及び2B6を阻害せず、CYP3A4を誘導しなかった9) 。

16.5 排泄

  1. 16.5.1 健康成人にシタグリプチン25~100mgを単回経口投与した場合、シタグリプチンの79~88%(推測値)は尿中に未変化体として排泄され、腎クリアランスは397~464mL/minであった1)。
  2. 16.5.2 健康成人(外国人)に14C-シタグリプチンを経口投与後、1週間以内に投与放射能の約13%が糞中に、87%が尿中に排泄された8) 。シタグリプチンの消失は主に腎排泄によるもので、能動的な尿細管分泌が関与する。

    シタグリプチンはP-糖タンパク質及び有機アニオントランスポーター(hOAT3)の基質である10) 。In vitro試験で、P-糖タンパク質を介するシタグリプチンの輸送はシクロスポリンにより阻害され、hOAT3を介するシタグリプチンの取込みは、プロベネシド、イブプロフェン、フロセミド、フェノフィブリック酸、キナプリル、インダパミド及びシメチジンで阻害された。また、シタグリプチンは500μMまでの濃度では、P-糖タンパク質を介するジゴキシンの輸送を阻害しなかったが、hOAT3を介するシメチジンの取込みには弱い阻害作用を示した(IC50:160μM)。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1 腎機能障害患者

    シタグリプチン50mg単回経口投与時の薬物動態パラメータは表5のとおりであった。中等度、重度腎機能障害患者、血液透析が必要な末期腎不全患者のAUC0–∞は、正常腎機能を有する健康成人のそれぞれ約2.3倍、約3.8倍、約4.5倍であり、腎機能障害の程度に応じて上昇した。血液透析が必要な末期腎不全患者では、投与後4時間から3~4時間の血液透析により、透析液中に投与量の13.5%が除去された11),12) (外国人データ)。なお、腎機能障害患者を対象とした反復投与による薬物動態試験は実施されていない。,,,,

    表5 腎機能障害別のシタグリプチン50mg単回経口投与時の薬物動態パラメータ

    正常
    (n=82)

    軽度の腎機能障害

    (n=6)

    中等度の腎機能障害
    (n=6)

    重度の腎機能障害
    (n=6)

    血液透析が必要な末期腎不全患者
    (n=6)

    AUC0–∞(μM・hr)
    平均の比注2)

    4.40注3)

    7.09

    9.96

    16.6

    19.8

    1.61

    2.26

    3.77

    4.50

    Cmax(nM)
    平均の比注2)

    391

    527

    560

    684

    556

    1.35

    1.43

    1.75

    1.42

    t1/2(hr)

    13.1

    16.1

    19.1

    22.5

    28.4

    腎クリアランス
    (mL/min)
    平均の比注2)

    339

    242

    126

    60.2

    該当なし

    0.71

    0.37

    0.18

    該当なし

    平均
    腎機能の程度[CrCl(mL/min/1.73m2)]:正常(>80)、軽度(50~80)、中等度(30~50)、重度(<30)、血液透析が必要な末期腎不全患者

    注2) 平均の比=正常群の平均に対する腎機能障害別の平均との比

    注3) シタグリプチン1.5~600mg単回経口投与した正常腎機能の健康成人は50mgに用量補正した

  2. 16.6.2 肝機能障害患者

    シタグリプチン100mgを単回経口投与した場合、中等度肝機能障害患者(Child-Pughスコア7~9)では、シタグリプチンの平均AUC0–∞及び平均Cmaxは、健康成人に比べてそれぞれ約21%及び13%増加した13) (外国人データ)。重度肝機能障害患者(Child-Pughスコア9超)での臨床経験はない。

  3. 16.6.3 高齢者

    健康な高齢者(65~80歳)及び若年者(18~45歳)にシタグリプチン50mgを単回経口投与した場合、高齢者は若年者に比べてシタグリプチンのAUC0–∞、Cmaxがそれぞれ31%、23%高かった。腎クリアランスが高齢者では若年者に比べて31%低下していた14) (外国人データ)。

