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処方箋医薬品注)
強直間代発作(全般けいれん発作、大発作)
焦点発作(ジャクソン型発作を含む)
プリミドンとして、通常成人は治療初期3日間は1日0.25gを就寝前に経口投与する。以後3日間毎に0.25gずつ増量して、症状によっては発作の消長を考慮して、1日量1.5gまで漸増し、2~3回に分割経口投与する。なお、必要によっては1日量2.0gまで増量することができる。小児に対しては、治療初期3日間は1日0.125gを就寝前に経口投与する。以後3~4日間毎に0.125gずつ増量して、次の標準投与量まで漸増し2~3回に分割経口投与する。
2歳まで 0.25~0.50g
3~5歳まで 0.50~0.75g
6~15歳まで 0.75~1.00g
症状によっては発作の消長を考慮して、さらに増量してもよい。
呼吸抑制を起こすおそれがある。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがある。
呼吸抑制を起こすおそれがある。
本剤の作用が強くあらわれるおそれがある。
血圧低下や心拍数減少を起こすおそれがある。
甲状腺機能の異常をきたすおそれがある。
症状の悪化、また、血中濃度上昇のおそれがある。
授乳を避けさせること。母乳中に移行し、乳児に過度の眠気を起こすおそれがある。
*ミフェプリストン・ミソプロストール
*ミフェプリストンの血中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがあるので、本剤の影響がなくなるまで投与しないこと。
*本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用による。
カルバマゼピン
相互に血中濃度が低下することがある。
本剤又はカルバマゼピンの肝薬物代謝酵素誘導作用により、代謝が促進される。
ラモトリギン
ラモトリギンの血中濃度が低下することがある。
本剤がラモトリギンのグルクロン酸抱合を促進する。
*ルフィナミド
*ルフィナミドの血中濃度が低下する可能性がある。
*機序は不明である。
*スチリペントール
*本剤の血中濃度上昇や薬理学的相互作用により中枢神経抑制作用が増強されるおそれがある。併用する場合には、必要に応じて本剤を減量する、血中濃度を測定するなど、注意して投与すること。
*スチリペントールは本剤の肝代謝酵素を阻害する。また、本剤とスチリペントールは共に中枢神経抑制作用を有する。
ドキシサイクリン
ドキシサイクリンの血中濃度半減期が短縮することがある。
本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、ドキシサイクリンの代謝が促進される。
*エンシトレルビル フマル酸*ベルモスジルメシル酸塩*レボノルゲストレル
*これら薬剤の血中濃度が低下し、作用が減弱するおそれがある。
*本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、これら薬剤の代謝が促進されるおそれがある。
*ワルファリンカリウム
*ワルファリンの作用を減弱することがあるので、併用する場合には血液凝固能の変動に十分注意しながら投与すること。
*本剤がワルファリンの肝薬物代謝酵素を誘導する。
メチルフェニデート
本剤の作用が増強されることがあるので、このような場合には、減量するなど慎重に投与すること。
メチルフェニデートにより本剤の肝代謝が抑制されると考えられている。
中枢神経抑制剤
三環系抗うつ剤
抗ヒスタミン剤
アルコール
相互に作用が増強されることがあるので、このような場合には、減量するなど慎重に投与すること。
本剤とこれらの薬剤の中枢神経抑制作用による。
モノアミン酸化酵素阻害剤
機序は不明である。
チアジド系降圧利尿剤
起立性低血圧が増強されることがあるので、このような場合には、減量するなど慎重に投与すること。
機序は不明であるが、高用量のフェノバルビタールは血圧を低下させると考えられている。
アセタゾラミド
クル病、骨軟化症があらわれやすい。
本剤によるビタミンD分解促進、アセタゾラミドによる代謝性アシドーシス、腎尿細管障害の影響が考えられている。
*アセトアミノフェン *トラマドール塩酸塩・アセトアミノフェン配合剤
*本剤の長期連用者は、アセトアミノフェンの代謝物による肝障害を生じやすくなる。*また、トラマドールの血中濃度が低下し作用が減弱する可能性がある。
*本剤の肝薬物代謝酵素誘導により、アセトアミノフェンから肝毒性を持つN-アセチル-p-ベンゾキノンイミンへの代謝が促進されると考えられている。*また、本剤の肝代謝酵素誘導作用により、トラマドールの代謝が促進される。
*コール酸
*肝毒性のある胆汁酸異常代謝産物が増加することで、肝トランスアミナーゼの上昇が認められることがあるので、コール酸との併用は治療上の有益性が危険性を上回る場合のみとすること。
*本剤の活性代謝物であるフェノバルビタールは、コレステロールから胆汁異常代謝産物の合成を促進する作用を有していると考えられることから、原疾患を悪化させるおそれがある。
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、不安、不眠、けいれん、悪心、幻覚、妄想、興奮、錯乱又は抑うつ状態等の離脱症状があらわれることが報告されている。
頻度不明
過敏症
猩紅熱様・麻疹様・中毒疹様発疹
血液
巨赤芽球性貧血、白血球減少、血小板減少
肝臓
肝機能検査値の異常
腎臓
蛋白尿等の腎障害
精神神経系
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下、眩暈、頭痛、倦怠感、錯乱、妄想、情動変化、神経過敏、酩酊状態、記憶障害、構音障害、性格変化、運動失調
循環器
心悸亢進
眼
複視、眼振
消化器
悪心・嘔吐
骨・歯
クル病、骨軟化症、歯牙の形成不全
その他
