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カルチコール注射液8.5%5mL/カルチコール注射液8.5%10mL

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.8高齢者
10.相互作用
10.1併用禁忌(併用しないこと)
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
13.過量投与
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.3分布
16.5排泄
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2低カルシウム血症改善作用
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

カルチコール注射液8.5%5mL/カルチコール注射液8.5%10mL

添付文書番号

3213400A2047_2_03

企業コード

530169

作成又は改訂年月

2023年10月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

873213

薬効分類名

カルシウム補給剤

承認等

カルチコール注射液8.5%5mL

販売名コード

YJコード

3213400A2047

販売名英語表記

CALCICOL Injection

販売名ひらがな

かるちこーるちゅうしゃえき8.5%5mL

承認番号等

承認番号

21400AMZ00159000

販売開始年月

1928年1月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

カルチコール注射液8.5%10mL

販売名コード

YJコード

3213400A3043

販売名英語表記

CALCICOL Injection

販売名ひらがな

かるちこーるちゅうしゃえき8.5%10mL

承認番号等

承認番号

21400AMZ00160000

販売開始年月

1928年1月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

グルコン酸カルシウム注射液

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 強心配糖体の投与を受けている患者
  2. 2.2 高カルシウム血症の患者[高カルシウム血症を助長するおそれがある。],,,
  3. 2.3 腎結石のある患者[腎結石を助長するおそれがある。]
  4. 2.4 重篤な腎不全のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

カルチコール注射液8.5%5mL

有効成分1管(5mL)中
グルコン酸カルシウム水和物   425mg
(1mLあたりカルシウムとして7.85mg(0.39mEq)(添加剤の糖酸カルシウム由来のカルシウムを含む)  )
添加剤1管中
糖酸カルシウム   10mg

カルチコール注射液8.5%10mL

有効成分1管(10mL)中
グルコン酸カルシウム水和物   850mg
(1mLあたりカルシウムとして7.85mg(0.39mEq)(添加剤の糖酸カルシウム由来のカルシウムを含む)  )
添加剤1管中
糖酸カルシウム   20mg

3.2 製剤の性状

カルチコール注射液8.5%5mL

pH6.0~8.2
浸透圧比約0.9(生理食塩液に対する比)
剤形・性状水性注射剤
無色澄明の液

カルチコール注射液8.5%10mL

pH6.0~8.2
浸透圧比約0.9(生理食塩液に対する比)
剤形・性状水性注射剤
無色澄明の液

4. 効能又は効果

  • 低カルシウム血症に起因する下記症候の改善

    テタニー、テタニー関連症状

  • 小児脂肪便におけるカルシウム補給

6. 用法及び用量

グルコン酸カルシウム水和物として、通常成人0.4~2.0g(カルシウムとして1.8~8.9mEq)を8.5w/v%(0.39mEq/mL)液として、1日1回静脈内に緩徐に(カルシウムとして毎分0.68~1.36mEq)注射する。ただし、小児脂肪便に用いる場合は、経口投与不能時に限る。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 長期投与により血中及び尿中カルシウムが高値になることがあるので、長期投与する場合には、定期的に血中又は尿中カルシウムを検査することが望ましい。,,,,,

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 高カルシウム血症があらわれやすい病態の患者

    ,,,,

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重篤な腎障害のある患者

    投与しないこと。組織への石灰沈着を助長するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.8 高齢者

用量に留意すること。高カルシウム血症があらわれやすい。また、腎機能が低下していることが多い。,,,,

10. 相互作用

    10.1 併用禁忌(併用しないこと)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    強心配糖体

    • メチルジゴキシン
      • ラニラピッド
    • ジゴキシン
      • ジゴキシン
      • ジゴシン 等

    強心配糖体の作用を増強し、徐脈、心室性期外収縮、房室ブロック等の中毒症状を誘発するおそれがある。

    カルシウムは強心配糖体の心筋収縮力増強作用を強める。

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    活性型ビタミンD製剤

    • アルファカルシドール
    • カルシトリオール 等

    ,,,,

    高カルシウム血症があらわれやすい。

    腸管からのカルシウムの吸収を増大させる作用がある。

    非脱分極性筋弛緩剤

    • ベクロニウム臭化物

    これらの薬剤の筋弛緩作用が減弱するおそれがある。

    カルシウムイオンは非脱分極性筋弛緩剤に拮抗する。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 高カルシウム血症、結石症(いずれも頻度不明)

