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日本薬局方
チアプリド塩酸塩錠
処方箋医薬品注)
プロラクチン分泌性の下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)の患者[抗ドパミン作用によりプロラクチン分泌が促進し、病態を悪化させるおそれがある。]
チアプリドとして、通常成人1日75~150mgを3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
パーキンソニズムに伴うジスキネジアの患者では、1日1回、25mgから投与を開始することが望ましい。
血圧低下があらわれやすい。
QT延長が悪化するおそれがある。
QT延長を起こしやすい。
類似化合物であるスルピリドの投与により急激な昇圧発作があらわれたとの報告がある。
悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい。
高い血中濃度が持続するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
副作用(錐体外路症状等)の発現に注意すること。高い血中濃度が持続するおそれがある。,
QT延長を起こすことが知られている薬剤
QT延長、心室性不整脈等の重篤な副作用を起こすおそれがある。
本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがあるため、併用により作用が増強するおそれがある。
ベンザミド系薬剤
フェノチアジン系薬剤
ブチロフェノン系薬剤
内分泌機能異常、錐体外路症状が発現しやすくなる。
本剤及びこれらの薬剤は抗ドパミン作用を有するため、併用により抗ドパミン作用が強くあらわれる。
ドパミン作動薬
相互に作用を減弱させることがある。
本剤は抗ドパミン作用を有するため、作用が拮抗する。
中枢神経抑制剤
相互に中枢神経抑制作用を増強させることがある。
本剤及びこれらの薬剤は中枢神経抑制作用を有する。
アルコール
ともに中枢神経抑制作用を有する。
*ボツリヌス毒素製剤
*過剰な筋弛緩があらわれるおそれがある。閉瞼不全、頸部筋脱力、呼吸困難、嚥下障害等を発現するリスクが高まるおそれがある。
*本剤及びこれらの薬剤はともに筋弛緩作用を有するため、作用が増強されるおそれがある。
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。
0.1~5%未満
0.1%未満
循環器
不整脈、頻脈、胸内苦悶、血圧上昇、血圧低下
錐体外路症状注1)
パーキンソン症候群(振戦、筋強剛、運動減少、流涎、姿勢・歩行障害等)、ジスキネジア、言語障害、咬痙、アカシジア
ジストニア、嚥下障害
内分泌
乳汁分泌、女性化乳房、月経異常
精神神経系
眠気、不眠、不安・焦燥、抑うつ、ぼんやり、性欲亢進
自律神経系
めまい・ふらつき、口渇、頭痛・頭重、脱力・倦怠感、しびれ、排尿障害、尿失禁、耳鳴
消化器
悪心・嘔吐、腹痛・胃部不快感、食欲不振、便秘、口内炎、下痢
食欲亢進、腹部膨満感
肝臓
AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇
黄疸
過敏症
発疹、そう痒感
その他
発熱、眼調節障害、ほてり、貧血
パーキンソン症候群等の錐体外路症状、昏睡等があらわれることがある。
本剤は血液透析ではわずかしか除去されない。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健康成人6例にチアプリド錠100mgを1回経口投与した場合注2)、速やかにかつほぼ完全に吸収され、血清中濃度は投与2時間後にピーク(720ng/mL)に達した後、消失半減期3.91時間で減少した1)。
授乳中のラットに14C標識チアプリドを経口投与すると、乳汁中放射能濃度は2時間後に最高値を示し、その濃度は全血中濃度の1.2倍であった。その後、全血中濃度の減少に伴って乳汁中濃度も減少した2)。
健康成人にチアプリド錠100mgを1回経口投与した場合注2)、ほとんど代謝されなかった1)。