甲状腺機能検査値(血清T4値等)の異常、ヘマトポルフィリン尿、流涎
嗜眠、構音障害、眼振、眼筋麻痺、運動失調、深部腱反射消失、意識消失、呼吸抑制、昏睡、結晶尿等があらわれることがある。
特異的な解毒剤は知られていないので、胃洗浄、活性炭や下剤を投与し、尿のアルカリ化、強制利尿により薬物の排泄を促進させる。また、呼吸管理を行うなどの適切な処置を行う。重症の場合は血液透析を考慮する。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健康成人3例、空腹時600mg 1回投与1)
測定対象
Tmax
(h)
Cmax
(μg/mL)
t1/2
プリミドン
12±0
8.99±1.18
19.4±2.2
フェノバルビタール
52±11
0.30±0.05
125±20
フェニルエチルマロンアミド
36±0
0.35±0.06
26.5±1.0
平均値±標準誤差
ラットにプリミドン投与後の肝、血漿、脳内におけるプリミドン、フェノバルビタール濃度を測定した報告では、肝と脳において組織と血漿中濃度に相関関係が認められた2)。
出産時の女性10人にプリミドン250mgを投与したときの母体の血中濃度は0.3~7.2μg/mLで、その臍帯血中濃度は0~8.3μg/mLである3)(外国人データ)。また、母体血清中濃度が4.8、5.5μg/mLのとき、新生児の血清中濃度はそれぞれ5.4、5.5μg/mLであり、母体に対する比はそれぞれ112.5%、100.0%(母体血清中濃度を100とする)である4)。
母乳中濃度が母体血清中濃度の約80%であったとの報告がある5)。
髄液/血清中濃度比が0.94±0.04であるとの報告がある6)。
血漿蛋白結合率は約20%であった7)。
フェノバルビタール及びフェニルエチルマロンアミドであり、いずれも薬理活性を有する8),9)。
主として肝臓で一部が酸化を受けてフェノバルビタールとフェニルエチルマロンアミドになる8),9)。
主として尿中に排泄される10)。
投与後81時間における尿中排泄率はプリミドンとして20%、フェノバルビタールとして4%、フェニルエチルマロンアミドとして48%であった10)(ウサギ、400mg/kg 1回投与)。
血液透析を4時間受けている慢性腎不全患者4人で、透析2時間前にプリミドン250mg又は500mgを1回投与した時、血漿クリアランスは97.7mL/分、半減期は5.1時間であった11)。
てんかんの重症度や症例によって違いはあるが、一般にプリミドンは3~12μg/mLが、フェノバルビタールは10~30μg/mLが目安として示されている12),13)。
プリミドンは、一部、体内で酸化を受けてフェノバルビタールとフェニルエチルマロンアミドに変化するが、この二つの代謝物も抗けいれん作用を有することから、プリミドンの臨床効果には代謝物の作用も寄与していると考えられている8),9)。
プリミドンはフェノバルビタールに類似した抗けいれん作用を示す。マウス及びラットを用いた実験で、最大電撃けいれんの抑制、電撃けいれん閾値の上昇、ペンテトラゾールけいれんの抑制等の抗けいれん作用を示すが、最大電撃けいれん抑制作用が強いのが特徴で、この作用についてはフェノバルビタールやフェニトインよりもすぐれている14),15)。
プリミドン(Primidone)
5-Ethyl-5-phenyl-2,3-dihydropyrimidine-4,6(1H,5H)-dione
C12H14N2O2
218.25
白色の結晶性の粉末又は粒で、においはなく、味は僅かに苦い。N,N-ジメチルホルムアミドにやや溶けやすく、ピリジンにやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくく、水に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
279~284℃
100錠[プラスチックボトル;バラ]
100g[プラスチックボトル;バラ]
1) Sato J., et al.:J. Pharmacobio-Dyn. 1992;15(9):467-472
2) Carl G. F., et al.:Res. Commun. Chem. Pathol. Pharmacol. 1988;61(3):365-376
3) Martinez G., et al.:Neurology. 1973;23(4):381-383
4) 細川清 他:医学のあゆみ. 1978;105:941-943
5) 鈴木喜八郎 他:周産期医学. 1979;9:1259-1264
6) 木戸日出喜 他:精神神経学雑誌. 1982;84:661-679
7) Houghton G. W., et al.:Eur. J. Clin. Pharmacol. 1975;9(1):73-78
8) Baumel I. P., et al.:Arch. Neurol. 1972;27(1):34-41
9) Frey H. H. & Hahn I.:Arch. Int. Pharmacodyn. 1960;128:281-290
10) Fujimoto J. M., et al.:J. Pharmacol. Exp. Ther. 1968;159(2):379-388
11) Lee C. S., et al.:J. Pharmacol. 1982;22(7):301-308
12) 清野昌一:臨床精神医学. 1978;7:269-281
13) Buchthal F., et al.:Arch. Neurol. 1968;19(6):567-572
14) Goodman L. S., et al.:J. Pharmacol. Exp. Ther. 1953;108(4):428-436
15) Bogue J. Y., et al.:Br. J. Pharmacol. 1953;8(2):230-236
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