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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
通常、1回、ナファモスタットメシル酸塩として10mgを5%ブドウ糖注射液500mLに溶解し、約2時間前後かけて1日1~2回静脈内に点滴注入する。なお、症状に応じ適宜増減する。
通常、1日量を5%ブドウ糖注射液1,000mLに溶解し、ナファモスタットメシル酸塩として毎時0.06~0.20mg/kgを24時間かけて静脈内に持続注入する。
通常、体外循環開始に先だち、ナファモスタットメシル酸塩として20mgを生理食塩液500mLに溶解した液で血液回路内の洗浄・充てんを行い、体外循環開始後は、ナファモスタットメシル酸塩として毎時20~50mgを5%ブドウ糖注射液に溶解し、抗凝固剤注入ラインより持続注入する。なお、症状に応じ適宜増減する。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で大量投与により、胎児死亡率の増加(ラット、ウサギ)及び体重増加抑制(ラット)、分娩率の低下(ラット)が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で、母乳中への代謝物の移行が認められている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
減量するなど注意すること。一般的に生理機能が低下していることが多い。
* 乾燥濃縮人活性化プロテインC 乾燥濃縮人プロテインC
* 活性化プロテインCの作用を減弱させるおそれがある。
* 本剤は活性化プロテインCの活性を低下させる。
* トロンボモデュリン アルファ(遺伝子組換え)
* 本剤の作用が増強するおそれがある。 本剤との併用の安全性は明らかになっておらず、併用に際しては慎重に投与の判断を行うこと。
* 併用により、抗凝固作用が相加的に作用する。
血圧低下、意識障害、呼吸困難、気管支喘息様発作、喘鳴、胸部不快、腹痛、嘔吐、発熱、冷汗、そう痒感、紅潮、発赤、しびれ等があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
高カリウム血症の発現によって不整脈を誘発した例が報告されている。,
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
※ 発現頻度は再審査終了時以降の調査を含む
0.1~1.0%未満
0.1%未満
頻度不明
皮膚
発疹
紅斑、そう痒感
筋・骨格系
筋肉痛、関節痛
消化管
下痢、悪心・嘔吐
食欲不振
肝臓・胆管系
AST上昇、ALT上昇
LDH上昇、総ビリルビン上昇
適用部位
血管炎(発赤又は疼痛を伴うものを含む)
白血球・網内系
好酸球増多
血小板・出血凝固
血小板増加
泌尿器系
BUN上昇、クレアチニン上昇
その他
頭重感、発熱、胸部不快感
頭痛、全身倦怠感、胸痛
そう痒感
筋肉痛
悪心・嘔吐
下痢
AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、LDH上昇、総ビリルビン上昇
代謝・栄養系
高尿酸血症
心拍数・リズム
動悸
血管炎(疼痛又は腫脹を伴うものを含む)
出血傾向
発熱
胸部不快感
紅斑
悪心・嘔吐、食欲不振
全身倦怠感
頭痛、発熱、胸痛
溶解後は、速やかに使用すること。
本剤の血液体外循環時の使用にあたっては、出血の状況、体外循環路内の残血・凝血及び全血凝固時間等を考慮して、適宜用量を調節すること。
本剤を静脈内又は体外循環路内へ急速に注入することは避けること。
本剤は、AN69(ポリアクリロニトリル)膜への吸着性が高いので、本剤の使用を避けること。
静脈内投与に際し、薬液が血管外に漏れると、注射部位に炎症又はそれに伴う壊死を起こすことがあるので、薬液が血管外に漏れないよう注意すること。
14Cナファモスタットメシル酸塩1mg/kgをラットに静脈内投与したとき、未変化体の濃度は腎、肝、肺、膵の順であり、これらはいずれも血液中の濃度より高く、かつ投与後4時間まで肝を除く臓器に存在が認められた。また、14Cナファモスタットメシル酸塩1mg/kgを、分娩後14日前後の哺育中のラットに静脈内投与したとき、乳汁中への移行は最高濃度で0.95nmol/mL以下であった5)。
改善率又は有効率%9),10),11),12),13),14),15),16),17)
(改善又は有効以上例数/症例数)
膵炎の急性症状の改善
85.5%
(461/539)
汎発性血管内血液凝固症
(DIC)
61.8%
(134/217)
血液体外循環時の
血液凝固防止
96.3%
(207/215)
トリプシン様セリン蛋白分解酵素を可逆的に阻害すると考えられている。
本品はトロンビン、活性型凝固因子(XⅡa、Xa、Ⅶa)、カリクレイン、プラスミン、補体(Clr⁻、Cls⁻)、トリプシン等の蛋白分解酵素を強力に阻害し、ホスホリパーゼA2に対しても阻害作用を示す。トロンビンに対する阻害作用は、ATⅢを介さずに発現する。またα2-マクログロブリンに結合したトリプシンを遊離型トリプシンと同様に阻害する(in vitro)18),19),20),21),22),23),24),25)。
