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フェキソフェナジン塩酸塩錠30mg「日新」/フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg「日新」

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
12.臨床検査結果に及ぼす影響
13.過量投与
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.6特定の背景を有する患者
16.7薬物相互作用
16.8その他
17.臨床成績
17.3その他
18.薬効薬理
18.1作用機序
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

フェキソフェナジン塩酸塩錠30mg「日新」/フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg「日新」

添付文書番号

4490023F1210_1_03

企業コード

530113

作成又は改訂年月

2024年5月改訂(第2版)
2024年1月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

87449

薬効分類名

アレルギー性疾患治療剤

承認等

フェキソフェナジン塩酸塩錠30mg「日新」

販売名コード

YJコード

4490023F2217

販売名英語表記

Fexofenadine Hydrochloride Tablets 30mg “NISSIN”

販売名ひらがな

ふぇきそふぇなじんえんさんえんじょう30mg「にっしん」

承認番号等

承認番号

22500AMX00284

販売開始年月

2013年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

フェキソフェナジン塩酸塩錠

フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg「日新」

販売名コード

YJコード

4490023F1210

販売名英語表記

Fexofenadine Hydrochloride Tablets 60mg “NISSIN”

販売名ひらがな

ふぇきそふぇなじんえんさんえんじょう60mg「にっしん」

承認番号等

承認番号

22500AMX00262

販売開始年月

2013年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

フェキソフェナジン塩酸塩錠

一般的名称

フェキソフェナジン塩酸塩

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

フェキソフェナジン塩酸塩錠30mg「日新」

有効成分1錠中
日本薬局方フェキソフェナジン塩酸塩   30mg
添加剤結晶セルロース、部分アルファー化デンプン、軽質無水ケイ酸、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、カルナウバロウ

フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg「日新」

有効成分1錠中
日本薬局方フェキソフェナジン塩酸塩   60mg
添加剤結晶セルロース、部分アルファー化デンプン、軽質無水ケイ酸、ポビドン、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、カルナウバロウ

3.2 製剤の性状

フェキソフェナジン塩酸塩錠30mg「日新」

外形
大きさ錠径6.1mm
錠厚3.7mm
重量104mg
識別コードNS 471
性状うすいだいだい色のフィルムコーティング錠

フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg「日新」

外形
大きさ錠径7.6mm
錠厚3.7mm
重量156mg
識別コードNS 472
性状うすいだいだい色のフィルムコーティング錠

4. 効能又は効果

○アレルギー性鼻炎
○蕁麻疹
○皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、アトピー性皮膚炎)に伴うそう痒

6. 用法及び用量

通常、成人にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回60mgを1日2回経口投与する。通常、7歳以上12歳未満の小児にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回30mgを1日2回、12歳以上の小児にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回60mgを1日2回経口投与する。なお、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
  • 〈アレルギー性鼻炎〉
    1. 8.2 季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。

9.7 小児等

低出生体重児、新生児、乳児、幼児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。腎機能が低下していることが多く、血中濃度が上昇する場合がある。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    エリスロマイシン,

    本剤の血漿中濃度を上昇させるとの報告がある。

    P糖蛋白の阻害による本剤のクリアランスの低下及び吸収率の増加に起因するものと推定される。

    水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤

    本剤の作用を減弱させることがあるので、同時に服用させないなど慎重に投与すること。

    水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウムが本剤を一時的に吸着することにより吸収量が減少することによるものと推定される。

    *アパルタミド

    *本剤の血漿中濃度が低下し、作用が減弱するおそれがある。

    *P糖蛋白の誘導により、本剤の血漿中濃度が低下したとの報告がある。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

      呼吸困難、血圧低下、意識消失、血管浮腫、胸痛、潮紅等の過敏症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

    2. 11.1.2 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)

      AST、ALT、γ-GTP、Al-P、LDHの上昇等の肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

    3. 11.1.3 無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少(0.2%)、好中球減少(0.1%未満)