健康成人にチアプリド錠100mgを1回経口投与した場合注2)、投与24時間後までに投与量の71.7%が未変化体、9.3%がN-脱エチル体として尿中に排泄された1)。
腎機能障害患者にチアプリド錠100mgを経口投与した場合注2)、Ccrの低下に伴って消失半減期は遅延し、中等度以上の腎機能障害患者(Ccr 60mL/min以下)では健康成人に比べて半減期は2倍以上になった3)。
腎機能障害の程度
t1/2(h)
高 度(Ccr 0~10、平均Ccr 2.9、n=5)
やや高度(Ccr 11~30、 Ccr 16.0、n=1)
中 等 度(Ccr 31~60、平均Ccr 55.3、n=3)
軽 度(Ccr 61~90、平均Ccr 69.6、n=4)
21.6
8.63
7.54
4.24
老年患者(60~79歳、平均67歳)にチアプリド錠100mgを経口投与した場合注2)、健康成人に比べ消失半減期が約1.5倍遅延したが、経口投与後の吸収は健康成人と同様に速やかであり、かつ良好であった4)。また、1日3回ずつの連続経口投与でも血清中濃度は投与1週間以内に定常状態に達し、蓄積傾向は認められなかった5)。,
Tmax(h)
Cmax(μg/mL)
AUC(μg/mL・h)
1.8±0.2
0.876±0.127
5.75±0.59
5.89±0.85
(n=6、平均±S.E.)
二重盲検比較試験として、脳血管障害性疾患で問題行動、情緒障害、自発性低下のいずれかの精神神経症状を呈する患者141例に、チアプリド塩酸塩錠25mgを1週目は3錠、2週目は症状の程度、患者の状態に応じて3錠又は6錠とし、3週目以降は3錠、6錠又は9錠とし1日3回に分割して合計6週間経口投与し、146例のプラセボ投与群と比較した注3)、6)。各症状の重症度を5段階(極めて強い、かなり強い、中等度、軽度、症状なし)で評価した。全般改善度は投与前と比較して投与2、4、6週後又は投与中止時に6段階(著明改善、中等度改善、軽度改善、不変、悪化、判定不能)で評価した。チアプリド群とプラセボ群の最終全般改善度は、中等度改善以上:57/141例(40%)・38/146例(26%)、軽度改善以上:97/141例(69%)・80/146例(55%)といずれもP<0.05でチアプリド群が有意に優っていた。また、副作用発現頻度はチアプリド群が20例(14%)29件で、プラセボ群が17例(12%)20件で両群間に有意差はなく、副作用のため投薬を中止した6例はすべてプラセボ群であった。副作用の内容としては眠気がもっとも多く、チアプリド群に10例(7%)、プラセボ群に3例(2%)と計13例あり、チアプリド群に多い傾向があった。
二重盲検比較試験として、パーキンソニズムに伴うジスキネジア及びその他のジスキネジア患者群合計108例に、チアプリド塩酸塩錠25mgをパーキンソニズムに伴うジスキネジア患者の場合は最初の3日間は1錠、2錠、3錠と漸増し、第7日まで1日3錠を維持することを原則として(パーキンソン症状の悪化がみられた場合には3錠以下で継続してもよい)、2週目は1日量6錠以下、3週目は9錠以下として3週間経口投与、その他のジスキネジア患者の場合は、1週目は1日量3錠、2週目は3錠又は6錠、3週目は3錠、6錠又は9錠の中から症状の程度、患者の状態に応じて担当医の判断で増減して同じく3週間経口投与し、107例のプラセボ投与群と比較した注3)、7)。効果は、ジスキネジアの改善度及びジスキネジア以外の症状をも含む全般総合改善度を治療開始時と比較してそれぞれ著明改善、中等度改善、軽度改善、不変、悪化、判定不能の6段階で評価した。パーキンソニズムに伴うジスキネジア患者に対して、チアプリド群とプラセボ群の全般総合改善度は、著明改善例:8/53例(15%)・1/59例(2%)、中等度改善以上:28/53例(53%)・9/59例(15%)、軽度改善以上:41/53例(77%)・22/59例(37%)といずれもP<0.001でチアプリド群が有意に優っていた。また、チアプリド群の副作用発現頻度は、11/53例(21%)であり、プラセボ群との間に差を認めなかった。その他のジスキネジア患者に対して、チアプリド群とプラセボ群の全般総合改善度は、著明改善例:8/55例(15%)・2/48例(4%)、中等度改善以上:24/55例(44%)・10/48例(21%)、軽度改善以上:33/55例(60%)・18/48例(38%)と全般的比較ではP<0.05でチアプリド群が有意に優っていた。また、チアプリド群の副作用発現頻度は、11/55例(20%)であり、プラセボ群との間に差を認めなかった。