16.7 薬物相互作用

  1. 16.7.1 ボグリボースとの併用

    健康成人にシタグリプチン50mg 1日1回(朝食前)及びボグリボース0.3mg 1日3回(毎食直前)を3日間併用反復経口投与した場合、ボグリボースはシタグリプチンの薬物動態に影響を及ぼさなかった15) 。一方、2型糖尿病患者にシタグリプチン100mg 1日1回(朝食直前)及びボグリボース0.2mg 1日3回(毎食直前)を3日間併用反復経口投与した場合、シタグリプチンのAUC0–24hr及びCmaxはシタグリプチン単独投与と比べて低下した(それぞれ17%及び34%)が、シタグリプチンの用量調節は必要ないと考えられた16) 。

  2. 16.7.2 ジゴキシンとの併用

    健康成人にシタグリプチン100mgとジゴキシン0.25mgを10日間併用投与した場合、ジゴキシンのAUC0–24hr及びCmaxはわずかに上昇した(それぞれ11%及び18%)17) (外国人データ)。

  3. 16.7.3 シクロスポリンとの併用

    健康成人にシタグリプチン100mgとシクロスポリン600mgを併用投与した場合、シタグリプチンのAUC0–∞及びCmaxはそれぞれ29%及び68%上昇した18) (外国人データ)。

  4. 16.7.4 メトホルミンとの併用

    2型糖尿病患者にシタグリプチン50mg 1日2回とメトホルミン1,000mg 1日2回を併用投与した場合、シタグリプチン及びメトホルミンは互いの薬物動態に影響を及ぼさなかった19) (外国人データ)。このデータから、シタグリプチンは有機カチオントランスポーター(OCT)を阻害しないと考えられた。

  5. 16.7.5 その他の薬剤との併用

    ロシグリタゾン20) 、グリベンクラミド21) 、シンバスタチン22) 、ワルファリン23) 及び経口避妊薬(ノルエチステロン/エチニルエストラジオール)24) との薬物相互作用試験データから、シタグリプチン200mg 1日1回はCYP3A4、2C8及び2C9を阻害しないと考えられた(外国人データ)。

16.8 その他

  • 〈シタグリプチン錠12.5mg「日新」〉

    シタグリプチン錠12.5mg「日新」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(令和2年3月19日 薬生薬審発0319第1号)」に基づき、シタグリプチン錠50mg「日新」を標準製剤としたとき、溶出挙動に基づき生物学的に同等とみなされた25) 。

  • 〈シタグリプチン錠25mg「日新」〉

    シタグリプチン錠25mg「日新」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(令和2年3月19日 薬生薬審発0319第1号)」に基づき、シタグリプチン錠50mg「日新」を標準製剤としたとき、溶出挙動に基づき生物学的に同等とみなされた26) 。

注)本剤の承認された用量は、通常、シタグリプチンとして50mg 1日1回であり、最大投与量は100mg 1日1回である。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内第Ⅱ/Ⅲ相試験(単剤療法)
    1. (1) 第Ⅱ相プラセボ対照二重盲検比較試験

      食事/運動療法を実施しても十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者(363例)を対象に、シタグリプチン25、50、100、200mg又はプラセボを1日1回12週間経口投与(朝食前)した。シタグリプチンはHbA1c値(JDS値)を初回測定時点の投与2週後から有意に低下させ、投与開始初期から血糖コントロールを改善させた。投与12週時の結果[50、100mg(臨床用量)及びプラセボ]は表1の通りであった。低血糖症の副作用発現割合は、シタグリプチンとプラセボとの間で有意差はなかった27),28) 。

      表1 プラセボ対照二重盲検比較試験(12週時)の結果

      HbA1c
      (JDS値)
      (%)

      投与前からの変化量

      プラセボとの差

      プラセボ

      0.3

      -

      シタグリプチン50mg

      −0.7

      −1.0注4)

      シタグリプチン100mg

      −0.7

      −1.0注4)

      注4) p<0.001

    2. (2) 第Ⅲ相実薬対照二重盲検比較試験

      食事/運動療法を実施しても十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者(319例)を対象に、シタグリプチン50mg 1日1回(朝食前)又はボグリボース0.2mg 1日3回(毎食直前)を12週間経口投与した。シタグリプチンはHbA1c値(JDS値)を初回測定時点の投与4週後から有意に低下させ、投与開始初期から血糖コントロールを改善させた。投与12週時の結果は表2の通りであった。低血糖症の副作用発現割合は、シタグリプチン投与群1.2%、ボグリボース投与群1.3%と同様であった29),30) 。

