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処方箋医薬品注)
★:外用剤を用いても効果が不十分な場合あるいは十分な効果を期待し得ないと推定される場合にのみ用いること
デキサメタゾン抑制試験の実施に先立ち褐色細胞腫又はパラガングリオーマの合併の有無を確認すること。合併がある場合には、褐色細胞腫又はパラガングリオーマの治療を優先すること。,
通常、成人にはデキサメタゾンとして1日4~20mgを1~2回に分割経口投与する。ただし、1日最大20mgまでとする1)。
他の薬剤との併用において、通常、成人にはデキサメタゾンとして1日40mgを1、8、15、22日目に投与する。28日を1サイクルとして、最大6サイクルまで投与を繰り返す。
デキサメタゾンとして、通常成人1日0.5~8mgを1~4回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
免疫抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。
粘膜防御能の低下等により、消化性潰瘍が増悪するおそれがある。
中枢神経系に影響し、精神病が増悪するおそれがある。
免疫抑制作用により、結核性疾患が増悪するおそれがある。
免疫抑制作用により、単純疱疹性角膜炎が増悪するおそれがある。
水晶体線維に影響し、後嚢白内障が増悪するおそれがある。,
眼圧が上昇し、緑内障が増悪するおそれがある。,
ナトリウム・水貯留作用等により、高血圧症が増悪するおそれがある。
ナトリウム・水貯留作用により、電解質異常が増悪するおそれがある。
血液凝固能が亢進し、血栓症が増悪するおそれがある。
創傷治癒を遅延するおそれがある。
心破裂を起こしたとの報告がある。
糖新生促進作用(血糖値上昇)等により、糖尿病が増悪するおそれがある。
骨形成抑制作用及びカルシウム代謝の障害を起こすことにより、骨粗鬆症が増悪するおそれがある。
血中半減期の延長がみられ、副作用が起こりやすい。
脂質代謝に影響し、脂肪肝が増悪するおそれがある。
脂質代謝に影響し、脂肪塞栓症が増悪するおそれがある。
使用当初、一時症状が増悪することがある。
B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。本剤の投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。異常が認められた場合には、本剤の減量を考慮し、抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。なお、投与開始前にHBs抗原陰性の患者において、B型肝炎ウイルスによる肝炎を発症した症例が報告されている。
褐色細胞腫クリーゼがあらわれることがある。,
症状が増悪するおそれがある。
慢性肝疾患患者では、血中半減期の延長がみられ、副作用が起こりやすい。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で催奇形作用が報告されており、また、新生児に副腎不全を起こすことがある。デキサメタゾン0.8mgをマウスの妊娠8日から14日までの各日にそれぞれ1回投与した試験、及び0.08mgを妊娠9日から13日の各日を投与初日としそれぞれ4日間連続投与した試験において、口蓋裂の発生が認められている2)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
長期投与した場合、感染症の誘発、糖尿病、骨粗鬆症、高血圧症、後嚢白内障、緑内障等の副作用があらわれやすい。
デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)
低ナトリウム血症が発現するおそれがある。
機序不明
**リルピビリン
リルピビリン塩酸塩・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩・エムトリシタビン
リルピビリン塩酸塩・ドルテグラビルナトリウム
これらの薬剤の血中濃度を低下させ、作用を減弱させるおそれがある。
本剤のCYP3A4誘導作用により、これらの薬剤の代謝が促進される可能性がある。
主にCYP3A4で代謝される薬剤
カスポファンギン
カスポファンギンの血中濃度が低下するおそれがある。
本剤がカスポファンギンの取り込み輸送過程に影響し、カスポファンギンのクリアランス誘導が起きると考えられる。
CYP3A4を誘導する薬剤
本剤の作用が減弱することが報告されている。
これらの薬剤はチトクロームP450を誘導し、本剤の代謝が促進される。
フェニトイン
フェニトインがチトクロームP450を誘導し、本剤の代謝が促進される。
併用により、フェニトインの血中濃度が上昇又は低下するとの報告がある。
HIVプロテアーゼ阻害剤
本剤のAUCの上昇あるいはこれらの薬剤のAUCが低下するおそれがある。