    11.2 その他の副作用

    0.1~5%未満

    0.1%未満

    頻度不明

    精神神経系

    頭痛、眠気、疲労、倦怠感、めまい、不眠、神経過敏

    悪夢、睡眠障害、しびれ感

    消化器

    嘔気、嘔吐、口渇、腹痛、下痢、消化不良

    便秘

    過敏症

    そう痒

    蕁麻疹、潮紅、発疹

    血管浮腫

    肝臓

    AST上昇、ALT上昇

    腎臓・泌尿器

    頻尿

    排尿困難

    循環器

    動悸、血圧上昇

    その他

    呼吸困難、味覚異常、浮腫、胸痛、月経異常

    発現頻度は使用成績調査を含む

    12. 臨床検査結果に及ぼす影響

    アレルゲン皮内反応を抑制するため、アレルゲン皮内反応検査を実施する3~5日前から本剤の投与を中止すること。

    13. 過量投与

    1. 13.1 症状

      外国での過量投与症例として高用量を服用した2例の報告があり、1800mgを服用した症例では症状はなく、3600mgを服用した症例では、めまい、眠気及び口渇がみられた。

    2. 13.2 処置

      本剤は血液透析によって除去できない。

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤交付時の注意

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

    16. 薬物動態

    16.1 血中濃度

    1. 16.1.1 生物学的同等性試験
    • 〈フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg「日新」〉
    • フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg「日新」とアレグラ錠60mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(フェキソフェナジン塩酸塩として60mg)健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された1)
    • 判定パラメータ

      参考パラメータ

      AUC0-24
      (ng・hr/mL)

      Cmax
      (ng/mL)

      Tmax
      (hr)

      T1/2
      (hr)

      フェキソフェナジン
      塩酸塩錠60mg「日新」

      1754.22±554.80

      259.65±106.20

      2.1±1.1

      4.7±0.5

      アレグラ錠60mg

      1753.44±475.65

      272.14±99.46

      1.9±1.0

      4.9±0.6

      (Mean±S.D., n=48)

    • 血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

    16.6 特定の背景を有する患者

    1. 16.6.1 高齢者

      65歳以上の健康高齢者20例にフェキソフェナジン塩酸塩カプセル80mg1) を単回投与したときのフェキソフェナジンのAUC0-∞は2906ng・hr/mL、Cmaxは418ng/mL、t1/2は15.2hrであった。これらの値は健康若年者における値のそれぞれ1.6、1.6、1.1倍であった。なお、忍容性は良好であった2),3) (外国人データ)。

    1) 成人における本剤の承認用量は1回60mg、1日2回である。

    16.7 薬物相互作用

    1. 16.7.1 エリスロマイシン

      健康成人男子18例にフェキソフェナジン塩酸塩円形錠2) 1回120mg1日2回1) とエリスロマイシン1回300mg1日4回7日間併用して反復経口投与したとき、血漿中フェキソフェナジンのCmaxはフェキソフェナジン塩酸塩単独投与時の約2倍に上昇した。一方、血漿中エリスロマイシン濃度には、併用による影響はなかった4),5)
      この血漿中フェキソフェナジン濃度上昇の機序は動物試験から、P糖蛋白の阻害によるフェキソフェナジンのクリアランスの低下及び吸収率の増加に起因するものと推定された6),

    2) フェキソフェナジン塩酸塩円形錠とフェキソフェナジン塩酸塩錠60mgは生物学的に同等であった7)

    1. 16.7.2 水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤

      健康成人男子22例にフェキソフェナジン塩酸塩カプセル120mg1) の投与15分前に水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤を単回投与したとき、フェキソフェナジンのAUC0-30及びCmaxはフェキソフェナジン塩酸塩単独投与時の約40%減少した8) (外国人データ)。

    16.8 その他

    • 〈フェキソフェナジン塩酸塩錠30mg「日新」〉

      フェキソフェナジン塩酸塩錠30mg「日新」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日 薬食審査発第1124004号)」に基づき、フェキソフェナジン塩酸塩60mg錠を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判断され、生物学的に同等とみなされた9)

    17. 臨床成績

    17.3 その他

    1. 17.3.1 心血管系へ及ぼす影響
      1. (1) 成人の季節性アレルギー性鼻炎患者にフェキソフェナジン塩酸塩を1回240mg3) まで1日2回2週間投与したとき、プラセボと比較して、QTc間隔の有意な変化は見られなかった10),11) (外国人データ)。