      カルシウム剤の長期投与により、高カルシウム血症及び結石症があらわれることがある。,,,,,

    11.2 その他の副作用

    頻度不明

    消化器

    食欲不振、悪心・嘔吐、便秘、胃痛

    その他

    倦怠感

    13. 過量投与

    1. 13.1 症状

      高カルシウム血症となる可能性がある。食欲不振、悪心・嘔吐、便秘、筋力低下、多飲多尿、精神症状等があらわれ、さらに重篤になると不整脈、意識障害が出現する。,,,,

    2. 13.2 処置

      本剤やビタミンD製剤の投与を中止し、生理食塩液等の補液、フロセミド、エルカトニン又はカルシトニン等の投与を行う。

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤調製時の注意

    1. 14.1.1 クエン酸塩、炭酸塩、リン酸塩、硫酸塩、酒石酸塩等を含む製剤と配合した場合、沈殿を生じることがあるので、配合を避けること。
    2. 14.1.2 セフトリアキソンナトリウムと配合した場合、沈殿を生じることがあるので、配合しないこと。なお、外国で、セフトリアキソンナトリウムとの配合により重篤な副作用があらわれたとの報告がある。
    3. 14.1.3 エタノールにより沈殿を生じるので、エタノールで消毒した注射器は用いないこと。
    4. 14.1.4 本剤は過飽和の溶液となっており、結晶が析出しやすいので、結晶が析出した製品は用いないこと。

    14.2 薬剤投与時の注意

    1. 14.2.1 静脈内注射は緩徐に(カルシウムとして毎分0.68~1.36mEq=本剤毎分1.7~3.5mL)行うこと。急速な静脈内注射によって心悸亢進、徐脈、血圧変動、熱感、潮紅、発汗等の症状があらわれることがある。
    2. 14.2.2 血管外漏出により組織内石灰沈着症が生じたとの報告があるので、注射に際しては血管外に漏出しないよう注意すること。特に、新生児又は乳幼児への注射においては、血管外漏出を起こしやすいので注意すること。

    16. 薬物動態

    16.3 分布

    1. 16.3.1 血漿蛋白結合率

      約45%(カルシウムとして)1)

    16.5 排泄

    1. 16.5.1 排泄経路

      主として尿中

    2. 16.5.2 排泄率

      健康成人、アシドーシス患者及び骨軟化症患者に点滴静注したところ、健康成人とアシドーシス患者ではカルシウムとして投与量の39~52%(平均45%)、また骨軟化症患者では8~12%(平均10%)が尿中に排泄された2)(外国人データ、10%注射液100mL(承認範囲外用量)を輸液と混注)。

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    血清カルシウムの低下状態に対して、カルシウム値を上昇させることにより作用を発現する。テタニー等の神経系疾患ではカルシウムを補給することにより、筋細胞の神経筋興奮性の閾値を上昇させ、刺激に対する興奮をやわらげる。

    18.2 低カルシウム血症改善作用

    甲状腺・副甲状腺摘除術と低カルシウム食により作製した低カルシウム血症性テタニー惹起イヌにグルコン酸カルシウム20mg/kgを静注したところ、15分後にはテタニーけいれんは消失した。また、血漿カルシウムは有意に増加した3)

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    グルコン酸カルシウム水和物(Calcium Gluconate Hydrate)

    化学名

    Monocalcium di-D-gluconate monohydrate

    分子式

    C12H22CaO14・H2O

    分子量

    448.39

    性状

    白色の結晶性の粉末又は粒である。
    水にやや溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。

    化学構造式

    22. 包装

    • 〈カルチコール注射液8.5%5mL〉
    • 5mL×50管
    • 〈カルチコール注射液8.5%10mL〉
    • 10mL×50管

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    日医工株式会社 お客様サポートセンター

    〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21

    TEL(0120)517-215

    FAX(076)442-8948

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売元

    日医工株式会社

    富山市総曲輪1丁目6番21

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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