チトクロームP450に対して競合する可能性がある。また、本剤がチトクロームP450を誘導することより、これらの薬剤の代謝が促進される可能性がある。
アプレピタント
本剤の作用が増強されるおそれがある。
アプレピタントの用量依存的なCYP3A4阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
**エンシトレルビル フマル酸
**本剤の作用が増強されるおそれがある。
**エンシトレルビルのCYP3Aに対する阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
マクロライド系抗生物質
アゾール系抗真菌剤
副腎皮質ホルモン剤の作用が増強されるとの報告がある。
本剤の代謝が阻害されるおそれがある。
メフロキン
併用により本剤又はメフロキンの血中濃度が変動するおそれがある。
メフロキンはCYP3Aにより代謝されることが示唆されており、相互に影響を受ける可能性が考えられる。
シクロスポリン
副腎皮質ホルモン剤の大量投与により、併用したシクロスポリンの血中濃度が上昇するとの報告がある。
シクロスポリンの代謝を阻害する。
サリチル酸誘導体
併用時に本剤を減量すると、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が増加し、サリチル酸中毒を起こすことが報告されている。
本剤はサリチル酸誘導体の腎排泄と肝代謝を促進し、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が低下する。
抗凝血剤
抗凝血剤の作用を減弱させることが報告されている。
本剤は血液凝固促進作用がある。
糖尿病用薬
インスリン製剤等
これらの薬剤の作用を減弱させることが報告されている。
本剤は肝臓での糖新生を促進し、末梢組織での糖利用を阻害する。
血圧降下剤
これらの薬剤の作用を減弱させるおそれがある。
利尿剤
利尿剤(カリウム保持性利尿剤を除く)
併用により、低カリウム血症があらわれることがある。
本剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用がある。
カルシウム受容体作動薬
血清カルシウム濃度が低下するおそれがある。
これらの薬剤の血中カルシウム低下作用が増強される可能性がある。
エフェドリン
副腎皮質ホルモン剤の代謝が促進され、血中濃度が低下するとの報告がある。
サリドマイド
血栓症と血栓塞栓症のリスクを高める危険性がある。
相互に作用を増強するおそれがある。
海外において、多発性骨髄腫における本剤との併用により、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)が発現したとの報告がある。
B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。,,,,
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リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合、腫瘍崩壊症候群があらわれることがある。異常が認められた場合には、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。
頻度不明
内分泌
月経異常
消化器
下痢、悪心・嘔吐、胃痛、胸やけ、腹部膨満感、口渇、食欲不振、食欲亢進、便秘
精神神経系
多幸症、不眠、頭痛、めまい、振戦、末梢性感覚ニューロパチー、激越、傾眠
筋・骨格
筋肉痛、関節痛、関節腫脹
脂質・蛋白質代謝
満月様顔貌、野牛肩、窒素負平衡、脂肪肝
体液・電解質
浮腫、血圧上昇、低カリウム性アルカローシス、低ナトリウム血症、高カリウム血症
眼
中心性漿液性網脈絡膜症等による網膜障害、眼球突出
血液
白血球増多、好中球減少症、血小板減少症、白血球減少症
皮膚
ざ瘡、多毛、脱毛、色素沈着、皮下いっ血、紫斑、線条、そう痒、発汗異常、顔面紅斑、紅斑、創傷治癒障害、皮膚菲薄化・脆弱化、脂肪織炎、皮膚乾燥
過敏症
発疹
その他
発熱、疲労感、ステロイド腎症、頻尿、体重増加、精子数及びその運動性の増減、しゃっくり、発声障害、咳嗽、動悸、耳鳴
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。
副腎皮質ホルモン剤を投与中の患者にワクチンを接種して神経障害、抗体反応の欠如が起きたとの報告がある。
デカドロン錠4mg 1錠及びデカドロン錠0.5mg 8錠(デキサメタゾンとして4mg)をクロスオーバー法により健康成人男性に絶食単回経口投与して血漿中デキサメタゾン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された3)。
判定パラメーター
参考パラメーター
AUC0→24(ng・hr/mL)
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