      表2 実薬対照二重盲検比較試験(12週時)の結果

      HbA1c
      (JDS値)
      (%)

      食後2時間
      血糖値
      (mg/dL)

      空腹時
      血糖値
      (mg/dL)

      投与前からの変化量

      ボグリボースとの差

      投与前からの変化量

      ボグリボースとの差

      投与前からの変化量

      ボグリボースとの差

      ボグリボース0.2mg

      −0.3

      −0.4注5)

      −32

      −19注5)

      −9

      −11注5)

      シタグリプチン50mg

      −0.7

      −51

      −20

      注5) p<0.001

    3. (3) 第Ⅲ相長期投与試験

      食事/運動療法を実施しても十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者(177例)を対象に、シタグリプチン50mgあるいは100mg(増量時)1日1回を52週間経口投与(朝食前)した。シタグリプチンはHbA1c値(JDS値)を初回測定時点の投与4週後から有意に低下させ、投与開始初期から血糖コントロールを改善し、52週にわたって安定した血糖コントロールが得られた。52週における低血糖症の副作用発現割合は、0.6%であった31),32) 。

  2. 17.1.2 国内第Ⅲ相試験(併用療法)
    1. (1) グリメピリド、ピオグリタゾン、メトホルミン、ボグリボース、又は速効型インスリン分泌促進薬(ナテグリニド・ミチグリニド)との併用試験

      食事/運動療法に加えて、経口血糖降下剤(グリメピリド33),34) :146例、ピオグリタゾン35),36) :134例、メトホルミン37),38) :149例、ボグリボース39),40) :133例、ナテグリニド又はミチグリニド41),42) :155例)で十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者を対象にシタグリプチン50mg又はプラセボを1日1回、これらの基礎治療に加えて経口投与(朝食前)した。いずれの試験においても、シタグリプチンはHbA1c値(JDS値)を初回測定時点の投与4週後から有意に低下させ、投与開始初期から血糖コントロールを改善させた。投与12週時の結果は表3の通りであった。その後、シタグリプチン50mgあるいは100mg(増量時)の継続投与において、52週にわたって安定した血糖コントロールが得られた。52週までの併用投与時(長期投与例)における低血糖症の副作用発現割合は、グリメピリド併用時5.3%(7例/131例)、ピオグリタゾン併用時0.8%(1例/133例)、メトホルミン併用時0.7%(1例/145例)、ボグリボース併用時0.8%(1例/133例)、ナテグリニド又はミチグリニド併用時6.5%(10例/153例)であった。

      表3 グリメピリド、ピオグリタゾン、メトホルミン、ボグリボース、又は速効型インスリン分泌促進薬との併用試験の結果
      [二重盲検比較試験(12週時)]

      試験名

      HbA1c
      (JDS値)
      (%)

      投与前からの変化量

      両群の差

      グリメピリド併用試験

      グリメピリド
      単独投与群

      0.3

      −0.8注6)

      シタグリプチン
      併用投与群

      −0.5

      ピオグリタゾン併用試験

      ピオグリタゾン
      単独投与群

      0.4

      −0.8注6)

      シタグリプチン
      併用投与群

      −0.4

      メトホルミン併用試験

      メトホルミン
      単独投与群

      0.3

      −0.7注6)

      シタグリプチン
      併用投与群

      −0.4

      ボグリボース併用試験

      ボグリボース
      単独投与群

      0.2

      −0.9注6)

      シタグリプチン
      併用投与群

      −0.8

      速効型インスリン分泌促進薬併用試験

      速効型インスリン分泌促進薬
      単独投与群

      0.4

      −1.0注6)

      シタグリプチン
      併用投与群

      −0.7

      注6) p<0.001

    2. (2) インスリン製剤との併用試験

      食事/運動療法に加えて、インスリン製剤[混合型(速効型又は超速効型のインスリンの含有率が25%又は30%)、中間型、又は持効型のいずれか単剤を使用、1日投与量は8単位以上40単位以下]で十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者(266例)を対象に、シタグリプチン50mg又はプラセボを1日1回、インスリン製剤による基礎治療に加えて経口投与(朝食前)した。シタグリプチンはHbA1c値(JDS値)を初回測定時点の投与4週後から有意に低下させ、投与開始初期から血糖コントロールを改善させた。投与16週時の結果は表4の通りであった。その後、シタグリプチン50mgあるいは100mg(増量時)の継続投与において、52週にわたって安定した血糖コントロールが得られた。52週までの併用投与時(長期投与例)における低血糖症の副作用発現割合は、17.4%(45例/258例)であった43),44) 。