        3) 成人における本剤の承認用量は1回60mg、1日2回である。

      2. (2) 健康成人にフェキソフェナジン塩酸塩を1回60mg1日2回6ヵ月、1回400mg3) 1日2回1週間及び240mg1日1回3) 1年間投与しても、プラセボに比して、QTc間隔の有意な変動はみられなかった12),13),14) (外国人データ)。
      3. (3) 健康成人男子を対象にしたエリスロマイシンとの薬物相互作用の検討(フェキソフェナジン塩酸塩1回60mg及び120mg1日2回7日間、エリスロマイシン1回300mg1日4回7日間)において、併用により血漿中フェキソフェナジン塩酸塩濃度が約2倍に上昇した場合でもQTcなどの心電図を含め安全性に問題はみられなかった5),
      4. (4) Cmaxが承認用量投与時の10倍以上となる条件下での検討において、心電図への影響はなく、有害事象の増加も認められなかった13),15) (外国人データ)。
      5. (5) フェキソフェナジン塩酸塩にはクローン化したヒト心筋遅延整流K+チャネルに対する影響は認められていない16)

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    フェキソフェナジン塩酸塩は抗原抗体反応に伴って起こる肥満細胞からのヒスタミンなどのケミカルメディエーターの遊離を抑制すると共に、ヒスタミンのH1作用に拮抗することにより、アレルギー症状を緩和する17)

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    フェキソフェナジン塩酸塩(Fexofenadine Hydrochloride)

    化学名

    2-(4-{(1RS)-1-Hydroxy-4-[4-(hydroxydiphenylmethyl) piperidin-1-yl]butyl}phenyl)-2-methylpropanoic acid monohydrochloride

    分子式

    C32H39NO4・HCl

    分子量

    538.12

    性状

    白色の結晶性の粉末である。メタノールに極めて溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすく、水に溶けにくい。メタノール溶液(3→100)は旋光性を示さない。結晶多形が認められる。

    化学構造式

    22. 包装

    • 〈フェキソフェナジン塩酸塩錠30mg「日新」〉

      100錠[10錠(PTP)×10]

    • 〈フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg「日新」〉

      100錠[10錠(PTP)×10]
      500錠[10錠(PTP)×50]

    23. 主要文献

    1) 社内資料:生物学的同等性試験(錠60mg)

    2) 高齢者における薬物動態(アレグラ錠:2000年9月22日承認、申請資料概要ヘ.Ⅲ.3.(2))

    3) 高齢者における安全性の検討試験(アレグラ錠:2000年9月22日承認、申請資料概要ト.Ⅴ.2.(1))

    4) 浦江明憲 他:臨床薬理.2000;31(5):639-48

    5) エリスロマイシンとの相互作用(アレグラ錠:2000年9月22日承認、申請資料概要ヘ.Ⅲ.2.(1)、ト.Ⅰ.5.(1))

    6) 薬物相互作用(イヌ)(アレグラ錠:2000年9月22日承認、申請資料概要ヘ.Ⅱ.5.(3))

    7) 生物学的同等性試験(アレグラ錠:2000年9月22日承認、申請資料概要ヘ.Ⅲ.4.(2))

    8) オメプラゾール及び水酸化アルミニウムゲル・水酸化マグネシウムとの相互作用(アレグラ錠:2000年9月22日承認、申請資料概要ヘ.Ⅲ.2.(3)(4))

    9) 社内資料:生物学的同等性試験(錠30mg)

    10) Pratt C M,et al.:Am J Cardiol.1999;83:1451-4

    11) アレルギー性鼻炎における用量反応性(アレグラ錠:2000年9月22日承認、申請資料概要ト.Ⅳ.2.(1))

    12) Pratt C,et al.:Clin Exp Allergy.1999;29(Suppl.3):212-6

    13) 高用量における心電図の検討試験(アレグラ錠:2000年9月22日承認、申請資料概要ト.Ⅰ.5.(4))

    14) 健康成人長期投与試験(アレグラ錠:2000年9月22日承認、申請資料概要ト.Ⅴ.1.(1)、ト.Ⅴ.1.(2))

    15) 健康成人長期投与試験(アレグラ錠:2000年9月22日承認、申請資料概要ヘ.Ⅲ.3.(1))

    16) QTc間隔延長の可能性に関する検討(アレグラ錠:2000年9月22日承認、申請資料概要ホ.Ⅱ.2.(1))

    17) 第十八改正日本薬局方解説書.東京:廣川書店;2021.C4567-4571

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    日新製薬株式会社 安全管理部

    〒994-0069 山形県天童市清池東二丁目3番1号

    TEL 023-655-2131 FAX 023-655-3419
    E-mail:d-info@yg-nissin.co.jp

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売元

    日新製薬株式会社

    山形県天童市清池東二丁目3番1号

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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