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劇薬
処方箋医薬品注)
下記疾患の自覚的並びに他覚的症状の寛解
急性白血病(慢性骨髄性白血病の急性転化を含む)、悪性リンパ腫、肺癌、食道癌
ビンデシン硫酸塩として、通常成人1回3mg(0.06mg/kg)、小児1回0.07~0.1mg/kgを1週間間隔で静脈内に注射する。なお、年齢、症状により、適宜増減する。
ビンデシン硫酸塩として、通常成人1回3~4.5mg(0.06~0.09mg/kg)を1週間間隔で静脈内に注射する。なお、年齢、症状により、適宜増減する。
(注射液の調製法)ビンデシン硫酸塩3mg(1バイアル)又は1mg(1バイアル)に、1mg当り1mLの割合で注射用水又は生理食塩液を加えて溶解する。
骨髄抑制が増悪するおそれがある。,
骨髄抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。
末梢神経障害・筋力低下が強くあらわれることがある。,
心筋虚血症状が強くあらわれることがある。
致命的な全身障害があらわれることがある。
腎障害が増悪するおそれがある。
本剤の排泄が遅延し、血中濃度の上昇に伴い、副作用発現の可能性が高くなる。
小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する場合には、性腺に対する影響を考慮すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。動物試験(ラット)で催奇形作用が報告されている。
授乳しないことが望ましい。動物試験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
小児等に投与する場合には、副作用の発現に特に注意すること。
用量並びに投与間隔に留意すること。生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすい。
他の抗悪性腫瘍剤
骨髄抑制等の副作用が増強することがある。
共に骨髄抑制作用を有する。
心筋梗塞、脳梗塞等が発現したとの報告がある。
機序は不明
放射線照射
マイトマイシンC
息切れ及び気管支痙攣が発現しやすいとの報告がある1)。
アゾール系抗真菌剤
本剤の筋神経系の副作用が増強するとの報告がある。
本剤の代謝は肝代謝酵素CYP3Aが関与しているとの報告がある。アゾール系抗真菌剤は肝代謝酵素CYP3Aを阻害するため、併用により本剤の代謝を抑制する可能性がある。
フェニトイン
フェニトインの血中濃度が低下し、痙攣が増悪するとの報告があるので、フェニトインの投与量を調節することが望ましい。
類薬のビンブラスチンでは、フェニトインの吸収の減少又は代謝が亢進するとの報告がある。
汎血球減少(頻度不明)、貧血(頻度不明)、白血球減少(46.1%)、血小板減少(11.3%)、また、出血(0.4%)等があらわれることがある。,
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹痛、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがある。腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止し、腸管減圧法等の適切な処置を行うこと。また、消化管出血があらわれることがある。
心筋梗塞、狭心症があらわれることがある。
,
蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫等があらわれることがある。
5%以上
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
消化器
食欲不振(13.9%)、悪心・嘔吐(11.2%)
腹痛、下痢、味覚低下
味覚異常等
口内炎、便秘
肝臓
AST上昇(14.7%)、ALT上昇(23.9%)、Al-P上昇(13.3%)等
黄疸
腎臓
蛋白尿
BUN上昇、クレアチニン上昇等
過敏症
発疹等
皮膚
脱毛(25.6%)等
精神神経系
倦怠感、脱力感、複視、眩暈、抑うつ、振戦、失神、頭痛等
神経・筋症状
しびれ感(13.0%)
深部腱反射減弱、疼痛、筋痛、顎痛、排尿障害、尿閉等
知覚低下
呼吸器注1)
息切れ、気管支痙攣
循環器
狭心症発作様の症状(胸部痛、息切れ、発汗亢進)、不整脈、心電図異常等
その他
悪寒、発熱、静脈炎等
重篤あるいは致死的な結果をもたらすとの報告がある2)。
支持療法として次の処置を考慮する。
本剤と他の抗悪性腫瘍剤や放射線療法を併用した患者に、二次性悪性腫瘍(急性白血病、骨髄異形成症候群(MDS)等)が発生したとの報告がある。
造血器腫瘍患者4例に注射用ビンデシン硫酸塩3mgを静脈内投与したときの血漿中濃度及び薬物動態パラメータを図1・表1に示す。血漿中濃度の推移は2相性を示し、β相(第2相)の半減期は22~29時間であった4),5)。
n
AUC0-96(ng・hr/mL)
T1/2β(hr)
4
133.3±27.7
26±3
(mean±S.D.)
承認時における各科領域の臨床試験での有効性評価対象例は791例であり、腫瘍別奏効率は下表のとおりであった10),11)。
腫瘍名
単独投与例
併用投与例
寛解例数又は奏効例数/有効性評価対象例数
奏効率
(%)
急性白血病
急性リンパ性白血病
14/37
37.8
91/128
71.1
急性非リンパ性白血病
0/6
-
49/80
61.3
慢性骨髄性白血病急性転化
5/17
29.4
33/59
55.9
悪性リンパ腫
ホジキン病
5/9
34/41
82.9
非ホジキンリンパ腫
19/40
47.5
108/150
72.0
0/1
3/7
肺癌
小細胞癌
3/21
14.3
8/16
50.0
扁平上皮癌
3/20
15.0
3/12
25.0
腺癌
8/52
15.4
6/39
大細胞癌
1/9
0/7
0/2
食道癌
6/37
16.2
細胞毒性発現に関する作用機序の詳細はまだ明らかではないが、微小管あるいはその構成蛋白であるチュブリンに関連したものであると考えられている。
P388白血病、ヒト由来T-ALL、B-ALL等に対してすぐれた抗腫瘍作用を示した。
細胞の有糸分裂の中期に作用して細胞分裂を中期停止させ、細胞周期のG2+M期に細胞を蓄積させた(in vitro)。
ビンデシン硫酸塩(Vindesine Sulfate)
3-Carbamoyl-4-deacetyl-3-de(methoxycarbonyl)vincaleukoblastine sulfate
C43H55N5O7・H2SO4
852.00
白色~微黄白色の粉末又は塊である。水、メタノール又はN,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、アセトニトリルに極めて溶けにくい。吸湿性である。
18.6[pH7.4、1-オクタノール/緩衝液]
VDS
1バイアル
1) Luedke D., et al.:Cancer. 1985;55(3):542-545
2) Fiorentino M. V., et al.:Cancer Treat. Rep. 1982;66(5):1247-1248
3) Robbins G., et al.:Br. Med. J. 1985;291:1094
4) 社内資料:血漿中Vindesine 濃度のRadioimmunoassay(1983年)
5) 社内資料:悪性腫瘍患者における薬動力学的検討(1983年)
6) 社内資料:ラットにおける分布,排泄及び代謝(1983年)
7) 社内資料:ラットの妊娠母獣組織内及び胎仔における分布、乳汁移行並びに代謝(1984年)
8) Zhou X. J., et al.:Biochem. Pharmacol. 1993;45(4):853-861
9) Owellen R. J., et al.:Cancer Res. 1977;37:2603-2607
10) 木村禧代二 他:癌と化学療法. 1983;10(12):2509-2515 ほか
11) Iizuka T., et al.:Jpn. J. Clin. Oncol. 1989;19(4):380-383
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