      表4 インスリン製剤との併用試験の結果
      [二重盲検比較試験(16週時)]

      HbA1c
      (JDS値)
      (%)

      投与前からの変化量

      両群の差

      インスリン製剤
      単独投与群

      0.3

      −0.9注7)

      シタグリプチン
      併用投与群

      −0.6

      注7) p<0.001

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

インクレチンであるglucagon-like peptide 1(GLP-1)及びglucose-dependent insulinotropic polypeptide(GIP)は、グルコース恒常性の維持にかかわるホルモンである。シタグリプチンは、DPP-4酵素を阻害し、インクレチンのDPP-4による分解を抑制する。活性型インクレチン濃度を上昇させることにより、血糖値依存的にインスリン分泌促進作用並びにグルカゴン濃度低下作用を増強し血糖コントロールを改善する45),46),47) 。

18.2 ヒトDPP-4阻害作用

ヒトDPP-4(組換え体、血清由来、CACO-2細胞由来)の活性を選択的に阻害する(in vitro)48) 。

18.3 耐糖能及び糖代謝改善作用

  1. 18.3.1 2型糖尿病患者において、シタグリプチンはDPP-4活性を阻害し、血漿中の活性型GLP-1及びGIP濃度の約2倍の上昇、インスリン及びC-ペプチドの血清中濃度の上昇、グルカゴン濃度の低下、空腹時血糖値の低下、経口グルコース負荷後又は食後過血糖の抑制をもたらした47),49) 。
  2. 18.3.2 正常マウスを用いたグルコース負荷試験において、シタグリプチンは血糖値の上昇を抑制する。また、このとき血漿中DPP-4の阻害及び血漿中GLP-1濃度の上昇が認められる46) 。
  3. 18.3.3 高脂肪食により肥満、高血糖及び高インスリン血症を呈し、耐糖能異常を示す食餌負荷肥満マウス(DIOマウス)において、シタグリプチンはグルコース負荷による血糖値の上昇を正常マウスと同程度まで抑制する46) 。
  4. 18.3.4 インスリン抵抗性と高血糖を特徴とする2型糖尿病モデルのdb/dbマウスにおいて、シタグリプチンは血糖値を正常マウスと同程度まで正常化させる48) 。

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

シタグリプチンリン酸塩(Sitagliptin Phosphate)

化学名

(3R)-3-Amino-1-[3-(trifluoromethyl)-5,6-dihydro[1, 2, 4] triazolo [4, 3-a]pyrazin-7(8H)-yl]-4-(2, 4, 5-trifluorophenyl)butan-1-one monophosphate

分子式

C16H15F6N5O・H3PO4

分子量

505.31

性状

白色の粉末である。水にやや溶けやすく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。

化学構造式

22. 包装

  • 〈シタグリプチン錠12.5mg「日新」 〉
    • 100錠[10錠(PTP)×10、乾燥剤入り]
  • 〈シタグリプチン錠25mg「日新」 〉
    • 100錠[10錠(PTP)×10、乾燥剤入り]
      100錠[バラ、乾燥剤入り]
  • 〈シタグリプチン錠50mg「日新」 〉
    • 100錠[10錠(PTP)×10、乾燥剤入り]
      300錠[バラ、乾燥剤入り]
  • 〈シタグリプチン錠100mg「日新」 〉
    • 100錠[10錠(PTP)×10、乾燥剤入り]
      300錠[バラ、乾燥剤入り]

23. 主要文献

1) Herman GA, et al. Br J Clin Pharmacol. 2011;71:429-436.

2) 片山泰之、他. 新薬と臨床. 2011;60:1139-1152.

3) 社内資料:生物学的同等性試験(錠50mg)

4) 社内資料:生物学的同等性試験(錠100mg)

5) Bergman A, et al. Biopharma Drug Dispos. 2007;28:315-322.