本品はトリプシン、エンテロキナーゼ及びエンドトキシンを膵管内に逆行性に注入して惹起した各種実験的膵炎に対し、死亡率を低下させる(ラット、ウサギ)23),26)。
本品は各種凝固時間(APTT、PT、TT、LWCT、CCT)を延長させる(in vitro)22),27),28)。
本品はトロンビン、アドレナリン、ADP、コラゲン及びエンドトキシンによる血小板凝集を抑制する(in vitro)27)。
本品はエンドトキシン投与による実験的DICに対し、各種凝血学的検査値を改善し、腎糸球体のフィブリン血栓形成を抑制する(ラット、ウサギ)29),30),31)。
本剤を血液透析及びプラスマフェレーシスの抗凝固薬として使用したとき、血中濃度に相関した血液凝固時間の延長が体外循環路内にほぼ限局して認められた(ヒト)2),17),28)。
本品は静脈内投与後採取した血漿において、ガラス粉によるキニン生成を抑制する(ラット)19)。本剤を膵炎患者に投与した結果、カリクレインの活性化に基づく総キニノゲン量の減少が改善された32)。
本品は補体溶血反応を抑制する(in vitro)19)。
ナファモスタットメシル酸塩(Nafamostat Mesilate)
6-Amidinonaphthalen-2-yl 4-guanidinobenzoate bis(methanesulfonate)
C19H17N5O2・2CH4O3S
539.58
白色の結晶性の粉末である。ギ酸に溶けやすく、水にやや溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。0.01mol/L塩酸試液に溶ける。
約262℃(分解)
光によって分解するため、外箱開封後は遮光して保存すること。
10バイアル
1) 社内資料:注射用フサン10, 50市販後調査(2003-2007)の結果報告
2) 秋沢忠男 他:腎と透析. 1989;26(5):947-953
3) 安部英 他:薬理と治療. 1984;12(11):4941-4964
4) 社内資料:DIC症例におけるNafamostat mesilate投与時の血液中濃度および尿中排泄
5) 南保俊雄 他:基礎と臨床. 1984;18(8):3971-3992
6) 南保俊雄 他:基礎と臨床. 1984;18(8):3993-4002
7) 澁谷正輿 他:基礎と臨床. 1984;18(8):4023-4034
8) 社内資料:腎不全ラットにおけるFUT-175の排泄
9) 竹内正 他:消化器科. 1984;1(2):255-270
10) 竹内正 他:クリニカ. 1984;11(8):582-590
11) 柴田昭 他:臨床と研究. 1987;64(6):1887-1900
12) 柴田昭 他:臨床と研究. 1988;65(3):921-940
13) 池井聡 他:臨床と研究. 1988;65(9):3021-3028
14) 真木正博 他:臨床婦人科産科. 1988;42(11):1041-1051
15) 越川昭三 他:臨床評価. 1988;16(1):81-113
16) 越川昭三 他:日本透析療法学会雑誌. 1987;20(12):951-963
17) 衣笠えり子 他:腎と透析. 1988;24(4):683-690
18) Fujii S., et al. :Biochim. Biophys. Acta. 1981;661(2):342-345
19) Aoyama T., et al.:Japan. J. Pharmacol. 1984;35(3):203-227
20) 猪好孝 他:日本薬理学雑誌. 1986;88(6):449-455
21) Hitomi Y., et al.:Haemostasis. 1985;15(3):164-168
22) 高橋芳右 他:臨床と研究. 1988;65(11):3503-3510
23) Iwaki M., et al.:Japan. J. Pharmacol.1986;41(2):155-162
24) 越山良子 他:医薬の門. 1992;32(6):532-537
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26) 岩城正廣 他:日本薬理学雑誌. 1984;84(4):363-372
27) 越山良子 他:日本薬理学雑誌. 1984;84(5):417-428
28) 児島弘臣 他:日本透析療法学会雑誌. 1988;21(7):621-627
29) 吉川敏一 他:麻酔. 1984;33(4):397-402
30) 越山良子 他:日本薬理学雑誌. 1987;90(6):313-320
31) 伝野隆一 他:麻酔. 1984;33(2):125-130
32) 上原総一郎 他:炎症. 1983;3(4):590-592
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