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慢性心不全
デノパミンとして通常成人1日量15~30mgを3回に分けて経口投与する。年齢、症状により適宜増減する。ただし、多くの場合、他剤(ジギタリス、利尿剤、血管拡張剤等)と併用する。
成人1日量(15mg~30mg)
デノパミン錠5mg
3~6錠
デノパミン錠10mg
3錠
胸痛、前胸部不快感等の症状が発現することがある。
心室性期外収縮等の不整脈が発現することがある。
心収縮力増強作用により、左室流出障害を増強させるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で、催奇形性(骨格異常)、胎児の致死及び発育抑制(ラット及びウサギ)、出生児の生存率低下、体重増加抑制、下腹部大動脈の血栓形成等(ラット)が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続または中止を検討すること。動物実験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。
少量より開始するなど慎重に投与すること。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
症状があらわれた場合には、減量、休薬又は抗不整脈剤を投与するなど適切な処置を行うこと。
0.1~5%未満
0.1%未満
循環器
頻脈、心室性期外収縮等の不整脈、動悸
血圧上昇、胸痛、前胸部不快感
精神神経系
頭痛
消化器
嘔気、嘔吐、食欲不振、腹痛
肝臓
AST、ALTの上昇
過敏症
発疹、そう痒
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健康被験者にデノパミン10mgを単回経口投与した場合、血漿中濃度は0.5~2時間後に最高に達し、以後約4時間の半減期で減少する1) 。
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
AUC24(ng・hr/mL)
AUC∞(ng・hr/mL)
t1/2(hr)
5mg錠(2錠)
19.2±2.4
0.83±0.17
64.4±5.5
68.3±6.4
4.02±0.88
10mg錠(1錠)
15.5±1.6
0.89±0.16
54.3±3.3
57.2±3.5
4.00±0.93
5%細粒(200mg)
16.9±1.3
0.50±0.00
56.7±4.5
59.3±4.8
3.67±0.61
デノパミン錠5mg「日医工」及びカルグート錠5を、クロスオーバー法によりそれぞれ2錠(デノパミンとして10mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された2)。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0→9
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
t1/2
デノパミン錠5mg「日医工」
39.67±8.78
14.40±5.66
0.700±0.318
3.30±1.43
カルグート錠5
40.03±8.90
15.10±7.34
0.717±0.394
3.16±1.12
(2錠投与,Mean±S.D.,n=20)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
デノパミン錠10mg「日医工」及びカルグート錠10を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(デノパミンとして10mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された3)。
デノパミン錠10mg「日医工」
38.05±15.16
13.32±6.10
0.742±0.380
3.52±1.41
カルグート錠10
39.99±12.74
13.59±4.72
0.767±0.356
3.75±1.02
(1錠投与,Mean±S.D.,n=20)
in vitroにおけるデノパミンとヒト血漿蛋白との結合率は43%であった4) 。
ヒトでは酸化的脱メチル化、芳香環の水酸化に伴う水酸基のメチル化及びこれらの抱合化により代謝される5) 。
健康成人男子にデノパミン10mgを経口投与したとき、24時間以内に投与量の30~40%が尿中に排泄される。尿中排泄物は、未変化体とその抱合体が約半量で、残りは脱メチル化体(3'又は4')と芳香環の水酸化体の抱合体である5) 。
心筋症、虚血性心疾患、高血圧症、弁膜疾患等に基づく慢性心不全患者(227例)を対象とした多施設二重盲検試験において、デノパミン15~30mg/日を4週間投与したとき、デノパミンの有用性が認められている。副作用発現頻度はデノパミン群で15.0%(17例/113例)であった。主な副作用は、心室性期外収縮4.4%(5例/113例)、動悸1.8%(2例/113例)、胸部圧迫感1.8%(2例/113例)であった6) 。
アドレナリンβ1受容体に選択的な刺激剤である。isoproterenolに比べ心筋のcAMP産生が少ない量で同程度の心筋収縮力増強作用を示した7) (イヌ)。
心拍出量増加に伴い冠血流量11) 、腎血流量12) 並びに大腿動脈血流量10) 、総頸動脈血流量10) を増加する(イヌ)。
期外収縮、心室細動の発生はouabainが発生させる量の30倍量の静注においても発現しない13) (モルモット)。
デノパミン(Denopamine)
(-)-(R)-1-(p-hydroxyphenyl)-2-[(3,4-dimethoxyphenethyl)amino]ethanol
C18H23NO4
317.38
白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。N, N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、酢酸(100)にやや溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。希塩酸又は水酸化ナトリウム試液に溶ける。
164~168℃(分解)
100錠[10錠×10;PTP]
1) Tagawa K., et al.:J. Chromatogr. 1990;529(2):500-506
2) 社内資料:生物学的同等性試験(5mg)
3) 社内資料:生物学的同等性試験(10mg)
4) Naito K., et al.:Arzneimittelforschung. 1986;36(4):643-651
5) Suzuki T., et al.:Drug Metab. Dispos. 1983;11(4):377-386
6) 池田正男 他: 医学のあゆみ. 1987;140(11):839-864
7) Yokoyama H., et al.:J. Cardiovasc. Pharmacol. 1988;12(3):323-331
8) 佐藤俊明 他: 薬理と治療. 1985;13(10):5727-5736
9) Ikeo T., et al.:Jpn. J. Pharmacol. 1985;39(2):191-199
10) Ikeo T., et al.:Arzneimittelforschung. 1986;36(7):1063-1068
11) Ikeo T., et al.:Jpn. J. Pharmacol. 1985;39(2):179-189
12) 西山信右 他:薬理と治療. 1985;13(11):6355-6365
13) 成田 寛 他:薬理と治療. 1988;16(8):3089-3100
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