6) 第Ⅰ相単回経口投与試験(最終製剤の薬物動態及び薬物動態に対する食事の影響の検討)(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.20)

7) In vitro血漿タンパク結合率(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.6.4.4)

8) Vincent SH, et al. Drug Metab Dispos. 2007;35:533-538.

9) 代謝(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.6.4.5)

10) Chu XY, et al. J Pharmacol Exp Ther. 2007;321:673-683.

11) Bergman AJ, et al. Diabetes Care. 2007;30:1862-1864.

12) 腎機能障害患者における薬物動態試験(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.13)

13) Migoya EM, et al. Can J Clin Pharmacol. 2009;16:e165-170.

14) 高齢男女/成人女性/肥満成人男性における単回投与試験(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.17)

15) ボグリボースとの薬物相互作用試験(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2011年5月20日承認、審査報告書)

16) ボグリボースとの相互作用試験-2型糖尿病患者-(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.19)

17) ジゴキシンとの薬物相互作用試験(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.21)

18) Krishna R, et al. J Clin Pharmacol. 2007;47:165-174.

19) Herman GA, et al. Curr Med Res Opin. 2006;22:1939-1947.

20) Mistry GC, et al. J Clin Pharmacol. 2007;47:159-164.

21) Mistry GC, et al. Br J Clin Pharmacol. 2008;66:36-42.

22) Bergman AJ, et al. J Clin Pharmacol. 2009;49:483-488.

23) Wright DH, et al. J Clin Pharmacol. 2009;49:1157-1167.

24) Migoya E, et al. J Clin Pharmacol. 2011;51:1319-1325.

25) 社内資料:生物学的同等性試験(錠12.5mg)

26) 社内資料:生物学的同等性試験(錠25mg)

27) Iwamoto Y, et al. Endocr J. 2010;57:383-394.

28) 後期第Ⅱ相臨床試験(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.30)

29) Iwamoto Y, et al. Diabetes Obes Metab. 2010;12:613-622.

30) 第Ⅲ相二重盲検比較試験-2型糖尿病-(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.32)

31) Odawara M, et al. Diabetol Int. 2011;2:94-105.

32) 第Ⅲ相臨床試験-2型糖尿病患者における長期投与試験-(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.46)

33) Tajima N, et al. Diabetol Int. 2011:2:32-44.

34) 第Ⅲ相臨床試験-2型糖尿病患者におけるグリメピリド併用試験-(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.35)

35) Kashiwagi A, et al. J Diabetes Investig. 2011;2:381-390.

36) 第Ⅲ相臨床試験-2型糖尿病患者を対象としたピオグリタゾン併用試験-(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.33)

37) Kadowaki T, et al. J Diabetes Investig. 2013;4:174-181.

38) 第Ⅲ相臨床試験-2型糖尿病患者におけるメトホルミン併用試験-(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.7.6.34)

39) Tajima N, et al. J Diabetes Investig. 2013;4:595-604.

40) 国内第Ⅲ相ボグリボース併用試験(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2011年5月20日承認、審査報告書)

41) Tajima N, et al. Diabetol Int. 2016;7:155-166.

42) 国内第Ⅲ相臨床試験-速効型インスリン分泌促進剤併用試験-(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2014年5月23日承認、審査報告書)

43) Kadowaki T, et al. Diabetol Int. 2013;4:160-172.

44) 国内第Ⅲ相臨床試験-2型糖尿病患者におけるインスリン併用試験-(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2011年9月16日承認、審査報告書)

45) Drucker DJ, Diabetes Care. 2003;26:2929-2940.

46) Kim D, et al. J Med Chem. 2005;48:141-151.

47) Herman GA, et al. J Clin Endocrinol Metab. 2006;91:4612-4619.

48) シタグリプチンのin vitro及びin vivo薬理試験(ジャヌビア錠・グラクティブ錠:2009年10月16日承認、申請資料概要2.6.2.2)

49) Nonaka K, et al. Diabetes Res Clin Pract. 2008;79:291-298.

24. 文献請求先及び問い合わせ先

日新製薬株式会社 安全管理部

〒994-0069 山形県天童市清池東二丁目3番1号

TEL 023-655-2131 FAX 023-655-3419
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26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

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