ドパミン受容体、とりわけD2受容体に選択的な遮断作用を示すことにより、ジスキネジア及び脳血管障害性疾患に伴う問題行動を抑制するものと考えられる8)。
中枢の各種トランスミッター受容体に対する結合能試験において、ドパミン受容体に対してのみ親和性を示し、他の受容体への親和性は極めて弱かった(in vitro 試験)9),10)。
ドパミン受容体作動薬(アポモルフィン、メタンフェタミン)により惹起されるラットの強制咀嚼運動及び回転運動に対して、スルピリドと同等又はそれ以上の抑制作用を示した。また、血液-脳関門の関与がないとされる部位での抗ドパミン作用はスルピリドより弱く、チアプリドの脳内への透過性はスルピリドに優っていた8)。
代表的なジスキネジアモデルとされるアミノテトラリン脳内投与時のモルモットでの強制咀嚼運動に対して、強い抑制作用を示した11)。
抗うつ作用の評価系とされるサルでのレセルピンによる抑うつ的な精神身体症状に対して拮抗作用を示し、抗不安作用の評価系であるラットでの葛藤状態を軽減した8)。
サルでのカタレプシー惹起作用、眼瞼下垂作用、鎮静作用及び脳波の徐波化作用、マウスでの自発運動抑制作用並びにラットでの条件回避反応の抑制作用はクロルプロマジンより明らかに弱く、また、サルの音刺激による脳波覚醒反応抑制、マウスでの麻酔増強、牽引試験での筋弛緩、サル及びラットでの体温下降等の作用を全く示さなかった8)。
チアプリド塩酸塩(Tiapride Hydrochloride)
N-[2-(Diethylamino)ethyl]-2-methoxy-5-(methylsulfonyl)benzamide monohydrochloride
C15H24N2O4S・HCl
364.89
白色~微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。水に極めて溶けやすく、酢酸(100)に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくく、無水酢酸に極めて溶けにくい。0.1mol/L塩酸試液に溶ける。
約200℃(分解)
(1-オクタノール/水系)
pH 3.0 3.18×10-3
pH 7.0 3.43×10-2
pH10.8 5.29
100錠[10錠×10;PTP]
1000錠[プラスチックボトル;バラ:乾燥剤入り]
100g[プラスチックボトル;バラ:乾燥剤入り]
1) 大川治 他:基礎と臨床. 1984;18(10):5338-5356
2) 野口英世 他:基礎と臨床. 1985;19(4):1977-1991
3) 美川郁夫 他:基礎と臨床. 1984;18(10):5357-5362
4) 印東利勝 他:基礎と臨床. 1984;18(11):5905-5912
5) 本間昭 他:新薬と臨床. 1985;34(1):17-26
6) 大友英一 他:臨床評価. 1985;13(2):295-332
7) 黒岩義五郎 他:臨床評価. 1984;12(1):137-194
8) 佐藤壽 他:診療と新薬. 1987;24(3):439-448
9) Arima T., et al.:Jpn. J. Pharmacol. 1986;41(3):419-423
10) Chivers J. K., et al.:Br. J. Pharmacol. 1983;79(Suppl.):398
11) Costall B., et al.:Special Aspects of Psychopharmacology. 1983;41-48
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