t1/2(hr)
デカドロン錠4mg
213.0±38.1
46.6±10.4
1.22±0.59
4.26±0.56
デカドロン錠0.5mg
198.9±40.7
43.6±11.6
1.06±0.58
4.06±0.44
(4mg投与, Mean±S.D., n=20)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
未治療の全身性ALアミロイドーシスを有する18歳以上の患者388例(日本人28例を含む)を対象にシクロホスファミド、ボルテゾミブ及びデキサメタゾンの併用療法(CyBorD療法)とダラツムマブを上乗せしたDCyBorD療法を比較するランダム化非盲検群間比較試験を実施した。いずれの療法も28日間を1サイクルとし、CyBorD群ではシクロホスファミド300mg/m2(無水物換算、経口又は静脈内)、ボルテゾミブ1.3mg/m2(皮下)及びデキサメタゾン40mg(経口)を1週間間隔で投与し、最大6サイクルまで施行した。DCyBorD群ではCyBorDに上乗せしダラツムマブ1,800mg(皮下)をサイクル1~2は1週間隔、サイクル3~6は2週間隔、サイクル7以降は4週間隔で投与し、最大24サイクルまで施行した。各薬剤は症状に応じ適宜減量した。有効性主要評価項目である血液学的完全奏功(CR)率はDCyBorD群(195例)53.3%(95%信頼区間:46.1-60.5)、CyBorD群(193例)18.1%(95%信頼区間:13.0-24.3)であり、両群間のオッズ比は5.13(95%信頼区間:3.22-8.16)、p<0.0001でありDCyBorD群が統計的に有意に高かった(層別Cochran-Mantel-Haenszel検定、有意水準0.04999)。日本人サブグループ解析においても全体と同様の傾向であった。安全性評価対象例(DCyBorD群193例)の副作用発現率は90.2%であった。主な副作用は末梢性浮腫14.5%、下痢19.7%、便秘20.7%、末梢性感覚ニューロパチー27.5%、疲労20.2%、悪心15.0%及び不眠症18.1%であった。DCyBorD群の72.5%がベースライン時に全身性ALアミロイドーシスに関連する心臓障害を有していた。心臓障害関連の有害事象は、心不全8.3%、動悸5.7%、心房細動5.7%であり、重篤又は致死的な心臓障害関連の有害事象は心不全6.2%、心停止3.6%、心房細動2.1%であった。重篤又は致死的な心臓障害を発現した患者はベースライン時に全身性ALアミロイドーシスに関連する心臓障害を有していた4)。なお、臨床試験ではMayo Clinic Cardiac Staging Systemに基づく心臓病期 stage Ⅲb(NT-proBNP>8,500pg/mL)、NYHA分類クラスⅢB又はⅣの患者は除外された。
合成副腎皮質ホルモンで、天然の糖質コルチコイドと同じ機序により、起炎物質の生合成抑制と炎症細胞の遊走抑制により抗炎症作用を現す。細胞質あるいは核内に存在する受容体に結合すると、核内に移行して特定の遺伝子の転写を開始あるいは阻害する。転写が開始されて合成される代表的なタンパク質はリポコルチン-1であるが、これはホスホリパーゼA2を阻害して結果的にプロスタグランジン類、トロンボキサン類、ロイコトリエン類などの起炎物質の産生を低下させる5),6)。
デキサメタゾン(Dexamethasone)
9-Fluoro-11β,17,21-trihydroxy-16α-methylpregna-1,4-diene-3,20-dione
C22H29FO5
392.46
白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール、エタノール(95)又はアセトンにやや溶けにくく、アセトニトリルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。結晶多形が認められる。
約245℃(分解)
100錠[10錠×10;PTP]
500錠[10錠×50;PTP]
100錠[10錠×10;PTP:乾燥剤入り]
1) 抗がん剤報告書:デキサメタゾン(薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会 平成17年1月21日)
2) 藤野博 他:先天異常. 1965;5(4):235
3) 神谷有久理 他:診療と新薬. 2014;51(3):244-250
4) 社内資料:国際共同第Ⅲ相試験(試験番号AMY3001試験)(2021年8月25日承認、ダラキューロ配合皮下注 申請資料概要2.7.6.1)
5) 第十八改正日本薬局方解説書 廣川書店 2021;C3305-C3313
6) 第十八改正日本薬局方解説書 廣川書店 2021;C4346-C4353
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